7 / 27
第7話 思わぬ力と死の恐怖
しおりを挟む
相手との距離が、数メートルにまで接近した時、前方の男から、声をかけられた。
「ようやく戻ってきたか。こんなに待たせやがって……」
集団のリーダーなのか、男はその後、「おい!」と周りの男たちに、手で指示を出し、男二人を前に出させる。
残りの二人と、リーダーの男は、二人が逃亡するのを防ぐためなのか、後方で睨みをきかしている。
「若い奴は殺れ。後ろの奴は、金のありかを聞き出すから、生かしておけ。」
ジリジリと二人の男がそれぞれ武器を持ち、近づいてくる。
初めて経験する命の危機を前に、影人は猛烈な不安と恐怖に襲われる。
この言いようのない全身を駆け巡る不安感に影人はあと数十秒とて耐えられそうになかった。
全身はブルブルと震えて、まともに立っているのもやっとの状態だった。
握り占めている短剣は、かろうじて、手に収まっていたが、脂汗で湿って、いまにも手元から落ちそうな有様だった。
これでは、とても二人の攻撃を受けられるとは思えなかった。
この極度の緊張状態から一秒でも早く逃げ出したい。
考えられることはそれだけだった。
それに対して男二人は、自分たちの数の有利もさることながら、怯えおののいている影人を見て、自分たちよりはるか格下だと判断したのか、表情に余裕があった。
とはいえ、彼らは、こういった場数を何度か踏んでいる経験があるのか、決して油断はせずに、二人で歩調をあわせて、ゆっくりと間合いをつめてくる。
限界だった。
瞬間、影人は短剣を握りしめて、目の前にいた二人の内の一人を目掛けて、飛び出す。
男たちの表情は当初は、先ほどと変わらず、余裕の表情だった。
だが、すぐにその顔は、驚愕と戸惑いの色を帯びることになった。
すれ違い様に、棒立ち状態の男の無防備な首元に、短剣を突き刺す。
心の動揺とは裏腹に、体は自動的に動いていた。
刺された男は、一瞬呆気に捕らえられた表情を浮かべた後、目の焦点が乱れて、そのまま膝を折り、地面に倒れ込んだ。
影人自身も、戸惑いながら、倒れていく男の様子を呆然と見ていた。
影人にとっても、意外なことに、その時、恐怖を感じていなかった。
むしろ興奮していた。
影人が想像していた以上に、強化されている人間とそうでない人間との身体能力の差は大きいようだ。
いける……これなら乗り切れる。
男が倒れてから、数秒間、その場は、しんと静まり返り、ガラも含めて、その場にいた誰もが狐につままれたような呆けた表情を浮かべていた。
その静寂を破ったのは、リーダー格の男のつぶやくような一言だった。
「おい……お前、何をしたんだ……」
その声を合図にしたかのように、場の空気が再び動き出した。
対峙していたもうひとりの男が、影人に向き直る。
その表情からは完全に先ほどまでの余裕の表情は消え去っていた。
倒れた男を呆然と見下ろしていた影人も我に返る。
未だに極度の興奮状態のままだが、それでもなんとか頭を働かせようと、心の中で何度も同じことをつぶやく。
落ち着け、落ち着け……やることは、さっきと、同じだ。
男の首元を目掛けて、飛び出すのみだ。
心の中で、その言葉を言い終える前に、影人の身体は既に動いていた。
だが、先ほどの場合と違って、今度の男は、影人の動きを警戒して、両腕を上げて、防御の姿勢を取ろうとした。
それでも、影人の能力は男の予想を上回っていた。
男がわずかに両腕を動かしたときには、既に影人の短剣は男の首元に達していた。
男は、そのまま両腕をブランと力なく、投げ出し、その場に倒れる。
残された野党たち三人は、前の時と同様にその様子を呆然と見ていた。
ただ、その顔には、先ほどと異なり、恐怖の表情がはっきりと見て取れた。
リーダー格の男は、必死に現状を把握しようと独り言のような言葉を発していた。
「……何なんだよ。いったい……」
未だにこの状況が、信じられないといった様子だった。
「おいここまでだ。この仕事はこれで終わりだ! クソ! 割りに合わない仕事を受けちまった!」
吐き捨てるように言い放ち、影人の方を見て、警戒しながら、話しを続ける。
「おい、俺たちはこれ以上はやらねえ。それで……いいな」
影人は、男の方を見て、ゆっくりと首を縦に振る。
闘いを終わりにしたいのは、こちらも同様だ。
有利に事が進んでいるとはいえ、賭けているのは自分の命だ。
やらないにこしたことはない。
影人の了承に、男は心底安心したように顔を一瞬頬を緩めた。
だが、すぐにまた険しい顔に戻る。後ろの部下二人は、弓を構えて、影人の動きを牽制していた。
「よし。こいつらはこのままにしていくが……武器は回収していく。値が張るからな……。後のものはお前らにやる……それでいいな?」
影人の様子に、交渉の余地があると見たのか、抜け目なく自らの要求を飲ませようとする。
とはいえ、この緊張状態を一刻も早く解消したい影人にとっては、武器のことなどどうでもいい問題だ。
すぐに、影人は、二つ返事でうなずいた。
男は満足したかのように、頷き返し、部下たちに倒れた男二人の武器回収をするように目で促した。
武器の回収を終えたことを確認すると、影人の方を見ながら、ゆっくりと後退していく。
