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四十九話 『エリカに口移し』
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「そんなことなら早く言いなさいよ。ちなみに転職に必要な書物はありますか?」
「ここに用意してあります」
アイカはためらないながら、書物を渡そうとするが、こんな魔王と女将のやり取りを見て触発されたのたのか。
「実はその前に告白したいことがあります。……実は私は……ユウキあなたの事が好きなの。分かってるわ。あなたがエリカの事を思っていることぐらい分かるわ。でも一度で良いからデートして欲しいの!」
アイカは照れくさそうに俺の顔を見るのを躊躇っている。魔王と女将の話を聞いて今しか言えないと思ったんだろう。
俺は困った。今のエリカが危篤の状態で言われても返事ができない。
「私の事覚えてないの? そうあれは小学生の頃。ピアニカを忘れた私の隣の席があなたで」
──早くエリカを助けないといけないのに……。あの時の。先生に言われて隣の子に貸してあげた。幼少期の恥ずかしい思い出。しかもあの時、口に加える部分に歯型がしっかりと付けられてたから嫌な気分がしたのも覚えている。まあ、ポニーテールで可愛かったから許したんだか。
「分かるけど、まさかあの時の女の子が君なの?」
「はい!」
「そうだったんだ」
「あなたもあんまり変わってなくてすぐわかったわ。それは職場の病院に運ばれてあなたの名前を見た時。嬉しかったんだから。だから私はこのゲームを仕事が終わったらひたすら進めてたの。あなたの為にね!」
「ごめん。俺はそんな余裕が無いんだ。ほんとにごめん。気持ちは嬉しいけど早くエリカを助けないと……」
アイカは深いため息を吐くと、少し笑顔を取り繕い。
「分かったわよ。あなたに話して少し楽になったわ。転職してから向かいましょ。エリカの元に!」
女将は何やら宿屋のカウンターの引き出しを開けて、転職に必要な本を探し出した。
「いい? 僧侶になれるのは第五の扉を制覇したもののみ。このメンバーだとアイカだけが転職する権利があるわ」
「お願いします。ユウキのためなら」
「汝、僧侶に転職するものよ。ここに神の祝福を与え転生させなさい」
宿屋の天井が開き空が見える。そこから眩い光が差し込みアイカを包みこんだ。
アイカの服が徐々に消えて生まれたままの姿になり、僧侶の白のローブが生成されていく。
「終わったわよ。エリカさんてここにあなたと泊まってた方よね。早く行ってあげなさい」
「それじゃあ行くとするか」
「やられに行くか!」
魔王はガハハと笑いながら、目をパチクリさせる女将に手を振り扉を開けた。
ボス部屋に向かうとエリカが床に倒れていた。アイカはすぐに駆け寄りヒーリングをかけるが、効果は無いようで、俺の方を不安な面持ちで見てくる。
「どうしよう。やっぱり魔法が効かないみたい。どうしたらいいの?」
「魔法やっぱり効かないのか。くそっ。どうしたらいいんだよ。……エリカ頼むから返事をしてくれよ……。ここでエリカが力尽きたら何のために今まで乗りきってきたのか分からなくなってくる。頼むから……。目を開けてくれよおおお」
俺は魔女の温泉郷でぎっくり腰を治したドリンクが効くか分からないが、飲ませようと泣きながらエリカの口元にドリンクの小瓶を持っていく。ところが、エリカの意識が混濁し飲んでくれるような状態ではなかった。
「……う、うっ……」
と声を漏らすエリカ。
「このドリンクならもしかしたら効くかもしれないのに、どうやって飲ませたら良いんだ?」
もう一刻の猶予も残されていない。俺は咄嗟に口にドリンクを含ませて、エリカに口ずけをして、温泉郷のドリンクを流し込んだ。
相変わらず返事もなく顔も青ざめたままだ。
「もしかしてそのドリンクも効果ないんじゃない?」
アイカは悲しそうな目をして俺の顔を見てくる。
「あともう少しのとこまで来てるんだよ。アイカが魔王を倒せばクリアなのに……。リアルの世界に戻ったらさ……俺エリカと共に頑張れそうなのに……なのに、それなのに、エリカいないと俺は……ダメなんだよ。頼むよ。頼むから目を開けてくれよ!」
アイカはうな垂れてこの状況をもう変えることなんて出来ないそんな表情で俺を見てくる。そんな顔されたら……。
俺はエリカの身体に覆いかぶさり嗚咽を上げて泣いた。もうエリカの弱っていく姿なんて見たくないのに。元気が取り柄のエリカ。電車で轢かれかけた所を俺が踏切に飛び込んで助けた。あの時生まれて初めて一目惚れした。その時から俺の心は君でいっぱいだったんだ。
俺はどうやら自分のために頑張れるようなタイプじゃないらしい。本当に愛している人と一緒じゃなきゃダメなんだ。ゲームを通してエリカと二人で攻略した日々が思い出される。
