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番外編
死を喰え2025-5
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パン工場の入口は異様な静けさに包まれていた。けれど、扉の向こうからは絶え間ない機械音。
「ゴウン、ゴウン」と地の底から鳴り響く音が、どこか生き物の咀嚼音のようにも感じられる。
中に入ると、まず目に飛び込んできたのは天井まで届く巨大な発酵炉だった。
炉の下部には黒緑の液体が脈打ち、魔素の膜を貼りながら不気味に泡立っている。
脇に設置されたガラスチューブには。
「感情抽出液」「情念発酵菌」などの文字が淡々と印字されていた。文字通り、地獄の調理場。
工場内の壁面にはずらりと並ぶラベル付きの培養管。
その1つに、ウラヌスが顔を近づけた。
「見てみて~♡ カー君から抽出された嫉妬エキスだって」
ラベルには――。
《抽出者:カリスト・クリュオス/情動区分:嫉妬/香味タイプ:清涼(メロン)》
「メロンシロップ味かな?」
少女のような笑顔を浮かべてそう言ったウラヌスに、サタヌスが腹を抱えて笑い出す。
「お前、カリスト仲間だからなwww 副官の尊厳をかき氷扱いすな」
だが、ユピテルの笑みはどこか冷たかった。
「モラルなすぎて逆に笑うわ俺ら……」
彼は培養管に貼られた「情念濃度:異常値」という記載を指でなぞりながら呟いた。
「王族共……ただの“王子様”として洗脳するだけじゃない。
アイツの心の底の嫉妬すら、こうして餌にしてパン焼いてるのか……」
魔素炉がぐらりと脈打った。
レイスが小さく口笛を吹いた。
「……こいつぁサウスパークどころじゃねぇな。アンパンマンが泣いてるぜ」
魔素発酵炉の唸りが耳を震わせる。空気はどこか湿って、鉄と焼け焦げた脂肪の匂いが混ざっていた。
その奥、透明なチューブを通って緑色の液体が流れていく。
そのラベルには――抽出者名とコード番号。
そして一言、「情念:嫉妬」。
「見学の方ですか?どうぞどうぞ、消毒お願いしますね~」
現地スタッフのあまりにも明るい声が、工場の不気味さを逆に引き立てた。
「やば♡死体パンとか食べるメメント・モリじゃん!♡」
スマホを構えるウラヌスの目はキラッキラに輝いていた。
「死してなお美味しい!エンヴィニアクッキング!!
タグは《#死を喰え》《#マジやばスイーツ》でいいかな☆」
レイスはというと、パンの切れ端を指先で弄びながら、口の端だけで笑った。
「死を思え、じゃねぇんだな……死を喰え、か。アツいな」
「これ喰って生き延びたら、もう人生ボーナスタイムだろ」
言葉に皮肉と諦念の温度が混ざる。地獄の入口を笑って越えていくような声だった。
「アンパンマンだな」
ぼそりとサタヌスが言った。パンをちぎり、内部のクリームを確かめながら続ける。
「違いは、顔がうめぇんじゃなくて、顔にされたヤツがうめぇってことだけどな」
苦笑いひとつ。
「作者には謝っとく。すまんやなせ」
ユピテルは、その中で最も冷静だった。というより、どこか“肯定的”ですらあった。
「なる。そりゃうめぇわけだわ」
「苦しみの詰まった生肉と、魔力濃縮体……そんでパンに詰めて“妬みごと蒸す”。
美味くない理由がねぇだろ?」
まるで高級料理のレシピを読み上げるかのように、飄々と。だが、その瞳だけが鋭く光っていた。
かくして“死を喰う者たち”の、愉快で異常なパン工場見学ツアーは、静かに始まりを告げた。
「本日の見学、ありがとうございました~♪」
パン工場の出口で、職員が満面の笑顔で手渡してきた袋には。
魔素発酵パンが4つ――ラベルにはしっかりこう記されていた。
《情念:嫉妬/抽出者:カリスト・クリュオス》
一瞬、空気が止まった。
ウラヌスが最初に声を上げた。
「ユッピー!!ボーナスタイムだよこれは!!!」
「カー君が……食える!!」
目がキラッキラに輝いている。語彙は完全にアウト。
サタヌスが全力で叫んだ。
「カニバリズムじゃねぇか!!!!」
「副官だぞ!?副官だぞ!?それ食うって倫理がくっそバグってるからな!?」
ユピテルは一拍だけ黙った。
そして、ものすごく真剣な顔で、パンを手に取った。
「副官は食べ物じゃないンだが……!?」
「だが……犬に喰わせるのも癪だ。俺が食う」
レイスが指笛を吹いた。
「ヒュ~、男気ある~」
……そんな男気、誰も求めてない。
「ちげぇんだよ、レイス。そういう“義の男”展開じゃねぇからこれ!!」
「誰もカリスト食えって言ってねぇのに、勝手に美談にすんな!!」
ユピテルはパンを軽く投げ、片手でキャッチしながら小声で呟いた。
「“副官を味わう”って言い回し、興奮するな……いや、なんでもない」
全員が無言になった。
その静寂のなか、ウラヌスだけがパンの袋をじっと見つめていた。
「これ冷凍すれば……夏のかき氷にできるかな♡」
レイスはそっと袋を置いた。
サタヌスはそれを見て言った。
「……誰かこの女を止めろ」
------
《エンヴィニア帝国・螺旋城》
薄緑の陽が差し込む中庭で、ひときわ静けさの支配するティーテーブル。
幾何学模様の石畳、流れるような意匠の噴水、そして整えられすぎた草花。
まるで「自然」すらも“演出された美”でなければ価値がないと語るような空間だった。
その中央で、一人の青年がアフタヌーンティーを囲んでいた。
カリスト・クリュオス。
現在はロト・エンヴィニア-サロメの夫となることを運命づけられた男。
漆黒の髪に、翠の瞳。肌は陶器のように冷たく、動きは人形のように静かだった。
今日も変わらず、午後の茶会。
だが―いつもの三割増しで、無言。
ティーカップを口に運ぶ指へ力がこもっていく。
その白磁の器は、数秒後には砕ける運命にあった。
隣に立つ騎士が、何気ない言葉を投げかけた。
「ロト様も……随分と、エンヴィニアの風土に染まってきましたね」
「その翠に震える瞳、とても御美しいですよ」
言葉に、反応はない。
ただ、カリストの瞳がほんの一瞬、細くなった。
(……何か今。尊厳が、踏み躙られた音がした気がする)
カリストは思った。
誰かが、どこかで、自分をネタに笑っている。
その「気配」だけが、鮮明に伝わってくる。
(ユピテル様に踏まれるのはいい)
(だが、“かき氷”は違う)
(“食える”も違う)
(誰が食われてたまるか。私は、誰のオヤツでもない)
彼の中で、静かに何かが軋んだ。
そしてティーカップが、無言で砕けた。
ピシィ……という音が中庭に響き、メイドが飛び上がった。
「ひ、ひぃっ……!? ロ、ロト王子こわい……!」
怯える声をよそに、カリストは何も言わなかった。
表情は微動だにせず。
だが翠の瞳には、かすかに雷光が宿っていた。
(……合流したら、全員、殺す)
まるで誓いのように、心の中で呟かれた。
そしてまた静かに、ティーポットを新たに注ぐカリストの手元には。
あの忌まわしき“メロン色の何か”が無かったことになっていた。
-----
エンヴィニア神竜区・北環状路。
重たい夕焼けが下りていく中、クロノチームは“地獄のパン工場見学”を終えて帰途についていた。
空気に、甘くて涼やかな、どこかメロンのような香りが混ざっていた。
魔素と情念が凝縮された“感情抽出系スイーツ”の残り香だった。
「うわ♡この香り、カー君だよ♡」
先頭を歩いていたウラヌスが、パンの袋を胸に抱きしめながら言った。
目は完全にとろけていた。
「なんだろ……この副官感♡ 癖になる♡」
「お持ち帰りできてよかったぁ~♪」
サタヌスは半笑いで肩をすくめる。
「なぁレイス……これ、カリストに直接見せたらどうなると思う?」
レイスは笑っていた。
だがその目はマジだった。
「……半径5kmが、ツンドラになる。」
「うっかり一口かじっただけで、体温が“しあわせ0℃”に下がるぞ」
だが、その空気を打ち破るように、ユピテルが静かに言った。
「その時は、俺が溶かす」
一同、足を止めた。
「……お前、真顔で何言ってんの?」
「責任……って、何のだよ?」
ユピテルはパンのラベルを一瞥しながら、ため息交じりに答える。
「副官のエキスを喰った責任だろ。
……アイツの嫉妬、口に入れたら最後、魂まで焼かれる」
「なら、俺が喰って、俺が冷気もろとも抱きしめてやる。
他の奴には無理でも、俺なら出来る」
それを聞いたレイスは、顔を手で覆った。
「……お前が一番病んでるのかもしれねぇな……」
ウラヌスだけはキラキラした目でユピテルを見上げていた。
「……うわ、いいなそれ。
今度カー君が氷の絶対零度パンチしてきたら。
“その氷すら愛してる”って言ってあげて♡」
彼らは無事に帰還した。
副官はティーカップを握り潰していた。
「ゴウン、ゴウン」と地の底から鳴り響く音が、どこか生き物の咀嚼音のようにも感じられる。
中に入ると、まず目に飛び込んできたのは天井まで届く巨大な発酵炉だった。
炉の下部には黒緑の液体が脈打ち、魔素の膜を貼りながら不気味に泡立っている。
脇に設置されたガラスチューブには。
「感情抽出液」「情念発酵菌」などの文字が淡々と印字されていた。文字通り、地獄の調理場。
工場内の壁面にはずらりと並ぶラベル付きの培養管。
その1つに、ウラヌスが顔を近づけた。
「見てみて~♡ カー君から抽出された嫉妬エキスだって」
ラベルには――。
《抽出者:カリスト・クリュオス/情動区分:嫉妬/香味タイプ:清涼(メロン)》
「メロンシロップ味かな?」
少女のような笑顔を浮かべてそう言ったウラヌスに、サタヌスが腹を抱えて笑い出す。
「お前、カリスト仲間だからなwww 副官の尊厳をかき氷扱いすな」
だが、ユピテルの笑みはどこか冷たかった。
「モラルなすぎて逆に笑うわ俺ら……」
彼は培養管に貼られた「情念濃度:異常値」という記載を指でなぞりながら呟いた。
「王族共……ただの“王子様”として洗脳するだけじゃない。
アイツの心の底の嫉妬すら、こうして餌にしてパン焼いてるのか……」
魔素炉がぐらりと脈打った。
レイスが小さく口笛を吹いた。
「……こいつぁサウスパークどころじゃねぇな。アンパンマンが泣いてるぜ」
魔素発酵炉の唸りが耳を震わせる。空気はどこか湿って、鉄と焼け焦げた脂肪の匂いが混ざっていた。
その奥、透明なチューブを通って緑色の液体が流れていく。
そのラベルには――抽出者名とコード番号。
そして一言、「情念:嫉妬」。
「見学の方ですか?どうぞどうぞ、消毒お願いしますね~」
現地スタッフのあまりにも明るい声が、工場の不気味さを逆に引き立てた。
「やば♡死体パンとか食べるメメント・モリじゃん!♡」
スマホを構えるウラヌスの目はキラッキラに輝いていた。
「死してなお美味しい!エンヴィニアクッキング!!
タグは《#死を喰え》《#マジやばスイーツ》でいいかな☆」
レイスはというと、パンの切れ端を指先で弄びながら、口の端だけで笑った。
「死を思え、じゃねぇんだな……死を喰え、か。アツいな」
「これ喰って生き延びたら、もう人生ボーナスタイムだろ」
言葉に皮肉と諦念の温度が混ざる。地獄の入口を笑って越えていくような声だった。
「アンパンマンだな」
ぼそりとサタヌスが言った。パンをちぎり、内部のクリームを確かめながら続ける。
「違いは、顔がうめぇんじゃなくて、顔にされたヤツがうめぇってことだけどな」
苦笑いひとつ。
「作者には謝っとく。すまんやなせ」
ユピテルは、その中で最も冷静だった。というより、どこか“肯定的”ですらあった。
「なる。そりゃうめぇわけだわ」
「苦しみの詰まった生肉と、魔力濃縮体……そんでパンに詰めて“妬みごと蒸す”。
美味くない理由がねぇだろ?」
まるで高級料理のレシピを読み上げるかのように、飄々と。だが、その瞳だけが鋭く光っていた。
かくして“死を喰う者たち”の、愉快で異常なパン工場見学ツアーは、静かに始まりを告げた。
「本日の見学、ありがとうございました~♪」
パン工場の出口で、職員が満面の笑顔で手渡してきた袋には。
魔素発酵パンが4つ――ラベルにはしっかりこう記されていた。
《情念:嫉妬/抽出者:カリスト・クリュオス》
一瞬、空気が止まった。
ウラヌスが最初に声を上げた。
「ユッピー!!ボーナスタイムだよこれは!!!」
「カー君が……食える!!」
目がキラッキラに輝いている。語彙は完全にアウト。
サタヌスが全力で叫んだ。
「カニバリズムじゃねぇか!!!!」
「副官だぞ!?副官だぞ!?それ食うって倫理がくっそバグってるからな!?」
ユピテルは一拍だけ黙った。
そして、ものすごく真剣な顔で、パンを手に取った。
「副官は食べ物じゃないンだが……!?」
「だが……犬に喰わせるのも癪だ。俺が食う」
レイスが指笛を吹いた。
「ヒュ~、男気ある~」
……そんな男気、誰も求めてない。
「ちげぇんだよ、レイス。そういう“義の男”展開じゃねぇからこれ!!」
「誰もカリスト食えって言ってねぇのに、勝手に美談にすんな!!」
ユピテルはパンを軽く投げ、片手でキャッチしながら小声で呟いた。
「“副官を味わう”って言い回し、興奮するな……いや、なんでもない」
全員が無言になった。
その静寂のなか、ウラヌスだけがパンの袋をじっと見つめていた。
「これ冷凍すれば……夏のかき氷にできるかな♡」
レイスはそっと袋を置いた。
サタヌスはそれを見て言った。
「……誰かこの女を止めろ」
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《エンヴィニア帝国・螺旋城》
薄緑の陽が差し込む中庭で、ひときわ静けさの支配するティーテーブル。
幾何学模様の石畳、流れるような意匠の噴水、そして整えられすぎた草花。
まるで「自然」すらも“演出された美”でなければ価値がないと語るような空間だった。
その中央で、一人の青年がアフタヌーンティーを囲んでいた。
カリスト・クリュオス。
現在はロト・エンヴィニア-サロメの夫となることを運命づけられた男。
漆黒の髪に、翠の瞳。肌は陶器のように冷たく、動きは人形のように静かだった。
今日も変わらず、午後の茶会。
だが―いつもの三割増しで、無言。
ティーカップを口に運ぶ指へ力がこもっていく。
その白磁の器は、数秒後には砕ける運命にあった。
隣に立つ騎士が、何気ない言葉を投げかけた。
「ロト様も……随分と、エンヴィニアの風土に染まってきましたね」
「その翠に震える瞳、とても御美しいですよ」
言葉に、反応はない。
ただ、カリストの瞳がほんの一瞬、細くなった。
(……何か今。尊厳が、踏み躙られた音がした気がする)
カリストは思った。
誰かが、どこかで、自分をネタに笑っている。
その「気配」だけが、鮮明に伝わってくる。
(ユピテル様に踏まれるのはいい)
(だが、“かき氷”は違う)
(“食える”も違う)
(誰が食われてたまるか。私は、誰のオヤツでもない)
彼の中で、静かに何かが軋んだ。
そしてティーカップが、無言で砕けた。
ピシィ……という音が中庭に響き、メイドが飛び上がった。
「ひ、ひぃっ……!? ロ、ロト王子こわい……!」
怯える声をよそに、カリストは何も言わなかった。
表情は微動だにせず。
だが翠の瞳には、かすかに雷光が宿っていた。
(……合流したら、全員、殺す)
まるで誓いのように、心の中で呟かれた。
そしてまた静かに、ティーポットを新たに注ぐカリストの手元には。
あの忌まわしき“メロン色の何か”が無かったことになっていた。
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エンヴィニア神竜区・北環状路。
重たい夕焼けが下りていく中、クロノチームは“地獄のパン工場見学”を終えて帰途についていた。
空気に、甘くて涼やかな、どこかメロンのような香りが混ざっていた。
魔素と情念が凝縮された“感情抽出系スイーツ”の残り香だった。
「うわ♡この香り、カー君だよ♡」
先頭を歩いていたウラヌスが、パンの袋を胸に抱きしめながら言った。
目は完全にとろけていた。
「なんだろ……この副官感♡ 癖になる♡」
「お持ち帰りできてよかったぁ~♪」
サタヌスは半笑いで肩をすくめる。
「なぁレイス……これ、カリストに直接見せたらどうなると思う?」
レイスは笑っていた。
だがその目はマジだった。
「……半径5kmが、ツンドラになる。」
「うっかり一口かじっただけで、体温が“しあわせ0℃”に下がるぞ」
だが、その空気を打ち破るように、ユピテルが静かに言った。
「その時は、俺が溶かす」
一同、足を止めた。
「……お前、真顔で何言ってんの?」
「責任……って、何のだよ?」
ユピテルはパンのラベルを一瞥しながら、ため息交じりに答える。
「副官のエキスを喰った責任だろ。
……アイツの嫉妬、口に入れたら最後、魂まで焼かれる」
「なら、俺が喰って、俺が冷気もろとも抱きしめてやる。
他の奴には無理でも、俺なら出来る」
それを聞いたレイスは、顔を手で覆った。
「……お前が一番病んでるのかもしれねぇな……」
ウラヌスだけはキラキラした目でユピテルを見上げていた。
「……うわ、いいなそれ。
今度カー君が氷の絶対零度パンチしてきたら。
“その氷すら愛してる”って言ってあげて♡」
彼らは無事に帰還した。
副官はティーカップを握り潰していた。
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