欲望のままに

姫川 林檎

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夢のつづき 3

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折角なので近所の探検にでも行きますか。
携帯と財布を持って玄関に向かう、昨日の内に貰った合鍵を使ってしっかりと戸締りをする。玄関の鍵を閉めると本当にここの人間になったんだなぁと実感する。

さてと、どこに行きましょうかね。
昨日駅周辺はざっと見たので反対側に行ってみなすか♪

徒歩5分の所にコンビニが在ったしかも俺が好きなコンビニだ。更に歩くと大きな公園に出た。そこでは幼稚園の園児達が先生達と楽しそうに遊んでいたり、犬の散歩に来ていたり皆がのびのびと過ごしている。

「結構緑が多いなぁ。」

折角なので木陰で昼寝をする。芝で昼寝にはもってこいだ。
小鳥の囀りや子供達の声木々の音に耳を傾けると力が抜けて行く。今年に入って大学入試に引っ越しとバタバタ過ごして来て、ここで初めてゆっくり出来た様な気がする。

30分位ゆっくりとリラックス出来有意義な時間を過ごした。たまに来るのもいいかもしれない、今度はなっちゃんと2人でなっちゃんの手作り弁当を食べて膝枕なんかしてもらったりして・・・。

・・・!!
いかんな。ついついなっちゃんの事を考えてしまう。
まぁ、あんだけ可愛ければ仕方ないか。

公園を出て暫くすると大通りに出た。通りの向こうに商店街が見える、今日は渡るのが面倒だからこの次探検した時に行ってみよう。ここでUターンして別の道から帰る。

この辺りは落ち着いた店が結構あるなぁ、喫茶店にケーキ屋さんそれに雑貨屋さんもある。うちの近所じゃこんなこ洒落たお店なんてなかった、お洒落過ぎて俺には入れそうにない。あっ!ここの喫茶店なっちゃんに似合いそう、窓辺で本とか読んでる姿なんて絵になりそう。


1・2時間散歩して帰宅。なっちゃんが作ってくれたサンドイッチを食べたらする事がなくなってしまった。

そうだ!この部屋の元主の冬弥とうやさんからの手紙が机の引き出しに入っていたのを思い出し読んでみる。そこには部屋に置いて在るPCの使用許可とパスワードが書いて在り、デスクトップにはがあった。伯父さん達は仕事、なっちゃんは学校この家に確実に一人な今の状況。

「拝見させて頂きます。」
     ・
     ・
     ・
     ・
     ・
「結構なお点前でした。」

冬弥さんとは趣味が合いそうだ。
だがしかし、確かに俺の趣味だけどなっちゃんのはにかんだ笑顔の方が抜ける気がするが・・・
それだけはしてはいけない!!ここで生活が出来なくなってしまう。

バタン

「?」

なっちゃんが帰って来たのかな?なっちゃんの部屋はこの部屋の向かいの部屋だ。伯父さん達の寝室は下でこの階は俺達だけ、しかも伯父さん達の部屋は反対側にあるから少し位騒いでも気付かれない。それ以前にこの部屋は完全防音になっている、子供達が趣味の音楽やゲームをしても他の部屋に迷惑が掛からない様にしてあるらしい。その代り扉に鍵は付いていない、いつでも親が入ろうと思えば入れる様にだそうだ。しかも勉強はリビングですのが決まりでそれは俺にも適応されるらしい。今俺が気付いたのはどうやら少し扉が開いていたらしい。危ない危ない。

下に降りるとなっちゃんが洗濯物を畳んでいた。
洗濯物に囲まれて一所懸命畳んでいる姿がなんかイイ。後ろから抱き締めたらどんな反応するかな?・・・ってそんな事したら嫌われる!その前に伯父さんに殺される・・・。

「あっ、ただいまです。」

「お帰り。そうだ!ご飯有難うどちらも美味しかったよ。」

「良かった。」

なっちゃんは小さく息を吐き安心した顔をした。昨夜の時点で料理が上手い事は判っているんだからそんなに心配しなくてもいいのに。そんな姿も可愛かった。

洗濯物を仕舞い終わったなっちゃんとお茶をしながら話をしていると伯父さんから連絡が入った、どうやら今日は帰りが遅くなるらしいので先に食べてて欲しいとの事。なっちゃんにも連絡が来たみたいで一寸心配そうだ。

「なっちゃん、伯父さん達っていつも遅いの?」

「今は特に忙しいみたいでてっぺんを超える事あるんです。2人共自分が率先して動いちゃうから帰るのが1番最後になるみたいで、部下は遅くなると帰す癖に自分はキリのいい所までしちゃうから。メールの感じだと今日もそうなりそう・・・。」

「そっかぁ、じゃあなっちゃんはいつも1人でお留守番してたの?」

「ふふふ。お留守番ってふふふ。僕はもう高校生ですよ。家事も僕がしてるし何も心配ないですよ?」

こんな可愛い子を1人でお留守番させるなんて危険じゃないか!?なっちゃんは自分が可愛い事に気付いてないのか!?危険以外何があるっていうだ!!

「これからは俺がなるべく夜は居る様にするから!」

「ふふふ。有難う御座います。けど、大学が始まったら学業を優先してくださいね。」

何て優しい子なんだ!!
可愛くて、優しくて、家事が得意。今直ぐにも嫁に欲しい位だ!

2人だけの食事はまるで新婚さんみたいでドキドキした。



「だぁああああああ!!!」

駄目だろ俺!!
俺はここに来て3日、毎日なっちゃんとキスをする夢を見ている・・・。それも幸せな優しいキスでなく、いやらしく激しいキスを貪る様に、俺のベット・台所・風呂場色々な所でなっちゃんとキスをする夢を見ていた。

「・・・・」

布団をめくると股間にピラミットが出来ていた、何とか愚息は粗相をしていない事に安心しトイレに向かう。俺はそこまで性欲が強い方じゃなかったはずなのに・・・。


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