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学園
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砂浜のポールの建てられているところにネットをかけてビーチバレーをすることになったのだが、そのほかの見目麗しいリア充どもとは違い、俺たちの場合、殊に俺は殺伐としていた。
それをシャーロットに咎められた時、俺は勝負事には本気にならざるを得ないんだなどと有耶無耶に答えたが、その実、俺は先ほどシャーロットに敗北感を味わったことが屈辱的だったので、あいつにもそれを味わわせてやろうと思っている。
俺とリリーのチームは圧倒的なチームワーク(或いは圧倒的な温度差)でシャーロットマイケルチームに大差をつけていた。
シャーロットは呆れていて、マイケルはボールによる強打でぼろぼろになっているが、リリーは何故か俺の半狂乱に同調して本気を出している。
そんなわけであるから、ボールが俺たちの強打に当然耐えられるわけもなく、現在3つ目のボールをパンクさせたところだ。
しなしなになったバレーボールはコートの隅に置かれている。
すると、シャーロットはそろそろ目の色を変え、こう宣うわけだ。
「そろそろ私たちも本気を出すわ」
そしてシャーロットはマイケルの背中を思い切り叩く。
その痛さで意識が完全に覚醒し、今までの散々な仕打ちを思い出したマイケルは半狂乱になり俺たちを指して一言。
「お前らは絶対ゆるさねぇ! 」
そこからは目にも止まらぬ試合が始まった。
それはまさに、死合いとでも言うべき様相を呈した。
マイケルの強打を俺は受けるのだが、そのボールはあまりの勢いに受けた俺の辺りを1mほど陥没させた。
砂が飛び散るが、俺とリリーの場合ボールを見なくても予測で打てるため関係がない。
砂のこすり合わされる音的にどうやらリリーがスマッシュを打とうとしていることがわかった。
そしてその数コンマ秒後轟音が響くと、今度はあちらから砂埃が立ち込めた。
あちらの一方がそれを受け止めたらしく、もう一方がボールを追ってネット側へ走り込む。
これはトスアップするためであろう。
俺はその後に来たるスマッシュをブロックするため、ボールの予測位置から1番スマッシュが打たれそうなところにブロックをはる。
だが、どうやらあちら側はトスアップしたのではなく、それに見せかけたフェイントだったらしく俺はボールの予測位置を更新して、リリーの位置も把握しつつそこへ行かんとする。
ただ、普通に行ったのでは間に合わないので少し魔法を行使する。
これは最初に禁止されていたことだが、畢竟ばれなければ犯罪ではないのである。
身体強化で悠々とそのボールに追いついた俺はリリーにトスアップする。
「ちょっとあんたら! 身体強化魔法使ってるじゃないの! 」
「おい! ずりぃぞ! 」
こちらのマナの動きから魔法の行使に気付いたようで、あちら側からは非難の声が上がる。
いや、暇だったから魔力を練って遊んでいただけだ。
俺は適当に答える。
さっきのバレなければ犯罪でないと言う文言は撤回しよう。
そして代わりにこう言わせてもらう。
疑わしきは罰せずと。
そしてリリーが轟音と共に音速を超えるスマッシュを打つ。
まあ、それは当然取られてしまうわけだが、何やら砂埃の中に二つのボールの気配を感じる。
俺は困惑したが、とりあえず二つのボールを返そうとする。
そしてまず一つ目と向かった先には――ファイアーボールがあった。
あいつら……魔法使いやがったな。
俺は憤慨し五大元素上級魔法の一つであるワールド・エンド・トゥ・アッシュを唱える。
すると、砂浜が燃え始める。
マイケルの「あつ! あっつ! 」と言う声が聞こえる。
リリーは高く跳躍してまたスマッシュを打った。
当然のことながら俺はやりすぎだとシャーロットに雷を落とされ、ついでにこの海水浴場の管理人にも盛大に怒られた。
