死んでる場合じゃない 〜小学生とエリートスパイとの奇妙な共同作戦〜

ぱるゆう

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検査

そして、検査のある土曜日の前日の金曜日の夜となった。

白虎は、
『青龍、真理子のことを話しておきたいんだが』と頭の中で言った。

『うん、そうだね。明日会うんだし』

『真理子が中学生の時、両親を事故で亡くしてしまった。それまでは、ただお嬢様として何不自由なく暮らしているだけで良かったのに、急に城之内家の跡取りとしての役目を果たさなくてはならなくなった』

『そうだったんだ』

『真理子の後に男の子供でも産まれていれば良かったんだが、そうはならなかった』

『うん』

『だから、会長が、いや、今は社長か、爺さんが真理子を次の社長にするべく自分のあらゆる事を教えようとした。だから、会社の会議や別の企業、政治家との交渉の場に連れて行った。真理子は高校、大学に行きながら、まぁ、欠席も多かったが、チート無しで成績も一番で卒業したらしい』

『そんな!大変だったんじゃない?」

『あぁ、俺でさえ想像を絶する大変さだと思う。真理子はそれをやってのけた。その甲斐あって、今は、城之内グループの2番目、社長の爺さんは安心してほぼ引退状態だから、実際のトップとして働いている」

『そんな凄い!』

『だから、並の苦労をしている相手だと真理子が興味を示さない。金持ちの道楽息子なんて視界にすら入れない』

『あぁ、だから、白虎なんだね』

『まぁ、そういうことだ。真理子は地位も権力も持っているが、孤独なんだ。だから、多少のことは強引にしてしまう所がある』

『白虎が殺されたこと?』

『まぁ、そうだな。だから、真理子を支えてやって欲しい』

『もっと早く白虎がやってれば、今のようなことにはなってないんじゃないの?』

『それはそうなんだが、スパイはな、色仕掛けという手法も学ばされるんだ』

『えっ?会社なんかにこっそり忍び込んで、口に懐中電灯をくわえながら、書類の写真を撮るんじゃないの?』

『そんなこともやるが、何処に書類があるか知らないとできないだろ?」

『確かに』

『その情報を知るために、男なら仲良くなって話させる。女なら好きにならせて・・・』

『へぇ~、そうなんだ』

『だから、女性に対して、そういう動きをするのが身についてしまってるんだ』

『本当に無意識?』

『えっ!まぁ、そうだな、無意識だ』

『先生のこと、綺麗だって言ってたのも?』

『それは、あれだ・・・、絵画を見て、素晴らしいと言うのと同じだ』

『まぁ、いいけど。分かった。真理子さんの寂しさが僕で紛れるんなら、僕もそうしたい』

『本当か?』

『白虎や真理子さんみたいに頑張ってる人達のお陰で、死んでもいいなんて思ってた僕が、今まで生きてこれたんだと思う。それに恩返しができるんなら、喜んでやるよ』

『おぉ、頼んだぞ。ただ、エスカレートするようなら代わるからな』

『うん、ありがとう』



土曜日になった。両親にはまた図書館に行くと告げて、家を出た。

待っていた春夏冬の車に乗り込んだ。

春夏冬は、
「もう何も入ってません」と言いながら、ペットボトルを渡してきた

「ありがとうございます。全然気にしてませんから」と言って、すぐに一口飲んだ。

「本当にお優しい」と春夏冬は感慨深げに言って、車はスタートした。

「一週間、どうでしたか?」

「白虎に色々と教わりながら過ごしてました。それで、毎朝、ジョギングしてます」

「ほぉ、それはいいことですね」

