誠実であることは難しい

びっとのびっと

文字の大きさ
44 / 50

夢について

しおりを挟む
「・・・よし君、これ、いくら?」


「・・・とう子さん、値段は聞いちゃダメですよ・・・」


「・・・また敬語になってるよ。」


「・・・うれしくない?」


「うれしいよ!うれしい!・・・」


「じゃあ着けよう。貸して」


彼女の後ろにまわってネックレスを着けてあげる。


「く、首が、こわい・・・」


はあ~、かわいい・・・
俺の、俺の・・・


ニヤニヤニヨニヨしている俺を見て、やっと笑ってくれる。チュッと音を立ててキスをした。


「毎日、着けるんだよ」


「・・・はい・・・。」


これを見つけたら伊藤さんと千川さんは冷やかすだろう。ぜひ冷やかされたい。


メシ作ってくれただけでも充分なのに、とう子さんもプレゼントを用意してくれていた。

プレゼントはパジャマ。
白地に黒のホルスタイン模様で、男女ペアのお揃い。


「ごめん・・・私も頭どうかしてた・・・」
顔を両手で覆っている。


「牛だ!いいじゃん!すっごいいいじゃん!!」
「や、なんで、そんな目を輝かせてるの・・・」
「着よう!今日、これ着て寝よう!」
「もう!お洗濯してから!」


それでも試着だけさせてもらう。
「どう?」
「・・・はぁ、よし君はかっこいいよ・・・本職のモデルさんみたい。」

フランネルの優しい肌ざわり。ぶかぶかなサイズ感もいい。


彼女ににじり寄って抱きしめる。
「ありがとう」
そう言って、今度は長めのキスをした。


お互い寝る間もなくアホみたいに忙しいのに、毎週末、彼女を家に連れこんでエッチしている。
うちにはとう子さんお泊まりグッズがあるが、ここに俺のは無いのでいろいろ持参してきた。

今日は女の子の日だからエッチできない。
明日も仕事だ。風呂を出てすぐロフトに敷いてある布団に入った。
「お邪魔しまーす」
「頭、ぶつけないでね。」
「うん」

彼女はもう、ウトウトしはじめていた。
仕事も忙しいのに料理してくれて、プレゼントも準備してくれた。

「好きだよ・・・」
「・・・うん。・・・私も・・・」

「ずっと一緒にいたい」
「・・・」


眠ってしまった彼女のこめかみにキスを落とす。


来年は指輪にしようか。その前にお互いの誕生日があるな。旅行も行きたい。連れて行きたい場所がいっぱいある。夢が広がって、うきうきしながら俺も眠りについた。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

ママと中学生の僕

キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

女帝の遺志(第二部)-篠崎沙也加と女子プロレスラーたちの物語

kazu106
大衆娯楽
勢いを増す、ブレバリーズ女子部と、直美。 率いる沙也加は、自信の夢であった帝プロマット参戦を直美に託し、本格的に動き出す。 一方、不振にあえぐ男子部にあって唯一、気を吐こうとする修平。 己を見つめ直すために、女子部への入部を決意する。 が、そこでは現実を知らされ、苦難の道を歩むことになる。 志桜里らの励ましを受けつつ、ひたすら練習をつづける。 遂に直美の帝プロ参戦が、現実なものとなる。 その壮行試合、沙也加はなんと、直美の相手に修平を選んだのであった。 しかし同時に、ブレバリーズには暗い影もまた、歩み寄って来ていた。

夫婦交換

山田森湖
恋愛
好奇心から始まった一週間の“夫婦交換”。そこで出会った新鮮なときめき

まなの秘密日記

到冠
大衆娯楽
胸の大きな〇学生の一日を描いた物語です。

旧校舎の地下室

守 秀斗
恋愛
高校のクラスでハブられている俺。この高校に友人はいない。そして、俺はクラスの美人女子高生の京野弘美に興味を持っていた。と言うか好きなんだけどな。でも、京野は美人なのに人気が無く、俺と同様ハブられていた。そして、ある日の放課後、京野に俺の恥ずかしい行為を見られてしまった。すると、京野はその事をバラさないかわりに、俺を旧校舎の地下室へ連れて行く。そこで、おかしなことを始めるのだったのだが……。

あるフィギュアスケーターの性事情

蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。 しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。 何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。 この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。 そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。 この物語はフィクションです。 実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。

処理中です...