50 / 52
実のところ、王弟も被害者なのでは?
しおりを挟むハビエル王国の国王執務室は伝統的に広いものが用意されている。しかし、王族と非公式に会って会談したり協議したりするときには、王個人の私室が数室用意されていて、そちらを使うことが多い。
国王ルシアノ・ハビエルはその私室の中で一番奥まったところにひっそりと用意された部屋に、弟を呼び出して話していた。そしてこの私室は王宮の中でも最も存在を知る者が少ない部屋で、国王は表向きに出来ない協議を、最少人数で行っている。それはこの部屋ではなされた内容が一番外に漏れにくいからでもあった。
国王ルシアノ・ハビエルは執務室の机に腰かけてしばらく頭を抱えていたが、もうすぐ来るだろう王弟リナレス・ハビエルに対し、弱気な表情は見せられない、何とか厳めしく見えるようにと、一度深呼吸をして頭を上げた。
扉をノックする音がする。何のノックはわかっていたが、一応厳めしい声を作り誰何する。
「・・・何だ?」
扉の向こうで籠った侍従の声がリナレスが呼び出されてやってきたことを告げてくる。
『陛下、リナレス様がお出でになりました』
その声に、国王はちらっと執務机の斜め後ろに置かれた姿見に視線を移し、すぐに元に戻すと息を一度吐いてから声を上げた。
「・・・入ってもらってくれ・・・」
『かしこまりました』
『な、なぜだ!』
王弟リナレスは国王ルシアノ・ハビエルを目の前にして委縮しまくっていた。目の前には気難しい表情のままリナレスを睨む国王が立って、指を突き付けている。
「お前は、まだこの国における魔女の重要性が分かっておらんのか?」
そう言う国王はリナレスよりも背は少し高く、見下ろすにしながら顔を顰めている。
「そ、そのようなことは」
「そうか?お前などよりはるかに有用だぞ」
「そ、そんな・・・」
リナレスが困惑するように眉を寄せた。
「わ、わかっている・・・つもり・・・です」
「・・・そうか?・・・」
国王は疑わし気に王弟リナレスを睨んでいる。
「・・・それなら、なぜ魔女から、お前との婚約を解消することや住まいに金輪際近づかせるななどの言葉が出てくるのだ?」
歴史書によると、過去にもアストリットのように侵略に協力した魔女がいたらしい。その魔女は軍事に秀でた力を表したようで、時の王から請われて手を貸したと記されている。
しかし歴史書の記述はまだ続いている。
最初侵略に協力した魔女も年月が過ぎ、戦の全線に出なくなった。国が大きくなれば大きくなるほど兵の動員人数が増え、兵数で勝るため戦でも有利に戦うことができるようになった。魔女が敵国の威力を削ぐことをしなくても勝てるようになったからである。
前線に出続けて疲弊した魔女は前線で戦うことに嫌気がさしていて、引退を考えていた。そして引退するのなら少しだけ良い目を見たくなった。そこである時、引退することを申し出て、不便ではあるが豊かと言われる地を貰いたいと願った。なぜその地かということは言わなかったが、聡明な王であればその申し出が現王に敵対する意思はないと表わすとともにその地で慎ましやかに暮らしたいと願ったからだろうと思われる。ただ、今後二度と前線に出ることは拒否するとしたようだ。
ただ王はその魔女の申し出に怒ったと言われている。さらには魔女を捕らえ、反逆者として投獄するとまで言った。当時の王はどうやら魔女の力をまだ利用したいと考えていたとされるが、本当の理由は吝嗇家で猜疑心が強かった王が、国の英雄である魔女がその地で独立し、王に敵対することを恐れたからだと、歴史書の書き手は当時民の間で伝聞されていた推察を含んだ噂話を載せている。
魔女は、当時家に出入りしていた商人から急ぎで、望んだ地を与えないばかりか投獄するとまで言った王の反応を伝えられて、王の器量の狭さから王を見限って国を出ることを決意した。住んでいた家を承認に託して引き払い、身の回りの世話をしてくれていた住み込みの家政婦とその家族を伴い、荷馬車に日用品を積んでひっそりと町を後にした。
一方、魔女が消えたと聞いた王は、最初は喜んだと言われている。要求された領地を準備しなくてもよくなったからだった。しかし、だんだん時間が経つにつれ魔女が何も反発することなく王に対して怒りを感じたとしたらどうだろうか、と不安になった。元々魔女に対して引け目を持っていた王は、魔女が王に怒ったあまりに、他国に協力してこの国を攻めるのではないかと危惧した。王は国をあとにする魔女を脅威とみなし、国外に出ようとする魔女の足取りを追うようにと当時一万人で構成されていた精強軍団である騎士団に跡を追い、討伐するようにと命じた。
