自動翻訳だけでも欲しかった!

姫川 林檎

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53 チートとは?

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魔法の勉強が始まった。

っと言っても、俺は言葉が不自由だから詳しい説明はなし。イワンさんの説明では手のひらに集中して出す!みたいな事を言っている様な気がする。

「属性が解らないので、先ずは水からやってみましょうか。こんな感じでやってみてください。」

イワンさんの手にソフトボール位の水の球体が揺らめいている。本物の魔法だ!

友達に借りた本とかでは‟魔法はイメージ”って感じの事をどれでも言っていた、イメージ・・・想像するのはあまり得意ではない。こういう事は妹の方が得意なんだけどなぁ、紗良さらは好きな人が出来ると彼との未来を直ぐに想像する。それは初デートから始まり結婚・子供の反抗期そして老後まで行く・・・、付き合ってさえいないのに。そこまで行けば尊敬に値する。

大丈夫!得意ではないが俺だって‟漫画とアニメの国”である日本人だもん、妹と一緒に少女系や弟と一緒に冒険物を見て育ちました!何となく想像出来るはず!!

おし!
集中集中・・・。

「スー・・・ハー・・・スー・・・ハー・・・。」
 
丹田に気を集中して・・・一気に手から出す!

「はっ!」

『出た!!・・・・・・・。』
「「「「「ちっさ!!」」」」」

今のは何を言われたか判るぞ、「ちっちゃ!」って言ったに違いない!
今俺の手には、ビー玉サイズの球体が揺らめいている。それでも魔法が使えた事には変わりない!!

「イワンさん!! みず。」

満面の笑みで言えば彼も嬉しそうに頷いてくれた。

「ルネは水の属性が有るみたいですね。一応他の属性も試してみますか。」


結果から言えば俺には全属性があったが、ただし全てビー玉サイズしか出来ず大変微妙なチート?になった。魔力量が少ないのか扱いが下手なのか判らないけど、それ以上大きくなる事はなかった。

出るには出ているのでコントロールを覚える。
先ずは出した水を飛ばす。威力があるとは思えないので、近くの壁に向かって飛ばしてみる。

「・・・・」

「「・・・・」」

只今の記録は10cm。
腕を伸ばしてそのまま落下、つま先10cmに飛んだではなくのである。


その後いくら頑張っても上手く飛ばなかった。


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