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丸見えカメラ
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司令官はそう言って、身につけていたコートの懐から何かを取り出した。
じゃーん!とその少し怖い見た目にはそぐわない間抜けな効果音を口で言いながら取り出したのは、コンパクトなビデオカメラだった。
「……カメラですか?」
「ボディは人間界で使われている軽量型ビデオカメラを使用していますが、中身は私と技術部で開発したシステムを導入しております。名付けて『ドキドキ♡ハートの内側丸見えカメラ』です!」
「相変わらずネーミングセンスがバカですね、司令官」
田加井もラビと同じことを思ったが、ラビの反応からしてこのセンスはいつものことなのだろうと解釈してツッコむのはやめた。
「こちらは撮影対象の映像というよりも主に悪魔たちの能力がどのようにして人間に影響しているのか、力の流れを解析し形や色として映し出し記録するものになります。技術部での実験ではかなり高感度での撮影に成功しておりますが、魔界だけでは人間への作用はサンプル不足でして……」
「すみません田加井さん。司令官はこういう機械とかを作るのが趣味というか、仕事そっちのけでガチで取り組んでる変態というか……そういう悪魔なんです。でも、技術は割と確かですよ」
「そ、そうなんですね」
田加井は突然出てきて早口で説明を始める司令官を見て、悪魔にも理系オタクみたいな奴が居るのだなと驚いていた。
「なので田加井さん!ミリーさんの能力について知りたい、ご自分の気持ちが本物なのかわからない……!そんなあなたにはピッタリのシステムなんですよ。これはもう、使うしかないですよね?ぜひ田加井さんにはこのカメラの利用モニターになっていただきたい!」
「それを使えば、ミリーのフェロモンの正体がわかって、それによって俺がどう変化するのかが見えるということですか……」
司令官は田加井の確認にうんうん、と頷く。司令官の提案は田加井にとってはありがたい申し出だった。
「しかし……それを使うということは、俺とミリーのしているところを、動画で撮影しろということになりますよね……?」
「まあ、そうなりますね」
浮かんだのはハメ撮りだなそれは、ということだった。田加井にそんな趣味も経験もない。突拍子もない提案には聞こえるが、ラビが言うには技術は信頼に足るものらしい。
「一度、ミリーに相談してもいいでしょうか?ミリーの同意なしに撮影も調査も、私は出来ません」
「いいでしょう、田加井さんは真面目な方ですねぇ。そのカメラは預けておきます。その気になったら使っていただければよいですし、使わないまま返していただいてもよいですから」
「ありがとうございます」
田加井はラビと司令官と別れ、渡されたカメラを手に家へと帰った。
じゃーん!とその少し怖い見た目にはそぐわない間抜けな効果音を口で言いながら取り出したのは、コンパクトなビデオカメラだった。
「……カメラですか?」
「ボディは人間界で使われている軽量型ビデオカメラを使用していますが、中身は私と技術部で開発したシステムを導入しております。名付けて『ドキドキ♡ハートの内側丸見えカメラ』です!」
「相変わらずネーミングセンスがバカですね、司令官」
田加井もラビと同じことを思ったが、ラビの反応からしてこのセンスはいつものことなのだろうと解釈してツッコむのはやめた。
「こちらは撮影対象の映像というよりも主に悪魔たちの能力がどのようにして人間に影響しているのか、力の流れを解析し形や色として映し出し記録するものになります。技術部での実験ではかなり高感度での撮影に成功しておりますが、魔界だけでは人間への作用はサンプル不足でして……」
「すみません田加井さん。司令官はこういう機械とかを作るのが趣味というか、仕事そっちのけでガチで取り組んでる変態というか……そういう悪魔なんです。でも、技術は割と確かですよ」
「そ、そうなんですね」
田加井は突然出てきて早口で説明を始める司令官を見て、悪魔にも理系オタクみたいな奴が居るのだなと驚いていた。
「なので田加井さん!ミリーさんの能力について知りたい、ご自分の気持ちが本物なのかわからない……!そんなあなたにはピッタリのシステムなんですよ。これはもう、使うしかないですよね?ぜひ田加井さんにはこのカメラの利用モニターになっていただきたい!」
「それを使えば、ミリーのフェロモンの正体がわかって、それによって俺がどう変化するのかが見えるということですか……」
司令官は田加井の確認にうんうん、と頷く。司令官の提案は田加井にとってはありがたい申し出だった。
「しかし……それを使うということは、俺とミリーのしているところを、動画で撮影しろということになりますよね……?」
「まあ、そうなりますね」
浮かんだのはハメ撮りだなそれは、ということだった。田加井にそんな趣味も経験もない。突拍子もない提案には聞こえるが、ラビが言うには技術は信頼に足るものらしい。
「一度、ミリーに相談してもいいでしょうか?ミリーの同意なしに撮影も調査も、私は出来ません」
「いいでしょう、田加井さんは真面目な方ですねぇ。そのカメラは預けておきます。その気になったら使っていただければよいですし、使わないまま返していただいてもよいですから」
「ありがとうございます」
田加井はラビと司令官と別れ、渡されたカメラを手に家へと帰った。
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