王の命を受けた騎士団は何とか魔女の足跡をたどり、ようやく国境で魔女を捕捉したと言われている。伝令が飛び、一万人とも言われた騎士団が全員揃った時にはすでに魔女一行は国境を越えていたと言われていたが、魔女を見かけ次第討てと王の命を受けていた騎士団は執拗に追い続ける。
騎士団は、魔女の乗った荷馬車が切り立った崖を持つ谷の出口のところで捕捉した。しかしながらその一頭立ての荷馬車はゆったりと進んでいた。
騎士団は王命を遂行しようと武器を構え、近づいた。すると荷馬車が止まり、荷台から魔女が一人地に降り立つ。農夫が着るような飾りもない質素な衣服を身に着けた魔女は、突進してくる騎士団の矢面に一人で立った。突進してくる騎士団を表情を消したまま、魔女は見据えていた。
突然轟音が響きわたり、騎士団の足元の地面が陥没する。悲鳴を上げて人馬がその陥没にのまれていった。そして両側の崖がそのまま崩れ落ち、呻き声をあげていた人馬が倒れ重なっていた陥没を埋めていく。見る間に土煙が立ち上った。土煙が収まったころには、魔女とその荷馬車さえ消え去り、今は緩やかな斜面となった谷だけがそこに残された。こうして国の精強とうたわれた騎士たちは、この地に消えたと歴史書は書き残している。
王は騎士団壊滅以降、魔女の報復を恐れて王城から外出することはなくなった。
魔女の行方は知れなかった。深い森に棲み、隠遁したとか、村で農地を耕してひっそりと暮らした、町で薬を売って生計を立てたなどの話が残っている。ただ、一方の王については魔女が消息を絶ってすぐに原因不明の病を得て、帰らぬ人となった。王の死のことを、歴史書では魔女の仕業とは書いていない。ただ魔女の力なら簡単にできただろうとだけ書かれていた。
歴史書の記述を読んで、国王ルシアノ・ハビエルは報告にあった魔女を懐柔することを決めた。そのために、家族への情が厚い魔女の、親の爵位を上げて相当に実入りの良い王の直轄地を与えることにした。また武辺者と見紛うばかりだった見掛け倒しの男爵が一人だけで逃げた領地も同じように魔女に与えた。ついでに監視のために王宮に部屋を与えることもした。王宮の使用人に世話させて王族気分を味合わせ、特別な人間であると思わせるためだった。
これで国王は魔女は相当ありがたがることだろうと、自画自賛しかけたが、もし万が一そうならないときはどうするかと、ふと考えてしまった。そして考え始めるとあの歴史書の記述が思い出された。そこで腕を拱いてさらに考え込む。
ああだこうだと考えるうちに突如として王弟の存在を思い出した。
『自分の弟は見目が良い。そうだ』
何事か考え付いた国王は腕を組んだままで、満足気に頷き、思わず独り言ちた。
『そう言えば魔女は年頃の娘だったな。・・・見てくれが良い奴で、位の高いリナレスなどを隣に置けばどうだ?・・・あいつは弟だから一応は王族だ・・・。バカだが一緒になった後に、魔女の家に寄生させれば、あいつに爵位なんかくれてやらんですむ。・・・我が家にとってもなかなかいい案じゃないか?』
国王は、王族との婚約が魔女にとっては相当な慶事だと信じて疑わなかった。事実、我が子である王子の婚約者選定の茶会や夜会には、同年代の令嬢は嬉々として参加して、王子に色目を使っている。王弟と婚姻すれば、魔女も王族となれるのだ。喜ぶはずだと笑った。
しかし、この王弟はあまりにも自分勝手な人物で、王族至上主義の思想を持っていた。先代国王付きの美貌の侍女が先代国王の目に留まり、王が夢中になった挙句、王の晩年に年甲斐もなく王弟リナレスを産ませた。貴族としては最下層の出だった元侍女は自分の子に王族が如何に尊敬され敬われる存在なのかを語った。そのためリナレスは王族は何者よりも至高の存在であると信じて疑わなかった。王族である自分は何物にも代えがたい存在なのだと、常々考えていた。リナレスにとっては、魔女だろうと何だろうと、王族である自分より優遇されるはずがないのだ。リナレスの頭の中は魔女よりも王族の権力のほうが上だということに終始していた。アストリットがどう思うかなど眼中にはない。
「・・・お前と魔女の婚約を解消などはさせない。魔女はこの国に存在していなければならないし、魔女を国に縛る方法はどれだけあっても困らない」
国王はぐっとこぶしを握り締めた。
「・・・婚約を勝手に結ばせてしまったお前には申し訳ないと思っているが、魔女はこの国の国防上不可欠な存在になった。この国の外に領土が拡大すれば、実力のある貴族を配置換えして、その空いた領地をお前の領地として暮らさせようとは考えていた。・・・まあ、手に入れていない国の活用だから、失敗すればそんなもの絵に描いた餅となる代物だ。・・・そうは思ったが、あのヴァリラ連邦を手に入れられないとは微塵も考えなかったがな。あの魔女もいることだ。失敗はない」