大雨の中、外に投げ飛ばされ全身打撲した時。真っ先に傘をさしてずぶ濡れになりながら助けに来たエリカ。宿屋で俺に告白して初めてのキスをしたエリカ……。頼むから助かってくれよ。神様がいるなら、頼むから俺の命はどうなってもいいからエリカを助けてください……」
エリカのお腹に顔を埋めながら泣いていると背中に誰かの冷たい手の感触がした。
「ユ、ユウキ……。何泣いてんのよ……あんたバカね。私が死ぬわけ無いじゃないの……」
少しか細い声。だがエリカの声がハッキリと聞こえた。俺は顔を上げると、次第にエリカの顔色が青白かったのが赤味を帯びてくるのが分かった。どうやらエリカの顔に生気が戻ったようだ。
「よがっだあああああ……」
鼻水を垂らしながら声にならない声を出す俺にアイカはハンカチをそっと差し出した。
「ほんとに良かったあああ。魔王とアイカありがとう。ほんとにありがとう」
「私なんもしてないよ。ユウキの頑張りだよ」
「ワシの活躍のおかげじゃろ」
「いやいや、魔王はパンツを被って遊んでたらしいじゃないの? 若い魔女を追い回してたとか温泉郷の近隣の住民から噂を聞いてるわよ。今回もまた同じような事をしでかしてたんじゃないの?」
まさしく今回も同じことをしていた訳だがそれは言わないようにしよう。今からアイカにより魔王はボコボコにされるのだから余り刺激したくないのだ。
一刻も早くゲームから出ないと。
俺はエリカの体に再び抱きつくとボロボロと涙を零した。何年ぶりだ? こんなに号泣するなんて。
エリカは俺の首に手を回し。
「ユウキ…迷惑かけてごめんね。もしリアルで再び会えたら……このさきは戻ってから言うわね。」
エリカは合わせていた目線を逸らし恥ずかしがるとそんな事を俺に言ってきた。その様子を見ていたアイカはもうしょうがないわねといった表情を浮かべてくる。
俺はエリカの目をしっかりと見て。
「いや、俺からも言いたいことがあるから、もうすぐ帰れるからな!」
そんな中、魔王はモーニングスターをアイカに手渡すと。
「さあ、うて!」
その言葉に少しイラついたアイカは後ろに構えた武器を魔王目掛けて放った。トゲトゲの金属の球体が凄まじい勢いで魔王目掛け飛んでいく、チェーンが伸び擦れた金属音が部屋に響き、特攻武器なのだろう。
魔王にその鉄球が衝突するとHPゲージが一気にゼロになり、魔王は消滅してしまった。そして、その瞬間、空中に『lack the world complete』のカラフルな文字が出現した。
「やっと終わった……」
俺はエリカの顔を覗き込むと、背景が薄れ始め、病院のベッドの上で目を覚ました……。
「ここに用意してあります」
アイカはためらないながら、書物を渡そうとするが、こんな魔王と女将のやり取りを見て触発されたのたのか。
「実はその前に告白したいことがあります。……実は私は……ユウキあなたの事が好きなの。分かってるわ。あなたがエリカの事を思っていることぐらい分かるわ。でも一度で良いからデートして欲しいの!」
アイカは照れくさそうに俺の顔を見るのを躊躇っている。魔王と女将の話を聞いて今しか言えないと思ったんだろう。
俺は困った。今のエリカが危篤の状態で言われても返事ができない。
「私の事覚えてないの? そうあれは小学生の頃。ピアニカを忘れた私の隣の席があなたで」
──早くエリカを助けないといけないのに……。あの時の。先生に言われて隣の子に貸してあげた。幼少期の恥ずかしい思い出。しかもあの時、口に加える部分に歯型がしっかりと付けられてたから嫌な気分がしたのも覚えている。まあ、ポニーテールで可愛かったから許したんだか。
「分かるけど、まさかあの時の女の子が君なの?」
「はい!」
「そうだったんだ」
「あなたもあんまり変わってなくてすぐわかったわ。それは職場の病院に運ばれてあなたの名前を見た時。嬉しかったんだから。だから私はこのゲームを仕事が終わったらひたすら進めてたの。あなたの為にね!」
「ごめん。俺はそんな余裕が無いんだ。ほんとにごめん。気持ちは嬉しいけど早くエリカを助けないと……」
アイカは深いため息を吐くと、少し笑顔を取り繕い。
「分かったわよ。あなたに話して少し楽になったわ。転職してから向かいましょ。エリカの元に!」
女将は何やら宿屋のカウンターの引き出しを開けて、転職に必要な本を探し出した。
「いい? 僧侶になれるのは第五の扉を制覇したもののみ。このメンバーだとアイカだけが転職する権利があるわ」
「お願いします。ユウキのためなら」
「汝、僧侶に転職するものよ。ここに神の祝福を与え転生させなさい」
宿屋の天井が開き空が見える。そこから眩い光が差し込みアイカを包みこんだ。
アイカの服が徐々に消えて生まれたままの姿になり、僧侶の白のローブが生成されていく。
「終わったわよ。エリカさんてここにあなたと泊まってた方よね。早く行ってあげなさい」
