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第二十話

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「「ごちそうさまでした」」

「先輩、夕飯のお味はどうでしたか?」

「凄く美味しかったよ」

 俺の家で夕飯を食べた後、感想を言いながら頭をなでると白は子供らしい純粋な笑顔を見せてくれた


「そういえば……醬油を切らしてしまったので、明日にでも一緒に買い物にいきませんか?」

「それはいいが……」

「何ですか?」

「もはや、俺よりも白のほうが俺の家のことを知っているな」

「私はいずれ先輩のお嫁さんになるんですから、これくらいのことは知っていて当然です」

 最近の白を一言でいうと通い妻だ、特に家事を頑張ってくれていて

 少しのことでも「旦那様を支えるのは良妻としての務めです」と言って俺の代わりにやってくれようとする

 だが、それに甘えて全面的に頼り切るのは先輩としてあるまじき行為だと思うので、あまり甘えすぎないように常日頃から心がけている


「もっと他の家事もお任せしていただいていいんですよ?」

「いや、そこは今のままでいいだろ」

「そう……ですか」

「そう残念そうな顔をするな……お、丁度風呂が沸いたな」

 その後、先に入るように進めたが白に「後から入らないと飲めません」と意味不明な事を言われて断られた



 ◆◆

「し、失礼します……、」

「し……ろ、」

 俺が湯船につかっていると、浴室の扉を開けてバスタオル姿の白が入ってきた

 白は頬を赤く染めながらバスタオルの先を握ってこちらの次の言葉を待っている

 白のバスタオル姿は前にも見たことがあったが、その時とは違って今日の白は恥ずかしがりながら体をモジモジさせている……


「ご、ご一緒させていただいても……よろしいでしょうか……?」

「……」

 この状況で何かあってからでは遅いが……

 まあ、一緒に風呂に入るだけだ……婚約者同士なら何も問題はないな


「勿論いいぞ……来い」

「は、はい……では、」

「ほら、足の間に座れ」

「失礼します……こう、ですか?」

「そうだ……意外と二人でも入れるもんだな」

「そう……ですね、」

「緊張してるのか?」

「はい、裸の体が……見られていると思うと……」

 恥ずかしがっている白を後ろから抱き寄せて「綺麗な体だ」と伝えたら

 キスをしてもいいかと聞かれたので俺からした


「ん……ちゅ……あっ、……はぁ、はぁっ、……先輩、もっと、強くだきしめて……」

「おう」

「んっ、……先輩に抱きしめられていると安心します……もっと、もっと……、痛いくら、いに……抱き、し、めて……」

「限界の時は言えよ」

「う、ぁ……ぐ、ぅ……もっとっ、死んじゃうくらい、に……つっ、……よく、抱きつぶ……し、て……っ、ぅ……」

「……そろそろ終わりだな」

「ぶはぁっ、……はぁ、はぁ、……はあっ、はぁ……」

「大丈夫か?」

「えへへっ、平気ですよ……先輩、先輩、」

「何だ?」

「大好きですよっ、」

「俺もだ」

「あれ、……先輩?……さっきから何か硬いものが……当たって……あっ、」

「……悪い、生理現象だ」

「謝る必要も、我慢の必要もありませんよ……」


 白は俺の目を真っ直ぐに捉えて逃がさない

「先輩、私を抱いて下さい……」

「……本気か?」

「冗談でこんな事は言いません……それとも、こんな貧相な体の女は愛せませんか?」

 熱くて甘い白の吐息を肌で感じると、俺の中にほんの僅かに残っていた理性は水の中に溶けて無くなった――

 そして俺は、再び白の唇にキスをした


「んっ、……抱いていただけるんですね……」

「ああ」

「嬉しいですっ、……んっ、……そこ、つままれると……」

「上手く出来ないかもしれないが、必ず優しくする」


 そう伝えると白が「先輩になら乱暴にされても構いません」と言ってきたが

 当然、俺は出来る限り白を大切に抱こうと考えている


「せん、ぱい……たくさん、愛してくださいね……」

「ああ、忘れられない夜にしてやる」
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