「本当に何も考えないで生きてたんだと思いました。ただ時間が経つのを待っていたような」

「そう青龍さんが思ったなら、そうなんでしょう。でも、それは過ぎ去ったことです。これからの青龍さんには関係のないことです」

「はい、僕もそう思うことにしました。大切なのは、これからなんだって」

「その通りです」

「あっ、そう言えば、春夏冬さんって強いんですか?」

「あぁ、お恥ずかしい所をお見せしてしまいましたね。いかんせん、知っている相手だったので、手加減をしてしまって」

「手加減しなかったら、あんな人数でも大丈夫なんですか?」

「彼等もそれなりに鍛えてるので、5、6人なら大丈夫でしょうか」

「そんなに!凄い!」

「でも、大怪我させることが前提です」

「骨折とかですか?」

「そうですね。骨折、脱臼、失神、そうやって数を減らしていかないと無理ですね」

「なるほど。空手とかですか?」

「我が家はかなり昔から、先祖代々、城之内家に仕えております。もちろんボディーガードのようなこともしますので、先祖が作った護衛術を身につけております」

「そうなんですね。いつ頃から執事をやるんですか?」

「子供の頃からです。私は本来は先代、つまり真理子様のお父上に仕えておりました。お父上が子供の頃からお仕えしておりました」

「春夏冬さんもお父さんも子供ってことですか?」

「えぇ、その通りです。本当に申し訳ないことなんですが、私には子供がおりません。したがって真理子様の護衛は別のものが勤めることになってしまいました」

「あぁ、そうですよね」

「私が死んでも、先祖の皆さんに顔向けできません」

「仕方のないことです。きっと許してくれます」

「そうだといいんですが」


そうして、研究所に着いた。

エレベーターを下りて、床田の研究室に着いた。

ドアを開くと、
「青龍」と言って、真理子が抱きしめて来た。

香水なのか、いお匂いがした。
「真理子さん、こんにちは。またお会いできて嬉しいです」と青龍も手を回して抱きしめた。

「まぁ、本当になんていい子なのかしら。ねぇ、直ぐにベッドに・・・」

「副所長、申し訳ありませんが、その前に検査をさせていただいてもよろしいでしょうか?」

「真理子さん、僕が健康だって分かったら・・・」

『おい、青龍!そいつには冗談は通じないぞ!』と白虎が慌てた。

『何とかなるよ』

『嫌だったら、何時でも代わるからな』

『ありがとう』

「うん、待ってるわ」と真理子は嬉しそうに言って、体を離した。



全員で、前に青龍が捕まった大きな研究室に来た。

靴下を脱ぎ、簡易なベッドに寝た。前と同じように青龍の身体に装置が付けられた。

パソコンの前に座っている研究員が、
「検査開始します」と言って、パソコンのエンターボタンを押した。

青龍の身体が少しビクッと震えた。

「血圧、脈拍正常値範囲内、心臓鼓動正常。その他コレステロール値他、前回と同様変化なし。脳、その他器官への特別な負荷は認められません」

「良し!問題ないな」と床田は安心して言った。

しかし、床田は思った。
自分以外の人間が自分の中にいるのに、ストレスを感じてないとは、どういうことなんだ?普通なら知られたくない秘密や悩みなんかを、必死に隠そうとする余り、かなりのストレスになっていても不思議ではない。
というか、それが『個』というものだ。他人と区別する自分、アイデンティティが希薄なのか?
一人の人間から産まれた別の人格、二重人格とは訳が違う。
う~ん、調べてみたいが、こんな事例は他にはあり得ないし、この子の特殊性だけの調査結果となってしまう。