もちろんボールと溶けてしまった砂浜代は俺が払ったし、なんなら多めに払った。
だが、今後はもう少し気をつけよう。
それをシャーロットに咎められた時、俺は勝負事には本気にならざるを得ないんだなどと有耶無耶に答えたが、その実、俺は先ほどシャーロットに敗北感を味わったことが屈辱的だったので、あいつにもそれを味わわせてやろうと思っている。
俺とリリーのチームは圧倒的なチームワーク(或いは圧倒的な温度差)でシャーロットマイケルチームに大差をつけていた。
シャーロットは呆れていて、マイケルはボールによる強打でぼろぼろになっているが、リリーは何故か俺の半狂乱に同調して本気を出している。
そんなわけであるから、ボールが俺たちの強打に当然耐えられるわけもなく、現在3つ目のボールをパンクさせたところだ。
しなしなになったバレーボールはコートの隅に置かれている。
すると、シャーロットはそろそろ目の色を変え、こう宣うわけだ。
「そろそろ私たちも本気を出すわ」
そしてシャーロットはマイケルの背中を思い切り叩く。
その痛さで意識が完全に覚醒し、今までの散々な仕打ちを思い出したマイケルは半狂乱になり俺たちを指して一言。
「お前らは絶対ゆるさねぇ! 」
そこからは目にも止まらぬ試合が始まった。
それはまさに、死合いとでも言うべき様相を呈した。
マイケルの強打を俺は受けるのだが、そのボールはあまりの勢いに受けた俺の辺りを1mほど陥没させた。
砂が飛び散るが、俺とリリーの場合ボールを見なくても予測で打てるため関係がない。
砂のこすり合わされる音的にどうやらリリーがスマッシュを打とうとしていることがわかった。
そしてその数コンマ秒後轟音が響くと、今度はあちらから砂埃が立ち込めた。
あちらの一方がそれを受け止めたらしく、もう一方がボールを追ってネット側へ走り込む。
これはトスアップするためであろう。
俺はその後に来たるスマッシュをブロックするため、ボールの予測位置から1番スマッシュが打たれそうなところにブロックをはる。
だが、どうやらあちら側はトスアップしたのではなく、それに見せかけたフェイントだったらしく俺はボールの予測位置を更新して、リリーの位置も把握しつつそこへ行かんとする。
ただ、普通に行ったのでは間に合わないので少し魔法を行使する。
これは最初に禁止されていたことだが、畢竟ばれなければ犯罪ではないのである。
身体強化で悠々とそのボールに追いついた俺はリリーにトスアップする。
「ちょっとあんたら! 身体強化魔法使ってるじゃないの! 」
「おい! ずりぃぞ! 」
こちらのマナの動きから魔法の行使に気付いたようで、あちら側からは非難の声が上がる。
いや、暇だったから魔力を練って遊んでいただけだ。
俺は適当に答える。
さっきのバレなければ犯罪でないと言う文言は撤回しよう。
そして代わりにこう言わせてもらう。
疑わしきは罰せずと。
そしてリリーが轟音と共に音速を超えるスマッシュを打つ。
まあ、それは当然取られてしまうわけだが、何やら砂埃の中に二つのボールの気配を感じる。
俺は困惑したが、とりあえず二つのボールを返そうとする。
そしてまず一つ目と向かった先には――ファイアーボールがあった。
あいつら……魔法使いやがったな。
俺は憤慨し五大元素上級魔法の一つであるワールド・エンド・トゥ・アッシュを唱える。
すると、砂浜が燃え始める。
マイケルの「あつ! あっつ! 」と言う声が聞こえる。
リリーは高く跳躍してまたスマッシュを打った。
当然のことながら俺はやりすぎだとシャーロットに雷を落とされ、ついでにこの海水浴場の管理人にも盛大に怒られた。
もちろんボールと溶けてしまった砂浜代は俺が払ったし、なんなら多めに払った。
だが、今後はもう少し気をつけよう。
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