私の彼は超乙女!?

優希ヒロ

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ライバル登場!?

アルバム

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「紫音くんの家って広いね。」
「そうかな?まぁ、家が茶道の家ってこともあるしそんな感じかな…。」
「紫音くんもできるの?」
「もちろん、一応跡取り候補だからね…。」
「凄いね、紫音くん。」
「そんなことないよ、じゃあ準備するからね、そこの本棚にある本とか見てて。」
「うん。」
紫音くんは部屋をあとにした。
「あれ、これアルバム?見ちゃおう。」
アルバムを開くと紫音くんの幼稚園の頃と思われる写真が出てきた。
「あれ、この子誰だろう?紫音くんと仲良さそう。」
「その子は美奈子ちゃんだよ…。覚えてない?」
「紫音くん…。嘘よ、私は紫音くんのことを知ったのは最近のはずよ…。からかわないで。」
「そうだね、これも見て。」と数ページめくると小学生の時の頃の写真が出てきた。
「私なの?」
「そうだよ、美奈子ちゃんだ…。思い出して、僕のことを…。」
美奈子は涙を浮かべ始め、膝をついた。
「ごめん、お茶飲んで落ち着いて。」
「うん…。」
「先言ったことは全部本当だよ…。でね、美奈子ちゃんが僕を覚えてないのは仕方ないことなのかもしれない…。」
「どうして、仕方ないの、私、君のこと忘れてるんだよ…。酷いよ…。」
「自分のこと責めちゃ駄目…。だって悪いのはあいつで、美奈子ちゃんじゃない…。」
「あいつって誰?教えて!」
「それは出来ないよ…。教えたら…。また会えなくなるかもしれないから…。自分で思い出して…。」
「わかった…。」
それから私達は会話をすることなく、お茶と和菓子を食べた。
「もう帰るね…。」
「じゃあ、また明日…。僕の思いは変わらないから…。」
美奈子は迎えに来ていたお父さんの車で帰っていった。
私はなんで幼少の頃のことを忘れてるのだろう…。
紫音くんの思いって何なのだろう…。
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