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アキノのボディーガード 5
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「さてと、カフェテリアは何処かな?」とキョロキョロ見渡ししたら、また大勢と目が合った。
一番近くの女の子に近づいた。女の子は後ずさりながらキョロキョロしている。
「すいません」と勇吏は言った。
「えっ?私?」女の子は驚いた声を出した。
「すいません。何もしないですから、カフェテリアの場所を教えてもらえますか?」と笑顔で言った。
「えっ!あっ、あそこです」と女の子は指を差した。
勇吏は振り返ってから、すぐに顔を戻した。
「可愛いお姉さん、ありがとう」と笑顔で言ってから、少し頭を下げ背を向けて歩き出した。
「はぁ~」と背中からため息が聞こえた。
あれ?何か変なこと言ったかな?と勇吏は思ったが、そのまま歩いた。
カフェテリアの中に入ると、空いていた。朝早いし、講義があるからだろう。
セルフ形式で、ケーキとアイスコーヒーを取り、最後に会計をした。
窓際の席に腰掛ける。
まずはケーキを頬張る。
「うん、思ったよりも美味しい」
ケーキを食べ終わる頃、勇利が座るテーブルの周りを十数人の男達が取り囲んだ。全員が怒ったような、困ったような顔をしている。
そのうち3人が席に座った。
「すいません、後で連れが来るので」
「小泉さんとは、どういう関係なんだ?」と一人が代表して話した。
「アキノとは、お付き合いさせてもらってます。つまり彼氏と彼女の関係です」
全員が顔を見合わせた。
「恋人ってことか?」誰かが言った。
「そういう言い方もありますね。そうです、恋人です」
「どこまでしたんだ?」
毎日、こんな奴らを相手にしてたんだ、アキノの苦労が分かった気がした。
「キスはしました」まぁ、それくらいはしているだろう。
何人かは驚いたが、何人かは嘲笑うような顔になった。
「そんなもんか」
はぁ~、と心の中でため息をついた。
「僕とアキノは将来を誓い合ってるんです。もちろん結婚して、これから何十年と一緒にいるんですよ。何を焦る必要があるんですか?
僕達の間に、そういう日が訪れるのは決まってることです。誕生日になれば手に入ることが分かってる誕生日プレゼントを、焦ってそれより前に手に入れる必要があるんですか?
それに、僕達は、ついこないだまで高校生で、受験生だったんです。将来の夢を叶えるための大学受験があるのに、それより大切なことって何ですか?」
全員が面食らったように黙りこんだ。やはり腐っても帝都大の生徒だ。理解力はあるみたいだ。
「大学生活を楽しく過ごすということには、賛成です。でも、アキノは、講義とバイトで十分楽しく過ごしています。それを楽しくないと決めつけるような人を、アキノは一番嫌います。
アキノがこれまで、どれだけの人に声をかけられ、断ってきたか、想像できますか?ただ歩いてるだけで声をかけられるんですよ。2度と会わないと思ったなら、当然無視もしたでしょう。でも、この大学という小さな空間で、アキノはたった一人無視しただけで、悪い噂を流されるんです。何もしなかったということで責められるんです。
その辛さが分かりますか?全く知らない人から突然好きだと告白されて、断ったら逆恨みされる恐怖が分かりますか?
あなた達がしていることが、アキノにとって初めてのことだと思いますか?何も分からない新入生だから、断ってると思いますか?
