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27話 拠点の規模を広げよう計画
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一夜明けて。まだ暗い内から洞口一家とオワタ親子は動き始めていた。幸依は増えた食材を使用して料理を作り、朋広と正和は新たに建物を増やすための建築計画の相談をしている。華音は幸依の手伝いをし、オワタとオーシンは正和から渡されたカブの種
といくつかの植物を畑に植える計画を立てていた。
特に人口が一気に十一人になった為、大人数が住める建物を建築しようとしている朋広はかなり忙しくなる事が予想できた。正和は拠点拡大計画をまとめ、全員に説明した後、シロッコと共に亜人領へ行く事になっている。幸依はその分の食糧と拠点の食糧を作りおきしてアイテムボックスに保管し、空いた手で他の家事を片付ける予定だ。
「しかし、こうして考えると何から手をつけていいか本当に分からなくなるものなんだな」
「自由度の高いゲームだとチュートリアルの直後から放り出されてこんな感じになるね。僕達と違って自分しかいないから、そこで投げちゃうプレイヤーもいるとかいないとか」
「そういう意味では人数はいるから助かってるんだろうか」
「能力的にもね。父さんが工務店じゃなかったら建物建築だけでも一苦労だし、母さんもあの能力じゃなかったら、家事だけで一日が終わってる事になってたと思う」
「映画とかゲームでしか知らない住人も現実に増えたしなぁ」
「そうだね、もしゲームや小説の情報がそのまま通用するなら、生活水準を上げる為の助っ人として期待できると思うよ」
「それは助かるな。だけど人が集まる事がプラスに働くばかりとは限らないだろう?」
「......うん、同じ方向を向いてる間は食糧や物資の消費位の対策でいいかもしれないけど、人が集まりすぎたら性格の問題とか、待遇への不満なんかで問題を起こす人が出てくると思う。種族多様になれば文化の違いも表面化するしね」
「あー、確かにあるあるだな。対応策とか考えてるのか?」
「まぁ、こういう世界だから、それにあわせるなら......」
正和は一旦間を置いて続ける。
「神の如く圧倒的な力を見せつける事による、恐怖統治か魅了統治」
「......は?」
「で、それを平然とこれくらい普通だろ? と言い放つか、あれ? 僕またなんかやっちゃいました? などと供述する世界が思い浮かんだ」
「......統治者の感覚の方がおかしくなってないか、それ?」
「あのシロッコのじいちゃんですら神託で相互不干渉だからね。問答無用で仲良くしろっていうのは無理だと考えた方がいいんじゃないかな。でもじいちゃんに頼んでいくつか問題解決の為に動いてもらう事にはなってるから」
「はー、爺様が見当たらないのはそのせいか。最近の正和、なんというか抜かり無くなってきてるよな。統治者に相応しいんじゃないか?」
「考えた事もないし、性格的に無理。それに僕のは基本他力本願だから」
「そんなものなのかねぇ」
父と息子の会話は母の食事ができたとの知らせで一旦打ち切られ、朋広が外に食事の場所を用意しに出ていったが、ログハウス組は外が明るくなるまで起きてこなかった。
亜人も本来は朝早くから活動するのだが、蟻に襲われる心配から解放され、今まで安心して休めなかった日々の疲労により、皆深く寝入ってしまったらしい。食事前に面通しと軽い紹介を済ませ、バイキング式にした朝食が終わった後、正和が今後の展開計画を説明する。
「まずはメインになる通りを一本つくり、それに沿って建物を建築していきます。建築組は父さん主体ですが、それとは別に母さん主体の家事組もあります。今日のところは華音が通りをつくり、父さんとダランさんが建物建築、母さんとキエルさんとルミナさんが家事を。オワタさんとオーシンさんとヒラリエさんが畑をお願いします。僕は全体を見て回りますので」
「おお。儂は朋広殿と作業か。間近で朋広殿の作業が見られるとは願ったりだ!」
「キエルさんとルミナさんには洗濯と、頂いた布地で服なんかを用意して貰いたいのですがよろしいでしょうか?」
「わかりました。皆さんのサイズを測らせていただければ用意させていただきますわ」
「僕達のよりもキエルさん達とオーシンさん達の日常用を多めにお願いします。オワタさん達は下地が出来ている畑に作物や使えそうな植物を植えてください。今日お渡ししたカブは多目に植えて、どんどん増やしてもらえると助かります」
「任せるにゃり! 久しぶりにたっぷり眠れて元気いっぱい、美味しいごはんでおにゃかもいっぱいにゃ!」
「私も不慣れではありますが頑張ります」
「強化した道具もあるので、時間が余ればこの近辺で食べられるか、調合などに使えそうな物の採取もお願いできますか?」
「調合は私の専門でもありますから喜んで」
正和はシロッコ以外に行動予定を提示し了承を得た。
「僕は見回った後、じいちゃんの準備が完了したら早速亜人領に行ってきますので。まだ準備には時間かかるんでしょ?」
「うむ、空間を安定させるのにもう少しかかりそうでの。予定よりも消費魔力が多くなりそうなので、そっちの調整も必要になるじゃろうとみておる。後は頼まれた例の件もあるしのぉ」
「おお! 早速の行動に感謝します」
「なんだか物騒な会話に聞こえなくもない気がするんだけど、ダランと一緒で私の常識で判断しない方が良さそうね。 知れば音を立てて崩れていくんでしょうから」
