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27.縁は切りました
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衛兵の切羽詰まった報告がロイエルと共にいた私の耳に届いた。
セレスティア伯爵、我が父――なぜ今になって。
隣に立つロイエルが案じるように抱き寄せ、守るように前に立つ。
「…今さら何の用だ。君を苦しめただけの男なんかに会わなくていい。追い返せ」
「待って、ロイエル」
私は穏やかに首を横に振った。
「一人で会います。これは私が終わらせなければいけないことだから」
ロイエルは「だが!」と強い声で食い下がった。
その手が私の腕を掴み、引き留めようとする。
しばしの葛藤の後、
「……わかった。何かあればすぐに俺を呼べ。すぐ側で待っている」
彼の言葉と温もりを背に一人、客間へと向かった。
◇◇◇
部屋の中央で待っていた父の姿は枯れ木のように弱々しかった。
かつての威圧的な面影はなく、やつれた面持ち。
私が部屋に入ったことにもすぐには気づかず、虚ろな目で床の一点を見つめている。
「お久しぶりです」
静かに声をかけると父はびくりと肩を震わせ、ゆっくりと顔を上げた。
「……フィーナ……。生きていてくれたのか……! ……よかった!……変わったな。いや、これが……本来のお前の姿だったのか……」
宮廷魔術師長の正装に身を包む私と、くたびれた身なりの父。
重い沈黙が私たちを隔てる。
追放されて以来初めての二人きりでの対面。
やがて、その沈黙を破ったのは父だった。
「……許してくれとは言わん! 話を聞いてくれ!……アッシュ王太子を問い詰め、すべて聞き出した。お前を……フィーナ、お前を長年苦しめ続けたあの原因不明の体調不良。その正体がようやく……!」
父の言葉にただ黙って続きを待った。
「エリオット王国には代々の王家が守り続けてきた『国家護持結界』なるものがあった。国をあらゆる災厄から守るための巨大な魔法障壁だ。そしてその結界は……強大な魔力を持つ者を糧として維持されていたのだ」
「……」
「お前の魔力は意思とは無関係にその結界へ無自覚に吸い上げられていた。お前自身が知らず知らずのうちに結界の『生贄』とされていたのだ。だから魔力が枯渇し、常に体調が悪かったのだ」
父の顔が後悔に歪む。
「すまなかった……!」と彼は呻いた。
「お前がどれほどの苦痛の中にいたのか、……愚かな父は何も気づいてやれなかった……!」
「そうでしたか」
私の返答はあまりに平坦なもの。
父は素っ気ない反応に目を見開く。
「……謎がすべて解けました。やはり私の魔力はどこかに『使わされていた』のですね」
私が泣き叫ぶか、あるいは彼を罵るとでも思っていたのだろう。
「その後……どうなったのですか? 私という魔力の供給源を失って結界は」
「……お前が国を去った後、結界は著しく弱体化した。焦った王と王太子は共謀し、新たな魔力の供給源としてあろうことか……イリスを利用した。彼らは聖女と謳われたイリスの力をあてにしたのだ」
父の口から妹の名が出た。
「アッシュはイリスを言いくるめ、結界の中枢へ導き魔力を注がせた。だが、イリスの魔力ではお前のそれには遠く及ばなかった。無理な注入の結果、結界は制御不能に陥り……暴走した」
父は一度言葉を切る。
「あの二人は……アッシュと王は暴走する結界の中で助けを求めるイリスを見殺しにして……永久に扉を閉ざしたのだ。イリスはたった一人結界の中で絶叫しながら……果てたのだ。……遺体すら回収できておらん」
「……おいたわしいこと。ですがそれは彼女自身が選んだ道。自らの野心にその身を喰われたというだけでは?」
「フィーナ、お前……」
優しげな笑みで私を蔑んでいた妹の顔が一瞬だけ脳裏をよぎって消えた。
「暴走こそ収まったが、守護の力を失った王国はもう……。飢饉、疫病、暴動……国中が地獄だ」
(厄災というのはこれね……)
