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初めての帰宅
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車で出かける。
都内はやっぱり電車の方が便利だから、何回かだけしか乗ったことがない。しかし、今日は荷物が多くなる。
ついつい運転席の真司を見てしまう。
「何?」
「運転席の真司はカッコいいなぁって思って」
真司は素直に照れる。
「そう?」
こういうところは弟だなぁと感じる。
「あっ、そうだ」
「何?忘れ物?」
「ううん、今日、楓に教会の孤児院のこと話したの」
「そうなんだ。また急だね。何かあったの?」
「えっ?」まさか、朝させてあげた見返りだとは言えない。
「急に思い出したから」
「それで?」
「隣に空き地あったじゃない。あそこで野球できないかって」
「う~ん、あそこは都の持ち物なんだ。母さんが色々と人を使って、使うことは問題ないんだけど、ボールが飛んでいったりすると、近所迷惑じゃん。だから、原則ボールを使うことは禁止されてるんだ」
「そっかぁ。野球できるんなら、野球部のみんなにも声かけるって言ってたんたんだけど、ダメね」
「一応、母さんにも聞いてみるよ」
「お願い。マネージャーの子達も来てくれるかもしれないって」
「野球部のマネージャーか」
「何よ?」
「いや、別に。懐かしいなぁって思っただけだよ」
「ふ~ん」
「変な意味じゃないよ。マネージャーって、自分じゃやらなくて、雑用ばっかりなのに、よくやってくれて、みんな感謝してるんだよ」
「へぇ~」
「なっ、何だよ、その反応は?」
「別にぃ」
「僕は変なことしてないよ。神に誓って」
「でも、今、真田さんってカッコイイてすねって言われたら、まんざらでもない顔するんでしょ。会社とは違って」
「うっ!」
「図星なの?真司は誘わないから」
「えっ!僕の思い出の場所なのに」
「鼻の下を伸ばす人は禁止です」
「そんなことしないから、お願いだよ」
「私もミニスカート履いて、野球部のみんなにチヤホヤされようかしら」
「そんなのダメだよ!」本気で怒る。
「そんなことしないわよ。動くんだから、ズボンで行くわよ」相変わらず、怒るポイントは変わらないらしい。
「それならいいけど」少し不貞腐れている。
「もぉ、怒んないでよ。私のエッチな姿は、真司にしか見せないから」
「僕は花音のためを思って・・・」
信号待ちで止まっている車のサイドブレーキを引き、真司に顔を近づける。
真司もニッコリして顔を近づける。
危ないので、すぐに離れて、サイドブレーキを戻す。
「もっと!」
「帰ったらね」
「残念」
渋滞したが、なんとか店に着いた。
真司の感覚は、もう諦めてはいるが、いつも私が買う店とは、入り口からして違う。
「いらっしゃいませ」中年に見えるが、スラリとしている女性だ。
「すいません、姉がこちらをよく利用していると聞いて」
「真田様でよろしいでしょうか?」
「はい」
「ご来店誠にありがとうございます。小百合様からお話しは伺っております」と頭を下げた。
わざわざ電話してくれたんだ。
「スーツを何着か考えてるんですが」
「オーダーメイドも承っておりますが、お急ぎでしょうか?」
「一着は明日は必要なので」
「かしこまりました。こちらへ、お願いいたします」
店員が先に歩く。
「スカートとパンツは、どちらにされますか?」
「スカート」と言うが、真司が嫌そうな顔をする。
「ロング丈のものはありますか?」
店員は少し驚いた顔をしてから、
「はい、ございます」
案内されると、やはり種類は限られるようだ。
「あまりスーツは、着られないですか?」
「そうですね」
「奥様はスタイルがかなりいいですので、お似合いにはなるかと思いますが、やはり年齢が少し上に見られると思います」
「やっぱりそうですよね」
