嫉妬帝国エンヴィニア

兜坂嵐

文字の大きさ
111 / 130
番外編

Skebウォーズ 供養は拉麺で

しおりを挟む
「ごちそうさま。マスター」
 レイスがスプーンを静かに置き、深く頭を下げた。
 マスターは何も言わず、ただ静かに微笑んで一礼を返す。
 チョコミントの残り香と、どこか温かい冷たさだけが、カフェに残された。
 ちりんちり~ん。
 ドアベルの音が、街へ響いて消えた。
 クロノチームが並んでティニを出ると、空はすでに群青の縁。
 わずかに雷雲が漂い、風がひゅうと吹き抜けた。
 その風に乗って、ミントの香りが微かに鼻をくすぐる。
 たぶんあれは、ティニのアイスの香りだったのだろう。
 街は静かで、どこか時間がズレている気がした。
 そんな空気のなか、サタヌスがいきなり口を開いた。

「なぁ。さっき首切ジュピターって盛り上がったんだけどよ……」
 声はいつもの悪ガキノリ、だが妙に真顔だった。
「カフェで駄弁るには惜しいから、マジでデビューしねぇ?ユピテル」
「中身バレしてもイケるって、今のV界隈、地獄耐性あるし」
 ユピテルは雷神スマイルを浮かべながら、肩をすくめた。
「ン~……現代に帰ったらな?」
 軽く笑って、空を見上げる。その顔が、どこか真面目だった。

「てか今、何年前だよ。七大魔界分離前だぞ?パンゲア大陸だぞ?」
「チャンネル登録お願いしますより、血の契約を交わしましょうの時代だぞ?」
 言われてみれば、誰も“今”が何年なのか、把握していなかった。
「てゆーかさ?今ウラヌスちゃんたち何年前にいるん?
 まさかの“創世期”系?ガチンコで考古学案件じゃない?」
 話が急激に時空の話題にスライドしていく。
 サタヌスは頭をかきながら呟く。

「いや知らんけどよ、七大魔界分離前っつー時点で“数百年前”とかじゃねぇ」
「神話カテゴリだぞ、もう。考古学ってより神話生物観察日記」
 それを聞いたレイスが、ふと口を挟む。
「1万2000年前……?」
 妙に具体的な数字だった。
「最近クロノトリガーやったばっかだから間違いないわ」
「文明滅びるタイミングって、“ジール王国滅亡”と一緒なんだよ」
 なるほど。絶対“エンヴィニア”をジール王国に重ねてる顔をしていた。
 ウラヌスはその瞬間、ツボに入った。
「ちょwwwwwクロノトリガーじゃん!!www」
「シルバード乗らなくちゃ!!時の最果て行かなきゃ!!!」
「てかレイスがクロノなの?誰がルッカ??博士!?」
 その流れに、話題をぶった切って入ってきたのは、当の博士だった。
 カイネスは、空を仰ぎながらぼそりと呟く。
「……時間とは、生命の錯覚に過ぎん。君たちの“現在”など、どこにも存在しない」
 まるで何も聞いていない顔で、全てを否定する爆弾を投下してくる。
「黙ってて博士~~~!!!」
 クロノチーム全員が一斉に叫んだ。
 風がまた、ミントの香りを運んでくる。
 それはアイスの残り香か、それとも時空の綻びか。
 答えは誰にも分からなかったが、ひとつ確かなのは。
 今この時だけは、“とてつもなく今っぽい昔”に彼らが生きていたということだった。

 群青の空。ミントの残り香が風に流れ、雷雲はゆっくりと遠ざかっていく。
 クロノチームは、なんとなくできた“いつもの道”を歩いていた。
 それぞれ、思い思いの方向を見ながら、特に目的地もなく。
 その空気を割って、レイスがぼそりとこぼした。
「あ~……俺、クロノトリガーごっこはパスな」
 隣で笑いかけていたウラヌスが「えっ何その言い方ww」と吹きかける。
「“時の最果て”ってあるだろ。あの空間。娯楽なさすぎなんだよ」
「あのオッサンと、なんか全身ピンクの謎生物(スペッキオ)しかいねぇし。
 喋ってもヒントくれるだけで、情緒ゼロじゃん。あれ、病むわ普通に」
 視線はどこか遠く。
 きっとレイスは、“プレイヤーとしてじゃなく、人として時の最果てにいる”自分を想像していた。
 その横で、サタヌスが突然口を開いた。

