降格処分寸前の人間嫌い淫魔ちゃん♂は頑張って働くことになりました

おさかな

文字の大きさ
22 / 43

白宝石

しおりを挟む
「は、あっ、あッ♡ いく、いくッ♡ あ~ッ、ああ……ッ♡ イッ……ちゃ……♡」
「ミリー、好きだよ……っ、ミリー……! 俺も、出るから……ッ♡」
「ア♡ あァ……ッ、! ッ……♡ イッ……く……ッ♡ ぁ、ァ……ッ♡♡♡」

 ミリーの愛液で快感が高まった田加井も限界だった。ミリーが強く感じるところを突き続けて、ミリーが先にイく。初めての深い深い絶頂に、頭の中が真っ白に染まる。気持ちいいということしか考えられないし、イッている間はそれすら頭になかった。
 空っぽになって、ただふわりと頼りなく浮かぶような感覚に身を任せるだけ。それはまるで小さな死のようだ。そこから僅かに帰ってきたなら、また余韻の甘さが身体を苛む。

「……ッ、出る……っ、ミリー……ッ♡ぅ、ぁ……ッ♡」

 ぎゅうぎゅうと苦しいくらいに締めつける穴の刺激に耐えかねて、田加井もミリーの中に精液をぶちまけた。強い締めつけを利用して、出しきるまで中を擦り、どく♡どく…っ♡とそれを注ぎ込む。

「ぁ……ッ♡ はぁ……ッ♡♡ ぁ~……♡」

 淫魔が力を得るのにどうするかなんて田加井はよく知らない。けれどなんとなく、きっと中に出せばいいのかもしれないと思っていた。
 その瞬間の田加井はもう中出ししてミリーの身体を全部自分のものにしたいという感情しかなかったけれど、中に出されたミリーのそこが気持ちよさそうにひくつき、ねばついたザーメンを身体の奥へ奥へと運ぶように蠢いているのが感じるから、きっとこれでうまくできているのだとわかった。

「ぁ~……ッ、まだ出る……っ♡」

 自分でも驚くくらいに長い射精をその身で受け入れているミリーの顔を見ても、幸せそうにうっとりと目を細めて瞳を潤ませて、ぽかりと開いた唇からはずっと甘い声が漏れている。
 かわいい、愛おしい、もっと自分のものにしたい。田加井はそう思ってしまう。


「……っ、は、ふ……♡ あっ……♡…………♡♡」
「ふふ、イッちゃったね♡ 中イキと同時に中出しされて、全然帰ってこれなくなっちゃってる♡」

 ぞくぞくと全身が震える快感が止まらない。中に入ったままの田加井のものを締めつけるたびにまた新たな快感まで拾ってしまって、気持ちいいのが終わらない。

 気持ちよすぎて、思わずミリーの瞳から涙がぽろりとこぼれる。
 イッてしまってぼーっとしているミリーの髪を優しく撫でていたラビはそれを見逃さなかった。
 こぼれた涙の粒が頬を伝ううちにころりと形を変えて、真珠のような真っ白の宝石になった。

「……白宝石」

 ぽつりと呟いたラビの小さな声は、はあはあと息を乱すふたりには届いていない。
 ……今はそれでいい。ラビは嬉しそうに微笑んで、その美しい涙の石をきちんと拾い上げておく。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

騙されて快楽地獄

てけてとん
BL
友人におすすめされたマッサージ店で快楽地獄に落とされる話です。長すぎたので2話に分けています。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

吊るされた少年は惨めな絶頂を繰り返す

五月雨時雨
BL
ブログに掲載した短編です。

鎖に繋がれた騎士は、敵国で皇帝の愛に囚われる

結衣可
BL
戦場で捕らえられた若き騎士エリアスは、牢に繋がれながらも誇りを折らず、帝国の皇帝オルフェンの瞳を惹きつける。 冷酷と畏怖で人を遠ざけてきた皇帝は、彼を望み、夜ごと逢瀬を重ねていく。 憎しみと抗いのはずが、いつしか芽生える心の揺らぎ。 誇り高き騎士が囚われたのは、冷徹な皇帝の愛。 鎖に繋がれた誇りと、独占欲に満ちた溺愛の行方は――。

BL団地妻-恥じらい新妻、絶頂淫具の罠-

おととななな
BL
タイトル通りです。 楽しんでいただけたら幸いです。

後輩が二人がかりで、俺をどんどん責めてくるー快楽地獄だー

天知 カナイ
BL
イケメン後輩二人があやしく先輩に迫って、おいしくいただいちゃう話です。

美貌の騎士候補生は、愛する人を快楽漬けにして飼い慣らす〜僕から逃げないで愛させて〜

飛鷹
BL
騎士養成学校に在席しているパスティには秘密がある。 でも、それを誰かに言うつもりはなく、目的を達成したら静かに自国に戻るつもりだった。 しかし美貌の騎士候補生に捕まり、快楽漬けにされ、甘く喘がされてしまう。 秘密を抱えたまま、パスティは幸せになれるのか。 美貌の騎士候補生のカーディアスは何を考えてパスティに付きまとうのか……。 秘密を抱えた二人が幸せになるまでのお話。

性悪なお嬢様に命令されて泣く泣く恋敵を殺りにいったらヤられました

まりも13
BL
フワフワとした酩酊状態が薄れ、僕は気がつくとパンパンパン、ズチュッと卑猥な音をたてて激しく誰かと交わっていた。 性悪なお嬢様の命令で恋敵を泣く泣く殺りに行ったら逆にヤラれちゃった、ちょっとアホな子の話です。 (ムーンライトノベルにも掲載しています)

処理中です...