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2章 とある女神サマ、行動開始
楽しい席替え(1)
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『それじゃあ、クラスの担任の名前を教えなさい!』
それで俺がひれ伏し、尊敬し、崇拝する様になるのだろうか。
うーん……この感じだとこいつ自身が行動するみたいだな。
だとすると、テレビや自転車といった物的に妨害が出来ないぞ。
なら、嘘をいう手もあるか。
『ほら、早く』
……いや、それは無駄だな。
メイティーがスマホを右手に持っている。
神野さんみたいに千里眼で見る気なんだろう。
なら直接見られて、嘘だとすぐにばれてしまう。
スマホを奪い取ろうにも、こんな広い場所で飛んでいる奴からスマホを奪うなんて不可能だ。
仕方ない、ここは素直に答えておくか。黙っていてもうるさいだけだし。
「横永 たか子先生だ」
『横永 たか子……横永 たか子……この女性ね。大人と席がたくさんある大きな部屋にいるわね』
何かしらの用事が無ければ、職員室に居るわな。
『え~と……場所は……あそこの部屋ね。ちょっと行ってくるから、ここで待ってて~』
メイティーが校舎2階にある職員室へ飛んで、すり抜けて入って行った。
何をやるつもりなんだかわからんが、もはやこの状況だと俺に止める手段は無い。
「ここで待てと言っていたが……こんな所で、待っていわれるわけがないだろう」
待つ意味が無いし、あいつの言う事を聞く意味もない。
さっさ教室に行ってしまおう。
※
いやはや、まさか手ぶらで教室に入る日がくるなんて思いもしなかった。
遅刻や休みにならなかったけど、これはこれで後ろめたい気分。
まあこればかりは仕方ないと自分に言い聞かすしかない。
唯一の救いは、スマホとサイフは持っていた事。
普段からカバンに入れずポケットに入れていてよかった。
『いたあ!! 見つけたわ!!』
背後からメイティーの雄たけびが……。
この俺だけにしか声が聞こえないっていうのも困ったものだ。
どれだけ叫ぼうが、俺にしか被害が無いんだからな。
『ちょっと待っててって言ったじゃない! どうして、学校の中にいるのよ!』
あーもー、うるさいな。
口答えしても、またあーだこーだと騒ぐだろうから無視して教室に入ろうっと。
「あ、種島くん」
「――ふぇいっ!」
教室に入ったら、扉付近にいた神野さんに声を掛けられた。
完全に気を抜いていたから、変な声が漏れてしまった。
「ふぇいっ!」ってなんだよ、「ふぇいっ!」って。
神野さん、気持ち悪がっていないかな……。
「さっきは言えなかったけど、おはよう」
「え? あ、うん、おはよう……」
引いた顔も真顔にもなっていない。
良かった、今の変な声は聞こえていなかったらしい。
もしかして変な声が出てしまったと思い込んで……。
『プッ! 何今の「ふぇいっ」って声! ねぇねぇもう一回言って、もう一回』
やはり、思いっきり声を出していたらしい。
神野さんが気を利かしてスルーをしてくれたのかな。
にしても、こいつのニヤニヤした顔に腹立つ。
神野さんと同じ顔なのに、何故なんだろうか。
「春彦、遅かったじゃない。どこまで走っていたのよ」
「ハルルン~おはよぉ~」
香夏子が自分の席に座り、その前に神野さんと星木さん。
いつもの様に3人で話をしていたのか。
「星木さん、おはよう」
神野さん以外なら普通に挨拶は出来る。
やっぱり意識しちゃうと駄目だ。
「ちょっと、私には挨拶無し?」
「はいはい、おはよーさん」
香夏子に関したら、長い付き合いだから軽口をたたける。
神野さんともそんな仲になれたらいいんだけどな……。
とはいえ、変な声は出たものの普通に神野さんに挨拶できた。
いつもなら変に意識してキョドったりしてしまうのに。
『何? 人の顔をジロジロと見て』
そういえばこの女神って神野さんと瓜二つなのに、出会った時もその後も意識をしたり、キョドったりしなかったな。
理由はわからんが、もしかしたらその影響で神野さんに対して変に意識をしなくったのだろうか。
『もう~いくらアタシが美人だからって惚れちゃ駄目よ。貴方の相手はあの娘なんだら』
美人に関しては否定はしない。
