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安里家への訪問者
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「やりましたね!まさかあんなにお金持ちだったなんてっ」
目を輝かせて手に持つ数枚の万札を空に掲げる。
その数3枚……それは三人での数ではなく、一人に渡された枚数だ。
「……そうね…」
棚倉ひな、彼女から3人分合わせて計9万も回収できた…。
安里からは3人分合わせて6千円…。
ひなの方からこんなにも回収できたのは、私達がひなを金持ちだって事を知ったからだ。
金持ちだと知らなければひなは毎月こんなにもお金を失わなくても済む。
『……お金か…棚倉さんは家がお金持ちだから余裕だろうけど…俺は貧乏だからな…一人2千円しか出せないんだけど…………』
安里の言葉……。
私達が、安里達に動画を見せて脅し始めた時に言った言葉だ。
『少ないのは分かってる…分かってるけど………お願いします!どうか一人二千円で俺達のその映像を見逃してくれないか!』
まるで、自分のお金だけで一緒にいた未央…ひなは見逃してくれるように言っているかのような言葉。
だが、実際には「俺はお金を持っていないからお金持ちのひなから取ってくれ」と言いたい様にしか取れなかった。
未央脅している人物、それを知っている後輩二人も、その後にひなが毎月に出せる金額を知ったときに警戒が一気に消えてしまっていた。
いくらかっこいいと思っていた男も、金がなければただの玩具と代わりがなかった。
そういう二人なのだ。
「………ねぇ、一つ忠告しておくわ。」
私は、こんな事を言って二人が離れて行かないか…そう心配になりながらも二人に言いたいことを言った。
「……あの二人相手には大人しくしてて、感じたでしょう、あの二人は異常なのよ……」
「金持ちの家の子で何を考えているかわからない女……人を脅し、その映像のような事をする男……」
私は今まで二人に支持を出してきた。
人を脅すための弱みを握る為の作戦、行動を考えて実行させる。
それはあくまで支持で、命令ではない。
だが、私は今初めて二人に命令をした。
「危険なの、正直何故あんなに大人しく私達の脅しに従ったのかわからなくなってる。だから貴女達………他の子達にしているような質の悪い虐めをするのはやめなさい」
怖い。
元々感じていた安里とひなへの印象……それに加えて、先程のまるで全て仕組まれていたんじゃないかと思うほどの、弱みを握るから脅すまでの出来事……。
脅し始めてからだってすぐに安里は状況を判断して話し始めた。
怖い。
そして、その他にも私はいま目の前にいる後輩二人にも恐怖を抱いている。
今までは、互いに利用価値があり目的も同じだった。
一人より三人…二人より三人…その方がやりやすい。
支持した事をしっかりとこなしていく後輩二人…。
そして、一番危なくない道を通ったルートでの脅しを考えて支持する私……。
互いに利用価値があるからこそ、文句を言わず互いに強力していたからこそ…私達は敵対せずにいた。
…なぜ、私が今まで作戦を立てていたのか………。
「………せんぱい」「先輩」
「「お断りです(しますっ♪)」」
「っ」
この二人も………あの安里やひなとは比べ物にはならない程まともだけど………………どこかイカれているから。
「いや、何言ってんですか?せんぱい?確かにさっきの安里せんぱい達の乱行には慣れてないことで驚きましたけどっ」
「えぇ、確かに私達は驚いて慌てていました。」
「「だけど(ですが)」」
「「怖がるようなことではないですよ」」
「………やばいわね…」
やってしまった。
言わなければよかった。
私が、安里達を狙ったから……私が二人に命令したから。
あの後、後輩二人は普段通りの態度でさよならの挨拶をして帰っていった。
が、確かに雰囲気が違った。
「…まさか、すぐにでも行動はしないわよね…?」
行動……あの二人は脅した男を苛めるのが好き。
今まで、脅された男が反抗もされずにあの二人にいじめられ続けていたのは…気が強い子を目当てにしていなかった、からだ……。
それは、あの二人も知っているはず………。
けど、今まで成功しかしてこなかった二人は異常な程自信がついてしまっている。
私達と同じ、人を脅すような人物が相手でも大丈夫だと……いつも通り二人で虐めれば問題ないと………。
「………私にはなにも来なければいいけど」
報復……おそらく、脅しだけではあの安里は何もやり返して来ないだろう。
だが、あの二人が行う虐め………具体的には分からないが……他の男達は、その場で泣いてしまうほど屈辱的…?な事をしていると聞いている。
そんな事をして安里は何もしてこないで終わるだろうか………。
「…いらっしゃい………二人とも」
目を輝かせて手に持つ数枚の万札を空に掲げる。
その数3枚……それは三人での数ではなく、一人に渡された枚数だ。
「……そうね…」
棚倉ひな、彼女から3人分合わせて計9万も回収できた…。
安里からは3人分合わせて6千円…。
ひなの方からこんなにも回収できたのは、私達がひなを金持ちだって事を知ったからだ。
金持ちだと知らなければひなは毎月こんなにもお金を失わなくても済む。
『……お金か…棚倉さんは家がお金持ちだから余裕だろうけど…俺は貧乏だからな…一人2千円しか出せないんだけど…………』
安里の言葉……。
私達が、安里達に動画を見せて脅し始めた時に言った言葉だ。
『少ないのは分かってる…分かってるけど………お願いします!どうか一人二千円で俺達のその映像を見逃してくれないか!』
まるで、自分のお金だけで一緒にいた未央…ひなは見逃してくれるように言っているかのような言葉。
だが、実際には「俺はお金を持っていないからお金持ちのひなから取ってくれ」と言いたい様にしか取れなかった。
未央脅している人物、それを知っている後輩二人も、その後にひなが毎月に出せる金額を知ったときに警戒が一気に消えてしまっていた。
いくらかっこいいと思っていた男も、金がなければただの玩具と代わりがなかった。
そういう二人なのだ。
「………ねぇ、一つ忠告しておくわ。」
私は、こんな事を言って二人が離れて行かないか…そう心配になりながらも二人に言いたいことを言った。
「……あの二人相手には大人しくしてて、感じたでしょう、あの二人は異常なのよ……」
「金持ちの家の子で何を考えているかわからない女……人を脅し、その映像のような事をする男……」
私は今まで二人に支持を出してきた。
人を脅すための弱みを握る為の作戦、行動を考えて実行させる。
それはあくまで支持で、命令ではない。
だが、私は今初めて二人に命令をした。
「危険なの、正直何故あんなに大人しく私達の脅しに従ったのかわからなくなってる。だから貴女達………他の子達にしているような質の悪い虐めをするのはやめなさい」
怖い。
元々感じていた安里とひなへの印象……それに加えて、先程のまるで全て仕組まれていたんじゃないかと思うほどの、弱みを握るから脅すまでの出来事……。
脅し始めてからだってすぐに安里は状況を判断して話し始めた。
怖い。
そして、その他にも私はいま目の前にいる後輩二人にも恐怖を抱いている。
今までは、互いに利用価値があり目的も同じだった。
一人より三人…二人より三人…その方がやりやすい。
支持した事をしっかりとこなしていく後輩二人…。
そして、一番危なくない道を通ったルートでの脅しを考えて支持する私……。
互いに利用価値があるからこそ、文句を言わず互いに強力していたからこそ…私達は敵対せずにいた。
…なぜ、私が今まで作戦を立てていたのか………。
「………せんぱい」「先輩」
「「お断りです(しますっ♪)」」
「っ」
この二人も………あの安里やひなとは比べ物にはならない程まともだけど………………どこかイカれているから。
「いや、何言ってんですか?せんぱい?確かにさっきの安里せんぱい達の乱行には慣れてないことで驚きましたけどっ」
「えぇ、確かに私達は驚いて慌てていました。」
「「だけど(ですが)」」
「「怖がるようなことではないですよ」」
「………やばいわね…」
やってしまった。
言わなければよかった。
私が、安里達を狙ったから……私が二人に命令したから。
あの後、後輩二人は普段通りの態度でさよならの挨拶をして帰っていった。
が、確かに雰囲気が違った。
「…まさか、すぐにでも行動はしないわよね…?」
行動……あの二人は脅した男を苛めるのが好き。
今まで、脅された男が反抗もされずにあの二人にいじめられ続けていたのは…気が強い子を目当てにしていなかった、からだ……。
それは、あの二人も知っているはず………。
けど、今まで成功しかしてこなかった二人は異常な程自信がついてしまっている。
私達と同じ、人を脅すような人物が相手でも大丈夫だと……いつも通り二人で虐めれば問題ないと………。
「………私にはなにも来なければいいけど」
報復……おそらく、脅しだけではあの安里は何もやり返して来ないだろう。
だが、あの二人が行う虐め………具体的には分からないが……他の男達は、その場で泣いてしまうほど屈辱的…?な事をしていると聞いている。
そんな事をして安里は何もしてこないで終わるだろうか………。
「…いらっしゃい………二人とも」
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