「床田主任」と声がした。

つい考え込んでしまったようだ。
「あぁ、すまない。ここでの検査は終了だ。次に移ろう」と声をかけた研究員に言った。

「はい」

研究室を出て、他の広い部屋に来た。
そこには大きな機械がいくつもあった。

右手の人差し指に洗濯バサミのようなものが付けられた。

床田が、
「ここは運動機能を調べるための場所。脳と身体の数値を取って、身体がちゃんと脳の指示通りに動かせているか調べるんだ」

「はい、分かりました」

「じゃあ、まずは青龍くん。前のボードの光った所を手で触って欲しい」

目の前には、幅2メートル、高さはそれよりも低い長方形のボードがあった。
「はい」

「では、始めるよ」

ボードの中で5センチくらい四角く光った。そこを青龍は押した。ピッと音がした。

次々と光っていく。青龍の両手の幅では間に合わないし、中にはジャンプしないと無理な所も光った。

「はい、終了」と床田は言った。

一分程度だと思われたが、青龍は肩を大きく揺らしながら息をした。

「高い所は届かないですよ」と青龍は少しムカッとして、息を切らせながら言った。

「ごめん、ごめん、青龍くんのような子供の身体は初めてなんだよ。次の時は、範囲を狭くできるように調整しておく」

「お願いしますよ」

「じゃあ、白虎さんに代わって」

「分かりました」青龍は目を閉じた。

目尻が少し上に上がった。
「これは楽しみだ」と白虎は言った。

『でも、僕の身体だよ』と青龍は頭の中で言った。

『まぁ、見てろよ』

「白虎さん、光る所はさっきとは変わるから」

「あぁ、それじゃないとつまらない」

「よ~い。スタート!」

白虎は、明らかに青龍よりも早く動いた。高くて押せなかったボタンもジャンプして押していった。

「はい!終了」

『凄い・・・』と青龍は頭の中で言った。

『青龍はボタンを押すまで見ていただろ。光った場所は見ないで押す。顔は次の光る場所を探すんだ』

『そんなの無理だよ』

『自分の体だぞ。コントロールするんだ。青龍もできるようになる』

『そうかなぁ・・・』

『急ぐことはない。ちゃんと教えてやる』

『うん、楽しみ!』

「どうでしたか?」と床田は言った。

「あぁ、一週間前よりかは、かなり動けるようになった」

「何か変化が?」

「いや、青龍が頑張って運動してるんだ。今まで怠けてた分、筋肉の付きがいい」

「なるほど。その他は何か?」

「いや、自分の身体と思えるほど馴染んでる。問題はない」

「やはり適合率が過去最高だっただけのことはあるか・・・」と床田は呟いた。

その後も、色んな運動の機械を試した。

あらゆる機械で、白虎は青龍を遥かに凌いだ。

『僕の身体なのに・・・』

『俺は年季が違うんだ。それに前にも言ったリズムだ。お前もおんなじようになれる』

『うん、頑張ってはみるけど・・・』

『フフフッ、大丈夫だ』

「はい、これで今日の検査は終了です。お疲れ様でした」

『それじゃ、青龍、戻るぞ』
白虎は目を閉じた。

目尻が下がった。
「床田さん、ありがとうございました」

「次は1ヶ月後に」

「分かりました」

「私の研究室で少し休んでいくといい。美味しいお菓子も買ってある」

「うわっ!楽しみです」

先に真理子は研究室に行っていた。
「お帰り、青龍」と言いながら、自分の脇のソファーを叩いた。

僕は、隣に座った。
「何飲む?」と床田の助手が言った。

「真理子さんと同じものを」

「紅茶だけど」

「はい、お願いします」

僕は真理子さんの方を向いた。
「少しずつ真理子さんのこと知っていきたいです。何が好きで何が嫌いなのか」

「はぁん、ホントに?」

「いつか真理子さんの隣にずっといるようになったら、同じように楽しんだり、喜んだりしたいです」

「う~ん、青龍」と真理子はまた青龍に抱きついた。

「あっ、そうだ。僕が受ける中学校って、何処ですか?」

「あぁ、そうね」と真理子は後ろに立っていた執事に顔を向けた。

執事は、青龍の前にパンフレットを置いた。

『国際自由が丘学園』と書かれていた。

「この学校はね。海外企業の日本支社で働く外国人の子供や、海外の大使館の子供なんかが通ってるの。もちろん、日本企業の偉い人達や政治家の子供も通ってる。この学校は中等部からだから、私みたいに幼稚園から通ってるっていう子はいないから、安心よ」

「ということは、英語が・・・」

「まぁ、そうね。基本的には日本語だけど、少なくとも英語は分かっていた方がいいわね。海外の子も、それなりに日本語を勉強してくるとは思うけど。全部が分かるわけじゃない。英語が分かる友達がいれば、授業のことも聞いてくると思うし、コミュニケーションも取れるから、早く仲良くできると思うわ」

コミュニケーション・・・、英語以前の問題だ。日本人同士でも苦手なのに・・・。

そこに紅茶が運ばれてきたので、飲んでみた。
「香りが優しくて、なんかリラックスできる」

「うふっ、それだけ分かれば十分よ」と真理子は微笑んだ。

床田が、
「青龍くん、ちょっと試してもいいかな?」と言った。

「何でしょうか?」

床田は英語を話した。
「分かるかい?」

「英語を話してみるけど、理解できるかな?」ですか?

