死んでる場合じゃない 〜小学生とエリートスパイとの奇妙な共同作戦〜

ぱるゆう

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そして

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それから、5時間以上が経過した。

「まもなく伝達完了します。只今、98.0パーセント。脳、その他に拒絶反応なし、各数値も異常なし」とモニターを見ている研究員は言った。

床田もモニターを見て、確認した。
「さすが適合率が過去最高の肉体だけのことはある」

春夏冬は、離れた机の上に頬を付けながら、ぼうっと水槽を眺めていた。

「カウントダウン始めます。99.0・・、99.8、99.9、100。伝達完了しました。コンピューターのデータ残量ゼロを確認。メモリデータ完全ディレートのカウントダウン開始、10分前」モニターを見ている研究員は言った。

水槽の下が開き、中の液体が排出された。

そして、蓋の部分から、乾燥をさせる熱風が送られた。

1分後、蓋が外された。そして、青龍の身体からコードが外されて、ストレッチャーの上に移された。

脇には、電気ショックの機械が持ってこられていた。
「蘇生工程に入ります」と言いながら研究員は、ピンク色のジェルを青龍の胸の部分に塗った。


その時、
「うわっ!冷た!」と青龍の身体が跳ね起きた。

青龍の頭は胸の部分に塗られたものを見て、
「何だ?こりゃ?」と手で擦り落とした。

「あっ!手がある。おぉ、これが新しい身体か」と青龍の顔は嬉しそうに手足を見た。

その視線の先に、研究員達が目を見開いているのが見えたので、周りを見回した。
「何だ?みんなで、そんなビックリしたような顔をして。別に俺が初めてじゃないだろ?」

「白虎か?」と床田は言った。

「おっ!床田のおっさん。ありがとな。でも、今日やるとは聞いてなかったが?」

「あぁ、急に・・・」と床田が言いかけた時に、研究室のドアが開いて、あの女性が入ってきた。

「白虎」と嬉しそうな顔をして、走り出した。

それを見た白虎は、ストレッチャーから飛び降りて、床田の背中に隠れた。

「真理子、よくも俺のこと殺してくれたな」と床田の腕の脇から顔を出して言った。

真理子は立ち止まって、
「あなたが悪いんでしょ。何回浮気したら気が済むのよ」

「しょうがないだろ。他の女が言い寄ってくるんだから」

「その身体なら、もう、そんなことはないから」

白虎は改めて、自分の身体を見た。
「なっ、何だ!このちっこい身体は!」

「小学生よ。まぁ、小学生の中でも小さい方・・・」と真理子は言いながら、白虎の体の1点に目が釘付けになった。

白虎も真理子の視線の先である自分の身体を見た。

「うわっ!何だ、こいつ!身体の割にデカすぎるだろ!」

真理子は唾を飲み込んで、身を屈めながら近づいていった。

「うそ!前の白虎のと変わんないわよ!」

「えっ!そんな理由無いだろ!俺もデカい方だったはずだ」

「小学生でこれ?まだ大きくなるのかしら?」

白虎は両手で隠した。
「見るなよ!全く・・あっ、なっ・・んだ・・・おま・・・え、だ・・れ・・・」と白虎が苦しそうに頭を押さえた。

「白虎!」真理子が心配そうに叫んだ。

「あぁ!誰なんだよ!僕の身体を勝手に使うな!」と青龍は叫んだ。

「えっ!」真理子は唖然とした。

「まさか!」床田も目を見開いた。

「青龍さん!」春夏冬が走って青龍の前に来た。

「青龍さんなんですか?」春夏冬は膝立ちになって、青龍の顔をのぞき込んだ。

「あぁ、春夏冬さん。僕、何かされたんですか?さっきから頭の中で別の人の声がするんです」

「あぁ、良かった・・・」春夏冬は両目から涙をボロボロと流した。

「あっ、う・・・るさ・・・いな・・・、ぼ・・・くの・・・から・・・だ・・・」

「はぁぁ!床田!どうなってる!はぁ、はぁ、はぁ」白虎は肩で息をしながら言った。

「実は、真理子様が生きている子どもの中にデータを送ってしまって・・・」

「はぁ!死んだ肉体じゃなかったのか!」

「そっ、そうです。まさか、同時に2つの意識があるなんて・・・」

「あぁっ!や・・・めろ、もう・・・お・・・れのからだ・・・だ」

「はぁ、はぁ、はぁ。どうしたらいいんだよ。こんなんじゃ生活できないよ・・・」と僕は言った。

「ちょっと、ちょっと、青龍さんも、白虎さんも落ち着いてください」と春夏冬は、膝をつきながら、青龍の両肩に手を置いて、下から目を覗き込んだ。

「争っても何も状況は変わりません。床田さんも、こんなことは想定外なんです。ちゃんと話し合いましょう。いいですか?」

青龍の身体は頷いた。

「いいですか?私が順番に質問するので、交代で出てきて答えてもらいます。その前に、とにかく服を着て、この部屋を出ましょう。いいですか?」

また青龍の身体は頷いた。

青龍が着てきた服を着た。




そして、床田の研究室に集まった。来たのは、床田、真理子、春夏冬、床田の助手だ。

テーブルを囲み、1人掛けのソファーに床田。左の2人掛けのソファーに、春夏冬と真理子、右のソファーに青龍が一人で座った。

助手は、コーヒーを入れに行って全員に配り、戻ったらパソコンの前に座った。記録係だ。

「まず青龍さん、出てきてもらえますか?」と春夏冬は言った。

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