うちの魔王が弱いんです

銀髪再来

「ちーっす」
適当な挨拶をして入ってきた男がいた。
それはとても見覚えのあるやつ、俺を倒した銀髪だ。
『お前っ』
「あーこいつさっきのやつじゃん、ちょっとハルト何また連れてきてんの」
「お前らは知り合いなのか？」
「さっきこいつを山の麓で倒したんだよ！お前を守るために！」
「まぁ、おちつけカイ」
「落ち着いてられっかよ、全く俺が身を呈して守ってる意味がねぇ」
「お前にはいつも感謝してるぞ？」
「あぁ、もうハルトじゃ話にならねぇ、おいお前が話せ」
『俺？』
「そうだよ、お前だよ」
『いや、まぁ銀髪さんに倒されて』
「そうだなぁ」
『街まで逃げて、空腹で倒れて』
「だろうなぁ」
『気がついたら抱えられてここまで来てた』
「ハルトこいつの説明あってんの」
「あってるぞ！たぶんな！」
「はぁ、でこいつどうするつもりなの」
「育てる！」
『は？』
「育てるも何もこいつそんなにお前と歳変わんねぇよ？おいお前、名前と歳は」
『レオン、21だ』
「フルネーム言えよ」
フルネームを言うということは完全に身元を晒すということになる。
名前だけ言うのがこの世界の基本だ。
『……アサヌマ レオン』
「アサヌマか、お前ピステルの出だな？」
『ハルトより頭いいな』
「当たり前だろ、こいつは究極のバカだ」
『ところで、お前の名前はなんだ？』
「俺？俺はカイ」
『フルネーム教えてくんねぇの？』
「なんだ、てめぇ誰に向かって口聞いてんだ」
「俺はナツカゼ ハルト！シンワル出身なのだよ！」
シンワルは結構遠い所にある西の方の国だ。
「なんで言うんだよ、まぁいい、俺はスズノ カイト」
『カイじゃねぇんだ』
「こいつがて"ト"が被るから嫌っていうんだよ」
「カイは俺の可愛い付き人だぞ！！！」
「いや、ひとつしか変わんねぇから」
『え？いくつ？』
「俺か？俺はね～23歳なのだ！」




キャラクター紹介

主人公:アサヌマ レオン
年齢:21
身長:178
体重:65.4

それなりに鍛えてきたためがっしりしているが、言うほど強くはない。乳製品が好き。弟が1人いるのだが、いつまで経っても反抗期が来ないのでしんぱいしている。

魔王:ナツカゼ ハルト
年齢:23
身長:166
体重:57.8

そんなに身長は低くないと思うのだが、周りがでかいせいでチビと言われる残酷な世の中に最近嫌気が差している。力持ちだが、パンチは弱い。基本お気楽。妹がいる。

付き人1:スズノ カイト
年齢:22
身長:179
体重:68.2

銀髪でひとつ結び。結構な綺麗好き。物心ついた時からハルトと一緒におり、自分の親の顔も兄弟がいるのかも分からない。ゴリゴリに鍛えているが細身。おそらくこの3人の中で戦ったら1番強いと思われる。