「それじゃあ行くとするか」
「やられに行くか!」
魔王はガハハと笑いながら、目をパチクリさせる女将に手を振り扉を開けた。
ボス部屋に向かうとエリカが床に倒れていた。アイカはすぐに駆け寄りヒーリングをかけるが、効果は無いようで、俺の方を不安な面持ちで見てくる。
「どうしよう。やっぱり魔法が効かないみたい。どうしたらいいの?」
「魔法やっぱり効かないのか。くそっ。どうしたらいいんだよ。……エリカ頼むから返事をしてくれよ……。ここでエリカが力尽きたら何のために今まで乗りきってきたのか分からなくなってくる。頼むから……。目を開けてくれよおおお」
俺は魔女の温泉郷でぎっくり腰を治したドリンクが効くか分からないが、飲ませようと泣きながらエリカの口元にドリンクの小瓶を持っていく。ところが、エリカの意識が混濁し飲んでくれるような状態ではなかった。
「……う、うっ……」
と声を漏らすエリカ。
「このドリンクならもしかしたら効くかもしれないのに、どうやって飲ませたら良いんだ?」
もう一刻の猶予も残されていない。俺は咄嗟に口にドリンクを含ませて、エリカに口ずけをして、温泉郷のドリンクを流し込んだ。
相変わらず返事もなく顔も青ざめたままだ。
「もしかしてそのドリンクも効果ないんじゃない?」
アイカは悲しそうな目をして俺の顔を見てくる。
「あともう少しのとこまで来てるんだよ。アイカが魔王を倒せばクリアなのに……。リアルの世界に戻ったらさ……俺エリカと共に頑張れそうなのに……なのに、それなのに、エリカいないと俺は……ダメなんだよ。頼むよ。頼むから目を開けてくれよ!」
アイカはうな垂れてこの状況をもう変えることなんて出来ないそんな表情で俺を見てくる。そんな顔されたら……。
俺はエリカの身体に覆いかぶさり嗚咽を上げて泣いた。もうエリカの弱っていく姿なんて見たくないのに。元気が取り柄のエリカ。電車で轢かれかけた所を俺が踏切に飛び込んで助けた。あの時生まれて初めて一目惚れした。その時から俺の心は君でいっぱいだったんだ。
俺はどうやら自分のために頑張れるようなタイプじゃないらしい。本当に愛している人と一緒じゃなきゃダメなんだ。ゲームを通してエリカと二人で攻略した日々が思い出される。
大雨の中、外に投げ飛ばされ全身打撲した時。真っ先に傘をさしてずぶ濡れになりながら助けに来たエリカ。宿屋で俺に告白して初めてのキスをしたエリカ……。頼むから助かってくれよ。神様がいるなら、頼むから俺の命はどうなってもいいからエリカを助けてください……」
エリカのお腹に顔を埋めながら泣いていると背中に誰かの冷たい手の感触がした。
「ユ、ユウキ……。何泣いてんのよ……あんたバカね。私が死ぬわけ無いじゃないの……」
少しか細い声。だがエリカの声がハッキリと聞こえた。俺は顔を上げると、次第にエリカの顔色が青白かったのが赤味を帯びてくるのが分かった。どうやらエリカの顔に生気が戻ったようだ。
「よがっだあああああ……」
鼻水を垂らしながら声にならない声を出す俺にアイカはハンカチをそっと差し出した。
「ほんとに良かったあああ。魔王とアイカありがとう。ほんとにありがとう」
「私なんもしてないよ。ユウキの頑張りだよ」
「ワシの活躍のおかげじゃろ」
「いやいや、魔王はパンツを被って遊んでたらしいじゃないの? 若い魔女を追い回してたとか温泉郷の近隣の住民から噂を聞いてるわよ。今回もまた同じような事をしでかしてたんじゃないの?」
まさしく今回も同じことをしていた訳だがそれは言わないようにしよう。今からアイカにより魔王はボコボコにされるのだから余り刺激したくないのだ。
一刻も早くゲームから出ないと。
俺はエリカの体に再び抱きつくとボロボロと涙を零した。何年ぶりだ? こんなに号泣するなんて。
エリカは俺の首に手を回し。
「ユウキ…迷惑かけてごめんね。もしリアルで再び会えたら……このさきは戻ってから言うわね。」
エリカは合わせていた目線を逸らし恥ずかしがるとそんな事を俺に言ってきた。その様子を見ていたアイカはもうしょうがないわねといった表情を浮かべてくる。
俺はエリカの目をしっかりと見て。
「いや、俺からも言いたいことがあるから、もうすぐ帰れるからな!」
そんな中、魔王はモーニングスターをアイカに手渡すと。
「さあ、うて!」
その言葉に少しイラついたアイカは後ろに構えた武器を魔王目掛けて放った。トゲトゲの金属の球体が凄まじい勢いで魔王目掛け飛んでいく、チェーンが伸び擦れた金属音が部屋に響き、特攻武器なのだろう。
魔王にその鉄球が衝突するとHPゲージが一気にゼロになり、魔王は消滅してしまった。そして、その瞬間、空中に『lack the world complete』のカラフルな文字が出現した。
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