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日曜討論②
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「それでは次のコーナー。日曜討論、龍神ダムの秘密に迫る第二回となります。コメンテーターは霊媒師の渋川染夢子さんと緑ヶ丘大学教授、氷室恭志郎さんです。よろしくお願いします。それではこの龍神ダムの呪いとはどう言ったものなのでしょうか、渋川さん」
「このダムは昔村があった。そして小さなお社があったのじゃ。そのお社はダムのそこに沈み龍神様がお怒りになっておる。この怒りが霊波動となり人々に災いをもたらしておる」
氷室は「ふん」と鼻を鳴らしマイクを引き継ぐ。
「神様やら霊波動やら下らん!そんな非理論的なものは存在せんのだよ!そもそもね、呪いとは共通認識のコミュニテーにしか存在せものだ。「呪いがある」その認識があってこそ初めて働くものだ。例えばだね、崖があるとする。ある者にとっては綺麗な景色の崖だろう。でもですな、そこに『誰かが飛び降りた』という情報一つで心霊スポットになってしまう。いわゆる霊感が強いとは共感覚の強い者を指すのです。催眠誘導はご存知かな」
轟アナウンサーは「催眠術の事でしょうか」と返す。
氷室は不機嫌な顔をした。
「それなんだよ、怪しい格好をした者が催眠術とかテレビでエンターテーメントでやっとるだろ。だから催眠術…正しくは催眠誘導と言うが。催眠誘導が怪しげな術として認識されるようになったのだ。あれは術なのでは無くれっきとした技術なのだよ。それに…」
「先生、あの、龍神ダムについての話を…」轟アナウンサーは脱線を戻そうとする。
「おお、そうじゃった。心霊現象とは「ある」と思い込むことによって起こる自己催眠の一種なのだよ」
染夢子の反撃。「自己暗示で物が動いたりするのかい?確かに自己暗示のものもあるさ、でもそれだけでは説明できない事がたっくさんあるんだよ。そろそろ負けを認めたらどうなんだい」
染夢子の嫌味な言い方に氷室は顔を真っ赤にする。
「そんなもんはね、磁場の変動とか色々あるんだよ!この世に科学で説明できないものは無いんだ!」
「あんたも一度経験すれば分かるさ。あたしと行ってみるかい?龍神ダム。面白い事が起こるさね」染夢子はニヤリとした。
「いいだろう!わしが全部説明してやるさ」
「泣きべそかくんじゃないよ。ひっひっひ」
これはまずいぞとディレクターは話題を変えさそうと轟に合図を送ろうとするが間に合わなかった。
氷室の怒りメーターが振り切れた。
「わしを何だと思っとるのかね!このクソババア!」
言ってしまった……もう好きにさせよう、とディレクターはクビを覚悟した時だった。ADが走って来て耳打ちをした。
「ディレクター、視聴率が突然上がってるんですけど」
「は?そんなはずないだろ」と降って湧いた話にディレクターは混乱する。
「いや、それが不思議なんですけど、この過激なやり取りが受けているのかもしれません」
「ふむ」とディレクターは黙った。轟アナウンサーがディレクターをチラチラ見るがディレクターは何かを考え「そのままやらせろ」と合図を出す。
スタジオでは2人のやり取りがまだ続いていた。
「クソジジイにクソババアなんて言われたくないね!」
続けると言っても一応司会者という立場の轟はなだめに入る。
「おふたりとも少し頭を冷やしてから討論を……」
「司会者だったら、あのクソババアを早く止めんか!」と轟にまで火が飛ぶ。轟は何故自分が怒られるのかわからなかった。
「そうは言いましても、そもそもテレビで言ってはいけないような事を言う方がダメなのでは無いかと」
その冷ややかな口調にまたしても氷室は激昂する。
「わしが悪いのか!けしかけてきたのはババアだぞ!」
「それでは龍神ダムでどちらの言い分が正しいのか決着をつけるという事でよろしいですね?」と、轟は念を押した。
