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囁く声は魔性の如く
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「…………」
「…………ふふ」
イーラの部屋に二人取り残され、じゃあ私出ていきますねと言いづらい空気の中、お互いに押し黙っていた。いや、色欲を司るという彼は、穴が開くのではと思うほどに私をじーっと見つめて、何やら意味深に笑ったりしていたものの、私はあえてそれには反応せず、膝を抱えて座り込み、スペルやインヴィーという比較的まともな誰かが様子を見に来てくれるのではないかという希望を抱いていた。
しかしその様子はない。もう二十分くらいこうしている。もしかしたら二人共私のことなんてすっかり忘れてしまっているのではないだろうか。
そう内心で恨めしく思っていると、ふいに横から頬をつつかれる。ふとそちらを見ると、何が楽しいのか口元に優雅な笑みを浮かべながら、ルッストが私の頬を人差し指でつついていたのど。私は訊ねる。
「……何でしょう?」
「ヴィクトリアちゃんのほっぺた、柔らかそうだなって思って。だめだった?」
「だめ、というか……」
あまりにも突拍子のなさすぎるその言葉と行動に、私は呆気に取られた。でも、少し安心する。
なんだ、色欲のルッストといっても、イーラほど強引に事に及ぼうとする悪魔ではないじゃないか。むしろ彼よりずっと理性があって友好的で、優しそうな人だ。自分の偏見で彼の人格まで決めつけてしまったことを、私は心の中で謝った。
「……変わった人だわ」
「人、じゃないけどね。ヴィクトリアちゃんも分かってるでしょ」
俺は悪魔だよ。
そう言って笑う彼の妖艶さと言ったら、普通の女性ならもうここで心を許してしまいそうなのではないだろうか?青いサファイアのように綺麗な目がゆるりと細められ、片目を隠すように覆う薄紫の綺麗な艶のある髪。陶磁器のような白い肌。優しい笑みを浮かべる薄い唇。彼を構成する全ての者が、魅力的に思えて仕方が無い。
彼になら、すべてを捧げてしまってもいいかもしれない。その腕に私を抱きしめて欲しい。……んん?何を思っているんだ私は。
「……理性が強いんだね、ヴィクトリアちゃん」
背徳的で情欲を孕んだ目が、私を見つめる。心を見抜かれているようで、居心地が悪い。それなのに心は、すっかり彼の存在を許してしまっている。
彼は、膝を抱えて座る私に向かい合うように座れば、そっと肩を抱いてゆっくりと体を倒していく。その、私を気遣うように優しい手つきに、私は静かに息を吐いた。
「リラックスして。俺に体を預けて。俺の声だけを聞いて」
ゆっくりと、体をベッドに沈める。きし、と音を立てるベッドがいやらしい。耳に心地いい低くかすれた甘い声が、心も体も支配しようとしているのを頭で理解した。頭の中でルッストの声が反響する。
しなやかな細い指が、私の唇を意味ありげに誘うようになぞる。思わず震えて、息を吐いた。どくどくと心臓が脈打って仕方がない。
ぼうっと天井を眺めようとするものの、上に覆い被さるルッストが邪魔をする。しなだれかかり、これ以上ないくらいに体を近づけて、手のひらが私の頬を撫でる。彼の髪が肌にちくちくと触れた。
「ねぇ、俺の事好き?」
「…………」
好きじゃない。あってまもない人のことをすきになるわけない。
「好きって言ってよ。俺はヴィクトリアのこと好き」
ねえ、ヴィクトリア。
耳元で囁く声。甘い誘惑に、私は唇を噛んだ。しかしその力が強すぎて痛い。
痛い。
そう体が認識した瞬間、霧がかかったように霞んでいた思考が覚めていく。慌てて彼の体の下から抜け出して、距離をとるように離れた。
