淫美な虜囚

ヤミイ

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524 地下迷宮⑱

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「望むところよ」

 息を弾ませ、姉さんが言った。

 亀甲縛りの黒いボンテージ衣装から、形のいい乳房とヒップ、そして性器を飛び出させた姉さんは、とてもいやらしい。

 僕は体側に沿って垂直に上げた右足の足首を右手で掴み、倒れないように陰の肩に左手をかけ、躰のバランスを保つ。

 むろん、姉さんが挿入しやすいように、肛門を全開にするためだ。

 僕の左側では、肩を貸してくれながら陰が僕の腰のあたりを手で支え、右側に立つ陽は右手で僕の睾丸を掴む。

 そうすることでふたりして僕の躰を固定しようというわけだ。

 放置された陰茎だけが三人の視線を浴びて悩まし気に直立し、茎に青筋を立てて亀頭の先で僕の臍を指している。

「行くわよ」

 姉さんが低い声で言い、注射器のノズルを僕の肛門に近づけた。

 注射器はいつのまにかゴム管を外され、先端に直接ノズルが取りつけてあるのだ。

 クチュ。

 湿った音とともに、肛門に異物が差し込まれるあの感覚。

 注射器のノズルは指や性器と違って無機質な硬さを持ち、残酷なほど冷たかった。

 それだけに、”弄ばれている感”が強くなり、僕の胸底でM男としての嗜虐心が疼き出す。

「ああ・・・」

 声が漏れてしまう。

 しかも、思ったよりもずっと、甘ったるい声が。

 これでは僕が、まるで浣腸を歓迎しているみたいじゃないか・・・。

 そしてそれが、否定しようのない事実であることも、僕にはわかっていた。

 最初、病院の一室で翔にやられたあの時から、ずいぶん日が経っている。

 その間に僕の躰にも心にも、大きな変化が起こっていた。
 
 僕はこれから、この世で最も恥ずかしい姿を、他人の前に晒そうとしているのだ・・・。

 そう思うだけで、鼻血が出そうになるほど、興奮してしまう。

「こいつったら、ユルユルね」

 クチュクチュ音をさせてノズルをねじ込みながら、姉さんが言う。

「ク…アアア・・・」

 き、きもち、いい・・・。

 喘ぎ声が止まらない。

「見てください」

 弾んだ陽の声が耳朶を打つ。

「巧君のペニスが、動き出しましたよ」 
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