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甘い恐怖
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「キャいやああああ!」
女は怪鳥音を発すると、バク転連発で俺との距離を取り、アウト戦法かと思わせておいて、今度はトンボ連打で俺との距離を一気に詰めて来た。トリッキーで目まぐるしく動き回って、どんな戦法を取るのか全く読めない。
「キャいやああああ!」
女は俺の懐の内部に侵入してきた。酒の影響もあってあっさりと侵入を許してしまった。小さな身体の相手、案外攻撃の手や足を出しにくい距離だ。
しまった!侵入されたことに驚いていると、
「う、ぐ、が、はっ」
ボディに食い込みそれでいて焼けるような痛みを連発で感じてしまっていた。とにかく打撃が速かった。狙いも的確でパンチを打つ手とキックを打つ脚の速度が尋常でないほど速い。目には見えているけど、頭の中で反応がついてけていない。
酒が入っていなくても勝てるかどうか。ボディへの集中攻撃に俺は吐き気を感じて、嘔吐を懸命に堪えた。これも酒の悪影響がダメージを増幅させている。
ボディの痛みに片膝をついてしまうと、そこへ待っていたのが顔面へのパンチのまとめ打ちであった。1発大きなパンチは狙ってこない。ただただ正確で高速度のパンチが次々に俺の顔面へ炸裂してくる。
「うが……グガッ!」
パンチを喰らいすぎて意識が朦朧としてくると、強烈なキックの一撃を顔面で受けてしまった。顔面へ爆発的な痛みが襲ってきて泣きそうになってしまったのは、麻袋の山へ吹き飛ばされてしまったその直後であった。
「流石はブラックモア家の秘蔵っ子、ルーシーだけあるぜ!俺が敵わなかったあの強いアミーゴを、あっさりとのしちまいやがった!」
「あのアイアンバトラーの愚息も強いが、ルーシー様はもっと強かったってことだ!」
「ルーシー様万歳!ブラックモア家に栄光あれ!」
黒づくめや底ザどもが浮かれ上がる。ムカつく、と思えるほどの余裕さえ今の俺にはない。ルーシーという名前らしい女の打撃による痛み、実力差からくる恐怖に身体はおろか、頭さえまともに働いてはくれない状態であったのだ。
それにしても、ブラックモアはこんな恐ろしい身体能力と格闘技の実力を身につけた生体兵器を作り上げていたのか。今の俺ではシラフでも彼女には勝てないだろう。ライムも。ベスぐらいの実力でなんとか勝負になるのか……。
ルーシーほどの実力をもつ拳闘士を100人も作られたら、スクエアジャングルはブラックモアの手に落ちてしまうだろう。なんとかしなけらば、って今は俺がこの窮地を脱しなければならないけど。
「いくらバトルとはいえ少しやりすぎてしまったわ。とても怖がっているわね。当然よね。もうパンチもキックも打たないし、こんなことぐらいで痛みが引くとは思えないけど、あたしの胸の谷間でしばらく休むといいわ」
頭部へのダメージから、ルーシーの言っていることが理解できなかった。聞き取れているのかも怪しかったんだけど……。
腫れ上がり、鼻と口から出血も夥しい俺の頭部を、ルーシーは優しく両手で包み込んでくれて、さらには胸の谷間へと顔を誘い抱きしめてくれたのだ。
恐ろしいほど強いルーシーであるが胸のボリュームはかなりある。地球で言うところのトランジスタグラマーであるのだ。
顔がルーシーのおっぱいに触れると、顔中に激痛が走った。離れようとしたけど、それを許さなかったのが彼女のおっぱいの柔らかさ、そして思考も痛みさえ溶解させてしまうような甘く温かな匂いであったのだ。
匂いも柔らかさも普通の女のものではない。いや、そう感じる。本能がそう告げる。ある程度女の人との性交渉がある男だったら、もっとはっきりと分かっていると思うけど、残念ながら俺はね。
これもブラックモアにより肉体が改造された結果なのだろう。強さだけではない、女の色香、美しさ。これは本当に恐ろしいことだと思う。
「自分より強い女のモノであったとしても、すごく気持ち良いし、心地も良いよね?」
俺はルーシーの胸の谷間の中で頭を立てに頷いてしまう。こういう匂いを危険な香りと言うのだろう。それゆえに全く反撃できないのだ。特に女性経験のない俺には……。
「そう言ってもらえて良かったわ。このままこの胸の中で眠らせてあげるわ。永遠にね」
え?そう思った時には、もう腕はルーシーの両脚に捕らえられてしまっていた。さらに、彼女は両脚で俺の腰を締めげにきている。レッグによるベアハッグ。凄まじい脚力だ……。
「むぐぐ……」
窒息と強烈な締め付け。このW攻撃に俺の身体はほとんど動かすことができなかった。呼吸が巨大なふたつの胸、全てを吸収してしまう乳房により完全に奪われ、どんなに痛くて苦しくても悲鳴を上げることすら許してくれない。
このままでは窒息死させられる。その前に、身体が真っ二つにされて死んでしまうのか。
ぐああああ……。ほ、本当に苦しい……。こう言う死に方、男の本望などと言われているし、俺も少し憧れていたけど、実際は、苦しいだけだ、辛いだけだ。
