タイトル：転生ワールドでギルド結成！ ～最強仲間と歩む異世界冒険譚～

第二章：新たな世界の扉

第六話：新たなる脅威、闇の扉

戦いが終わり、辺りは静寂に包まれた。魔物の残骸は黒い砂のように消え去り、唯一残ったのは砕けた黒い石の破片だった。

「やっと終わったのか……」
リリアが剣を収め、疲れたように息をつく。ルゥも炎の魔力を収め、肩で息をしていた。

俺たちが勝った。ギルド《アストラ》としての初めての大きな戦い。だが、アシュリアの言葉が、それがまだ終わりではないことを告げていた。

「ノワールが残した遺産は、これだけでは終わらない。」
アシュリアが静かに言う。その視線は砕けた黒い石の奥にある何かを見ていた。

「どういうことだ？」
俺は剣を収めながら尋ねる。

アシュリアは少し沈黙した後、ゆっくりと話し始めた。

「この黒い石は、ただの魔力の結晶ではない。これは"鍵"なの。」

「鍵……？」
ルゥが首をかしげる。

「そう。これと同じものが他にもある。そして、それが揃うと“闇の扉”が開く。」

「闇の扉？」
リリアが眉をひそめる。

アシュリアは静かに頷いた。

「古代の魔道士たちは、強大すぎる力を封印するために、いくつもの鍵を作った。それがこの石。だけど、ノワールはその封印を解こうとしていた。」

「まさか……」
俺は思わず息を呑む。ノワールは死んだ。だが、もしも彼が探していたものが、まだどこかに残っているのなら？

「この世界には、まだいくつもの“鍵”が存在する。そして、それらが揃った時、本当に恐ろしい存在が目覚める。」

アシュリアの言葉に、俺たちは戦慄した。

「もしもその扉が開いたら、どうなる？」
リリアが慎重に尋ねる。

「……この世界が崩壊するか、支配されるかのどちらかよ。」

その言葉に、全員の顔が引き締まる。

「ノワールはその扉を開けようとしていた……。だが、まだ完全には開いていない。なら……」
俺は黒剣を握りしめ、決意を固めた。

「俺たちが、その鍵を回収する。」

リリアとルゥも、俺の言葉に頷いた。

「……危険な道になるわよ。」
アシュリアは静かに言った。

「承知の上だ。」
俺は真っ直ぐアシュリアを見つめる。

ギルド《アストラ》としての、新たな戦いが始まる。

俺たちはまだ、何も知らない。
だが、この世界を守るため、俺たちは歩み続けるしかない。

「次の目的地は？」
ルゥが問いかける。

アシュリアは少しだけ微笑み、こう言った。

「“闇の扉”に一番近い場所──【忘れられた都《ネブラ・ルイン》】よ。」


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第七話予告：忘れられた都《ネブラ・ルイン》