さすがに異世界では学校に行くよ!

キムチ鍋

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魔界戦争編

第18話 特訓と覚悟と冬休み

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マイサンの件から5日後......1月3日。
無事に学校を再開したが、ちょうどその次の日から学校は休みだった。
2月5日までの冬休み......。
そして、朝日たちは今日から冬休みに入った。由奈、ステラ、ユウ、ナナは買い物に出掛け、朝日とガイアは制服で学校に向かっていった。
グラウンドには校長が立っている。朝日とガイアは校長に鍛えてもらおうとやって来たのだ。2人は校長の前に立った。
「校長......俺達を鍛えてください」朝日が真剣な眼差しで校長を見つめる。
真剣な空気が作られたが、その空気は一瞬にしてぶち壊された。
「私はぶっちゃけ剣術とかよく分からないんですよ」あまりにも衝撃的な発言に、朝日とガイアは地面に倒れた。ガイアが制服のズボンに付いた土を払いながら言った。
「じゃあ、どうしてあんなに素早くて強力な攻撃を弾くことができたんですか?」
校長は空を見上げて言った。その表情はどこか悲しげだ。
「守りたいものの為に剣を振り続けていたら、そうなりました」
朝日は自分の胸に手を当てた。その時、頭の中ではステラ、由奈、ユウ、ガイア、マイサン、ナナの笑顔が横切った。
(守りたいものの為......)
「誰かに教えてもらい、それを実行するのは簡単ですが自分にしかできないことを自分で考え、実行するというのはとても難しいことなんです」校長の言葉が朝日とガイアの心の中に何度も響いた。
(自分にしかできないこと......)
朝日とガイアは学校を後にし、屋敷に戻った。
数時間後......ユウ、由奈、ステラ、ナナは屋敷に帰宅した。
屋敷の庭から何かを振る音が聞こえてきた。四人は門を開け庭に入ると朝日とガイアが刀と剣をひたすら振っている光景が目に入った。
二人は四人に気付いた様子だ。二人は汗だくで土が服や頬に付いていた。
「お、帰って来たのか?」
四人は二人の姿を見て、思わずクスっと笑いそのまま屋敷の中に入って行った。
心の中でたった一言を呟いた。
(頑張れ)
朝日たちの特訓の日々が始まった。
ある時は雨の中で剣を振り、ある時は雪の中で剣を振り、そしてある時は雷雨の中で剣を振った。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~
冬休みがあと3日で終わろうとしていたある日......校長がステラの屋敷を訪れた。
朝日は校長に食堂で話がしたいと呼ばれた。食堂に入ると校長が誕生日席に座っている。だが、校長は深刻な表情をしている。
「最悪な事態が起こりました。ヘルが復活しました」
食堂のドアの向こう側にはガイアとユウがドアに耳を当てていた。
「おそらくヘルはまた戦争を起こそうと企んでいるはずです。なので朝日くんにお願いしたいことがあります」
朝日は手に汗を握り、頷いた。
「俺にできることならなんでも」
「ありがとうございます......私と一緒にヘルを倒してください。ヘルの居場所は昨日特定してあります」
朝日は迷いがない表情で答えた。
「分かりました。それでこの場所を守れるなら...やります!」
校長は椅子から離れ、立ち上がった。
「それでは明日の朝7時に学校のグラウンドに来てください」そう言い放ち、校長は食堂から立ち去った。
食堂のドアの前にいたガイアとユウは慌ててドアから離れ、ドアから出てきた校長に一礼をした。
「それではまたいつか来ますね。おじゃましました」
校長は屋敷をあとにした。ユウとガイアは食堂のドアを少し開けた。そこには少し迷いがある表情をした朝日が座っていた。
(死ぬのかな......)
ユウとガイアは静かにドアを閉めた。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~
その日の夜......朝日は寝付くことができず、屋敷の庭で地べたに座り、夜空を見上げていた。
「そういえば、ここって異世界なんだよな......まあ、俺にとってはもうこっちが俺の世界だな」
屋敷のドアが静かな音を立て開いた。そこにはガイアが立っていた。
「眠れないの?」
「まあな。お前こそ珍しいな」
ガイアは浮かない顔をした。
「僕の親友が明日死ぬかもしれないのに眠れるわけないでしょ」
朝日はその言葉で目を見開いた。
「聞いてたのか?」
「まあね......そういえば君には僕の夢を話してなかったね」
ガイアの表情が少し柔らかくなった。
「僕の夢は世界で一番強くなって誰かを守ることなんだ......」
ガイアは真っ直ぐな目で夜空を見つめている。その瞳に偽りなどない。
「そうか......叶うと良いな」
朝日はそう言い放ち、屋敷の中に入って行った。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~
まだ少し薄暗い冬の早朝に朝日は屋敷の扉を開け、庭に出た。腰には鞘に収めた刀をぶら下げ、制服を着衣している。
朝日は門を開ける前に屋敷の方を振り返った。
そこにはユウとガイアが立っていた。ガイアの腰には鞘に収めた剣がある。
朝日は自分を止めに来ただろうと仮定した。
「止めても俺は行くぞ」
ガイアはゆっくりと朝日の元に歩み寄り、隣に立った。
「止めるつもりなんかないよ。僕も親友と戦いに来たのさ」
朝日は目を丸くした。ガイアは優しく朝日に微笑んだ。そんな中、遂にユウが口を開いた。
「私も行く......あなたたちだけじゃ......」
ユウが全てを言い終わる前に朝日がその言葉をかき消した。
「いいや、ユウさんはここで屋敷とあいつらを守っていてください」
二人は屋敷の門を開けた。門がゆっくりと開いていった。
「あいつらのこと頼みます」
そう言い放ち、二人は屋敷をあとに行った。その背中はまさに死を覚悟した者の背中だった。
(必ず......待ってるから)
















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