「おぉ、正解。英語で理解した?それとも日本語で理解した?」

「英語で理解できました」

「なるほど、そういう能力は共有してるんだ。話すはできそうかい?さっき僕が言ったことを言ってみて」

青龍は、英語が浮かんだが、発音が分からなかった。
「無理そうです。英語は頭に浮かぶんですけど、口が動きません」

「なるほど。口は自分で動かさないとならないから、訓練が必要なのか。非常に興味深い」と床田は少し興奮気味に言った。

「床田、いい加減にしなさい!」

「はい・・・、でも、最後に、もう一つだけ」

「最後よ」

「さっき単語は頭に浮かんだって言ったけど、書くことはできるかい?」

「それなら大丈夫です」

『青龍、フランス語で書いてやれ』と白虎は言った。

『えっ?フランス語?』と頭の中で言いながら、考えたら、浮かんだ。

白虎の言った通り、フランス語で書いた。

「えっ!フランス語?」と床田が驚いた。

「白虎がやれって」

「ということは白虎さんが知っている外国語なら。全部理解できるってことだ。これは凄い!」

「これなら英語のテストは大丈夫そうね」と真理子が言った。

「英語なんてテストあるんですか?」

「筆記とヒアリング、まぁ、必要最低限の範囲だから、普通に勉強すればできるけど」

「でも、他の教科に時間を割ける」

「そうね」と言って、真理子はまた執事を見た。

執事は、青龍の真理子とは逆側の隣にトートバックを置いた。

青龍が見ると、問題集がたくさん入っていた。
「こんなに!」

「あらかた買って置いたわ。またいいのがあったら買っておくわ」

「そんな!真理子さん、忙しいのに」

「未来の旦那様になるのよ。これくらい大丈夫よ」

青龍は真理子に脇から抱いついた。
「絶対に真理子さんに相応しい男になります。約束します。期待は裏切りません」

「うん、頑張ってね」と真理子も青龍に抱きついた。

「真理子様、そろそろお時間が」と執事が言った。

「あぁ、もうそんな時間?じゃあね、青龍、次は私の家に来て。お祖父様にも会わせたいし」

「えっ!あっ、はい」

真理子は研究室を出ていった。

「ふぅ~、青龍くんがいると、副所長の機嫌がいいから助かるよ」と床田は言った。

「前も思ったんですが、床田さんが死体に脳のデータを送る技術を作ったんですか?」

「あぁ、そうだよ」

「真理子さんは何を?」

「スポンサー、って言っても分からないか、ここは国の機関なんだが、ほとんどの研究費は城之内グループから出てるんだ」

「ちなみに、どれくらい?」

「全部だと1兆くらいかな」

「いっ、一兆!兆って億の先ですよね?」

「あぁ、そうだよ。こんな大金、国から貰えるわけがない。城之内家、特に副所長の先行投資のお陰なんだ。だから、僕も頭が上がらない」

「そうなんですね・・・」

「まぁ、そのうちのいくらかは回収してるけどね」

「どういうことですか?」

「君の前に3人実行している」

「はい。春夏冬さんから聞きました」

「その人達から、一人当たり数百億貰っている」

「えっ!そんなに?そんな大金を払える人が、そんなにいるんですか?」

「墓場に金は持っていけないってことだよ。だから、4、50人やれば兆のお金も回収できる」

「そんな人数・・・」

「相手は世界中にいる。全然不可能な数字じゃない」

「あぁ、確かに世界中ならいそうですね」

「そういうことだ。それなりに儲かれば、後は障害者達へ還元できる。もちろん死体に脳のデータを送ることは内密にしてね」

「手や足を失った人達に、新しい手足を与えられるんですね」

「後は機械工学の話だ。まさか死体から手足だけを持ってくるって言うわけにもいかない」

「確かにそうですね」