「いや……俺、ああいう場所でラーメン食ったら絶対うまいと思うんだよ」
 唐突だった。
 だが、その語気は妙に真剣だった。
「孤独感がエッセンスになってよ……誰もいねぇ空間で。
 ラーメンすする音だけ響くの。
 めっちゃ沁みるじゃん、ああいうの」
「わかる~」
 ウラヌスが頷く。
「めっちゃウマいってわけじゃないのに、“ラーメン”って聞いて浮かぶ味、あるよね。
 あれ食った瞬間、なんか“安心”するやつ」
 そこで、ユピテルが口元をつり上げた。

「家系とかじゃない。中華そばだな。
 いわば“ラーメンって概念”を食ってるような……あの、どこにでもあって、どこにもないヤツ」
 誰もがそれにうなずいた。
「わかる」でも「そうだよね」でもない。
「……ああ、確かに」という、“味”に対する無意識の合意。
 沈黙が、ふと生まれた。
 でも、重たくはない。
 ウラヌスが、口元をゆるめながら、ぽつり。

「それ……つまり、Skeb納品待ちと同じってこと?w」
「“来るとは限らないけど、来たら沁みる”みたいな?」
 レイスが笑いながら肩をすくめた。
 それが、この後に“供養ラーメン”という存在が生まれる、最初の火だったのだ。



「あー……!」
 急にサタヌスがうめいた。
 さっきまで時の最果ての孤独だの、ラーメン哲学だの語っていた反動が来たらしい。
「ラーメンの話なんかしなきゃ良かった……!」
 呻くように言って、腹を押さえる。
「猛烈にラーメン食いてぇ、それも中華そば。……The中華そばってやつな……!」
 地平の彼方を見つめている。
 それはもはや戦場を見つめる兵士の眼差しだった。
 だが、その隣にいたカイネスが、あくまで冷静に応じる。
「材料を教えてくれれば善処しよう」
 まるで“遺伝子から再構築します”と言わんばかりの返事だった。
 誰もが思った。
 きっと、近いうちに彼の手で謎緑ラーメンが再現される。
 チャーシューの代わりに蛇のスモークが乗ってそうだが、それでも、きっと温かくて沁みる味だ。
 風が少し強くなる。雷雲が薄くちぎれ、街灯が灯る。
 その中で、ウラヌスがスマホを構えながらニヤついていた。

「つかさ、マジでデビューしたらスパチャしてやるわ~」
 言いながら、カメラアプリで“ジュピ子”風フィルターを自分にかけている。
 一切悪気のない、その口調で、さらなる火種を放った。
「雷属性のくせにバ美肉してんの、マジ業深くて好き」
 レイスが、後ろからぽつりと呟いた。
「……お前、Vなっても結局“首”切るんだろ……」
 その言葉に、誰もが想像してしまった。
 雷の光に照らされた白い指が、笑顔で“推しの首”を優しくなでる未来。
 想像してしまったが、口には出せない未来。
 しかし、ユピテルはただニヤリと笑った。

「“推しの全てを見たい”って言うヤツが多い世の中だからな」
 その笑顔には、一切の悪気も、そして一切の嘘もなかった。
 沈黙が訪れる。
 だが、その沈黙は、どこかやさしいものだった。
 そして空を見上げると、いつの間にか雨雲は晴れていた。
 雷も、闇も、少しだけ遠ざかっていた。
 配信予定:まだ生まれていない時代。
 夢も、スパチャも、未だ訪れぬ世界の向こうにある。
 だけど、その日が来るまでは、彼らはここで歩き続ける。

------

 それは、ある静かな昼下がりだった。
 誰が言い出したのかも定かでない。
 だが、間違いなく“食いたい”という声はカフェ・ティニの奥にまで届いていた。
 そして、カイネス博士が、やってのけた。
 数日後、ティニの奥にある“試作品ルーム”のテーブルに、恐ろしく異様な湯気が立ち上っていた。

 丼は漆黒。縁にはエンヴィニア文字で「妬ミ、嫉ミ、讃エヨ」と彫られている。
 中を覗けば、麺は不穏な翡翠色。まるで蛇の鱗のような質感。
 スープは深い黒に近い濃緑、表面には妖しく光る油膜。
 チャーシューの代わりに浮かぶのは、ハーブでスモークされた白蛇の薄切り肉。
 湯気の香りには抹茶と薬草が混じっていて、明らかに「味より儀式寄り」。
「エンヴィニアラーメン。完成しました」
 カイネスが静かに告げたその声は、もはや神殿の巫女のそれだった。

「抹茶ベースの発酵スープ、マナゼロ領域下の地下水再現液で割りました。
 麺には青緑のクロロフィル練り込み。香草は全て“精神安定”と“記憶混濁”に効果のある品です」
「グロいな……」
 レイスが呟いた。
「でも、うまそう」
 席についた一同が、神妙な顔で箸を取る。
「いただきます……」
 その一口で、全員の表情が変わった。
 味は、確かに“うまい”。
 だが、“うまい”の向こうに、“何か”がある。
 初めて神託を受けた修道士みたいな顔をして、サタヌスが言った。

「……このラーメン、罪を思い出す味する」
 ウラヌスは目を見開きながら、無言でスマホを構え、ハッシュタグを打った。
 #エンヴィニアラーメン #嫉妬味うますぎ #グロ美味神回避
 ユピテルは、箸を置いて言った。
「これはもう、料理じゃねぇ。信仰だな」
 レイスはレンゲを口に運びながら、ぽつりと呟いた。
「……“供養の味”するわ……」
 全員が頷いた。
 そして、誰も言わなかったが、“たぶんもう1回は食えない”と思っていた。
 だが、間違いなく、この日のラーメンは美味だった。
 味に、後悔が混ざっていた。だが、それもまた美の一部だった。
 それが、エンヴィニアという国の味だったのだ。

----

 それから数日後-D-tubeにこのような動画が投稿された。

 『D-tube料理紀行:地獄の美味、エンヴィニアラーメンを作ってみた』
【閲覧注意】グロ美味伝説⁉「エンヴィニアラーメン」再現してみた【緑麺×蛇チャーシュー】
 冒頭、カメラ前に立つのは、元ガチ料理人で知られるD-tuber「マーロウ鍋島」。
 かつて某高級レストランで副料理長を務めた経歴を持ちながら。
 今は“世界観再現飯”専門で地獄に踏み込む男だ。
 オープニングは、落ち着いた声から始まる。
「本日は、“エンヴィニアラーメン”を再現してみたいと思います」
「……例によって見た目はグロいです。はい、恒例ですね」

 ▼ステップ1:緑の麺を打つ。
「まずはこの緑の麺。クロロフィル……つまり葉緑素を練り込んだ“抹茶麺”ですね」
 ✦使用素材:国産抹茶粉、青菜ペースト、卵黄多めでコシを出す。
 こねてる時点で手が少し毒々しく染まる緑色に視聴者悲鳴。
 でも画面越しでも分かる香りの濃さ。
 コメ欄は騒然。
「草しか入ってないのに旨そうなのズルい」
「これは“嫉妬の色”」
「エンヴィニア……お前……味のセンスだけ一級なのか……?」

 ▼ステップ2:蛇チャーシュー。
 「チャーシュー代わりには、スモークされた鶏皮+ウナギの白焼きを合成して再現します」
 ✦蛇は法的に無理。代用しても“滑らかさ”と“香ばしさ”が出ればそれっぽい。
 ✦ミントバターと黒胡椒で風味を“深淵寄り”に。
 画面に盛られる瞬間、まさに“妖しい”一杯が完成。

 ▼ステップ3:いざ、実食。
 「……見た目のインパクトはすごいですが、いただきます」
 すする音。咀嚼。一拍の沈黙。
「……うん。徹夜明けに沁みる、優しい味です」
「香草と抹茶がスープを丸くしてくれてますね。グロいのに、やさしい」
「物足りない人はブラックペッパーを足すとGOOD。味が締まります」
 ラスト、彼は淡く笑ってこう言った。
「物語で語られる料理を食べるって、失われた世界に触れるような感覚なんですよね」
「エンヴィニアラーメン……ごちそうさまでした」
 画面がフェードアウトし、タグにはしっかりこう記されていた。
 #エンヴィニアラーメン #グロ美味 #供養の味

 カフェ・ティニの奥のソファ席。
 夜。
 薄明かりの下、クロノチームがスマホ画面を囲んで爆笑していた。
「うおっはははは!!」
 サタヌスがテーブルに顔を叩きつける勢いで笑っている。
「絵面がこええええええー!!www」
「なにあのペッパーミル回すときの演出!?“封印を解く”みてぇな雰囲気じゃん!!」
 画面では、D-tuberマーロウ鍋島が、厳かな手つきでブラックペッパーを振りかけている。
 背景のBGMもなぜか教会音源。
 画面には静かに湯気を立てるラーメン。
 何の前触れもなく、BGMがフェードイン。
 「Ave Maria~……」
 黒胡椒がゆっくりと振られる。
 粉雪のように、涙のように、まるで“すべてを見送る者”の手で。
 スープの上に黒い粉がふわりと落ちた瞬間、“供養完了”みたいな空気になっていた。
 ウラヌスも腹を抱えながら指をさす。

「わかる~!!胡椒ぶっかけたいくらいスープ不味い時ってあるよね~~~!!」
「てかさ、なんでアヴェ・マリア流した!?なんでそのチョイス!?腹筋死ぬわ!」
 レイスは黙って画面を見つめていたが、口元が吊り上がっている。
「……いやもう“黒胡椒=呪詛”でいいだろ」
 ひとこと呟いてスプーンを突き立てるしぐさをする。
「次から俺、メシまずかったら『供養するか……』って言いながら胡椒振るわ」
 ユピテルも肘をつきながら頷いていた。

「魂の味を整える粉……か。いいな、それ」
「俺、“首落とした後にペッパー振る”っていうVギミックにしようかな」
「“味を忘れさせてやる”って言いながら」
「怖ェよ!!」
「調味料じゃなくて記憶改変アイテムじゃん!」
 全員がツッコミを入れたあと、一拍置いて誰かが呟く。
「でも……うまそうなんだよな、あれ……」
 そう。
 見た目はヤバい。解説もヤバい。
 なのに、画面の向こうでラーメンが“湯気の形で感情”を伝えてくる。

 それは、まさしくエンヴィニアという国の味だった。
「……俺、次あの動画観るときは、ラーメン用意しとくわ」
 レイスが静かに言った。
「それで、最後に胡椒をひと振りして─“納期に黙祷”するんだ」
 また誰かが吹き出した。
 ミントの香りが、夜風に乗ってカフェに広がった。
 そして彼らは、また1つ、くだらなくて最高な思い出を増やしたのだった。

 ─Skebウォーズ、終戦。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

【12月末日公開終了】これは裏切りですか?

たぬきち25番
恋愛
転生してすぐに婚約破棄をされたアリシアは、嫁ぎ先を失い、実家に戻ることになった。 だが、実家戻ると『婚約破棄をされた娘』と噂され、家族の迷惑になっているので出て行く必要がある。 そんな時、母から住み込みの仕事を紹介されたアリシアは……?

冷遇王妃はときめかない

あんど もあ
ファンタジー
幼いころから婚約していた彼と結婚して王妃になった私。 だが、陛下は側妃だけを溺愛し、私は白い結婚のまま離宮へ追いやられる…って何てラッキー! 国の事は陛下と側妃様に任せて、私はこのまま離宮で何の責任も無い楽な生活を!…と思っていたのに…。

【12月末日公開終了】有能女官の赴任先は辺境伯領

たぬきち25番
恋愛
辺境伯領の当主が他界。代わりに領主になったのは元騎士団の隊長ギルベルト(26) ずっと騎士団に在籍して領のことなど右も左もわからない。 そのため新しい辺境伯様は帳簿も書類も不備ばかり。しかも辺境伯領は王国の端なので修正も大変。 そこで仕事を終わらせるために、腕っぷしに定評のあるギリギリ貴族の男爵出身の女官ライラ(18)が辺境伯領に出向くことになった。   だがそこでライラを待っていたのは、元騎士とは思えないほどつかみどころのない辺境伯様と、前辺境伯夫妻の忘れ形見の3人のこどもたち(14歳男子、9歳男子、6歳女子)だった。 仕事のわからない辺境伯を助けながら、こどもたちの生活を助けたり、魔物を倒したり!? そしていつしか、ライラと辺境伯やこどもたちとの関係が変わっていく…… ※お待たせしました。 ※他サイト様にも掲載中

断罪まであと5秒、今すぐ逆転始めます

山河 枝
ファンタジー
聖女が魔物と戦う乙女ゲーム。その聖女につかみかかったせいで処刑される令嬢アナベルに、転生してしまった。 でも私は知っている。実は、アナベルこそが本物の聖女。 それを証明すれば断罪回避できるはず。 幸い、処刑人が味方になりそうだし。モフモフ精霊たちも慕ってくれる。 チート魔法で魔物たちを一掃して、本物アピールしないと。 処刑5秒前だから、今すぐに!

敗戦国の姫は、敵国将軍に掠奪される

clayclay
恋愛
架空の国アルバ国は、ブリタニア国に侵略され、国は壊滅状態となる。 状況を打破するため、アルバ国王は娘のソフィアに、ブリタニア国使者への「接待」を命じたが……。

次期国王様の寵愛を受けるいじめられっこの私と没落していくいじめっこの貴族令嬢

さら
恋愛
 名門公爵家の娘・レティシアは、幼い頃から“地味で鈍くさい”と同級生たちに嘲られ、社交界では笑い者にされてきた。中でも、侯爵令嬢セリーヌによる陰湿ないじめは日常茶飯事。誰も彼女を助けず、婚約の話も破談となり、レティシアは「無能な令嬢」として居場所を失っていく。  しかし、そんな彼女に運命の転機が訪れた。  王立学園での舞踏会の夜、次期国王アレクシス殿下が突然、レティシアの手を取り――「君が、私の隣にふさわしい」と告げたのだ。  戸惑う彼女をよそに、殿下は一途な想いを示し続け、やがてレティシアは“王妃教育”を受けながら、自らの力で未来を切り開いていく。いじめられっこだった少女は、人々の声に耳を傾け、改革を導く“知恵ある王妃”へと成長していくのだった。  一方、他人を見下し続けてきたセリーヌは、過去の行いが明るみに出て家の地位を失い、婚約者にも見放されて没落していく――。

屈辱と愛情

守 秀斗
恋愛
最近、夫の態度がおかしいと思っている妻の名和志穂。25才。仕事で疲れているのかとそっとしておいたのだが、一か月もベッドで抱いてくれない。思い切って、夫に聞いてみると意外な事を言われてしまうのだが……。

【完結】使えない令嬢として一家から追放されたけど、あまりにも領民からの信頼が厚かったので逆転してざまぁしちゃいます

腕押のれん
ファンタジー
アメリスはマハス公国の八大領主の一つであるロナデシア家の三姉妹の次女として生まれるが、頭脳明晰な長女と愛想の上手い三女と比較されて母親から疎まれており、ついに追放されてしまう。しかしアメリスは取り柄のない自分にもできることをしなければならないという一心で領民たちに対し援助を熱心に行っていたので、領民からは非常に好かれていた。そのため追放された後に他国に置き去りにされてしまうものの、偶然以前助けたマハス公国出身のヨーデルと出会い助けられる。ここから彼女の逆転人生が始まっていくのであった! 私が死ぬまでには完結させます。 追記:最後まで書き終わったので、ここからはペース上げて投稿します。 追記2:ひとまず完結しました!

処理中です...