付き合い始める時に、スーツを着ていだが、膝丈でも不機嫌だったことを思い出す。
私のオシャレが。せっかく高いお金を払えのに。
「パンツにします」
真司をチラリと見ると、ホッとした顔をしている。
また移動する。
「スタイルは、どうされますか?ストレート、ワイドと種類がございます」
「それぞれ試着してみても、いいですか?」
「はい、まずはシンプルなストレートタイプにしましょう。色はどうされますか?」
「とりあえず、黒で」
「かしこまりました」
店員は、サイズを何本か手に取り、試着室へと向かう。
私が買う店とは違い、試着室もゆったり目だ。
「僕も入れるかな?」と真司が真顔で言う。
「恥ずかしいから、止めて」
私は中に入ると、パンツを受け取り、ピシッとカーテンを閉める。
店員は、真司に
「私はスカートの方がお似合いになると思いますが」
「いえ、パンツが一番です」
「かしこまりました」こっそり微笑んだ。
試着室の中で、いつものサイズを、着てみる。
「あれ?また痩せた?」何もしてないのに少し不安になる。
1つ下を着てみたら、丁度いい。
おかしいな、し過ぎなのかしら?それなら、これからもどんどん痩せてしまうわね。フフフッ。
カーテンを開ける。
「どう?」
「うん、いい感じ。似合ってるよ」
「それじゃ、上を選ぼうかしら」
その後でジャケットを選んだ。
違うタイプをもう一着决め、パンプスやシャツ等を選んだ。
会計は、割引をしてもらったうえで、真司がしてくれた。
「奥様はスタイルがよろしいので、オダーメイドの方が、体のラインが素敵に見えると思います。お待ちしております」
「はい・・・」そう言ってくれのは嬉しいが、当然のように、真司はいい顔をしていない。
店を出る。
私は、真司のご機嫌を体を使ってとる。真司が嫉妬するのはめんどくさいが、すぐに機嫌は直るので、これはこれで楽しい。
帰りに夕飯と明日の朝食の材料を買いに行く。あと、引っ越しの挨拶用の品も。
まずは、洗剤などの詰め合わせを買う。予め包装してある。戸数分の袋をもらい、食品売り場に来る。
真司がカートを押す。私は真司の腕にしぶんの腕を組ませる。
「嬉しいな。真司とこうやって食品売り場に来れて」
「うん、今まではなかったことだよね。結婚したことを実感できるよ」
「真司が旦那さんで良かったな。こういうことも嫌がんないし」
「そう?僕は家事を花音に押し付けるつもりはないし、できる方がやればいいと思う。もちろん一緒が一番いいけど」
「そうね、一緒が一番いい」私は真司の腕に両方の腕を絡ませる。
しかし、そんなことをしてる場合ではない。イチから調味料も買わないとならない。
あちこち小走りし、カートの中のカゴに入れる。
ふたカゴ分を、また真司が払う。
車に積み込んで、乗り込む。車は走ります。
「ねぇ、お金、どうする?私のお給料から、いくらか渡せばいい?」
「いらないよ。花音が辞めた後は、僕だけになるんだし、貯金しておいて」
「えっ、そんなのダメだよ」
「大丈夫だよ。2人くらい」
「足りなくなったら、絶対に言ってよ」
「分かった」
「あっ!私が出すから、旅行行こうよ」
「うん!いいね。今も旅行してるみたいだけど。今度はちゃんと2人で行こうね」
「うん、もう邪魔はさせないわ。どこがいいかなぁ」
「いつでも話せるんだし、ゆっくり考えよう」
「うん、嬉しいなぁ。真司と一緒に、お家に帰るの」
「会社からも、なるべく一緒に帰ろうね」
「うん!でも、しばらくは、あんまり刺激しないようにしないとね」
「そうだね。花音が嫌がらせされるかもしれない」
「そこまではみんなしないわよ。私の部署、あんまり関係ないし」
「そうだけど、気をつけるに越したことはない」
マンションの駐車場に止めて、部屋に荷物を運び込む。
その後に各部屋を回った。日曜日の夕方なので、みんな居た。
全員が子供がいる家庭だった。まぁ、この部屋の広さなら当然と思える。親達は、私達より一回りくらい上そうだ。
