嫉妬帝国エンヴィニア

兜坂嵐

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番外編

Skebウォーズ 地雷はAIに救われる

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「そういや、お前らXやってる?」
 ティニの窓際。
 昼下がりの空がチョコミント色に沈む頃、クロノチームは何故かSNS談義を始めていた。
 レイスがカップをかちりと置き、ぽつりと呟く。
「俺?……登録だけした男だよ」
「フォロワー12。うち9人業者。あと1人は間違えて“蛇飼い主”ってタグから来たやつ」
 ウラヌスが吹き出した。

「ちょwww それもう“爬虫類クラスタ”やんwww」
 レイスはどこか遠い目をしながら、続ける。
「プロフに“蛇です。よろしく”って書いたら、なぜか“AI絵師のbot”にいいねされて。
 晒されかけた。……SNS、怖すぎね?」
「お前さぁ……プロフに生き物書いたらそうなるに決まってんだろ……」
 そう返すのは、石界の奇跡・サタヌス。
「俺は石垢な。メディア欄、ぜんぶ石」
「今日拾ったのは“顔がイケてる石”だ。名前は“ビリー”。いい輪郭してんだ」
「キメてんのか?」
 突っ込みながら、ウラヌスはスマホをくるくる回す。

「私はやらんっての。X?興味ない。
 あれ、DMで“推しカプどっちですか”とか来る地獄の壺だよ?
 私はさ、“推ししか勝たん”じゃなくて“推しが勝つ”とこ見たいんだよ」
 そこへ、唐突に語り始める男がいた。
「……俺もやったことあるンだ、“X”ってやつ」
 ユピテルである。妙にしんみりとした声だった。
「記念投稿でさ、新鮮な死体の写真あげたら、カリストに止められたんだよな……」
 空気が凍った。
 無修正で首無し死体を投稿したところ、10分で凍結されたらしい。
 当然の措置である。

「アウト」
「完全にアウト」
「どこからどう見てもアウトだろ」
 三人が同時にジャッジを下す。
 だが本人は腑に落ちていない様子で、目を輝かせて続けた。
「だってさ、魂が解放された“瞬間”を写したんだぜ?
 “芸術って……自由”じゃねぇのか?」
 レイスがスプーンを落とした。
 サタヌスが口を押えた。
 ウラヌスは「コイツ本気で言ってる……」と背筋を凍らせた。
 そして、誰も言葉を発せないその空間に。

「……フム」
 静かに低音が落ちた。
 カイネス博士である。
 ミントティーをひと口飲み、「Xという名の禁忌」に興味を示した顔だった。
「……つまり、感情の表出場として、#(タグ)を付すということか。面白い」
「“いいね”とは即ち“快”の発信だが、同時に承認欲求の補完機能……」
「やめろ博士ッ!!」
 全員が同時に立ち上がった。
「博士には無理!!あの界隈、理屈で攻めると地獄しかないから!!!」
「それ以上進むと、博士も“晒され側”に回るぞ……!」
「“#カイネス語録bot”とか絶対生まれるから!!!」
 しかし、カイネスの目は輝いていた。

「“ミュート”……これは興味深い。拒絶の意志を“不可視化”することで社会的関係を保ちつつ……」
「やめろって言ってんだろォォォ!!!!」
 その瞬間、誰よりも反射で動いたのはカリストだった(※いない)
 幻覚の中、彼の声が全員に届いた気がした。

『博士にはSNSをやらせないでください!!!』
 こうして、エンヴィニア最悪の事態「カイネスSNS爆誕」は未然に防がれた。
 その代わり、レイスのミントアイスは完全に溶けきっていた。
「……納期が、溶けた……」
「納期、溶けるの!?」

「……うん、ウラの言う基準で絵師選ぶわ」
 静かに言ったのは、レイスだった。
 チョコミントの残骸を見つめながら、虚空に向けて答える。
「フォロワー1,000超えとかどうでもいい。
 メディア欄でちゃんと“描いてる”やつにする……今度からは、な」
 ウラヌスがスマホを弄りながらニヤリと笑う。
「へぇ~?じゃあ逆に聞くけどさ~。金積んでも“描いてほしい絵師”って、何なの?レイス」
 沈黙。
 だが次の瞬間、レイスは黙ってスマホを差し出した。
「……はぁ?これ、見てよ」
 画面には一枚の画像。
 エンヴィニア市街、朽ちた劇場を背景に一人、風に髪をなびかせるレヴィアタンの後ろ姿。
 石造りの地面、光源、構図、パース……全てが完璧すぎる。
 まるで心を盗まれたかのような美。
 ウラヌスが爆笑した。

