遊ばれる男

ぱるゆう

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攻略法 2

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次の日、
『どのホテルに行くんですか?』というメッセージとメアドが送られてきた。

『ラブホよ』とスマホのメールで返す。

『シオリさんに、そんなところ似合わないです。僕が選んでいいですか?』

『あなたも自由になるお金ないんでしょ。目的が果たせるなら、場所なんて、どうでもいいわ』

『すいません』と返ってくる。

『嫌なら仕事、頑張りなさい』

『はい、頑張ります』

そこで終わりにした。奥さんはもう私が諦めたと思ってるに違いない。申し訳ないが、寝取らせてもらうわ。夜のジュンくんだけ。




そうして、当日になった。待ち合わせ場所でジュンくんが待っている姿を見て、嬉しさがこみ上げると同時に、恐怖が湧いてくる。
どうしよう?救急車は呼べないんだ。自分の当たり前ができない。何も浮かばない。

そんなことをぼうっと立って考えていると、
「シオリさん」と声をかけられた。

顔を上げると、変わらぬ笑顔がそこにあった。また涙が溢れそうになる。

「ごめん。ちょっと仕事のこと考えてた」  

「大丈夫ですか?辛いことでもあったんですか?」すぐに心配そうな顔になる。

「ナースには限界があるから、できないことも多いのよ」

「大変そうですね」

まずい、胸に飛び込んでしまいそうだ。
「あなたに心配されたら、オシマイね」

「そんなこと言わないでください。僕は、ずっとシオリさんのそばにいますから」

「背後霊にでもなるつもり?私の背後霊はイケメンなの」

「えっ!見たんですか?」

「そうよ。三島由紀夫みたいな感じよ」

「うん、確かにかっこいいかも」

「ほら、早く行くわよ」冗談はさておき、私は歩き出す。

「はい」

不要なボディタッチは、こっちからはしない。向こうからしてきても、拒否するっと。はぁ、意識してないと、つい前の癖が出ちゃいそう。疲れるわ。

コンビニで飲み物を買って、ホテルに入る。

ラブホは初めてというわけではなさそうだ。慣れた手つきで鍵を出し、部屋へと急ぐ。

ラブホと言っても、狭いくらいで、部屋はそんなには変わらない。

2人でシャワーを浴びる。もうギンギンに反り返っている。 

「なんか不思議な感じです。シオリさんと2人切りなんて」

「そう?やることは変わらないわよ」

「それはそうなんですけど。改めて見ると、顔は女神様みたいだし、身体はモデルだし。本当に綺麗です」

「もういい?」

「えっ?僕、なんか変なこと言いました?」

「はいはい、いつもの病気ね」

「スミレさんから聞きました?」

「何言ってるの。温泉に行く電車で」と言いかけて止めた。覚えてないの?は一番のNGワードだ。

「そうよ」

「スミレさん、どうしてますか?」

「帰って欲しいみたいね」私は風呂場を出ようとした。      

「あぁ、ごめんなさい。2度と言いません」

「最後よ」

「はい」

「ちゃんと守れるなら、こんな気持ちよくなれるのよ」と膝をついて、肉棒に舌を這わせた。

「あぁ、シオリさん。気持ちいい」

「もっと気持ちよくしてほしい?」

「はい、お願いします」

「いい子にできる?」
 
「はい、いい子にします」

「それじゃ、ご褒美よ」

舌を出して、いやらしく舐めた。
「はぁっ、そんなことされたら、我慢できなくなっちゃいます」

「いい子にできないの?」

「あっ!大丈夫です」

「フフフッ、いい子は、口の中に出していいわ」
私は咥えて、頭を前後に動かした。

「うっ、エロ過ぎて出ちゃう」

手でもしごく。
「あぁぁ、出る!」

口の中に精子が溢れる。
私は満足して、飲み込んだ。

「気持ち良かった?」

「はい、いっぱい出たけど、大丈夫でしたか?」

「まぁ、量は多かったわね」初めてということにしないと、記憶が合わない。

「ベッド行ってもいいですか?我慢できない」

「本当に節操ないのね。出したばかりなのに」

「今日は全部シオリさんのために出します」

「そう?がっかりさせないでよ」

「頑張ります」

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