だが、お前に惚れる事は無いよ。
それだけは断言できる。
『ところでさ、あの娘の傍にいる2人は誰なの?』
「ん? あー……」
この感じだと企みとかじゃなくて、普通に聞いてきたようだ。
なら普通に答えても大丈夫かな。
「あの背が高くて、金髪セミロングが金森 香夏子、義秋と同じで俺と小学校からの友達だ。高校1年の時に神野さんと仲良くなって、その経緯で俺と神野さんは知り合ったんだ」
神野さんを紹介された時は驚いた。
最初は活発で多少ガサツな香夏子の友達だから同じタイプだと思ったんだが、それは違った。
完全に正反対のタイプで、お淑やかの気遣いの娘だった。
メイティーとなら香夏子と意気投合していただろうな。
「それから、くせっ毛のミディアムヘアでちっちゃい方が星木 美冬、香夏子と中学校で友達になって一緒にこの高校に受けたんだと」
小学生に間違えられてしまうほど童顔で背が低い。
前にみんなで映画を見に行った時も、普通にスタッフさんから小学生の料金を言われる始末。
いつも眠そうに半目をしているけど、この手の話になるとカッと見開いて無言ですごい圧をかけて来てすごく怖い。
だから俺らの間ではそれは禁句状態になっていたりもする。
『わかったわ。え~と……金森 香夏子、星木 美冬っと……』
あれ? なんかメイティーが2人の名前をぼやきつつ、スマホをいじっている。
もしかして、メモってらっしゃる? 俺、やっちゃっいました?
「は~い、みんな席について~日直、号令~」
担任の横井先生が教室に入って来た。
もう予冷のチャイムが鳴っていたのか。
「起立、気をつけ、礼、着席」
「え~と、突然ですが今から席替えをしま~す」
へ? 席替え?
本当に突然だな、みんなも動揺してザワザワしている。
「先生、どうしてですか?」
学級委員長が手をあげて、当然の質問をした。
「ん~それがね、どうしてか絶対に席替えをしないといけない気になって……」
答えになっていない。
なにそれ、先生大丈夫かな。
『どうやらうまくいったみたいね……ふふ……』
メイティーが小声で言ったのを俺は聞き逃さなかった。
はい、全てわかりました! これはメイティーの仕業で、横井先生に対して何かをしたんだ!
これって思いっきり人の心に干渉しているよな!?
それは駄目じゃなかったのかよ!!
それで俺がひれ伏し、尊敬し、崇拝する様になるのだろうか。
うーん……この感じだとこいつ自身が行動するみたいだな。
だとすると、テレビや自転車といった物的に妨害が出来ないぞ。
なら、嘘をいう手もあるか。
『ほら、早く』
……いや、それは無駄だな。
メイティーがスマホを右手に持っている。
神野さんみたいに千里眼で見る気なんだろう。
なら直接見られて、嘘だとすぐにばれてしまう。
スマホを奪い取ろうにも、こんな広い場所で飛んでいる奴からスマホを奪うなんて不可能だ。
仕方ない、ここは素直に答えておくか。黙っていてもうるさいだけだし。
「横永 たか子先生だ」
『横永 たか子……横永 たか子……この女性ね。大人と席がたくさんある大きな部屋にいるわね』
何かしらの用事が無ければ、職員室に居るわな。
『え~と……場所は……あそこの部屋ね。ちょっと行ってくるから、ここで待ってて~』
メイティーが校舎2階にある職員室へ飛んで、すり抜けて入って行った。
何をやるつもりなんだかわからんが、もはやこの状況だと俺に止める手段は無い。
「ここで待てと言っていたが……こんな所で、待っていわれるわけがないだろう」
待つ意味が無いし、あいつの言う事を聞く意味もない。
さっさ教室に行ってしまおう。
※
いやはや、まさか手ぶらで教室に入る日がくるなんて思いもしなかった。
遅刻や休みにならなかったけど、これはこれで後ろめたい気分。
まあこればかりは仕方ないと自分に言い聞かすしかない。
唯一の救いは、スマホとサイフは持っていた事。
普段からカバンに入れずポケットに入れていてよかった。
『いたあ!! 見つけたわ!!』
背後からメイティーの雄たけびが……。
この俺だけにしか声が聞こえないっていうのも困ったものだ。
どれだけ叫ぼうが、俺にしか被害が無いんだからな。
『ちょっと待っててって言ったじゃない! どうして、学校の中にいるのよ!』
あーもー、うるさいな。
口答えしても、またあーだこーだと騒ぐだろうから無視して教室に入ろうっと。
「あ、種島くん」
「――ふぇいっ!」
教室に入ったら、扉付近にいた神野さんに声を掛けられた。
完全に気を抜いていたから、変な声が漏れてしまった。
「ふぇいっ!」ってなんだよ、「ふぇいっ!」って。
神野さん、気持ち悪がっていないかな……。
「さっきは言えなかったけど、おはよう」
「え? あ、うん、おはよう……」
引いた顔も真顔にもなっていない。
良かった、今の変な声は聞こえていなかったらしい。
もしかして変な声が出てしまったと思い込んで……。
『プッ! 何今の「ふぇいっ」って声! ねぇねぇもう一回言って、もう一回』
やはり、思いっきり声を出していたらしい。
神野さんが気を利かしてスルーをしてくれたのかな。
にしても、こいつのニヤニヤした顔に腹立つ。
神野さんと同じ顔なのに、何故なんだろうか。
「春彦、遅かったじゃない。どこまで走っていたのよ」
「ハルルン~おはよぉ~」
香夏子が自分の席に座り、その前に神野さんと星木さん。
いつもの様に3人で話をしていたのか。
「星木さん、おはよう」
神野さん以外なら普通に挨拶は出来る。
やっぱり意識しちゃうと駄目だ。
「ちょっと、私には挨拶無し?」
「はいはい、おはよーさん」
香夏子に関したら、長い付き合いだから軽口をたたける。
神野さんともそんな仲になれたらいいんだけどな……。
とはいえ、変な声は出たものの普通に神野さんに挨拶できた。
いつもなら変に意識してキョドったりしてしまうのに。
『何? 人の顔をジロジロと見て』
そういえばこの女神って神野さんと瓜二つなのに、出会った時もその後も意識をしたり、キョドったりしなかったな。
理由はわからんが、もしかしたらその影響で神野さんに対して変に意識をしなくったのだろうか。
『もう~いくらアタシが美人だからって惚れちゃ駄目よ。貴方の相手はあの娘なんだら』
美人に関しては否定はしない。
だが、お前に惚れる事は無いよ。
それだけは断言できる。
『ところでさ、あの娘の傍にいる2人は誰なの?』
「ん? あー……」
この感じだと企みとかじゃなくて、普通に聞いてきたようだ。
なら普通に答えても大丈夫かな。
「あの背が高くて、金髪セミロングが金森 香夏子、義秋と同じで俺と小学校からの友達だ。高校1年の時に神野さんと仲良くなって、その経緯で俺と神野さんは知り合ったんだ」
神野さんを紹介された時は驚いた。
最初は活発で多少ガサツな香夏子の友達だから同じタイプだと思ったんだが、それは違った。
完全に正反対のタイプで、お淑やかの気遣いの娘だった。
メイティーとなら香夏子と意気投合していただろうな。
「それから、くせっ毛のミディアムヘアでちっちゃい方が星木 美冬、香夏子と中学校で友達になって一緒にこの高校に受けたんだと」
小学生に間違えられてしまうほど童顔で背が低い。
前にみんなで映画を見に行った時も、普通にスタッフさんから小学生の料金を言われる始末。
いつも眠そうに半目をしているけど、この手の話になるとカッと見開いて無言ですごい圧をかけて来てすごく怖い。
だから俺らの間ではそれは禁句状態になっていたりもする。
『わかったわ。え~と……金森 香夏子、星木 美冬っと……』
あれ? なんかメイティーが2人の名前をぼやきつつ、スマホをいじっている。
もしかして、メモってらっしゃる? 俺、やっちゃっいました?
「は~い、みんな席について~日直、号令~」
担任の横井先生が教室に入って来た。
もう予冷のチャイムが鳴っていたのか。
「起立、気をつけ、礼、着席」
「え~と、突然ですが今から席替えをしま~す」
へ? 席替え?
本当に突然だな、みんなも動揺してザワザワしている。
「先生、どうしてですか?」
学級委員長が手をあげて、当然の質問をした。
「ん~それがね、どうしてか絶対に席替えをしないといけない気になって……」
答えになっていない。
なにそれ、先生大丈夫かな。
『どうやらうまくいったみたいね……ふふ……』
メイティーが小声で言ったのを俺は聞き逃さなかった。
はい、全てわかりました! これはメイティーの仕業で、横井先生に対して何かをしたんだ!
これって思いっきり人の心に干渉しているよな!?
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