「いやレイス、上手いじゃんwww」
「この俯瞰構図……地面のパース合わせ……プロやんwww」
「何?“これが届かなかった推し絵師への執念の一枚”ってやつ~~~?www」
 ─図星だった。
「ち、ちげぇよ……」
 レイスは顔を背ける。
「……好きな絵師には金払って描いてほしいんだよ。
 対価って、魂なんだろ。
 “好き”って気持ちを……絵で返してほしいだけでさ……」
その声は、やけに静かだった。
どこまでも淡く、ひどく寂しい。
「……わかんねぇかな、この気持ち……」
 チョコミント・マーチ。
 けれどそのセンチメンタルを、無慈悲に切り裂いたのはサタヌスだった。

「裏切られんのが嫌ならStable Diffusion入れろよ。AIは病まねぇ」
「俺の推し絵師、鬱投稿ばっかで納品0だったからな」
「今は俺がモデル学習して“推しの気配”だけ再現してるわ。ガチでオススメ」
 破壊力抜群のスラム式実用主義。
 感情よりデータ、感傷より再現。
 レイスが黙り込むその隙を突くように、カイネス博士が砲撃を放つ。

「その“推し”とやらの納期達成率は、何パーセントだね?」
「君は“才能”に金を払ったのか、“幻想”に金を払ったのか。
 その区別はできているかね?」
 ─沈黙。
 チョコミントは完全に灰色。誰も触れない。
 だが、ウラヌスは手を止めない。

「てかレイス、マジで納品されたいならさ、フォロワー数じゃなくて“納品率”見なって!」
「“飯と猫とポエム”ばっか載せてる垢に金送ってるの、今じゃギャグだよ。
 “描いてほしい”気持ちで財布開くのは、尊いけど……それで傷つくの、見たくないんだわ」
 そう、彼女だけは真顔だった。
 そして、レイスはただ小さく呟いた。
「でも……“いつか描いてくれる”って信じたかったんだよ……」
 静かに、スマホを開く。
 そこには「納品済み:0」のまま止まったSkebページ。
 “お待ちください”と書かれたまま、何ヶ月も変わらないサムネイル。
 彼は、それを今日も見つめる。
 いつか、届くかもしれない絵のために。

「もういっそAI絵師に頼めよ~~?」
「“人間相手に裏切られるの疲れました”ってやつぅ~~?」
 その煽りは、もはや日常。
 ウラヌスの口撃は、サラッと心臓を抉る精密射撃。
「お前ってさ~、“魂”とか“信頼”とか言ってるから余計ズタボロになるんじゃん?」
 レイスはタバコの代わりにチョコミントを溶かしながら。
 いつもの「しょーがねぇな」モードに入っていた。
「……あーあ。今更AIにすがるとか……俺も落ちたな」
 重いため息と共に、指がスマホを滑る。

 アクセス先:Pixiv
 検索タグ:【#レヴィアタン】【#エンヴィニア】【#在りし日の帝国】【#ジェラシーゼリー再現】
 そして、目に留まった。
 アカウント名:「memento_siren」
 サムネイルは、見覚えのない“記憶”だった。

 「在りし日のエンヴィニア」シリーズ。
 ・海底遺跡の王冠
 ・黒緑の螺旋意匠
 ・嫉妬の礼拝堂(ガラス越しのレヴィアタン像)
 ・レヴィの瞳を映す鏡
 全部、実在しないはずだった。
 だが確かに“知っている”。
 彼の中の“エンヴィニアの記憶”と重なっていた。

「……これ、見たことがある」
「俺の頭の中と……同じだ」
 胸がざわつく。

 喪われた国を描いています。祈りのような、記憶のようなものを。
 正確な歴史考証はしていません。私は“感じた通りに”描くだけです。
 タグには「AI+加筆」それが意味するのは、AIの生成画に人の手が入っているということ。
 無機質なはずの線に、熱がある。魂の温度を感じる。
 フォロー数:5。
 フォロワー数:12,456。
 コメント返信:一切なし。
 ─だが、全投稿にこう書かれていた。
「目が合った気がした」
 ……何だよ、それ。
 レイスは、そっとDM欄を開いた。
 SNSでDMを送るのは、人生で三度目。
 キーボードを前に、何度も入力しては消して。
 最終的に、ただ一文を打ち込んだ。

 妙に心臓が跳ねた。
 それは“期待”に似ていた。
 けれどすぐに、重力のような声がかぶさる。
「来りゃいいな、返事」
 サタヌスが言った。無造作だが、優しかった。
 レイスは、スマホを伏せる。
「……どうせ、こねぇよ」
 だが彼は今も、“既読”になるその日を信じていた。
 届かないと思っていた。
 気まぐれで送った、たった一通のメッセージ。
 過去に何度も、既読もつかない“祈り”を投げてきたレイスにとって、それはただの諦めの儀式だった。

---DM内容、及び会話内容---

 レイス(送信:14:41)
 はじめまして。
 ……レヴィアタンを見たこと、ありますか?
(文面は短い。そっけない。
 でも、その背後に“何度も送信ボタンを押せなかった時間”がある)
(この一文だけで、彼は祈ったのだ)

 memento_siren(返信:5分後/タイムスタンプ:14:46)
 ……ッ! このたびは、誠に光栄です。
 まさか、貴方の方からお声がけいただけるとは……。
「レヴィアタン」……あの海の神は、わたしにとっても“魂の象徴”です。
 あの目を、あの深さを、いつか描ける日を、ずっと待っていました。
 貴方が、その御名で呼ばれる方なのですね。
 今、ようやく“本当の構図”に触れられる気がします。

 レイス(返信:やや間をおいて)
 いや、俺はただの“昔レヴィを見た奴”ってだけでさ。
 神とか信者とかじゃねぇけど。
 あんたAI生成術師ぽいから、プロンプト送るとかでいいのかな?
 良かったら、ダチ(サタヌス)から聞いた“呪文っぽいやつ”貼っとく。
 俺の中の“あの光景”は、だいたいこんな感じだった。

 memento_siren(即レス:絵師モードON)
 ……このプロンプト、まさに“情緒の海”そのものです。
 感情の断片が、色と空気に変換されている……。
 おそらくこれは、文字ではなく、記憶の“翻訳”ですね。
 了解しました。このまま“祈祷”に入ります。
 ……どうか、しばしお待ちください。
“ 彼女の残像”を、形にします。

 構図名(memento_siren側の命名)
 作品名:「神の背に見る赦し」
 描写意図:
「崩壊した王国の記憶を、ただ“見ていた者”の目に映るそのままに」
「描く者の感情ではなく、“貴方の記憶”を再現したつもりです」

 画面に浮かぶその一文は、信じられないほど丁寧だった。
「……このたびは、誠に光栄です」
 読み進める指が、無意識に震える。

「“喪われし神”を描くことが叶うなど、筆が震える思いです……」
「添付プロンプト、非常に参考になりました。素材構造、まるで祈りのようでした」
 言葉が、過剰な飾りもないのに、胸に突き刺さった。
 この世界に、まだ“わかってくれる誰か”がいることに、心が反応していた。
 ユーザーネーム:memento_siren。
 個人依頼のフォームが、Skebではなく専用サイトに用意されていた。
“ 絵のために整えられた部屋”のような静けさ。ノイズのない、ただひたすらに絵と向き合う場所。
 そして―届いた。

 ファイル名:leviathan_requiem_final.png
 納品形式:PNG透過/構図差分3種/コメントなし。
 ダウンロードが終わるのに、指が震えていた。
 開いた瞬間、言葉を失った。
 そこには、“かつて在った帝国”が確かにあった。

 黒と緑の螺旋に包まれた礼拝堂。
 ガラス越しに見上げるレヴィアタンは、すべてを赦すように、眠る者を見つめていた。
 レイスの喉がかすれた。
「……ッ、ありがとう……あんた……」
 震える声。
 気がつけば、涙が滲んでいた。
「レヴィ……こんなに綺麗だったんだな……」
 その美しさは、記憶を超えていた。
 けれど不思議と、違和感はなかった。
 「これが正しい姿だ」と、ずっと前から知っていた気がした。

「なぁ、ほんとに……これ、お礼ちゃんと払える金額じゃねぇよ……」
 送ったメッセージの数倍は返ってきた気がしていた。
 返信は、静かだった。だがその奥に、確かな敬意があった。
「金ではありません」
「私が描くのは、神話の再構築であり――祈りです」
「あなたが遺した“情熱”に筆を置くのが、信仰です」
 その文を読んで、レイスはしばらく画面を見つめていた。
 言葉が出なかった。
 それほどまでに、何かが、満たされていた。
 背後から、ウラヌスが肩越しに覗き込み、ニヤリと笑った。

「もう神絵師ってよりも司祭じゃんww “AI使う祈祷師”って感じ?」
 レイスは、それを否定せず、ただ絵を壁紙に設定した。
「……たぶん、あいつも“エンヴィニアに取り憑かれてる”奴だったんだろうな」
「……そいつとだけは、話せる気がしたんだよ」
「だから言ったじゃん?絵に魂求めんのナンセンスだよ♡」
 ウラヌスが笑いながらも、ほんの少しだけ優しく言う。
 レイスは黙って壁紙を眺めていた。
 スマホの画面越しに、レヴィアタンの瞳がこちらを見ていた。
 まるで、「まだここにいるよ」と言うように。

