15 / 62
♠14 バスの中の脅威③
しおりを挟むここまで脅迫されては、言われた通りにするしかなさそうだった。
あの死体がゴブリンであろうと人間であろうと、もはや関係ない。
私はきっと、知らないうちに何かを殺してしまったのだ。
握った手を、ゆっくりと上下させる。
「いいぞ」
少年が、ため息交じりにつぶやいた。
うっとりと目を閉じ、背もたれに躰を預けている。
少しずつ、手の動きを速めていく。
それにつれ、少年の息がだんだんと荒くなる。
ペニスを握った手が濡れてきた。
少年の亀頭は、仮性包茎の私の亀頭と違って、見事に剥けている。
エラの張ったそのフォルムは、すでに成人男性の性器そのものだ。
今、その眼のないの亀の頭部に開いた口から、透明な液体がにじみ出ていた。
先走り汁。
少年が感じている証拠だった。
「うまいな」
上ずった声で、少年が言い、ちらと横目で私を見た。
私はうなずいた。
扱き方は知っている。
ここ半年、自分に生えてきた男性器で毎日自慰をしているからだ。
「そろそろ、舐めてくれないか」
腰を突き上げるようにして、少年が言った。
やはり、来た。
私はごくりと唾を呑み込んだ。
手淫だけで済むはずがない。
なんとなくそんな気がしていたところだったのだ。
目の前にそそり立つ赤黒い肉の棒は、亀頭をヌルヌルにして、鼻につんとくる異臭を放っている。
小便をしたばかりなのか、紛れもなくアンモニアの匂いである。
これを口に含むのか。
絶望的な気分だった。
途中で吐いたらどうしよう。
仕方なく、前の座席の背もたれとの間に躰を入れ、床にひざまずき、いやいや少年の股間に顔を近づけていく。
何か別のことを考えようとした。
誰か、助けてほしい。
そう念じた時頭に浮かんだのは、ふだんよく遊んでいる友人たちの顔でも、後見人の番匠谷の顔でもなかった。
細面の、色白の顔。
通った鼻筋と切れ長の眼。
長いストレートヘアに包まれた小顔は、なぜかいつもはかなげだ。
柚木先生・・・。
愛おしさがこみ上げてきた。
これを我慢したら、先生、私と会ってくれますか?
心の中でそう呼びかけた時だった。
「早くしろよ」
いらだちの混じった声で少年が言い、私の頭を左手で掴み、ぐいっと股間に押しつけた。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
上司、快楽に沈むまで
赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。
冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。
だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。
入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。
真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。
ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、
篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」
疲労で僅かに緩んだ榊の表情。
その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。
「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」
指先が榊のネクタイを掴む。
引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。
拒むことも、許すこともできないまま、
彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。
言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。
だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。
そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。
「俺、前から思ってたんです。
あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」
支配する側だったはずの男が、
支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。
上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。
秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。
快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。
――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。
あるフィギュアスケーターの性事情
蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。
しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。
何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。
この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。
そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。
この物語はフィクションです。
実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる