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学園
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テストからの解放を受けた俺たちは明け透けに上機嫌になって小躍りで帰宅の途に就いた。然し、現代魔術で上級魔法が一題ポンと書かれていた時は目を疑った。そりぁあだって、前も言ったようにそれを考えるのにはそれ相応の計算量(前世で言うならコンピュータにさせるような計算量)をしなくてはならないのであり、これには冷や汗をかいた。まあ、なんとか時間内に収まったが。そのほかの教科は、ああ、もしこの読者の中に高校時代は勉強で苦労しましたという生粋の努力家がいるなら申し訳ないが、所詮は基礎問題の有象無象だった。まあ、つまり大学生が高校の問題を解いていると考えれば大差ない。そりゃあ、辛酸など発生し得ないだろう?まあ、このクラスであれば大体の人は満点、それ以外でも9割後半の得点率だろう。真にうらやましいことだ。俺もその頭脳があったら前世の大学がもう少しは――まあ、そんなことはさておき。俺たちは鉛筆の芯の削れる閉塞空間からの解放を祝して、みんなで出かけることにした。行き先は、最近できたと言う電子機器によってで遊ぶ所だ。まあ、端的に言うならば前世で言うゲームセンターみたいなもんだ。どれ、技術の雄である地球、その記憶を持った俺が僭越ながら判定してやろうではないか。この世界の技術レベルっていうのを。
ゲームセンター、この世界ではエレクトロニックセンターだが、そこは大盛況だった。そりゃそうだ。これはいわば前世で言う珍品と同じなのだから。そこには当然数寄者が集まるわけだし、それがパイオニアとなって野次馬共が屯するわけだ。だが――ああ、格闘ゲームマニアの方々には申し訳ないが、そのように、つまり格闘ゲームの筐体と見受けられるものはいまいち人の集まりが良くなかった。そこで、大衆に疲労を催した俺たちはそこに流れて早速触れてみるわけだ。すると、それのなんと面白いことか。自分の手によって入力されるコマンドで、相手がディフィーティッドされたときのなんたる快感か。また、対人対戦のなんたる緊張か。俺は終始それに夢中になっていた。それへの専念から、気づいた時にはその場に残っていたのがリリーと俺だけだったのは、当然俺への誹りではなくてその筺体の逸楽への誹りが妥当である。そしてにわかに用事(と言っても親父と夕食を共にすると言うことだけなのだが)を思い出した俺はリリーに一言告げると帰ろうとした。彼女が俺を呼び止めたのはその直後だったが。
「なぁ、アルバート、私はこの社会にいても良いのだろうか。私は――」
つまり、種族的隔絶は彼女の、心的距離への懐疑へと帰結した。
ゲームセンター、この世界ではエレクトロニックセンターだが、そこは大盛況だった。そりゃそうだ。これはいわば前世で言う珍品と同じなのだから。そこには当然数寄者が集まるわけだし、それがパイオニアとなって野次馬共が屯するわけだ。だが――ああ、格闘ゲームマニアの方々には申し訳ないが、そのように、つまり格闘ゲームの筐体と見受けられるものはいまいち人の集まりが良くなかった。そこで、大衆に疲労を催した俺たちはそこに流れて早速触れてみるわけだ。すると、それのなんと面白いことか。自分の手によって入力されるコマンドで、相手がディフィーティッドされたときのなんたる快感か。また、対人対戦のなんたる緊張か。俺は終始それに夢中になっていた。それへの専念から、気づいた時にはその場に残っていたのがリリーと俺だけだったのは、当然俺への誹りではなくてその筺体の逸楽への誹りが妥当である。そしてにわかに用事(と言っても親父と夕食を共にすると言うことだけなのだが)を思い出した俺はリリーに一言告げると帰ろうとした。彼女が俺を呼び止めたのはその直後だったが。
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