「……AIか絵師かって話じゃねぇんだよ」
 ぽつりと、レイスが呟いた。
「“レヴィを残したい”って思ってくれたヤツがいたことが……俺は、嬉しいんだよ」
「……人間に何度も裏切られたら、AIの無言が優しく思えてくんだよ……」
 一瞬、静寂。
「やっっっば、闇の深さがマリアナ級なんですけど」
「AIに愛を感じ始めたらもう帰ってこれねぇぞレイス」
 ウラヌスとサタヌスが、軽口でその空気を和らげようとする。
 だがレイスは、ただ一言だけ返した。
「……今の俺には、ちょうどいいんだよ」
 その言葉の裏に何があったのか。
 きっと彼しか、知らない。

 誰かがふと、「memento_sirenって……何者なんだろうな」と呟いた。
 それは全員が心の奥底で思っていたが、口には出さなかった疑問。
 “何者でもない誰か”が、あそこまで完璧に“失われた帝国”を描けるはずがない。
 レイスの記憶すらも呼び覚ます、あの筆─それを持つ者の、ほんのわずかな痕跡。
 たったフォロー5人のリストだけが、その輪郭を映していた。



 1. @glassaltar_art
 ウラヌスがスクショを回してきた。
「うはwwwww このglassaltar_artて人。薔薇窓しか描いてないよ!
 しかも“人間なし”。潔癖すぎて逆に怖ぇんだけどwww」
 サタヌスは鼻を鳴らす。
「媚びなすぎて逆にすげぇな。描きたいモン以外全部切り捨ててんじゃん。まじで宗教」
 レイスは目を細めて言った。
「こういう場所にはいるんだよ。マジもんの狂人が」
 “光のみに祈る者”─それはmemento_sirenがフォローする中で、最も“無言”な存在だった。

 2. @traceofbone
 次に開かれたのは、くすんだベージュのサムネ一覧。
 そこにあるのは、欠けた骨、砕けた冠、沈んだ都市のスケッチ。
 すべて色がない。だが、構図が完璧だった。
 カイネスが興味深そうに呟く。
「……“死を描く者”か。なるほど、“信仰者”と“埋葬者”の対。
 対極ではなく、共鳴だな。どちらも“遺したい”という意志だ」
 ここにあるのは「痛み」ではなかった。
  ただの“存在の痕跡”。
 それだけが、静かに訴えかけていた。

 3. @no_reply_archive
 一行詩だけを投稿するアカウント。
 画像は縦書きのポエム。背景は常に“過去形の風景”。
 返信は一切ない。名前の通り。
「うわ。ここ……“謝ってくる人”が定期的にいるとこじゃん」
 ウラヌスが軽く笑いながら言う。
「“かつての推しに届くように”って、ポエム送る人……まじで怖い」
 だが、その怖さが“信仰”に近かった。
 言葉にすがる者が最後に辿り着く地。
 それを、memento_sirenは静かに見つめていたのだ。

 4. @phantasmic_layer
 異質だった。AIと手描きの融合。
 タグには「混合祈祷」「再構築」
 どこか既視感がある、でも確かに新しい。
 レイスが、じっと画面を見つめる。
「……俺が頼んだのも、おそらく、そのうちの一人だ」
「“誰が描いたか”じゃねぇ。“何を見ていたか”が、同じだったんだ」
 “かつて見たもの”を、“まだ見たことがない方法”で描く者。
 彼とmemento_sirenが、構図で会話したのは一度きり。
 だがその一度で、通じたのだ。
 そして最後に、誰もが見覚えのあるアイコン。
 Pixiv運営。誰もが通る道、誰もが軽んじる存在。

「あー、これはまあ……投稿のためにフォローしてるやつな」
 サタヌスが言うと、全員が納得したように頷いた。
 でも、こうして見ると。
 “その5つ”の中に、それすら意味を持つ気がしてくる。
 静寂が落ちる。
 この5人を選んだということが、すべてを語っていた。
 memento_sirenという存在は、名乗る必要がなかった。
 信仰者とは、信じるものだけを残していく者だからだ。
 そしてレイスは、再び壁紙を見た。
 レヴィアタンが光に包まれる“あの瞬間”を、もう一度だけ心に焼きつけるように。

「だから、伝わったんだ。あの絵は……“本当に見た者の手”だった」
 レイスのスマホの壁紙は「あの絵」に設定されていた。

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