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第拾八話〜温かい気持ち・突然の不安〜
しおりを挟む「さ、てことで、何でも頼んでってよ仁瑚さん」
そう言いながら俺はメニュー渡してお冷とおしぼりを用意してそばに置いた
"決まりそう?"と聞くともう少し悩むというので
俺はグラス磨きをして待つ
「蒼汰さん…この時間からソテーって作れる?」
どうやら仁瑚さんの好物らしい
それならなおさら腕によりをかけて作らなきゃと思った
"ちょっとまってね"といい俺はキッチンに入る
「さて、確かチキンソテーがいいって言ってたかな」
ソテーにするにしてもそのまま出すには少し物足りないし
何かいいアレンジはねえかな
と悩み始めるものの
ソースや何かに挟む程度にとどめないとソテーじゃなくなる
という壁にぶつかり
結論してできたのは
「仁瑚さんお待たせ」と言って出したのは
ソテーにしたチキンを挟んだサンドイッチと三種類のソース
トマトソース、きのこのクリームソース、バジルソース
「あんま捻りのないのでごめんね」と笑いながら出したが
仁瑚さんは笑顔でありがとうと言ってくれた
そして1つずつソースを試して
気に行ったものは空っぽになっていた
「そうにぃの料理どうでした?」
あやのに質問されて少し戸惑いながらも
"美味しかった"と素直な気持ちを伝える
その返事を聞いてあやのは満足気にした
「仁瑚さんどうしたの?」と俺は聞いた
あやのが何も言わずにカップをおいていってお辞儀していってしまったらしい
「あーうちの妹がすみません
多分嬉しかったんだと思います」なんて言いながら
俺は笑っていた
そんな俺を見て仁瑚さんは笑ってくれた
休憩は終えて主婦に戻るとた
"また来ますね"と言って一礼して帰った
そして俺達もいつもの日常に戻る
ただこのことを知ってる三人の心には
互いに温かいものを分け合えた
そんな日に思えた
「いらっしゃい蒼汰さん」
そして今日の温かいこの気持ちをもらえた俺は関根さんのバーにまたやってきた
どうにも浮足が目立ったのか
"今日はいいことでもあったの?"なんて聞かれてしまった
「実は…」と事情を話すと
関根さんにも笑みが溢れそのまま裏に行ってしまった
俺は困りながら店内を見渡すと珍しく人がいない
最近尊重にもあってないから不気味だ
やんて思っていると
「蒼汰さんたまにはこれ行きましょう」
なんて出てきたのは焼酎だった
しかも俺が前から飲んでみたいと言っていたもの
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