アンドロギュノスは眠れない

ヤミイ

文字の大きさ
20 / 62

♠19 バスの中の脅威⑧

しおりを挟む

「え・・・?」

 抵抗する暇もなかった。

 少年の顔が、だしぬけに私の股間に被さってきた。

「あっ」

 柔らかいものが、濡れた亀頭の先を包みこむ。

 そのまま、ぬるぬると包皮を押し下げて半ばほどまで肉筒を咥え込んできた。

「くう・・・」

 私は首をのけぞらせ、うめいた。

 痺れる。

 怒張した肉の棒を中心に、愉楽の痺れの範囲が、同心円状に拡大していくようだった。

 少年の舌が動く。

 巧みな舌遣いに、私はすっかり抵抗する気力を奪われてしまっていた。

 この子、慣れてる・・・。

 頭の隅で、ちらっと思った。

 学校で、クラスメイトや後輩に、いつもこんなことをしているのだろうか。

 更衣室で、体育倉庫で、放課後の理科準備室で・・・。

 その妄想に、私自身が興奮する。

 バスの座席でもこうなのだから、学校で襲われたりしたら、どんなにか感じてしまうことだろう。

 にゅるっ。

 陰嚢の裏で、ヴァギナが蠢いた。

 盛り上がった二枚の唇がかすかに開閉し、生暖かい愛液を滴らせるのがわかった。

 右手で私の勃起ペニスを扱きながら、少年が左手を陰嚢に伸ばしてきた。

 忘我の境地に陥りかけていたせいで、警戒が遅れてしまったようだ。

 いけない!

 本能的に危機感を覚え、ヒヤリとした時には、すでに遅かった。

 少年がペニスから口を離し、もの問いたげなまなざしで私を見上げてきた。

「君、これは・・・?」

 少年の指が、陰嚢の陰に隠れた二枚貝の内臓のような肉の膜をめくる。

 くちゅっと湿った音がして、ツーッと雫が内腿に滴った。

「アンドロギュノス…。そうか、そうだったのか・・・」

 うわ言みたいに、茫然とした口調で、少年がつぶやいた。

「だからゴブリンも・・・。こんなにも僕が君に惹かれる理由も・・・これだったのか」

 ぶちゅっ。

 少年が垂直に曲げた人差し指を、真下から私のヴァギナに突っ込んだ。

「あひいっ!」

 座席の上で、私は跳ねた。

 ぐにゅぐにゅ中をかき混ぜながら、少年の口がまたしても私の怒張した男性器を咥え込む。

 今度こそ、無理だった。

「ダ、ダメッ! い、イクッ!」

 どびゅっ。

 どびゅびゅっ。

 狭い座席の中で躰を激しく痙攣させ、私は天にも届けとばかりに少年の口の中に熱い体液を噴き出した。

しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

夫婦交換

山田森湖
恋愛
好奇心から始まった一週間の“夫婦交換”。そこで出会った新鮮なときめき

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

上司、快楽に沈むまで

赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。 冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。 だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。 入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。 真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。 ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、 篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」 疲労で僅かに緩んだ榊の表情。 その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。 「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」 指先が榊のネクタイを掴む。 引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。 拒むことも、許すこともできないまま、 彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。 言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。 だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。 そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。 「俺、前から思ってたんです。  あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」 支配する側だったはずの男が、 支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。 上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。 秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。 快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。 ――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。

あるフィギュアスケーターの性事情

蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。 しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。 何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。 この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。 そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。 この物語はフィクションです。 実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。

ママと中学生の僕

キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。

BL団地妻-恥じらい新妻、絶頂淫具の罠-

おととななな
BL
タイトル通りです。 楽しんでいただけたら幸いです。

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

処理中です...