「怒りの矛先は王家へと向かった。国王夫妻は王宮に乗り込んできた暴徒と化した民衆の手で……晒し首にされた。アッシュは命からがら逃げ出したものの憔悴しきって廃人同然だという。そしてお前の母は……」
父の声が震える。
「錯乱し暴れ出した愛犬のミルキーに……喉を食い破られ……惨殺された……」
立て続けに語られる悲劇の連鎖。
国の崩壊、王夫妻の末路、母と妹の死。
―――皆、私の知らない所で次々と無惨な死を遂げていたらしい。
一通り語り終えた伯爵は椅子から崩れ落ちるように床に膝をついた。
「フィーナ……! 頼む! もはやセレスティア家に残された希望はお前だけなのだ! 地に落ちた我が家の名誉をきっと復活させることができる! どうか、どうかこの父を助けてはくれまいか……!」
彼は私の足元にすがりつく。
浅ましい願い。
家の再興という最後の最後まで己の保身。
私は立ち上がると彼をまたぐようにして横を通り過ぎ、窓辺へと歩みを進めた。
窓の外には平和なグリゼルダの城下町が広がっている。
子供たちの屈託のない笑い声、活気あふれる市場の賑わい。
ゆっくりと振り返り、床に這いつくばる男を見下ろした。
「セレスティア伯爵」
「……ふぃ、な……?」
「私はもうあなたの娘ではございません」
彼のことを「お父様」と呼ぶのをやめた。
「家族との縁はとうに切れております」
伯爵の顔が絶望に染まっていく。
「あなた方が撒いた種はあなた方自身でお刈りなさい。私には心から『家族』と呼べる人々がこの国にいます。セレスティア家が滅びようと、今の私には何の関係もないこと。どうぞご自身の力で瓦礫の中から再起を図られてはいかがです?」
彼に背を向け、一瞥もくれることなく扉へと向かった。
背後で何かが崩れ落ちるような音がした。
もう振り返らない。
「失礼いたします。これから愛する人との大切な時間がございますので」
扉を開けると、そこには心配そうにロイエルが立っていた。
彼は何も聞かず、ただ私の肩をそっと抱き寄せてくれた。
私は彼の胸に顔をうずめ、一度だけ固く目を閉じた。
過去のすべてをその一瞬に閉じ込めて葬り去るために。
そして顔を上げた時、私の瞳に映っていたのは愛する人のみだった。
過去はもう私の後ろにはない。
セレスティア伯爵、我が父――なぜ今になって。
隣に立つロイエルが案じるように抱き寄せ、守るように前に立つ。
「…今さら何の用だ。君を苦しめただけの男なんかに会わなくていい。追い返せ」
「待って、ロイエル」
私は穏やかに首を横に振った。
「一人で会います。これは私が終わらせなければいけないことだから」
ロイエルは「だが!」と強い声で食い下がった。
その手が私の腕を掴み、引き留めようとする。
しばしの葛藤の後、
「……わかった。何かあればすぐに俺を呼べ。すぐ側で待っている」
彼の言葉と温もりを背に一人、客間へと向かった。
◇◇◇
部屋の中央で待っていた父の姿は枯れ木のように弱々しかった。
かつての威圧的な面影はなく、やつれた面持ち。
私が部屋に入ったことにもすぐには気づかず、虚ろな目で床の一点を見つめている。
「お久しぶりです」
静かに声をかけると父はびくりと肩を震わせ、ゆっくりと顔を上げた。
「……フィーナ……。生きていてくれたのか……! ……よかった!……変わったな。いや、これが……本来のお前の姿だったのか……」
宮廷魔術師長の正装に身を包む私と、くたびれた身なりの父。
重い沈黙が私たちを隔てる。
追放されて以来初めての二人きりでの対面。
やがて、その沈黙を破ったのは父だった。
「……許してくれとは言わん! 話を聞いてくれ!……アッシュ王太子を問い詰め、すべて聞き出した。お前を……フィーナ、お前を長年苦しめ続けたあの原因不明の体調不良。その正体がようやく……!」
父の言葉にただ黙って続きを待った。
「エリオット王国には代々の王家が守り続けてきた『国家護持結界』なるものがあった。国をあらゆる災厄から守るための巨大な魔法障壁だ。そしてその結界は……強大な魔力を持つ者を糧として維持されていたのだ」
「……」