自分達の部屋に戻ってきた。
夕飯を作り始める。
さすがに怖くて真司には包丁を持たせるのは止めた。しかし、隣でフライパンで炒め物をしてもらう。
今晩は麻婆豆腐と回鍋肉だ。真司は辛い物が平気だと言うので、別に唐辛子を刻んで炒めたものをそれぞれ追加した。
こういうことも覚えないとならない。
「うんうん、丁度いい辛さだよ」
「うん、それくらいね」
「花音は辛い物ダメなの?」
「わざわざ選んで食べないかな?口の中がスースーするのが少し苦手」
「それがいいのに」
「カレーは辛くても平気よ。スパイスが美味しく感じる」
「毎日が楽しみだなぁ」
「佳代さんみたいには、いかないからね」
「十分美味しいよ」
「うん、ありがとう」
皿が綺麗に空になる。
「どう?多かった?少なかった?」多くても真司が無理をして食べている可能性がある。
「う~ん、食べれるは食べれるけど、夜はこれくらいがいいかな?」
「分かった」
やっぱり知らないことって多い。一緒に居られればいいということだけでは、済まされない。
「少しだけ仕事してもいい?」
「もちろんいいよ。私は真司の仕事知ってるから、遠慮しないで。忙しい時は、ちゃんと仕事する。暇な時は、たっぷりイチャイチャする。メリハリを付けよう」
「気分的には、たっぷりイチャイチャしたいんだけど」
「仕事しなさい」
「はい」真司はパソコンを持ってきて、見始める。
私は皿を片付けて、簡単に流し、食洗機に入れる。それが終わったら、乱れたベットを整える。どうせ、すぐに乱れるのだが。
ぼんやりと外の景色を眺める。夜景が見える。
はぁ、今日は慌ただしかったな。明日の朝食は、パンだ。そんなに面倒ではない。
毎週末は洗濯と掃除だ。その間に、大きな子供の相手をしなければならないわね。フフフッ、一人でニンマリと笑顔になる。
やっぱり私の不器用さでは、仕事を続けるのは無理そうだ。それでも、毎日働く時間に比べたら、家事に必要な時間は少なく感じる。
佳代さんに会いに行くとしても、佳代さんには本来の仕事がある。多くても週一回といったところか。
やっぱり手持無沙汰になるな。
都内はやっぱり電車の方が便利だから、何回かだけしか乗ったことがない。しかし、今日は荷物が多くなる。
ついつい運転席の真司を見てしまう。
「何?」
「運転席の真司はカッコいいなぁって思って」
真司は素直に照れる。
「そう?」
こういうところは弟だなぁと感じる。
「あっ、そうだ」
「何?忘れ物?」
「ううん、今日、楓に教会の孤児院のこと話したの」
「そうなんだ。また急だね。何かあったの?」
「えっ?」まさか、朝させてあげた見返りだとは言えない。
「急に思い出したから」
「それで?」
「隣に空き地あったじゃない。あそこで野球できないかって」
「う~ん、あそこは都の持ち物なんだ。母さんが色々と人を使って、使うことは問題ないんだけど、ボールが飛んでいったりすると、近所迷惑じゃん。だから、原則ボールを使うことは禁止されてるんだ」
「そっかぁ。野球できるんなら、野球部のみんなにも声かけるって言ってたんたんだけど、ダメね」
「一応、母さんにも聞いてみるよ」
「お願い。マネージャーの子達も来てくれるかもしれないって」
「野球部のマネージャーか」
「何よ?」
「いや、別に。懐かしいなぁって思っただけだよ」
「ふ~ん」
「変な意味じゃないよ。マネージャーって、自分じゃやらなくて、雑用ばっかりなのに、よくやってくれて、みんな感謝してるんだよ」
「へぇ~」
「なっ、何だよ、その反応は?」
「別にぃ」
「僕は変なことしてないよ。神に誓って」
「でも、今、真田さんってカッコイイてすねって言われたら、まんざらでもない顔するんでしょ。会社とは違って」
「うっ!」
「図星なの?真司は誘わないから」
「えっ!僕の思い出の場所なのに」
「鼻の下を伸ばす人は禁止です」
「そんなことしないから、お願いだよ」