国王ルシアノ・ハビエルはそこで一旦言葉を切って、徐に咳払いをした。一瞬だけ恥ずかしくなったかのような仕草だった。
咳払いをした後、国王は軽く視線を空に漂わせてから、言葉を続ける。
「・・・そのように目算しておれば寝耳に水のようなあの魔女の願いだ。
・・・まあ、領地の願いはよかろう。ヴァリラ連邦が手に入れば、魔女の領地など些細なものだ。一国を要求されるわけではなかったしな。
それよりもだ。魔女がお前の存在を嫌がっていることが驚きだ」
国王がため息をつく。
「・・・王族となれることは、貴族令嬢にとって究極の目的なのではないのか?・・・少なくとも大臣たちから聞いた話では、貴族の娘にとっては王族となることは目的としては相当な出世と聞いたのだがな。・・・それほどの栄典だと思うのだが、この国の王族になることは魅力がないのか?・・・」
国王の言葉は自嘲めいて響いた。ただ、本当のことを言えば、国王の言葉は全部正しかった。このハビエル王国の貴族は王族に加えられることは名誉なことだったし、その家の栄華が約束されたことであることは明白だった。ただ、ベルナール帝国からの亡命貴族であるアストリットの心には、このハビエル王国の王族の地位は一切響かなかった。
「・・・」
何といえばよいかわからず、リナレスは黙って口を噤んでいた。リナレスの自分の王族だという意識は何物にも代えがたい存在意義だった。それを否定するような言葉を聞いて、混乱して何といえばよいのかわからなかった。
「・・・魔女によればな、ここ王宮で暮らすと、お前リナレスが部屋に押しかけてきて、喚き散らして邪魔をして仕方ないから、離宮に住んで、前触れがなければ面会できないようにしたいのだそうだ。
・・・正直なところ、こいつは何を言っているとは思ったが、隠れて監視している者に確認すると、確かにリナレス、お前が押しかけてきて『戦場に連れていき、手柄を立てさせろ』とか、大声で言っているという。『お前は王族にふさわしくない。婚約者とか思いたくもない』などと喚いていたとかも聞いたな。・・・お前は毎回何を言っているのだ?」
しかしリナレスにはアストリットに対し、喚き散らすなどしていないと思っている。確かに言い聞かせようと大声を出したが、喚くなど王族であるリナレスはしないのだ。あの女は意識過剰なのではないかと思った。
『王族に対するときのあの女の態度は不遜であり、わざわざ足を運ばせるなど不敬なはずだ。王弟を敬わない態度でいるあの女が悪いはずなのに、兄である国王がアストリットに配慮しろと言うのだから、仕方なしに我慢してわざわざ出向いているのに、自分のことを良く言うなど、まったくふざけている』
リナレスにはあくまでも、王族であるリナレスのほうが何から何まで上だという認識しかない。王族以外の者は王族に奉仕するのが役目なのだから。しかしながらアストリットは王弟リナレスが来ると邪魔されて仕方ないからもう来させるなと言っているのだが、どうやら王弟リナレスには、それは伝わっていないようだ。
「・・・色々思うことはあるが、魔女の存在は貴重だ。この大陸に一人の存在だからな。古の王国では魔女が現れて、大陸の覇権を握ることができたと、歴史書に書かれるほどだからな。
・・・だからというわけではないが、ちょうどこの王宮の敷地内にはこじんまりとした建物もあることだし、それを離宮として用意することにした」
国王はそうため息をつきながら話した。ただ話している間にも探るように弟であるリナレスの様子を見ている。
「あ、兄上・・・さぞ心痛でしょう・・・そんな兄上に対して離宮とか強請るなど、許されないことだと思います!」
国王のため息交じりの思わずの愚痴に、リナレスは迎合するつもりで答えた。期待していた答えとは違う言葉に、思わず国王は苦笑しかけたが、この緩い頭が弟の思考の限界なのだろう。だからと言ってこのハビエル王国が至高の王国であると考える国王ルシアノ・ハビエルにとっても、アストリットという魔女の思考全部を推し量ることは難しい。アストリットの優先順位を聞けば国王ルシアノ・ハビエルも納得するかもしれないが、アストリットは国王に警戒されることを恐れ、その優先順位を伝えたことはない。そういうわけで、ハビエル王国中枢の中でアストリットの行動は予想外となっており、理解されがたくなってしまっていた。国王ルシアノ・ハビエルより思考がさらに劣る王弟リナレスとして見れば、アストリットなどは異邦人と言っても差し支えないのかもしれない。理解できないので、今までの臣下への対応と同じように、王弟リナレスは国王ルシアノ・ハビエルの言葉があっても、アストリットが王族に忠誠を捧げるべき貴族の一員だと思っているために、アストリットをないがしろにするなとの国王の言葉を受け入れなかったと言えた。