うああああ……。誰、だか、た、す、け、て。く、るし……。あ……あ、あ、あ、……。
女は怪鳥音を発すると、バク転連発で俺との距離を取り、アウト戦法かと思わせておいて、今度はトンボ連打で俺との距離を一気に詰めて来た。トリッキーで目まぐるしく動き回って、どんな戦法を取るのか全く読めない。
「キャいやああああ!」
女は俺の懐の内部に侵入してきた。酒の影響もあってあっさりと侵入を許してしまった。小さな身体の相手、案外攻撃の手や足を出しにくい距離だ。
しまった!侵入されたことに驚いていると、
「う、ぐ、が、はっ」
ボディに食い込みそれでいて焼けるような痛みを連発で感じてしまっていた。とにかく打撃が速かった。狙いも的確でパンチを打つ手とキックを打つ脚の速度が尋常でないほど速い。目には見えているけど、頭の中で反応がついてけていない。
酒が入っていなくても勝てるかどうか。ボディへの集中攻撃に俺は吐き気を感じて、嘔吐を懸命に堪えた。これも酒の悪影響がダメージを増幅させている。
ボディの痛みに片膝をついてしまうと、そこへ待っていたのが顔面へのパンチのまとめ打ちであった。1発大きなパンチは狙ってこない。ただただ正確で高速度のパンチが次々に俺の顔面へ炸裂してくる。
「うが……グガッ!」
パンチを喰らいすぎて意識が朦朧としてくると、強烈なキックの一撃を顔面で受けてしまった。顔面へ爆発的な痛みが襲ってきて泣きそうになってしまったのは、麻袋の山へ吹き飛ばされてしまったその直後であった。
「流石はブラックモア家の秘蔵っ子、ルーシーだけあるぜ!俺が敵わなかったあの強いアミーゴを、あっさりとのしちまいやがった!」
「あのアイアンバトラーの愚息も強いが、ルーシー様はもっと強かったってことだ!」
「ルーシー様万歳!ブラックモア家に栄光あれ!」
黒づくめや底ザどもが浮かれ上がる。ムカつく、と思えるほどの余裕さえ今の俺にはない。ルーシーという名前らしい女の打撃による痛み、実力差からくる恐怖に身体はおろか、頭さえまともに働いてはくれない状態であったのだ。
それにしても、ブラックモアはこんな恐ろしい身体能力と格闘技の実力を身につけた生体兵器を作り上げていたのか。今の俺ではシラフでも彼女には勝てないだろう。ライムも。ベスぐらいの実力でなんとか勝負になるのか……。
ルーシーほどの実力をもつ拳闘士を100人も作られたら、スクエアジャングルはブラックモアの手に落ちてしまうだろう。なんとかしなけらば、って今は俺がこの窮地を脱しなければならないけど。
「いくらバトルとはいえ少しやりすぎてしまったわ。とても怖がっているわね。当然よね。もうパンチもキックも打たないし、こんなことぐらいで痛みが引くとは思えないけど、あたしの胸の谷間でしばらく休むといいわ」
頭部へのダメージから、ルーシーの言っていることが理解できなかった。聞き取れているのかも怪しかったんだけど……。
腫れ上がり、鼻と口から出血も夥しい俺の頭部を、ルーシーは優しく両手で包み込んでくれて、さらには胸の谷間へと顔を誘い抱きしめてくれたのだ。
恐ろしいほど強いルーシーであるが胸のボリュームはかなりある。地球で言うところのトランジスタグラマーであるのだ。
顔がルーシーのおっぱいに触れると、顔中に激痛が走った。離れようとしたけど、それを許さなかったのが彼女のおっぱいの柔らかさ、そして思考も痛みさえ溶解させてしまうような甘く温かな匂いであったのだ。
匂いも柔らかさも普通の女のものではない。いや、そう感じる。本能がそう告げる。ある程度女の人との性交渉がある男だったら、もっとはっきりと分かっていると思うけど、残念ながら俺はね。
これもブラックモアにより肉体が改造された結果なのだろう。強さだけではない、女の色香、美しさ。これは本当に恐ろしいことだと思う。
「自分より強い女のモノであったとしても、すごく気持ち良いし、心地も良いよね?」
俺はルーシーの胸の谷間の中で頭を立てに頷いてしまう。こういう匂いを危険な香りと言うのだろう。それゆえに全く反撃できないのだ。特に女性経験のない俺には……。
「そう言ってもらえて良かったわ。このままこの胸の中で眠らせてあげるわ。永遠にね」
え?そう思った時には、もう腕はルーシーの両脚に捕らえられてしまっていた。さらに、彼女は両脚で俺の腰を締めげにきている。レッグによるベアハッグ。凄まじい脚力だ……。
「むぐぐ……」
窒息と強烈な締め付け。このW攻撃に俺の身体はほとんど動かすことができなかった。呼吸が巨大なふたつの胸、全てを吸収してしまう乳房により完全に奪われ、どんなに痛くて苦しくても悲鳴を上げることすら許してくれない。
このままでは窒息死させられる。その前に、身体が真っ二つにされて死んでしまうのか。
ぐああああ……。ほ、本当に苦しい……。こう言う死に方、男の本望などと言われているし、俺も少し憧れていたけど、実際は、苦しいだけだ、辛いだけだ。
うああああ……。誰、だか、た、す、け、て。く、るし……。あ……あ、あ、あ、……。
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