「私もミニスカート履いて、野球部のみんなにチヤホヤされようかしら」
「そんなのダメだよ!」本気で怒る。
「そんなことしないわよ。動くんだから、ズボンで行くわよ」相変わらず、怒るポイントは変わらないらしい。
「それならいいけど」少し不貞腐れている。
「もぉ、怒んないでよ。私のエッチな姿は、真司にしか見せないから」
「僕は花音のためを思って・・・」
信号待ちで止まっている車のサイドブレーキを引き、真司に顔を近づける。
真司もニッコリして顔を近づける。
危ないので、すぐに離れて、サイドブレーキを戻す。
「もっと!」
「帰ったらね」
「残念」
渋滞したが、なんとか店に着いた。
真司の感覚は、もう諦めてはいるが、いつも私が買う店とは、入り口からして違う。
「いらっしゃいませ」中年に見えるが、スラリとしている女性だ。
「すいません、姉がこちらをよく利用していると聞いて」
「真田様でよろしいでしょうか?」
「はい」
「ご来店誠にありがとうございます。小百合様からお話しは伺っております」と頭を下げた。
わざわざ電話してくれたんだ。
「スーツを何着か考えてるんですが」
「オーダーメイドも承っておりますが、お急ぎでしょうか?」
「一着は明日は必要なので」
「かしこまりました。こちらへ、お願いいたします」
店員が先に歩く。
「スカートとパンツは、どちらにされますか?」
「スカート」と言うが、真司が嫌そうな顔をする。
「ロング丈のものはありますか?」
店員は少し驚いた顔をしてから、
「はい、ございます」
案内されると、やはり種類は限られるようだ。
「あまりスーツは、着られないですか?」
「そうですね」
「奥様はスタイルがかなりいいですので、お似合いにはなるかと思いますが、やはり年齢が少し上に見られると思います」
「やっぱりそうですよね」
付き合い始める時に、スーツを着ていだが、膝丈でも不機嫌だったことを思い出す。
私のオシャレが。せっかく高いお金を払えのに。
「パンツにします」
真司をチラリと見ると、ホッとした顔をしている。
また移動する。
「スタイルは、どうされますか?ストレート、ワイドと種類がございます」
「それぞれ試着してみても、いいですか?」
「はい、まずはシンプルなストレートタイプにしましょう。色はどうされますか?」
「とりあえず、黒で」
「かしこまりました」
店員は、サイズを何本か手に取り、試着室へと向かう。
私が買う店とは違い、試着室もゆったり目だ。
「僕も入れるかな?」と真司が真顔で言う。
「恥ずかしいから、止めて」
私は中に入ると、パンツを受け取り、ピシッとカーテンを閉める。
店員は、真司に
「私はスカートの方がお似合いになると思いますが」
「いえ、パンツが一番です」
「かしこまりました」こっそり微笑んだ。
試着室の中で、いつものサイズを、着てみる。
「あれ?また痩せた?」何もしてないのに少し不安になる。
1つ下を着てみたら、丁度いい。
おかしいな、し過ぎなのかしら?それなら、これからもどんどん痩せてしまうわね。フフフッ。
カーテンを開ける。
「どう?」
「うん、いい感じ。似合ってるよ」
「それじゃ、上を選ぼうかしら」
その後でジャケットを選んだ。
違うタイプをもう一着决め、パンプスやシャツ等を選んだ。
会計は、割引をしてもらったうえで、真司がしてくれた。
「奥様はスタイルがよろしいので、オダーメイドの方が、体のラインが素敵に見えると思います。お待ちしております」
「はい・・・」そう言ってくれのは嬉しいが、当然のように、真司はいい顔をしていない。
店を出る。
私は、真司のご機嫌を体を使ってとる。真司が嫉妬するのはめんどくさいが、すぐに機嫌は直るので、これはこれで楽しい。
帰りに夕飯と明日の朝食の材料を買いに行く。あと、引っ越しの挨拶用の品も。
まずは、洗剤などの詰め合わせを買う。予め包装してある。戸数分の袋をもらい、食品売り場に来る。
真司がカートを押す。私は真司の腕にしぶんの腕を組ませる。