「お前の魔力は意思とは無関係にその結界へ無自覚に吸い上げられていた。お前自身が知らず知らずのうちに結界の『生贄』とされていたのだ。だから魔力が枯渇し、常に体調が悪かったのだ」
父の顔が後悔に歪む。
「すまなかった……!」と彼は呻いた。
「お前がどれほどの苦痛の中にいたのか、……愚かな父は何も気づいてやれなかった……!」
「そうでしたか」
私の返答はあまりに平坦なもの。
父は素っ気ない反応に目を見開く。
「……謎がすべて解けました。やはり私の魔力はどこかに『使わされていた』のですね」
私が泣き叫ぶか、あるいは彼を罵るとでも思っていたのだろう。
「その後……どうなったのですか? 私という魔力の供給源を失って結界は」
「……お前が国を去った後、結界は著しく弱体化した。焦った王と王太子は共謀し、新たな魔力の供給源としてあろうことか……イリスを利用した。彼らは聖女と謳われたイリスの力をあてにしたのだ」
父の口から妹の名が出た。
「アッシュはイリスを言いくるめ、結界の中枢へ導き魔力を注がせた。だが、イリスの魔力ではお前のそれには遠く及ばなかった。無理な注入の結果、結界は制御不能に陥り……暴走した」
父は一度言葉を切る。
「あの二人は……アッシュと王は暴走する結界の中で助けを求めるイリスを見殺しにして……永久に扉を閉ざしたのだ。イリスはたった一人結界の中で絶叫しながら……果てたのだ。……遺体すら回収できておらん」
「……おいたわしいこと。ですがそれは彼女自身が選んだ道。自らの野心にその身を喰われたというだけでは?」
「フィーナ、お前……」
優しげな笑みで私を蔑んでいた妹の顔が一瞬だけ脳裏をよぎって消えた。
「暴走こそ収まったが、守護の力を失った王国はもう……。飢饉、疫病、暴動……国中が地獄だ」
(厄災というのはこれね……)
「怒りの矛先は王家へと向かった。国王夫妻は王宮に乗り込んできた暴徒と化した民衆の手で……晒し首にされた。アッシュは命からがら逃げ出したものの憔悴しきって廃人同然だという。そしてお前の母は……」
父の声が震える。
「錯乱し暴れ出した愛犬のミルキーに……喉を食い破られ……惨殺された……」
立て続けに語られる悲劇の連鎖。
国の崩壊、王夫妻の末路、母と妹の死。
―――皆、私の知らない所で次々と無惨な死を遂げていたらしい。
一通り語り終えた伯爵は椅子から崩れ落ちるように床に膝をついた。
「フィーナ……! 頼む! もはやセレスティア家に残された希望はお前だけなのだ! 地に落ちた我が家の名誉をきっと復活させることができる! どうか、どうかこの父を助けてはくれまいか……!」
彼は私の足元にすがりつく。
浅ましい願い。
家の再興という最後の最後まで己の保身。
私は立ち上がると彼をまたぐようにして横を通り過ぎ、窓辺へと歩みを進めた。
窓の外には平和なグリゼルダの城下町が広がっている。
子供たちの屈託のない笑い声、活気あふれる市場の賑わい。
ゆっくりと振り返り、床に這いつくばる男を見下ろした。
「セレスティア伯爵」
「……ふぃ、な……?」
「私はもうあなたの娘ではございません」
彼のことを「お父様」と呼ぶのをやめた。
「家族との縁はとうに切れております」
伯爵の顔が絶望に染まっていく。
「あなた方が撒いた種はあなた方自身でお刈りなさい。私には心から『家族』と呼べる人々がこの国にいます。セレスティア家が滅びようと、今の私には何の関係もないこと。どうぞご自身の力で瓦礫の中から再起を図られてはいかがです?」
彼に背を向け、一瞥もくれることなく扉へと向かった。
背後で何かが崩れ落ちるような音がした。
もう振り返らない。
「失礼いたします。これから愛する人との大切な時間がございますので」
扉を開けると、そこには心配そうにロイエルが立っていた。
彼は何も聞かず、ただ私の肩をそっと抱き寄せてくれた。
私は彼の胸に顔をうずめ、一度だけ固く目を閉じた。
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