しかしながら、アストリット自身は、ハビエル王国所属の貴族にしては本来ありえないことだが、ハビエル王国には一切の忠誠など持っていない。元々ハビエル王国よりもベルナール帝国に関心があった亡命貴族の一団の出身だ。王弟リナレスがどれだけ喚こうが怒鳴ろうが、容易にこの王弟の要求に頷いたりはしない。いつも帰れと冷たく言い放つのみだ。
王弟である自分に、貴族令嬢は関心を寄せることが当然と思っているリナレスは、今までのアストリットの自分へ阿らない対応の冷たさに、自分の接し方が間違っていると考えたことはない。あの女の行動のすべては、自分という王族の関心を引こうとするためのポーズにしか過ぎないのだ、ああやって自分を見ろとでもいうつもりに違いない、と自分なりの解釈をいつもして自分が嫌われていると考えもしないおめでたい思考回路を持っていた。だからなんとかこの十人並み(と思っている)の容姿の女に一泡吹かせて、頭を下げさせて優位に立ってやるといつも考えていた。ただしその方法がアストリットに戦場に連れてきてもらい、アストリットが敵を撃破し、手柄にするというもので、そんな他力本願でなおかつ頭を下げさせようとする相手にお膳立てしてもらおうと考えている時点で実現するはずがない。リナレスにはそれについて教えてくれるものがそばにいないため、それがわからなかった。
「・・・リナレスよ。
よいか、魔女はこれからハビエル王国の覇権になくてはならなくなる。・・・お前に理解できるかどうかはわからぬが、魔女を何としてでもこの王国に奉仕させなくてはならん。そのための楔としてお前が選ばれたのだ。・・・わかるな?」
「・・・?」
リナレスは小首を傾げている。国王の言う意味を正しく理解できていないことは明白だった。
「・・・お前が魔女を妻とすれば、魔女はハビエル王国のために動くことになる。それが大義名分だ。・・・よいな、魔女の機嫌を損ねるな」
「・・・」
「魔女が住むことになる離宮に足を向けるな。年に数回だけ王命で会うようにしてやる」
「・・・」
「夜会や他国の歓迎会に揃って出なくてよい。それを免除する王命を出してやる」
「・・・」
「婚約者としての責務を、お前は果たさなくてよい。衣装や装飾品などの贈り物はこっちで用意してやる」
「・・・」
国王はリナレスの反応が良くないとみて取ると、決定的な一言を言った。
「・・・魔女が気に入らないのであれば、お前が妾を持つことも許してやろう。好きな女を囲え。国王が許す」
「・・・え?で、では」
リナレスがようやく理解できる国王の言葉を聞き、喜色を漲らせる。
「だから、魔女の機嫌を絶対に損ねるな」
国王は一人の令嬢の名を思い出した。
「ノエリア・グアハルド伯爵令嬢だったか、その令嬢を側に置けばよかろう。・・・ただな、夜会や歓迎会には一緒に行くことは許さぬぞ」
「あ、兄上」
「伯爵令嬢に言い聞かせてやれ。グアハルド伯爵にはこっちで言い聞かせておく。・・・側に令嬢が大っぴらについても良いとなるなら、お前も満足できるだろう?だから、魔女に絡むな。良いな」
傍から聞けば、国王の言葉は弟に無理を強いるものなのだが、当事者である弟リナレスは国王の言葉に舞い上がってしまい、自分の不利益について一切理解していなかった。
こうして王弟リナレス・ハビエルはアストリットに絡む回数が減り、アストリットは幾ばくかの平穏を手に入れることになった。
0
あなたにおすすめの小説
妻からの手紙~18年の後悔を添えて~
Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。
妻が死んで18年目の今日。
息子の誕生日。
「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」
息子は…17年前に死んだ。
手紙はもう一通あった。
俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。
------------------------------
【完結】番である私の旦那様
桜もふ
恋愛
異世界であるミーストの世界最強なのが黒竜族!