「嬉しいな。真司とこうやって食品売り場に来れて」
「うん、今まではなかったことだよね。結婚したことを実感できるよ」
「真司が旦那さんで良かったな。こういうことも嫌がんないし」
「そう?僕は家事を花音に押し付けるつもりはないし、できる方がやればいいと思う。もちろん一緒が一番いいけど」
「そうね、一緒が一番いい」私は真司の腕に両方の腕を絡ませる。
しかし、そんなことをしてる場合ではない。イチから調味料も買わないとならない。
あちこち小走りし、カートの中のカゴに入れる。
ふたカゴ分を、また真司が払う。
車に積み込んで、乗り込む。車は走ります。
「ねぇ、お金、どうする?私のお給料から、いくらか渡せばいい?」
「いらないよ。花音が辞めた後は、僕だけになるんだし、貯金しておいて」
「えっ、そんなのダメだよ」
「大丈夫だよ。2人くらい」
「足りなくなったら、絶対に言ってよ」
「分かった」
「あっ!私が出すから、旅行行こうよ」
「うん!いいね。今も旅行してるみたいだけど。今度はちゃんと2人で行こうね」
「うん、もう邪魔はさせないわ。どこがいいかなぁ」
「いつでも話せるんだし、ゆっくり考えよう」
「うん、嬉しいなぁ。真司と一緒に、お家に帰るの」
「会社からも、なるべく一緒に帰ろうね」
「うん!でも、しばらくは、あんまり刺激しないようにしないとね」
「そうだね。花音が嫌がらせされるかもしれない」
「そこまではみんなしないわよ。私の部署、あんまり関係ないし」
「そうだけど、気をつけるに越したことはない」
マンションの駐車場に止めて、部屋に荷物を運び込む。
その後に各部屋を回った。日曜日の夕方なので、みんな居た。
全員が子供がいる家庭だった。まぁ、この部屋の広さなら当然と思える。親達は、私達より一回りくらい上そうだ。
自分達の部屋に戻ってきた。
夕飯を作り始める。
さすがに怖くて真司には包丁を持たせるのは止めた。しかし、隣でフライパンで炒め物をしてもらう。
今晩は麻婆豆腐と回鍋肉だ。真司は辛い物が平気だと言うので、別に唐辛子を刻んで炒めたものをそれぞれ追加した。
こういうことも覚えないとならない。
「うんうん、丁度いい辛さだよ」
「うん、それくらいね」
「花音は辛い物ダメなの?」
「わざわざ選んで食べないかな?口の中がスースーするのが少し苦手」
「それがいいのに」
「カレーは辛くても平気よ。スパイスが美味しく感じる」
「毎日が楽しみだなぁ」
「佳代さんみたいには、いかないからね」
「十分美味しいよ」
「うん、ありがとう」
皿が綺麗に空になる。
「どう?多かった?少なかった?」多くても真司が無理をして食べている可能性がある。
「う~ん、食べれるは食べれるけど、夜はこれくらいがいいかな?」
「分かった」
やっぱり知らないことって多い。一緒に居られればいいということだけでは、済まされない。
「少しだけ仕事してもいい?」
「もちろんいいよ。私は真司の仕事知ってるから、遠慮しないで。忙しい時は、ちゃんと仕事する。暇な時は、たっぷりイチャイチャする。メリハリを付けよう」
「気分的には、たっぷりイチャイチャしたいんだけど」
「仕事しなさい」
「はい」真司はパソコンを持ってきて、見始める。
私は皿を片付けて、簡単に流し、食洗機に入れる。それが終わったら、乱れたベットを整える。どうせ、すぐに乱れるのだが。
ぼんやりと外の景色を眺める。夜景が見える。
はぁ、今日は慌ただしかったな。明日の朝食は、パンだ。そんなに面倒ではない。
毎週末は洗濯と掃除だ。その間に、大きな子供の相手をしなければならないわね。フフフッ、一人でニンマリと笑顔になる。
やっぱり私の不器用さでは、仕事を続けるのは無理そうだ。それでも、毎日働く時間に比べたら、家事に必要な時間は少なく感じる。
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