残念ながら、アキノは、ほとんどのことに興味を持ちません。スポーツなんて、ほとんどルールを知らないと思います。
ワールドシリーズ、スーパーボウル、ワールドカップ、オリンピック、興味のない人にとっては全て退屈な時間でしかありません。
ても、アキノは一生懸命に頑張ってる姿が好きです。あなた達が口ではなく、そういう姿を見せれば、アキノの方から興味を持ちます。そうなるように頑張ってください」
一気にまくし立て、勇吏は、
「ふぅ~」と息を吐いた。
「随分余裕なんだな。ずっと一緒にいるなんてありえない」
「もちろんアキノは、僕より何倍もいい人と会うことはあるでしょう。でも、アキノは、お金は自分で稼げばいいと思ってるし、顔なんて二の次だし、家柄とか興味ないし、自分を中心に考えてるんです。他の誰かに靡くとは思いませんよ」
「ごめん、講義抜けてきたんだ」、「ゼミの準備が」と次々と人が減っていった。
最後に3人が残ったが、一人が
「そろそろ行こう」と言って立ち上がった。
一人は素直に立ったが、残りの一人は何か言いたそうだった。
「おい、行くぞ」と最初の一人が脇の下に手を入れて無理矢理立たせた。
「悪かったな。突然邪魔して」最初に立った人が言った。
「いえ、流石に帝都大に受かる人達だって感心しました。これからは、アキノのこと温かく見守ってください。もちろん世間話くらいなら大丈夫ですから」
「あぁ、分かった」
3人はカフェテリアを出ていった。
「ふぅ~」と安心したのも束の間、ものすごい後悔が押し寄せてきて、勇吏の全身を包んだ。
「何を偉そうに・・・」そう呟いて勇吏は下を向いて、テーブルに両肘をつき、頭を抱えた。
しばらくすると、肩を叩かれた。
ビックリして顔を上げると、
「あ~ちゃん」と力のない声で言った。
「どうしたの?」
「えっ!何でもない」と勇吏は座り直した。
「何でもなくないでしょ?話して」
勇吏はまっすぐに自分を見つめるアキノの目に、誤魔化すことを諦めた。
「実は十人くらいに囲まれて」
「えっ!大丈夫だったの?」
「うん、みんないい人達で、話し合ったら、帰ってくれた」
「あぁ~、良かった」
「ごめん、嘘ついた」
「えっ!」
「一方的に僕がまくし立てた」勇吏はまた下を向いた。
「あぁ、なるほどね」
「えっ!」勇吏は顔を上げた。
「もう分かったの?」
「自己嫌悪に陥ってるのね?」
「えっ!正解!よく分かったね?」
「その気持ち分かるわ。正論言いたくなるよね。でも、銀行の横領事件を、ひとりでできるわけない、銀行ぐるみなんじゃないか?と批判している人は、自分の奥さんがへそくりをしているのを知らない。
芸能人の不倫を批判してくる人は、自分の奥さんが不倫しているのを知らない。
川や海で子供を失う人を、これだけ事故が起きてるのに何で気をつけないんだと批判している人は、自分の子供を川で失って初めて、自分の子供は大丈夫だと思ったと、他の人を喜ばせるコメントを残す。
結局、不幸は他人に起こることで、自分には起こらないと信じ切っている、こんなマヌケばかりだから、正論を声高に叫べる。
普通の感覚なら、いつ自分に襲いかかってくるか分からない、って考えて、他人を批判してる暇なんかないのにね。でも、正論を言いたくなる、その気持ち分かる。それで、なんて言ったの?」
「えっ!勢いで話したから、あんまり覚えてないけど」
「うん、分かってる」
勇吏はかいつまんで話した。アキノは適度に相槌を打ったが、話を遮らずに聞き続けた。そして、話は終わった。
「うん、分かった。正直に感想を言うわね」
「うん」
「1つ目は、嬉しい。そこまで私の気持ちを代弁してくれて」
「上手くできたかな」
アキノは頷いて、
「2つ目は、恥ずかしい。どこまで由紀さんに聞いたの?」
「離れた後に、誰かが接触してくるとは思ったから、由紀さんに聞いておいたんだ。分からないって言ったら怪しまれるし」
「確かにそうね。そして最後は、春奈さんに告白できない理由が分かった」
「えっ!そうなの?」
「ゆ~くんも分かってるんでしょ?いきなり告白されて相手が困ること。告白することは、その人が自分の意思を押し付けること。それを受ける側は、好きになるのは勝手だけど、それに巻き込むなよって思うこと。そう春奈さんに思われたくない。だから、告白できない」
「はぁ~、あ~ちゃん、頭良過ぎるよ」
「でも、私のことかばってくれたこと、本当に嬉しいわ」
「それは今日の目的の大切な一つだからね。喜んでもらえて、僕も嬉しいよ」
「あぁ、私もゆ~くんと春奈さんの関係に一肌脱ぎたいわ」
「逆に誤解されそうだから、遠慮しておきます」
「えっ!そうなの?残念。ゆ~くんの素敵な所を一杯伝えてあげるのに」
「なんか、あ~ちゃん、初めて喫茶店で見た時は、気難しいと思ったけど、凄い話しやすい」
「あっ、あの時はごめんね。バリア張ってないと、次々と大変だから」
「フフフッ、今は気にしてないよ」
「はぁ~、ふ~くん以外の男の子で、こんなに話したの、初めてかも」
「ふ~くん?本当の彼氏?」
「うん、とっても頑張りやさんなの」
「あぁ、まさに、あ~ちゃんのツボだ」
まさか、そう育てたとは言えない、とアキノは思った。
「うん、大好き」
「今日のことは話してないんでしょ?」
「うん、中学生だからね。大人の事情はまだ早いわ」
「あぁ、そうだね。僕も中学生だったら、ヤキモチ止まらないかもしれない」
「ごめんね、変なこと頼んで」
「ううん、次に帰ってきた時も、御指名をお待ちしています。連絡先交換していい?電話は遠いからきついけど、メールなら大丈夫。それに、変なヤツに絡まれたら、僕の名前を呼んで、すぐに助けに来るから」
「アメリカから?」
「うん、あ~ちゃんのためなら奇跡を起こすよ」
「ありがとう」
「冗談抜きで、本当に助けに来るからね」
「本気で言ってるの?」
「絶対に内緒だけど、少しマジックができるんだ」
「えっ?笑っていい所?」
「まぁ、彼氏くんとあ~ちゃんのピンチには駆けつける。約束する」勇吏は真顔になった。
「うん、分かった」リアクションに困ったアキノは苦笑いした。
「フフフッ、はぁ~、少しは自信ついたよ。春奈さんに告白する」
「そう?絶対にうまくいくわ」
「そうだといいけど」
「何を待ってるの?」
「えっ!」
「きっかけ?何か大きな事をするつもり?」
「あ~ちゃんには敵わないな。本当に鋭い」
「それで何を待ってるの?」
「う~ん、まだ言えない。けど、あ~ちゃんの言う通り、大きな事を起こす」
「フフフッ、私も楽しみにしてるわ」
それからお昼を食べて、先に帰ることにした。当初の任務は十分に遂行てきただろう。
一番近くの女の子に近づいた。女の子は後ずさりながらキョロキョロしている。
「すいません」と勇吏は言った。
「えっ?私?」女の子は驚いた声を出した。
「すいません。何もしないですから、カフェテリアの場所を教えてもらえますか?」と笑顔で言った。
「えっ!あっ、あそこです」と女の子は指を差した。
勇吏は振り返ってから、すぐに顔を戻した。
「可愛いお姉さん、ありがとう」と笑顔で言ってから、少し頭を下げ背を向けて歩き出した。
「はぁ~」と背中からため息が聞こえた。
あれ?何か変なこと言ったかな?と勇吏は思ったが、そのまま歩いた。
カフェテリアの中に入ると、空いていた。朝早いし、講義があるからだろう。
セルフ形式で、ケーキとアイスコーヒーを取り、最後に会計をした。
窓際の席に腰掛ける。
まずはケーキを頬張る。
「うん、思ったよりも美味しい」
ケーキを食べ終わる頃、勇利が座るテーブルの周りを十数人の男達が取り囲んだ。全員が怒ったような、困ったような顔をしている。
そのうち3人が席に座った。
「すいません、後で連れが来るので」
「小泉さんとは、どういう関係なんだ?」と一人が代表して話した。
「アキノとは、お付き合いさせてもらってます。つまり彼氏と彼女の関係です」
全員が顔を見合わせた。
「恋人ってことか?」誰かが言った。
「そういう言い方もありますね。そうです、恋人です」
「どこまでしたんだ?」
毎日、こんな奴らを相手にしてたんだ、アキノの苦労が分かった気がした。
「キスはしました」まぁ、それくらいはしているだろう。
何人かは驚いたが、何人かは嘲笑うような顔になった。
「そんなもんか」
はぁ~、と心の中でため息をついた。
「僕とアキノは将来を誓い合ってるんです。もちろん結婚して、これから何十年と一緒にいるんですよ。何を焦る必要があるんですか?
僕達の間に、そういう日が訪れるのは決まってることです。誕生日になれば手に入ることが分かってる誕生日プレゼントを、焦ってそれより前に手に入れる必要があるんですか?
それに、僕達は、ついこないだまで高校生で、受験生だったんです。将来の夢を叶えるための大学受験があるのに、それより大切なことって何ですか?」
全員が面食らったように黙りこんだ。やはり腐っても帝都大の生徒だ。理解力はあるみたいだ。
「大学生活を楽しく過ごすということには、賛成です。でも、アキノは、講義とバイトで十分楽しく過ごしています。それを楽しくないと決めつけるような人を、アキノは一番嫌います。
アキノがこれまで、どれだけの人に声をかけられ、断ってきたか、想像できますか?ただ歩いてるだけで声をかけられるんですよ。2度と会わないと思ったなら、当然無視もしたでしょう。でも、この大学という小さな空間で、アキノはたった一人無視しただけで、悪い噂を流されるんです。何もしなかったということで責められるんです。
その辛さが分かりますか?全く知らない人から突然好きだと告白されて、断ったら逆恨みされる恐怖が分かりますか?
あなた達がしていることが、アキノにとって初めてのことだと思いますか?何も分からない新入生だから、断ってると思いますか?
残念ながら、アキノは、ほとんどのことに興味を持ちません。スポーツなんて、ほとんどルールを知らないと思います。
ワールドシリーズ、スーパーボウル、ワールドカップ、オリンピック、興味のない人にとっては全て退屈な時間でしかありません。
ても、アキノは一生懸命に頑張ってる姿が好きです。あなた達が口ではなく、そういう姿を見せれば、アキノの方から興味を持ちます。そうなるように頑張ってください」
一気にまくし立て、勇吏は、
「ふぅ~」と息を吐いた。
「随分余裕なんだな。ずっと一緒にいるなんてありえない」
「もちろんアキノは、僕より何倍もいい人と会うことはあるでしょう。でも、アキノは、お金は自分で稼げばいいと思ってるし、顔なんて二の次だし、家柄とか興味ないし、自分を中心に考えてるんです。他の誰かに靡くとは思いませんよ」
「ごめん、講義抜けてきたんだ」、「ゼミの準備が」と次々と人が減っていった。
最後に3人が残ったが、一人が
「そろそろ行こう」と言って立ち上がった。
一人は素直に立ったが、残りの一人は何か言いたそうだった。
「おい、行くぞ」と最初の一人が脇の下に手を入れて無理矢理立たせた。
「悪かったな。突然邪魔して」最初に立った人が言った。
「いえ、流石に帝都大に受かる人達だって感心しました。これからは、アキノのこと温かく見守ってください。もちろん世間話くらいなら大丈夫ですから」
「あぁ、分かった」
3人はカフェテリアを出ていった。
「ふぅ~」と安心したのも束の間、ものすごい後悔が押し寄せてきて、勇吏の全身を包んだ。
「何を偉そうに・・・」そう呟いて勇吏は下を向いて、テーブルに両肘をつき、頭を抱えた。
しばらくすると、肩を叩かれた。
ビックリして顔を上げると、
「あ~ちゃん」と力のない声で言った。
「どうしたの?」
「えっ!何でもない」と勇吏は座り直した。
「何でもなくないでしょ?話して」
勇吏はまっすぐに自分を見つめるアキノの目に、誤魔化すことを諦めた。
「実は十人くらいに囲まれて」
「えっ!大丈夫だったの?」
「うん、みんないい人達で、話し合ったら、帰ってくれた」
「あぁ~、良かった」
「ごめん、嘘ついた」
「えっ!」
「一方的に僕がまくし立てた」勇吏はまた下を向いた。
「あぁ、なるほどね」
「えっ!」勇吏は顔を上げた。
「もう分かったの?」
「自己嫌悪に陥ってるのね?」
「えっ!正解!よく分かったね?」
「その気持ち分かるわ。正論言いたくなるよね。でも、銀行の横領事件を、ひとりでできるわけない、銀行ぐるみなんじゃないか?と批判している人は、自分の奥さんがへそくりをしているのを知らない。
芸能人の不倫を批判してくる人は、自分の奥さんが不倫しているのを知らない。
川や海で子供を失う人を、これだけ事故が起きてるのに何で気をつけないんだと批判している人は、自分の子供を川で失って初めて、自分の子供は大丈夫だと思ったと、他の人を喜ばせるコメントを残す。
結局、不幸は他人に起こることで、自分には起こらないと信じ切っている、こんなマヌケばかりだから、正論を声高に叫べる。
普通の感覚なら、いつ自分に襲いかかってくるか分からない、って考えて、他人を批判してる暇なんかないのにね。でも、正論を言いたくなる、その気持ち分かる。それで、なんて言ったの?」
「えっ!勢いで話したから、あんまり覚えてないけど」
「うん、分かってる」
勇吏はかいつまんで話した。アキノは適度に相槌を打ったが、話を遮らずに聞き続けた。そして、話は終わった。
「うん、分かった。正直に感想を言うわね」
「うん」
「1つ目は、嬉しい。そこまで私の気持ちを代弁してくれて」
「上手くできたかな」
アキノは頷いて、
「2つ目は、恥ずかしい。どこまで由紀さんに聞いたの?」
「離れた後に、誰かが接触してくるとは思ったから、由紀さんに聞いておいたんだ。分からないって言ったら怪しまれるし」
「確かにそうね。そして最後は、春奈さんに告白できない理由が分かった」
「えっ!そうなの?」
「ゆ~くんも分かってるんでしょ?いきなり告白されて相手が困ること。告白することは、その人が自分の意思を押し付けること。それを受ける側は、好きになるのは勝手だけど、それに巻き込むなよって思うこと。そう春奈さんに思われたくない。だから、告白できない」
「はぁ~、あ~ちゃん、頭良過ぎるよ」
「でも、私のことかばってくれたこと、本当に嬉しいわ」
「それは今日の目的の大切な一つだからね。喜んでもらえて、僕も嬉しいよ」
「あぁ、私もゆ~くんと春奈さんの関係に一肌脱ぎたいわ」
「逆に誤解されそうだから、遠慮しておきます」
「えっ!そうなの?残念。ゆ~くんの素敵な所を一杯伝えてあげるのに」
「なんか、あ~ちゃん、初めて喫茶店で見た時は、気難しいと思ったけど、凄い話しやすい」
「あっ、あの時はごめんね。バリア張ってないと、次々と大変だから」
「フフフッ、今は気にしてないよ」
「はぁ~、ふ~くん以外の男の子で、こんなに話したの、初めてかも」
「ふ~くん?本当の彼氏?」
「うん、とっても頑張りやさんなの」
「あぁ、まさに、あ~ちゃんのツボだ」
まさか、そう育てたとは言えない、とアキノは思った。
「うん、大好き」
「今日のことは話してないんでしょ?」
「うん、中学生だからね。大人の事情はまだ早いわ」
「あぁ、そうだね。僕も中学生だったら、ヤキモチ止まらないかもしれない」
「ごめんね、変なこと頼んで」
「ううん、次に帰ってきた時も、御指名をお待ちしています。連絡先交換していい?電話は遠いからきついけど、メールなら大丈夫。それに、変なヤツに絡まれたら、僕の名前を呼んで、すぐに助けに来るから」
「アメリカから?」
「うん、あ~ちゃんのためなら奇跡を起こすよ」
「ありがとう」
「冗談抜きで、本当に助けに来るからね」
「本気で言ってるの?」
「絶対に内緒だけど、少しマジックができるんだ」
「えっ?笑っていい所?」
「まぁ、彼氏くんとあ~ちゃんのピンチには駆けつける。約束する」勇吏は真顔になった。
「うん、分かった」リアクションに困ったアキノは苦笑いした。
「フフフッ、はぁ~、少しは自信ついたよ。春奈さんに告白する」
「そう?絶対にうまくいくわ」
「そうだといいけど」
「何を待ってるの?」
「えっ!」
「きっかけ?何か大きな事をするつもり?」
「あ~ちゃんには敵わないな。本当に鋭い」
「それで何を待ってるの?」
「う~ん、まだ言えない。けど、あ~ちゃんの言う通り、大きな事を起こす」
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