夢のステータスをこの身に!

刹那冥夜

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呪い

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「あの、先ほどのリザードンのドロップ品なのですが……実は他にリザードンを見かけたという方がいまして、その方が手に入れた人から買取りたいと仰っているのですが………」

「あー、どっちでしょうか?」

「結晶の方です……」

結晶かぁ…………お金をとるか、強さをとるか………いや、強さを取りたいんだけど……
「その方は何か結晶がいるという理由は言ってましたか?」

「いえ、実は先程から別の部屋にいまして、結晶が手に入るまで帰らないと仰っているのですよ……貴重な物なので他の結晶を用意するわけにもいかなくて……」

「それは…迷惑ですね…。あー、少しその人と話してみてもいいですか?」

「えぇ、でも気をつけてください。相手はご貴族様です」






コンコン
「失礼します」

「あぁ、それで?見つけたのか?」

「えぇ、こちらにいらっしゃりますソラ様です。私はこれで失礼しますね」


マリが部屋を出ると僕は部屋を入る。ウミちゃんは部屋の外に待たせておく。もし変な人であったらウミちゃんに合わせるわけにはいかないからね…


「失礼します。ギルドで冒険者をやっておりますソラと申します」

「そうか、で?金貨何枚で譲ってくれるんだ?」

「あ、いえ今回は話を聞こうと思って来たんです。実は私も結晶を使いたいと思っていまして、ですがなにか事情があるのではないかと思ったので……」

「うむ………実はだな…私には娘がいるのだ」

「娘ですか……」

「うむ、それはもう他にはいないというほどかわいい娘なのだ。だがの……今朝のスタンピート…魔物達に娘は襲われ…何とか魔物は背後から倒したんだ。だが間に合わなく、娘が傷を負った、聖女様に見てもらった…」

そう、貴族の人が涙を流し始めた…………

「だが治らない傷です。と!治らない傷と言ったんだ!………」

「お、落ち着いてください!事情は分かりました。結晶はそれを治すために必要なんですね?」

「………あぁ、済まなかった………結晶からエリクサー薬を作ることが出来る」

エリクサー………僕のスキルで作るのにも使えるな………でも僕達なら普通に魔法で治すことが出来るんじゃ…?

「あの………僕の知り合いに魔法を使える人がいるんです…実は聖女様よりも凄い魔法なのですが………」

「ははは………面白い冗談だな…そんな魔法が使えるヤツがいるなら頼みたいものだな…」

静かに、それでいてそれを望んでいるような顔でカラカラと笑う。

「それでは今すぐ娘さんのところに案内してください。その知り合いはいま部屋の外にいるので」

ソラの顔を見て、真剣さが伝わったのか少し考え事をして……
「………うむ……少しでも可能性があるのなら……よろしく頼む………」
と、外へ出た。





ウミちゃん事情を話すと頷いてくれたので貴族様の馬車で娘さんがいる屋敷に急いだ。

「ここだ………」

貴族様の案内で娘さんがいる部屋に入る。

「失礼します」

ポツンとあるベッドに寝ている女の子……この人が娘さんか………僕と同じ位の年齢かな?


娘さんの身体には背中、足、胸と数箇所に大きな傷が出来ていて、真っ赤な血で服が滲んでいた。

「ウミちゃん……お願いするね。」

「ん…………」

ぽわぁと光が手に纏い傷に近づける………………
そして、傷はどんどん塞がっていく。
完全に塞がると、ウミちゃんは魔法を止めソラに振り向いた。

「おぉ!ウミという名の少女よ!礼を言う!貴女は私の娘の命の恩人だ!ありがとう!ありがとう!」
「うん、ありがとねウミちゃん」

「ん…………だめ……」

「ん?」

ウミは首を振った……その意味が分からず娘さんをもう1度見ると、驚く事に治ったはずの身体には先程と同じ様に大きな傷が全く同じところに付いていた…

「な、なんだと!?なんという事だ!!セシルが!………何が起きたというのだ!?!…」

「少し待ってください…見てみます…」


鑑定!

セシス

状態異常:呪い




鑑定を使い、必要な情報だけを見ると、



これは………呪い?どうして呪いなんて?いや、とにかくこの傷は呪いのせいでこんな状態になっているのは明確………

「……すいません、紙を持ってきてもらえないでしょうか?………娘さんを治すのに使います。できればこの程度の大きさでお願いします」

泣いていた貴族様に指示を出すと、貴族様は何を言っているのだ……?といいたいような顔でこちらを見つめた。が、今はそんなことより治る可能性が少しでもある事をするまでと思ったのか、全速力で廊下をかけて行った。

「…なにか作るの?」

「うん、呪いに効果を持つ札を作るんだ。あまり特別なものは必要無いみたいだし、一つの命を救う為なら惜しまず使わないとね」

「ん………………ソラ、」

「なに?」

「………この娘……可愛い……………………惚れたらダメ……………………………うううん………やっぱりいい……………ソラは…ソラのやりたいことをしても…」

「ウミちゃん……僕がそんな酷いことをする人だと思ってるの?確かに僕は可愛い女の子が好きな普通の男の子だ。だけど僕はそんな大切な人を傷付けることはしないよ」

少し震えていたウミちゃんに目をそらさずじっ、と見つめる…………

不安があるなら僕はその不安を取り除かねばならない…

そうするには僕はウミちゃんに本当に思っていることをちゃんと心を込めてウミに向き合って話さないと…

「……………ん………………………嬉しい…でも………………気が変わった時は………いいから……ね?」

ニコッと微笑む……

「……どうしてそんなことを言うの?」

「………そうなるときがいつかある……………そう思う……………感…だけど……」

「…そっか………」











ドタドタと聴こえたと感じると、急にバンっ!と扉が開いた。

「持ってきたぞ!!」

僕の気配察知に入ったと思ったら一瞬の間にここまで来た………それだけ娘を大切に思っているってことだよね………


「ありがとうございます、準備は出来てます…その紙をこの箱に…」

「あぁ、わかった」

貴族様が箱に入れると、僕は箱を閉める……中に入れてあるのは紙の他に、オーブ(大)だ。これもリザードンのものだけど、結晶を使う方法よりはまだいい。

「…少し離れてください、それと今から呪い消しの効果の札を作ります…その際に炎が立ちますがすぐに消えますので安心してください」











僕はトンカチをゆっくりと上げる……出来るだけいい物を作った方が安心できる……だから僕は、大成功の状態のアイテムを作りたい。
(お願いします………どうか大成功してください……)

ブン!とトンカチを振り下げると、魔法陣が箱上に出てくる……そして炎が立ち上がる……その色は…
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