「よかろう」と氷室はチェアに反り返る。
「望むところだよ」と染夢子はニヤリと笑った。
「ということで次回の日曜討論は龍神ダム科学と超常現象の対決。お楽しみに!」
「このダムは昔村があった。そして小さなお社があったのじゃ。そのお社はダムのそこに沈み龍神様がお怒りになっておる。この怒りが霊波動となり人々に災いをもたらしておる」
氷室は「ふん」と鼻を鳴らしマイクを引き継ぐ。
「神様やら霊波動やら下らん!そんな非理論的なものは存在せんのだよ!そもそもね、呪いとは共通認識のコミュニテーにしか存在せものだ。「呪いがある」その認識があってこそ初めて働くものだ。例えばだね、崖があるとする。ある者にとっては綺麗な景色の崖だろう。でもですな、そこに『誰かが飛び降りた』という情報一つで心霊スポットになってしまう。いわゆる霊感が強いとは共感覚の強い者を指すのです。催眠誘導はご存知かな」
轟アナウンサーは「催眠術の事でしょうか」と返す。
氷室は不機嫌な顔をした。
「それなんだよ、怪しい格好をした者が催眠術とかテレビでエンターテーメントでやっとるだろ。だから催眠術…正しくは催眠誘導と言うが。催眠誘導が怪しげな術として認識されるようになったのだ。あれは術なのでは無くれっきとした技術なのだよ。それに…」
「先生、あの、龍神ダムについての話を…」轟アナウンサーは脱線を戻そうとする。
「おお、そうじゃった。心霊現象とは「ある」と思い込むことによって起こる自己催眠の一種なのだよ」
染夢子の反撃。「自己暗示で物が動いたりするのかい?確かに自己暗示のものもあるさ、でもそれだけでは説明できない事がたっくさんあるんだよ。そろそろ負けを認めたらどうなんだい」
染夢子の嫌味な言い方に氷室は顔を真っ赤にする。
「そんなもんはね、磁場の変動とか色々あるんだよ!この世に科学で説明できないものは無いんだ!」
「あんたも一度経験すれば分かるさ。あたしと行ってみるかい?龍神ダム。面白い事が起こるさね」染夢子はニヤリとした。
「いいだろう!わしが全部説明してやるさ」
「泣きべそかくんじゃないよ。ひっひっひ」
これはまずいぞとディレクターは話題を変えさそうと轟に合図を送ろうとするが間に合わなかった。
氷室の怒りメーターが振り切れた。
「わしを何だと思っとるのかね!このクソババア!」
言ってしまった……もう好きにさせよう、とディレクターはクビを覚悟した時だった。ADが走って来て耳打ちをした。
「ディレクター、視聴率が突然上がってるんですけど」
「は?そんなはずないだろ」と降って湧いた話にディレクターは混乱する。
「いや、それが不思議なんですけど、この過激なやり取りが受けているのかもしれません」
「ふむ」とディレクターは黙った。轟アナウンサーがディレクターをチラチラ見るがディレクターは何かを考え「そのままやらせろ」と合図を出す。
スタジオでは2人のやり取りがまだ続いていた。
「クソジジイにクソババアなんて言われたくないね!」
続けると言っても一応司会者という立場の轟はなだめに入る。
「おふたりとも少し頭を冷やしてから討論を……」
「司会者だったら、あのクソババアを早く止めんか!」と轟にまで火が飛ぶ。轟は何故自分が怒られるのかわからなかった。
「そうは言いましても、そもそもテレビで言ってはいけないような事を言う方がダメなのでは無いかと」
その冷ややかな口調にまたしても氷室は激昂する。
「わしが悪いのか!けしかけてきたのはババアだぞ!」
「それでは龍神ダムでどちらの言い分が正しいのか決着をつけるという事でよろしいですね?」と、轟は念を押した。
「よかろう」と氷室はチェアに反り返る。
「望むところだよ」と染夢子はニヤリと笑った。
「ということで次回の日曜討論は龍神ダム科学と超常現象の対決。お楽しみに!」
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