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それから
しおりを挟む俺は一通り暴れ散らかした
実の母親に殺されかけた悔しさと
平穏な生活を奪われた悲しさと
愛おしい人が出来たばかりなのに
引き剥がされた怒りで────……
大変ご都合がいいことに
俺には不思議な力が与えられてた
【全てを破壊する力】
アイツらはここまでの物とは思ってなかったみたいだが
この不思議な力を持った俺を利用したかったらしい
メリットにもならねぇ奴の…
この元凶の奴らに貸す力なんてあるがない
「誰がオメェらの言う事聞くかよ
俺に何かしら得でもあるか?
俺は…俺の暮らしてたところではな……
平穏に暮らしていたかったんだよ!!」
そう言って怒りに任せて身だしなみが特にいいおっさんの方に手を翳した
その瞬間上手くコントロールはできなかったが
黒い無数の珠が放たれ
おっさんの後ろにあった豪華な絨毯みたいなものと壁はズタボロになり焼け焦げた
恐怖のあまり言葉無く崩れ落ちるかのようにおっさんは尻餅をつきそのまま後ずさる
「チッ…力ってのは直ぐに使いこなせるものじゃねーのかよ」
そう呟きながら今度は頭ごなしに周りに黒い珠を放ち
自身でも驚くような力で気づけばその場を立ち去っていた
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