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家のこと

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「ン゙ぁ♡あっ……♡♡あ♡ア♡あかつき、しゃま……っ♡」
「ひより、ひより……♡出すよ……っ♡」
「あぁ゙あッ♡らしてぇ♡あかつきさまのっ♡あ゙♡んぅう……っ♡♡おせーし♡なかだしあくめっ♡♡イグッ♡いくぅ~~…………ッ♡♡♡」

 ひよりはそれからすっかりメス穴メイドとして立派に働けるようになり、毎日アカツキの身の回りの世話やセックスご奉仕に励んでいた。

「愛してる、ひより……♡」
「は、はぃ……っ♡ぼくも、あいしてましゅ……♡♡あかつきさまぁ……♡」

 変わったのは、ふたりがこうして愛し合うようになったことだった。それはセックスの最中だけでなく、普通に過ごしているときにも交わされる愛の言葉だった。


「ひよりが前に家に戻るつもりはないと話していたから、報告しておきたいことがあるんだ」

 ある日、アカツキがそう切り出してきた。ひよりは何のことかわからずきょとんとしている。

「ええ、話しましたね。どうかしたのでしょうか?」
「ひよりを拾ったとき、偽の紹介状が気になると言っていたのを覚えているかい?どうしてデタラメの紹介状ながら、はっきりとあの工場を指定していたのか気になっていてね」
「……確かに、そうでしたね」

 ひよりはあの日のことは忘れられそうになくて、よく覚えている。自分は捨てられたのだと身を持って思い知らされたあの日……。

「どうやら少し前にうちの工場で起きた、獣人ではない人間種の社員が怪我を負った事故を聞きつけていたらしい。その事故は結局社員側のミスで起きたことだと解決していたのだが……獣人が工業ビジネスにおいて幅を効かせているのをよく思わない人間が私の会社側の過失だと煽り立てていたんだ。それに乗っかろうとしてきたのが天ケ瀬家だとわかった」
「……つまりそれは、不要な僕という人間を現場にねじ込んで、事故を起こさせようとしていたと?」
「簡単に言えばその通りだ。うちの人間のスタッフにも密かに根回ししようとしていたらしい。わざとひよりが被害を受けるようにね」
「…………」

 ひよりは言葉を失う。愛されていないということは受け入れてきたが、利用され事故に巻き込まれるようにセッティングされていたと知るとそれはショックだった。

「体良くひよりを追い出して、商売敵のうちも潰したかったのだろう。すぐに足も掴めてわかりやすくて助かったよ」
「……僕が捨てられたのはただの厄介払いではなく、そういう策略だったのですね」
「ひよりに話すべきかは迷ったんだがね。ひよりがあの家を嫌っていたとわかったら手加減する必要がなくなった。結果的に天ケ瀬家は正式にお取り潰しになった」

 天ケ瀬家はそもそも元貴族であり、もはや一般家庭と変わらない立場だったはずだ。それでも腐っても元貴族ということで上流階級との関わりも続いていたりもしたが、正式に取り潰されるということは、育ての母と兄があんなにも執着していた家督だのなんだのはまったくの無意味になったということだ。

「私が策略を詳らかにし全て告発した。ひよりを保護し迎え入れていることも認めさせたよ。他にも余罪がぼろぼろと出てきてね。お陰で徹底的にやれたが、余計に時間を食ってしまった」
「もしかして、最近まで忙しくしていたのはそれが原因ですか?」
「ああ。でもそれも漸くすべて済んだ。これで、ひよりは私のものだときちんと言える……」

 アカツキはひよりをひょいと持ち上げ、膝の上に乗せて抱き締める。アカツキの腕の中にすっぽりとおさまってしまうひよりがかわいくてたまらなくて、アカツキはその柔らかな肌に頬ずりした。
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