「な、何……!?」
「さすが、耐性がある人間は違うな。普通ならもう、魂を食べさせてくれるのに目が覚めちゃうなんて」
ルッストは残念そうに深い溜息をついて、ぼすっとベッドに寝転がる。
未だに私の心臓はどんどくと早鐘のように脈打っていた。
「俺の誘惑に耐えるなんて、初めて。すごいね、ヴィクトリアちゃん」
「誘惑……?」
「そう。俺の声と目は、意識して魅了することが出来る。だからこそ、力がない俺でもこうして生きながらえることが出来てるんだよ」
人間って、愚かだよね。そう鼻で笑ったルッスト。
「ヴィクトリアちゃんは、俺の魅了にかかっても理性が働く。その時点で悪魔に対する耐性があるのはわかるし、そのぶんその魂は希少価値が高くて美味しいってことだ。それなら俺も、頑張らなくちゃね」
そしてベッドから立ち上がったルッストは、部屋の隅に立ち尽くす私に近寄ってくる。私は、逃げ場もないものの、どうにか逃げようと横をすり抜けようとして――――。
どんっ!と、大きな音を立てて目の前を遮るように壁に手をつかれる。
「っ!」
予想もしなかった突然の音に驚いて声も出ず、びくりと体を竦ませた。ルッストが、そんなことをするように思わなかったのだ。会って間もない人に勝手にそう決め付けるのはおかしな話だが、それでも私は少なからず彼を穏やかな人物だと思っていたので、ますます怖かった。これがイーラだったら、確かに怖いもののそれ以上には何も思わないだろう。でもルッストが相手だと、私がなにかしでかしたのだろうかと、彼の地雷を踏んでしまったのではないかと、不安に駆られる。
そして、腕を辿るように目線を上げていく。やがてそれはルッストの顔に至った。彼は、怒ってなんかいない様子だ。逆に、優しく微笑んでいる。薄ら寒い。不気味だ。そんなに優しく笑っているのに、なぜこんなことをするのだろう。私は訳がわからなくて、すっかり混乱してしまった。すると、その様が見ていて楽しいのだろうか、彼はくすりと笑った。
そして私の髪をはらい、後頭部に手を添えて逃げられないようにする。だんだんと顔を近づけるルッスト。彼は思っていたより睫毛が長いんだな。頭の端でそんなことを思った。
囁かれる言葉。
「……貴女の魂を陵辱したい」
「…………!」
冷たい言葉が耳に入り込み、脳髄をひんやりと凍りつかせていく。それだけ呟いて、彼はよしよしと私を慰めるように頭を撫でて部屋を出ていった。
怖い。がくがくと後になって体が震えた。今私は、とても恐ろしいことを言われたのではないだろうか?そ、その……陵辱、とか……やはり彼もまた悪魔に違いないことがわかった。この屋敷の中で、私が心を許せる人は一人もおらず、また人間も私だけなのだということに、言いようもない絶望を感じる。目の前の道が突然閉ざされて、がらがらと崩れ去ってしまったような、そんな気分だ。
こつこつ、と足音が聞こえてくる。誰だろうか。正直、もう誰とも関わりたくない。戻れるならば戻りたい。父と母と楽しく笑って過ごしていた、あのきらきらして美しい日々に、帰りたい。
「あれ、一人?」
「……インヴィーさん?」
「やだな。俺のことは呼び捨てでいいよ。俺もヴィクトリアちゃんって呼ぶから」
イーラによって蹴り飛ばされてなくなった扉の枠にもたれかかるようにして、インヴィーがにやにやとこちらを見ていた。
「あのさ、他にも紹介したいやつがいるからおいで?」
「…………気分が進まないのだけれど」
「そんな事言われても困るよ。俺らは君を守ってあげる。だから、ヴィクトリアちゃんも約束を守ってね」
残酷に告げられる言葉。確かにそうだ。彼らは悪魔だけれど、私の身を守ってくれると約束をしてくれた。ならば私も、交わした契約を守らなければいけない。
たとえいつか、此処を逃げ出すことになっても、その時まで。
「…………ふふ」
イーラの部屋に二人取り残され、じゃあ私出ていきますねと言いづらい空気の中、お互いに押し黙っていた。いや、色欲を司るという彼は、穴が開くのではと思うほどに私をじーっと見つめて、何やら意味深に笑ったりしていたものの、私はあえてそれには反応せず、膝を抱えて座り込み、スペルやインヴィーという比較的まともな誰かが様子を見に来てくれるのではないかという希望を抱いていた。
しかしその様子はない。もう二十分くらいこうしている。もしかしたら二人共私のことなんてすっかり忘れてしまっているのではないだろうか。
そう内心で恨めしく思っていると、ふいに横から頬をつつかれる。ふとそちらを見ると、何が楽しいのか口元に優雅な笑みを浮かべながら、ルッストが私の頬を人差し指でつついていたのど。私は訊ねる。
「……何でしょう?」
「ヴィクトリアちゃんのほっぺた、柔らかそうだなって思って。だめだった?」
「だめ、というか……」
あまりにも突拍子のなさすぎるその言葉と行動に、私は呆気に取られた。でも、少し安心する。
なんだ、色欲のルッストといっても、イーラほど強引に事に及ぼうとする悪魔ではないじゃないか。むしろ彼よりずっと理性があって友好的で、優しそうな人だ。自分の偏見で彼の人格まで決めつけてしまったことを、私は心の中で謝った。
「……変わった人だわ」
「人、じゃないけどね。ヴィクトリアちゃんも分かってるでしょ」
俺は悪魔だよ。
そう言って笑う彼の妖艶さと言ったら、普通の女性ならもうここで心を許してしまいそうなのではないだろうか?青いサファイアのように綺麗な目がゆるりと細められ、片目を隠すように覆う薄紫の綺麗な艶のある髪。陶磁器のような白い肌。優しい笑みを浮かべる薄い唇。彼を構成する全ての者が、魅力的に思えて仕方が無い。
彼になら、すべてを捧げてしまってもいいかもしれない。その腕に私を抱きしめて欲しい。……んん?何を思っているんだ私は。
「……理性が強いんだね、ヴィクトリアちゃん」
背徳的で情欲を孕んだ目が、私を見つめる。心を見抜かれているようで、居心地が悪い。それなのに心は、すっかり彼の存在を許してしまっている。
彼は、膝を抱えて座る私に向かい合うように座れば、そっと肩を抱いてゆっくりと体を倒していく。その、私を気遣うように優しい手つきに、私は静かに息を吐いた。
「リラックスして。俺に体を預けて。俺の声だけを聞いて」
ゆっくりと、体をベッドに沈める。きし、と音を立てるベッドがいやらしい。耳に心地いい低くかすれた甘い声が、心も体も支配しようとしているのを頭で理解した。頭の中でルッストの声が反響する。
しなやかな細い指が、私の唇を意味ありげに誘うようになぞる。思わず震えて、息を吐いた。どくどくと心臓が脈打って仕方がない。
ぼうっと天井を眺めようとするものの、上に覆い被さるルッストが邪魔をする。しなだれかかり、これ以上ないくらいに体を近づけて、手のひらが私の頬を撫でる。彼の髪が肌にちくちくと触れた。
「ねぇ、俺の事好き?」
「…………」
好きじゃない。あってまもない人のことをすきになるわけない。
「好きって言ってよ。俺はヴィクトリアのこと好き」
ねえ、ヴィクトリア。
耳元で囁く声。甘い誘惑に、私は唇を噛んだ。しかしその力が強すぎて痛い。
痛い。
そう体が認識した瞬間、霧がかかったように霞んでいた思考が覚めていく。慌てて彼の体の下から抜け出して、距離をとるように離れた。
「な、何……!?」
「さすが、耐性がある人間は違うな。普通ならもう、魂を食べさせてくれるのに目が覚めちゃうなんて」
ルッストは残念そうに深い溜息をついて、ぼすっとベッドに寝転がる。
未だに私の心臓はどんどくと早鐘のように脈打っていた。
「俺の誘惑に耐えるなんて、初めて。すごいね、ヴィクトリアちゃん」
「誘惑……?」
「そう。俺の声と目は、意識して魅了することが出来る。だからこそ、力がない俺でもこうして生きながらえることが出来てるんだよ」
人間って、愚かだよね。そう鼻で笑ったルッスト。
「ヴィクトリアちゃんは、俺の魅了にかかっても理性が働く。その時点で悪魔に対する耐性があるのはわかるし、そのぶんその魂は希少価値が高くて美味しいってことだ。それなら俺も、頑張らなくちゃね」
そしてベッドから立ち上がったルッストは、部屋の隅に立ち尽くす私に近寄ってくる。私は、逃げ場もないものの、どうにか逃げようと横をすり抜けようとして――――。
どんっ!と、大きな音を立てて目の前を遮るように壁に手をつかれる。
「っ!」
予想もしなかった突然の音に驚いて声も出ず、びくりと体を竦ませた。ルッストが、そんなことをするように思わなかったのだ。会って間もない人に勝手にそう決め付けるのはおかしな話だが、それでも私は少なからず彼を穏やかな人物だと思っていたので、ますます怖かった。これがイーラだったら、確かに怖いもののそれ以上には何も思わないだろう。でもルッストが相手だと、私がなにかしでかしたのだろうかと、彼の地雷を踏んでしまったのではないかと、不安に駆られる。
そして、腕を辿るように目線を上げていく。やがてそれはルッストの顔に至った。彼は、怒ってなんかいない様子だ。逆に、優しく微笑んでいる。薄ら寒い。不気味だ。そんなに優しく笑っているのに、なぜこんなことをするのだろう。私は訳がわからなくて、すっかり混乱してしまった。すると、その様が見ていて楽しいのだろうか、彼はくすりと笑った。
そして私の髪をはらい、後頭部に手を添えて逃げられないようにする。だんだんと顔を近づけるルッスト。彼は思っていたより睫毛が長いんだな。頭の端でそんなことを思った。
囁かれる言葉。
「……貴女の魂を陵辱したい」
「…………!」
冷たい言葉が耳に入り込み、脳髄をひんやりと凍りつかせていく。それだけ呟いて、彼はよしよしと私を慰めるように頭を撫でて部屋を出ていった。
怖い。がくがくと後になって体が震えた。今私は、とても恐ろしいことを言われたのではないだろうか?そ、その……陵辱、とか……やはり彼もまた悪魔に違いないことがわかった。この屋敷の中で、私が心を許せる人は一人もおらず、また人間も私だけなのだということに、言いようもない絶望を感じる。目の前の道が突然閉ざされて、がらがらと崩れ去ってしまったような、そんな気分だ。
こつこつ、と足音が聞こえてくる。誰だろうか。正直、もう誰とも関わりたくない。戻れるならば戻りたい。父と母と楽しく笑って過ごしていた、あのきらきらして美しい日々に、帰りたい。
「あれ、一人?」
「……インヴィーさん?」
「やだな。俺のことは呼び捨てでいいよ。俺もヴィクトリアちゃんって呼ぶから」
イーラによって蹴り飛ばされてなくなった扉の枠にもたれかかるようにして、インヴィーがにやにやとこちらを見ていた。
「あのさ、他にも紹介したいやつがいるからおいで?」
「…………気分が進まないのだけれど」
「そんな事言われても困るよ。俺らは君を守ってあげる。だから、ヴィクトリアちゃんも約束を守ってね」
残酷に告げられる言葉。確かにそうだ。彼らは悪魔だけれど、私の身を守ってくれると約束をしてくれた。ならば私も、交わした契約を守らなければいけない。
たとえいつか、此処を逃げ出すことになっても、その時まで。
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