感激するキエルと半ば開き直ったルミナの台詞が対照的だった。なお、ニースとオーシンの馬には現在のところ出番のない模様。カブの種はニースの今日の無料ガチャの結果ではあったのだが。
といくつかの植物を畑に植える計画を立てていた。
特に人口が一気に十一人になった為、大人数が住める建物を建築しようとしている朋広はかなり忙しくなる事が予想できた。正和は拠点拡大計画をまとめ、全員に説明した後、シロッコと共に亜人領へ行く事になっている。幸依はその分の食糧と拠点の食糧を作りおきしてアイテムボックスに保管し、空いた手で他の家事を片付ける予定だ。
「しかし、こうして考えると何から手をつけていいか本当に分からなくなるものなんだな」
「自由度の高いゲームだとチュートリアルの直後から放り出されてこんな感じになるね。僕達と違って自分しかいないから、そこで投げちゃうプレイヤーもいるとかいないとか」
「そういう意味では人数はいるから助かってるんだろうか」
「能力的にもね。父さんが工務店じゃなかったら建物建築だけでも一苦労だし、母さんもあの能力じゃなかったら、家事だけで一日が終わってる事になってたと思う」
「映画とかゲームでしか知らない住人も現実に増えたしなぁ」
「そうだね、もしゲームや小説の情報がそのまま通用するなら、生活水準を上げる為の助っ人として期待できると思うよ」
「それは助かるな。だけど人が集まる事がプラスに働くばかりとは限らないだろう?」
「......うん、同じ方向を向いてる間は食糧や物資の消費位の対策でいいかもしれないけど、人が集まりすぎたら性格の問題とか、待遇への不満なんかで問題を起こす人が出てくると思う。種族多様になれば文化の違いも表面化するしね」
「あー、確かにあるあるだな。対応策とか考えてるのか?」
「まぁ、こういう世界だから、それにあわせるなら......」
正和は一旦間を置いて続ける。
「神の如く圧倒的な力を見せつける事による、恐怖統治か魅了統治」
「......は?」
「で、それを平然とこれくらい普通だろ? と言い放つか、あれ? 僕またなんかやっちゃいました? などと供述する世界が思い浮かんだ」
「......統治者の感覚の方がおかしくなってないか、それ?」
「あのシロッコのじいちゃんですら神託で相互不干渉だからね。問答無用で仲良くしろっていうのは無理だと考えた方がいいんじゃないかな。でもじいちゃんに頼んでいくつか問題解決の為に動いてもらう事にはなってるから」
「はー、爺様が見当たらないのはそのせいか。最近の正和、なんというか抜かり無くなってきてるよな。統治者に相応しいんじゃないか?」
「考えた事もないし、性格的に無理。それに僕のは基本他力本願だから」
「そんなものなのかねぇ」
父と息子の会話は母の食事ができたとの知らせで一旦打ち切られ、朋広が外に食事の場所を用意しに出ていったが、ログハウス組は外が明るくなるまで起きてこなかった。
亜人も本来は朝早くから活動するのだが、蟻に襲われる心配から解放され、今まで安心して休めなかった日々の疲労により、皆深く寝入ってしまったらしい。食事前に面通しと軽い紹介を済ませ、バイキング式にした朝食が終わった後、正和が今後の展開計画を説明する。
「まずはメインになる通りを一本つくり、それに沿って建物を建築していきます。建築組は父さん主体ですが、それとは別に母さん主体の家事組もあります。今日のところは華音が通りをつくり、父さんとダランさんが建物建築、母さんとキエルさんとルミナさんが家事を。オワタさんとオーシンさんとヒラリエさんが畑をお願いします。僕は全体を見て回りますので」
「おお。儂は朋広殿と作業か。間近で朋広殿の作業が見られるとは願ったりだ!」
「キエルさんとルミナさんには洗濯と、頂いた布地で服なんかを用意して貰いたいのですがよろしいでしょうか?」
「わかりました。皆さんのサイズを測らせていただければ用意させていただきますわ」
「僕達のよりもキエルさん達とオーシンさん達の日常用を多めにお願いします。オワタさん達は下地が出来ている畑に作物や使えそうな植物を植えてください。今日お渡ししたカブは多目に植えて、どんどん増やしてもらえると助かります」
「任せるにゃり! 久しぶりにたっぷり眠れて元気いっぱい、美味しいごはんでおにゃかもいっぱいにゃ!」
「私も不慣れではありますが頑張ります」
「強化した道具もあるので、時間が余ればこの近辺で食べられるか、調合などに使えそうな物の採取もお願いできますか?」
「調合は私の専門でもありますから喜んで」
正和はシロッコ以外に行動予定を提示し了承を得た。
「僕は見回った後、じいちゃんの準備が完了したら早速亜人領に行ってきますので。まだ準備には時間かかるんでしょ?」
「うむ、空間を安定させるのにもう少しかかりそうでの。予定よりも消費魔力が多くなりそうなので、そっちの調整も必要になるじゃろうとみておる。後は頼まれた例の件もあるしのぉ」
「おお! 早速の行動に感謝します」
「なんだか物騒な会話に聞こえなくもない気がするんだけど、ダランと一緒で私の常識で判断しない方が良さそうね。 知れば音を立てて崩れていくんでしょうから」
感激するキエルと半ば開き直ったルミナの台詞が対照的だった。なお、ニースとオーシンの馬には現在のところ出番のない模様。カブの種はニースの今日の無料ガチャの結果ではあったのだが。
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