黒竜族の第一皇子、オパール・ブラック・オニキス(愛称:オール)の番をミースト神が異世界転移させた、それが『私』だ。
バールナ公爵の元へ養女として出向く事になるのだが、1人娘であった義妹が最後まで『自分』が黒竜族の番だと思い込み、魅了の力を使って男性を味方に付け、なにかと嫌味や嫌がらせをして来る。
オールは政務が忙しい身ではあるが、溺愛している私の送り迎えだけは必須事項みたい。
気が抜けるほど甘々なのに、義妹に邪魔されっぱなし。
でも神様からは特別なチートを貰い、世界最強の黒竜族の番に相応しい子になろうと頑張るのだが、なぜかディロ-ルの侯爵子息に学園主催の舞踏会で「お前との婚約を破棄する!」なんて訳の分からない事を言われるし、義妹は最後の最後まで頭お花畑状態で、オールを手に入れようと男の元を転々としながら、絡んで来ます!(鬱陶しいくらい来ます!)
大好きな乙女ゲームや異世界の漫画に出てくる「私がヒロインよ!」な頭の変な……じゃなかった、変わった義妹もいるし、何と言っても、この世界の料理はマズイ、不味すぎるのです!
神様から貰った、特別なスキルを使って異世界の皆と地球へ行き来したり、地球での家族と異世界へ行き来しながら、日本で得た知識や得意な家事(食事)などを、この世界でオールと一緒に自由にのんびりと生きて行こうと思います。
前半は転移する前の私生活から始まります。
裏切られ続けた負け犬。25年前に戻ったので人生をやり直す。当然、裏切られた礼はするけどね
竹井ゴールド
ファンタジー
冒険者ギルドの雑用として働く隻腕義足の中年、カーターは裏切られ続ける人生を送っていた。
元々は食堂の息子という人並みの平民だったが、
王族の継承争いに巻き込まれてアドの街の毒茸流布騒動でコックの父親が毒茸の味見で死に。
代わって雇った料理人が裏切って金を持ち逃げ。
父親の親友が融資を持ち掛けるも平然と裏切って借金の返済の為に母親と妹を娼館へと売り。
カーターが冒険者として金を稼ぐも、後輩がカーターの幼馴染に横恋慕してスタンピードの最中に裏切ってカーターは片腕と片足を損失。カーターを持ち上げていたギルマスも裏切り、幼馴染も去って後輩とくっつく。
その後は負け犬人生で冒険者ギルドの雑用として細々と暮らしていたのだが。
ある日、人ならざる存在が話しかけてきた。
「この世界は滅びに進んでいる。是正しなければならない。手を貸すように」
そして気付けは25年前の15歳にカーターは戻っており、二回目の人生をやり直すのだった。
もちろん、裏切ってくれた連中への返礼と共に。
公爵令嬢アナスタシアの華麗なる鉄槌
招杜羅147
ファンタジー
「婚約は破棄だ!」
毒殺容疑の冤罪で、婚約者の手によって投獄された公爵令嬢・アナスタシア。
彼女は獄中死し、それによって3年前に巻き戻る。
そして…。
(完結)醜くなった花嫁の末路「どうぞ、お笑いください。元旦那様」
音爽(ネソウ)
ファンタジー
容姿が気に入らないと白い結婚を強いられた妻。
本邸から追い出されはしなかったが、夫は離れに愛人を囲い顔さえ見せない。
しかし、3年と待たず離縁が決定する事態に。そして元夫の家は……。
*6月18日HOTランキング入りしました、ありがとうございます。
魔王を倒した勇者を迫害した人間様方の末路はなかなか悲惨なようです。
カモミール
ファンタジー
勇者ロキは長い冒険の末魔王を討伐する。
だが、人間の王エスカダルはそんな英雄であるロキをなぜか認めず、
ロキに身の覚えのない罪をなすりつけて投獄してしまう。
国民たちもその罪を信じ勇者を迫害した。
そして、処刑場される間際、勇者は驚きの発言をするのだった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる