サテン蒼綾はこちらです

碌楼 蒼汰

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第弐拾話〜お節介・憎めない〜

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そんなこと話してれば夜も遅くなり
今から尋ねるにしても外は暗く
話にも付き合わせてしまったもんだから
よかったらうちに一泊しないか
なんて口を滑らしてしまった



ーーなんて夢を見たーー



「…………んな展開にならねぇよな……」ため息まじりにそう呟く
二人がけソファーで寝ていたせいか足腰をバキバキと鳴らした
そして兄貴こと先輩は…安否の確認をするべきかと思うくらい
寝息もたてずに眠っている


"俺は支度しないとだけど…まあ、このまま寝かせていてもいいよな"そう思いいつも通り着替えを済ませ
あやのを起こし朝食の支度店の準備をすると

未だに降りてこない先輩を起こしに向かった
「せんぱーいそろそろ朝食が出来ましたよ~」
部屋に入るとすでに起床して着替えていた先輩がいた
流石に時間も時間だからか意識もしっかりしている

「あれ、先輩寝起きいい方でしたっけ?」そう言いながらベッドメイキングをする
そして用意もでき二人でしたり降りていった



そして改めて三人で朝食をとる
献立としては
二日酔いがあるといけないのでしじみの味噌汁
ほうれん草のおひたし、焼き鮭、一対一で炊いたもち麦
と言う
The 和食にしてみた

「兄さんどうですか?口に合いますかね?」
うるさい訳ではないが兄さんも中々の腕をもっている
そのせいか少し不安になって聞いてみると
"出汁のとり方がまだまだ甘いね蒼汰きゅん"
と意地悪げに言いつつ残さず食べてくれた

こういうところが龍ケ崎先輩の憎めないところ
なんだかんだ言いつつ食べてくれる上に
フォローをしてくれているのか褒めてとくれる


「にしても、昔は人に料理を出してもてなすどころか
 睨みつけて近寄らせなかったのにね~」と俺の昔話をしだす
当然あやのが知らないこともあるせいか
興味津々に話を聞き出す


俺はそれ話知らないふりしながら朝食の片付けをする


「流石に昔の話出さなくてもいいだろ……」
繊細とかなわけでもないが気にしてない訳でもない
むしろそんな過去のせいで今でも周りにビクついてることもある


「あ、そういえば先輩いつそん……じゃなくて
 夜長さんの所行くんですか?」
そういえば部屋を借りるからアパートの管理人に挨拶すると言っていたことを思い出した
予定では昼過ぎという事らしくて
散策もいいがたまの休日だからといってうちで休むらしい



~~チリンチリン~~
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