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ドキドキっ!推しとの距離が近づいた!!?

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「ドキドキっ!推しとの距離が近づいた!!?」




「……そんなに欲しかったの?優勝賞品」

「…………はい」

だって!!!優勝賞品ってアレだよ!!??とまこまいまいまい御縁遊園地無料チケット!!!!

乙女ゲーム「Princess Heart」では勿論チュートリアルクリアとして貰える賞品で、これの優勝ボイスがもう甘いのなんのって!!!

へ~?乙女ゲームがなんぼのもんじゃい!なんて言ってた初心者乙女ゲーマーでさえイチコロの甘々ボイスで………!!

これはもう優勝するしかなーい!!って息巻いてたのに…………!!!

まあどうせ?遊園地ペアチケットを貰ったとしても??白馬様と甘い雰囲気になるどころか、緊張で話せもしないんですけどねっっ!!(自暴自棄)

はあ~……私、乙女ゲームのヒロインに転生したっていうのにこんな、攻略対象キャラとまともに喋れなくて大丈夫なんだろうか……。

…………………って、私いま、喋れてなかった!!???

「う、うん……!!僕今、七瀬さんと話せてたよ…!!」

わ~~~~!!!!(歓喜)わぁ~~~~~~!!!(喜びの舞)

私、ついに白馬様とお話できた!??え!!なんで!!!??

…………そっか!!!白馬様を白馬様として認知してなかったから………!!そう、白馬様をただのいちモブ、クラスメイトAだと思えば、ちゃんとお話できるっっっ!!!!

「く、クラスメイトA………」

だ、だって白馬様の顔がこんな近くにあって、ってそもそも白馬様が画面越しじゃない時点ですでに緊張ものだし、な、なんか考えただけで動悸が………!!!

「クラスメイトA!!僕はただの!!クラスメイトAだから!!!ねっ!!?」

は、はいっ!!!

クラスメイトA…目の前にいるのはクラスメイトAの大根よっ!!(※彼は婚約者です)

………でもそっか。

「……どうしたの?」

「私、白馬様と話せて嬉しかったです!」

推しだと思うから緊張してしまうわけで。
だからと言って、白馬様と話したくないわけじゃないもの。

「……………あの、一つ聞いていいかな」

?なんでしょう??

「…………なんで奏では、奏呼びなの?」

…………………へ?

何故に突然奏くん??

というかなんで奏くん呼びか…って、そりゃ、白馬様が"奏"って呼んでるから…が一番の理由ではあるんだけど。

いやあ、オタクって、推しの呼び方真似しがちっていうか。

呼び方が推しと同じになる現象、ない??

だから、もし白馬様が奏くんを黒川って呼んでたら多分私も黒川くん呼びだったわけで…………って、伝わってる………かな?

「…な、なんとなく…??」

首を傾げる白馬様。

つまり!何が言いたいかっていうと!!奏くん呼びに特に深い意味はないってこと!!!!

3日つけた浅漬くらい浅いわよ!!!

「ふふっ、七瀬さんって、面白いんだね」

ね~~、乙女ゲームの世界に転生するヒロイン、大体面白い子が多いのよね~~!!よし◯とに転生してもやっていけんじゃないかってレベルでギャグセンスも高くって……

………って、あーーーーっっっ!!いっけない!!

湊と帰りにカフェ寄って帰る約束してたんだった!!!

「あっ、じゃ、じゃあねっ!白馬様っ!!」

「あ、うんっ!」

白馬様と緊張せず話せたし、一歩前進っ!!

これからの乙女ゲーム転生ライフ、幸先バッチリですっっっ!!!



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