そして、数十メートルほどの距離が広がると、すばやく踵を返して、街道の向こうへと消えていった。
野党たちが視界から消えたことを確認すると、影人は、「ふうう……」と深い息を吐き、構えを解き、両腕を下げる。
思わずそのまま、その場に座り込んでしまいそうなくらい、力が抜ける。
「……お前……すごいな……」
後ろから、絞り出すようなガラの声が聞こえてきた。
振り返ると、ガラが呆然と突っ立っていた。
影人の方を一応見てはいるが、心ここにあらずといった様子だ。
「大丈夫か?」
外見上は怪我をしていないようだが、完全に呆けているガラの様子が気になり、声をかける。
影人の呼びかけにも、「ああ……」と生返事を返すだけだった。
「おい……本当に大丈夫か? 早くここから離れて、街に戻ろう。」
「ああ……そうだ……そうだな」
未だに、ガラの様子は少しおかしいが、とりあえずその場からは離れることに異論はないようだ。
ガラはおもむろに歩き出し、倒れている男二人に近づくと、その場にしゃがみ込み、体をあらためだした。
「お、おい……何してるんだ」
「何って……売れるものがないか探してるんだよ。お前ももうひとりの奴を調べてくれ」
「……え、そ、それは……」
生命の危機にさらされていた極度の緊張状態から、解放された今、影人は自分が倒した二人をあらためて見る。
彼らは死んでいる。
自分が殺したのだ……。
自分がした行為に罪の意識は感じていない。
それでも、心がざわつくのは、死というものにすぐ近くで触れてしまったからだろう。
この世界では、死は特別なものではない。
そのことを今また身を持って体験してしまった。
ガラにしたって、彼らの死について、何か特別の意味を見い出している様子はない。
至って、日常そのものだ。
現に今も食事をするかのように当たり前のこととして、亡骸の体を漁っている。
こんなにも死が日常の世界にいると、酷く不安になる。
自分の命も、この日常にあっさり呑み込まれてしまうのではないかと感じてしまう。
影人がいた世界では人の死というものは、特別で滅多に起こりえないことだった。
だから、自分が死ぬということを深く想像したことはなかった。
宝くじに当たる確率程度の不慮の事故にでも合わない限り、死など、数百年先の遠い未来のことなのだから。
ガラは、そんな影人の心情などどこ吹く風で、二人目の骸を物色していた。
「あんまりいいものはねえな……。こんなもんだろう。そろそろ行くか」
「こんなとこからは早く離れよう……」
影人は骸から背を向けて、ガラが立ち上がるのを待たずにさっさと歩きだした。
とにかく、少しでも「死」から遠ざかりたかった。
「ようやく戻ってきたか。こんなに待たせやがって……」
集団のリーダーなのか、男はその後、「おい!」と周りの男たちに、手で指示を出し、男二人を前に出させる。
残りの二人と、リーダーの男は、二人が逃亡するのを防ぐためなのか、後方で睨みをきかしている。
「若い奴は殺れ。後ろの奴は、金のありかを聞き出すから、生かしておけ。」
ジリジリと二人の男がそれぞれ武器を持ち、近づいてくる。
初めて経験する命の危機を前に、影人は猛烈な不安と恐怖に襲われる。
この言いようのない全身を駆け巡る不安感に影人はあと数十秒とて耐えられそうになかった。
全身はブルブルと震えて、まともに立っているのもやっとの状態だった。
握り占めている短剣は、かろうじて、手に収まっていたが、脂汗で湿って、いまにも手元から落ちそうな有様だった。
これでは、とても二人の攻撃を受けられるとは思えなかった。
この極度の緊張状態から一秒でも早く逃げ出したい。
考えられることはそれだけだった。
それに対して男二人は、自分たちの数の有利もさることながら、怯えおののいている影人を見て、自分たちよりはるか格下だと判断したのか、表情に余裕があった。
とはいえ、彼らは、こういった場数を何度か踏んでいる経験があるのか、決して油断はせずに、二人で歩調をあわせて、ゆっくりと間合いをつめてくる。
限界だった。
瞬間、影人は短剣を握りしめて、目の前にいた二人の内の一人を目掛けて、飛び出す。
男たちの表情は当初は、先ほどと変わらず、余裕の表情だった。
だが、すぐにその顔は、驚愕と戸惑いの色を帯びることになった。
すれ違い様に、棒立ち状態の男の無防備な首元に、短剣を突き刺す。
心の動揺とは裏腹に、体は自動的に動いていた。
刺された男は、一瞬呆気に捕らえられた表情を浮かべた後、目の焦点が乱れて、そのまま膝を折り、地面に倒れ込んだ。
影人自身も、戸惑いながら、倒れていく男の様子を呆然と見ていた。
影人にとっても、意外なことに、その時、恐怖を感じていなかった。
むしろ興奮していた。
影人が想像していた以上に、強化されている人間とそうでない人間との身体能力の差は大きいようだ。
いける……これなら乗り切れる。
男が倒れてから、数秒間、その場は、しんと静まり返り、ガラも含めて、その場にいた誰もが狐につままれたような呆けた表情を浮かべていた。
その静寂を破ったのは、リーダー格の男のつぶやくような一言だった。
「おい……お前、何をしたんだ……」
その声を合図にしたかのように、場の空気が再び動き出した。
対峙していたもうひとりの男が、影人に向き直る。
その表情からは完全に先ほどまでの余裕の表情は消え去っていた。
倒れた男を呆然と見下ろしていた影人も我に返る。
未だに極度の興奮状態のままだが、それでもなんとか頭を働かせようと、心の中で何度も同じことをつぶやく。
落ち着け、落ち着け……やることは、さっきと、同じだ。
男の首元を目掛けて、飛び出すのみだ。
心の中で、その言葉を言い終える前に、影人の身体は既に動いていた。
だが、先ほどの場合と違って、今度の男は、影人の動きを警戒して、両腕を上げて、防御の姿勢を取ろうとした。
それでも、影人の能力は男の予想を上回っていた。
男がわずかに両腕を動かしたときには、既に影人の短剣は男の首元に達していた。
男は、そのまま両腕をブランと力なく、投げ出し、その場に倒れる。
残された野党たち三人は、前の時と同様にその様子を呆然と見ていた。
ただ、その顔には、先ほどと異なり、恐怖の表情がはっきりと見て取れた。
リーダー格の男は、必死に現状を把握しようと独り言のような言葉を発していた。
「……何なんだよ。いったい……」
未だにこの状況が、信じられないといった様子だった。
「おいここまでだ。この仕事はこれで終わりだ! クソ! 割りに合わない仕事を受けちまった!」
吐き捨てるように言い放ち、影人の方を見て、警戒しながら、話しを続ける。
「おい、俺たちはこれ以上はやらねえ。それで……いいな」
影人は、男の方を見て、ゆっくりと首を縦に振る。
闘いを終わりにしたいのは、こちらも同様だ。
有利に事が進んでいるとはいえ、賭けているのは自分の命だ。
やらないにこしたことはない。
影人の了承に、男は心底安心したように顔を一瞬頬を緩めた。
だが、すぐにまた険しい顔に戻る。後ろの部下二人は、弓を構えて、影人の動きを牽制していた。
「よし。こいつらはこのままにしていくが……武器は回収していく。値が張るからな……。後のものはお前らにやる……それでいいな?」
影人の様子に、交渉の余地があると見たのか、抜け目なく自らの要求を飲ませようとする。
とはいえ、この緊張状態を一刻も早く解消したい影人にとっては、武器のことなどどうでもいい問題だ。
すぐに、影人は、二つ返事でうなずいた。
男は満足したかのように、頷き返し、部下たちに倒れた男二人の武器回収をするように目で促した。
武器の回収を終えたことを確認すると、影人の方を見ながら、ゆっくりと後退していく。
そして、数十メートルほどの距離が広がると、すばやく踵を返して、街道の向こうへと消えていった。
野党たちが視界から消えたことを確認すると、影人は、「ふうう……」と深い息を吐き、構えを解き、両腕を下げる。
思わずそのまま、その場に座り込んでしまいそうなくらい、力が抜ける。
「……お前……すごいな……」
後ろから、絞り出すようなガラの声が聞こえてきた。
振り返ると、ガラが呆然と突っ立っていた。
影人の方を一応見てはいるが、心ここにあらずといった様子だ。
「大丈夫か?」
外見上は怪我をしていないようだが、完全に呆けているガラの様子が気になり、声をかける。
影人の呼びかけにも、「ああ……」と生返事を返すだけだった。
「おい……本当に大丈夫か? 早くここから離れて、街に戻ろう。」
「ああ……そうだ……そうだな」
未だに、ガラの様子は少しおかしいが、とりあえずその場からは離れることに異論はないようだ。
ガラはおもむろに歩き出し、倒れている男二人に近づくと、その場にしゃがみ込み、体をあらためだした。
「お、おい……何してるんだ」
「何って……売れるものがないか探してるんだよ。お前ももうひとりの奴を調べてくれ」
「……え、そ、それは……」
生命の危機にさらされていた極度の緊張状態から、解放された今、影人は自分が倒した二人をあらためて見る。
彼らは死んでいる。
自分が殺したのだ……。
自分がした行為に罪の意識は感じていない。
それでも、心がざわつくのは、死というものにすぐ近くで触れてしまったからだろう。
この世界では、死は特別なものではない。
そのことを今また身を持って体験してしまった。
ガラにしたって、彼らの死について、何か特別の意味を見い出している様子はない。
至って、日常そのものだ。
現に今も食事をするかのように当たり前のこととして、亡骸の体を漁っている。
こんなにも死が日常の世界にいると、酷く不安になる。
自分の命も、この日常にあっさり呑み込まれてしまうのではないかと感じてしまう。
影人がいた世界では人の死というものは、特別で滅多に起こりえないことだった。
だから、自分が死ぬということを深く想像したことはなかった。
宝くじに当たる確率程度の不慮の事故にでも合わない限り、死など、数百年先の遠い未来のことなのだから。
ガラは、そんな影人の心情などどこ吹く風で、二人目の骸を物色していた。
「あんまりいいものはねえな……。こんなもんだろう。そろそろ行くか」
「こんなとこからは早く離れよう……」
影人は骸から背を向けて、ガラが立ち上がるのを待たずにさっさと歩きだした。
とにかく、少しでも「死」から遠ざかりたかった。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
隣に住んでいる後輩の『彼女』面がガチすぎて、オレの知ってるラブコメとはかなり違う気がする
夕姫
青春
【『白石夏帆』こいつには何を言っても無駄なようだ……】
主人公の神原秋人は、高校二年生。特別なことなど何もない、静かな一人暮らしを愛する少年だった。東京の私立高校に通い、誰とも深く関わらずただ平凡に過ごす日々。
そんな彼の日常は、ある春の日、突如現れた隣人によって塗り替えられる。後輩の白石夏帆。そしてとんでもないことを言い出したのだ。
「え?私たち、付き合ってますよね?」
なぜ?どうして?全く身に覚えのない主張に秋人は混乱し激しく否定する。だが、夏帆はまるで聞いていないかのように、秋人に猛烈に迫ってくる。何を言っても、どんな態度をとっても、その鋼のような意思は揺るがない。
「付き合っている」という謎の確信を持つ夏帆と、彼女に振り回されながらも憎めない(?)と思ってしまう秋人。これは、一人の後輩による一方的な「好き」が、平凡な先輩の日常を侵略する、予測不能な押しかけラブコメディ。
中1でEカップって巨乳だから熱く甘く生きたいと思う真理(マリー)と小説家を目指す男子、光(みつ)のラブな日常物語
jun( ̄▽ ̄)ノ
大衆娯楽
中1でバスト92cmのブラはEカップというマリーと小説家を目指す男子、光の日常ラブ
★作品はマリーの語り、一人称で進行します。
戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件
さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。
数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、
今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、
わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。
彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。
それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。
今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。
「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」
「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」
「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」
「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」
命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!?
順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場――
ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。
これは――
【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と
【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、
“甘くて逃げ場のない生活”の物語。
――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。
※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。
高身長お姉さん達に囲まれてると思ったらここは貞操逆転世界でした。〜どうやら元の世界には帰れないので、今を謳歌しようと思います〜
水国 水
恋愛
ある日、阿宮 海(あみや かい)はバイト先から自転車で家へ帰っていた。
その時、快晴で雲一つ無い空が急変し、突如、周囲に濃い霧に包まれる。
危険を感じた阿宮は自転車を押して帰ることにした。そして徒歩で歩き、喉も乾いてきた時、運良く喫茶店の看板を発見する。
彼は霧が晴れるまでそこで休憩しようと思い、扉を開く。そこには女性の店員が一人居るだけだった。
初めは男装だと考えていた女性の店員、阿宮と会話していくうちに彼が男性だということに気がついた。そして同時に阿宮も世界の常識がおかしいことに気がつく。
そして話していくうちに貞操逆転世界へ転移してしまったことを知る。
警察へ連れて行かれ、戸籍がないことも発覚し、家もない状況。先が不安ではあるが、戻れないだろうと考え新たな世界で生きていくことを決意した。
これはひょんなことから貞操逆転世界に転移してしまった阿宮が高身長女子と関わり、関係を深めながら貞操逆転世界を謳歌する話。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる