ディストーション・ピース

おさかな

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望むしあわせ

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(なか、透ので満たされてくの、しあわせ……♡イッても止めてもらえなくて、イかされまくった穴に中出しされるの好き……っ♡もっとしてほしい……透がもっと俺のこと好きでどうしようもなくなって、俺に執着してほしい……っ♡透、すき…すき……♡)

 まだ少しずつ出ている精液を穴の中に塗りつけられながら首筋にキスをされて、すきだと何度も囁かれる。桃井の心はそれで幸せいっぱいになっていった。

「おれも、とーる…だいすき……っ♡」
「……もも、ずっと俺の腕の中にいて。俺から離れていかないで……ずっと、俺のものでいてよ」

 本当は一秒だって離れていたくない。だけど互いにそれぞれの生活があって、それをまっとうしながら寄り添うことが健全だし必要だと、佐原も桃井も、頭では理解している。
 けれど、頭で理解することと心が欲してしまうことは、いつだってちぐはぐだ。

「……透が望むなら、俺はどうなってもいいよ」
 桃井は本心からそう告げる。その言葉は佐原へは届かない。

 こんなのは間違ってる。間違ってる自分の欲望を全部受け入れてどうなってもいいなんて言う桃井だって、間違っているんだ。
 佐原はどうしようもなく歪んでいるくせに、『正しくあらねば』という意識にいつも苛まれていた。

「…………ちがう、違う。そんなの……」
「ぁ、うっ……♡」

 佐原がうわごとのように違う、違うと繰り返しながら、挿れたままだった性器をずるりと抜けば、桃井が少し声を漏らしながらびくりと反応してしまう。
 一度繋がりを解いた身体は離れて、しかしすぐに佐原が桃井の腕を掴み、今度は仰向けにさせた。

「……足、自分で持ってて」
「ん………こう?」

 大きく足を開いた状態で両手で膝の裏を持ち 、桃井の下半身の大事なところは何にも隠されることなく晒される姿勢を自らとるように命じられる。
 ぱかりと開かれた綺麗な足の間では、射精することなく絶頂に達したせいで中途半端に硬くなりカウパーにまみれているペニスと、先ほど中出しされたものがとろりと溢れ出しているアナルがぬらりと濡れて光っている。

「ーー…ッ♡……は……ふ、ぅ……♡」
「恥ずかしいところ自分で見せつけて、見られて感じてるの?変態」

 既に何度もイカされて火照った身体なのに、まじまじと見られているところからどんどん身体が熱くなり、佐原の視線がたどる箇所がわかるようだった。

「俺が出したの、こぼれちゃってるよ」
「ごめっ、なさい……!ひぅ、うっ♡」
「ちゃんとおなかの中で溜めておいてよ。俺のでおなかたぷたぷにしたまま生活して」

 そんなことできるわけがない。わかっているのに望んでしまう佐原と、叶えてあげたくなる桃井。そんな、似合いの二人。
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