「ただし、世の中に脳だけで支配する人達が増えてくると、やはり普通に生きている人達は拒否反応が出てしまう。そこは十分に注意しなければならない」

「もし、データを移された人が、また新しい肉体を求めたら、どうするんですか?」

「う~ん、個人的には断りたいと思ってるんだ。さっきも言った通り、人間はこれから産まれる人が死んでいく人の代わりを務めていくのが正しい姿だと思っている。でもなぁ、副所長が何て言うか・・'・」

「床田さん自身は、どうするんですか?」

「僕かい?僕はやらないよ。だから、研究員達がいるんだ」と部屋にいる助手を見た。

助手は神妙な面持ちで、少し頭を下げた。

「安心して死ねるように、皆には頑張ってもらわないとね」

「はい、頑張ります」と助手は真剣な顔で言った。

「そうですよね・・・。決めました!僕、春夏冬さんの技を受け継ぎたいです!」青龍は春夏冬に向かって言った。

ずっと黙っていた春夏冬が驚いた顔をした。

「そんな!青龍さん」

「僕の身体でも白虎のように動けることが分かりました。すぐには無理ですけど、必ず春夏冬さんに受け継がせてもいいと思って貰えるようになります!」

「おぉぉ、なんとお優しい・・・。分かりました。その日が来たら、私も本気でご指導させていただきます」

「はい!よろしくお願いします」

「うん、いい心構えだ。それで、最後に一つだけ言っておきたいことがある」

「何でしょうか?」

「青龍くんの身体から白虎さんを離す方法なんだが」

「えっ?そんなこと必要ありません!」

『おい、青龍!』と頭の中で聞こえた。

「まぁ、そう言わずに聞いておいて欲しい。色々と考えたんだが、唯一できることと言ったら、2人のデータを移した後に、今の身体には死んでもらい、新たに青龍くんのデータだけを移す。白虎さんには別の体を用意する。今の身体を生きたまま、白虎さんだけ移すのは不可能だ。白虎さんが2人できてしまう」

『ちょっと代われ』と白虎が言った。

「白虎さんと代わります」

「分かった」

青龍は目を閉じた。
「床田のおっさん、色々と考えてくれたことは感謝する。でも、しばらくは今のままでいい」

「そうは言っても、青龍くんは、これから結婚もするし、子供も産まれる。本当に大丈夫なのでしょうか?」

「その時は、また考える。もしかしたら、青龍がもっと背の高い身体がいいと言うかもしれないからな」

『白虎!』と怒る声が頭の中でした。

「フフフッ、青龍が怒ってる」

「そりゃそうでしょう。分かりました。別にそうしたいわけではありませんので。困ってるんなら、そういう方法があるというだけです」

「おう、心配してくれて、ありがとな」

床田は笑顔で頷いた。

「そろそろ帰るか」と白虎は言った。

「1ヶ月後、忘れないでくださいね」

「あぁ、必ず来る」



春夏冬と一緒に車に乗って、動き出した。

「青龍さん、ありがとうございます」と春夏冬は言った。

「おい、青龍、本当に大丈夫なのか?」と白虎は口に出して言った。

『うん!今は何でもやってみたい。未来のことを考えるって楽しい!』

「色んなことがやってみたいそうだ。未来に楽しみが増えて喜んでる」と春夏冬に言った。

「えぇ、私も楽しみができました。本当に嬉しく思っております」と春夏冬は笑顔で言った。

『全くお前は、真理子と言い、春夏冬と言い、どれだけ人を喜ばせるんだ?』と白虎は頭の中で言った。

『僕には白虎がいる。だから、僕の未来は大きく広がった。それをみんなが喜んでくれるなら、僕は嬉しい』

『全く、俺まで喜ばせるつもりか?あぁ、お前の未来には俺が付いてる。好きなことを好きなだけやれ!』

『うん!』
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