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第四章 悪魔四天王「斬風のバルフライ」VS豪拳
7 『力がみなぎってきたぞぉおおおおおおおお!!』
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とにかく何を渡していたのかはわかった、わかったのだが……。
「爺さんは効果が切れれば体に負担が掛かることは知っておるのだろう? だとしたら何故そんなものを? フェリシアも躊躇するくらいのもなのに」
そもそも、爺さんにそんなもの必要なのかが疑問なんだが。
「はい……実は……ダリル様はご自身が老いで体力が落ちてなのを気にしていましたです、なのでこの先で役立たずになってはデール様達に申し訳が立たないとおっしゃられて、いざという時しか飲まないと約束をしてあの薬を渡しましたですが……」
あれで体力が落ちてきているとか……その時点で嘘を言っているようにしか思えぬぞ。
「見事に約束を破っておるな、すでに飲んでおったし」
「……はい……」
本当に自由だな、あの爺さんは。
「……なんか……すみません、フェリシア殿……」
「え!? 何故ベルトラ様が謝るのです!?」
あ~そうか、2人が身内だという話はしておらんだな。
しかし……意外だ、爺さんがそんな事を気にしていたとは、少し見直したぞ、ほんの少しだが。
※
「うおおおおおお!!」
う~む……バルフライの方は変わらず見えないから爺さんがただただ叫んで踊っているだけが続いているこの状況はあまりにもシュールすぎるぞ、かといって我輩達は手が出せないからな~……ん? 気のせいか、爺さんの踊りがさっきより鈍くなってきているような。
「なぁ、我輩には爺さんの動きが鈍く見えてきたのだが……気のせいか?」
「いえ、私もそれを思いました。先ほどより踊りのキレがなくなってきています」
おいおい……今踊りって言い張ったぞ、こいつ。
「確かに私の目でも踊りのキレが……もしかして、ダリル様の薬の効き目が切れ始めているかもしれないです」
あ~やはり気のせいではなかったか。というか踊りと言ってやるなよ、あれでも真剣勝負なのだぞ……あれでも。
「ダリ爺!! もっと腰にキレを!! こうだよこう!」
お前が腰振ってどうする、もはや何の応援だそれ。
「ちっ! もう効き目が切れるとは――くっ!」
ああ……爺さんがどんどん傷が付いていっておる、このままだと――。
「……おいおい、あれだけ啖呵を切っといてもう我輩たちの出番か?」
「っ!? こらぁ! 勇者殿! 心の声が漏れておる――っとあぶな!」
おっと、変な事言って爺さんの邪魔をしてしまった。というか今ボソッと言ったと思うのだが聞こえてしまったか。
「我を、無視し、仲間と会話、とは、余裕、だな!」
あ、今一瞬バルフライの姿が見えたが、少しキレてたぞ……あいつは怒ると目が赤くなるからな。
「お前をっ無視する余裕なんぞ、ないわ! くそっ集中が乱れた! 恨むぞ、勇者殿――っ!」
と文句を言いつつ避け続けているではないか。
「あ~すまんすまん」
「本気で! そう思っておるっのか!? わっと! くそ!!」
何とか持ち直した……か?
しかし、最近つい思った事を口に出してしまうクセが付いてしまった気がする、これは治さないといつかポロっと我輩が魔王関係である事を言ってしまいそう――いやいや! ちょっと待て! そもそも魔王関係ではなく我輩は魔王ではないか! ……最近その自覚も薄れてきておる気がするぞ。
とりあえずそれは置いといて――。
「フェリシア、あの薬の効果時間は短いのか? 戦い始めて時間はほとんどかかっておらぬと思うのだが」
「えと……何時飲んだのか分からないので正確には……ただ半日は効果が続くはずなのですが……」
ふむ、それはおかしいな話だな。
「半日だと部屋にこもっていた時に飲んだ事になるが……そんな訳あるまい、あの薬を渡しておったのは日が落ちてからだしな」
「はい……そうなんです」
「ん? あの薬ならデール達来るちょっと前に飲んでえったぁあ!! なんでまた頭を叩くの!?」
「さっさと言わない貴様が悪いわ!」
まったく、こいつときたら先に言えっての!
「とにかく、そうだとするとかなり効果時間が短いぞ。一体どういう事だ?」
「恐らくですが豪魔の篭手のせいだと思うです」
あの豪魔の篭手が原因?
「わかるように説明してくれぬか」
「えと、豪魔の篭手は魔力消費と体への負担が相当と言っていましたですよね、恐らくですが薬の許容範囲を超えてしまってそれで効き目が早く切れたのだと思いますです」
「許容範囲を超えた……か、なるほどな」
「それはありえない話ではないと思います。ダリル様の若い頃も極力使わないようにしていたらしいですし」
極力とはいえ、あれを普通に使っていた若い頃の爺さんってどんな化け物だったのだ。
「……薬の効き目が切れるとなると爺さんはどうする気なのだ?」
やはり我輩達の出番に――。
「出番なぞないわ!!」
今のは口にしてないのに心を読まれた!?
「ええい! 効果が切れたのなら……こうするまでじゃああああああ!! んぐんぐんぐんぐ!!」
「ちょ!」
爺さんの奴!! ビンに入っていた薬を全部飲みやがった!!
「――っ!! ダリル様、それな事をなさってはだめです!!」
「おいおい! あんな事して大丈夫なのか!?」
「大丈夫なわけないです! あんな事をすればもう薬ではなく毒です!」
そうだよな、素人が見ても問題ありとしか思えん。
「今でさえ体の負担がかなり大きいのに切れると更に、か……それは毒どころかもはや劇薬だな」
「かは~~~力がみなぎってきたぞぉおおおおおおおお!! ウリイイイイイイイイイ!!」
何か爺さんの口から煙が出てきておるし目が充血しておるし! 台詞もなんかハイテンションな悪役っぽいし!!
「いくぞおおおおお!! おりゃぁ!!」
っ!! 爺さんの姿が消えたぞ!?
「ダ~ッハハハハ! やっと貴様の動きについてこれるようになった!」
「っ! なん、だと!?」
バルフライの動きについて行ってとうとう爺さんの姿も見えなくなってしまった……本当に人間なのかあの爺さん……。
すごい……確かにすごいが、そのせいで誰もいない場所を見るだけになってしまったのだが。
「いけ! そこだ! ああ! 危ない! ダリ爺がんばれぇ!!」
……こいつがうらやましく思えてきた。
「爺さんは効果が切れれば体に負担が掛かることは知っておるのだろう? だとしたら何故そんなものを? フェリシアも躊躇するくらいのもなのに」
そもそも、爺さんにそんなもの必要なのかが疑問なんだが。
「はい……実は……ダリル様はご自身が老いで体力が落ちてなのを気にしていましたです、なのでこの先で役立たずになってはデール様達に申し訳が立たないとおっしゃられて、いざという時しか飲まないと約束をしてあの薬を渡しましたですが……」
あれで体力が落ちてきているとか……その時点で嘘を言っているようにしか思えぬぞ。
「見事に約束を破っておるな、すでに飲んでおったし」
「……はい……」
本当に自由だな、あの爺さんは。
「……なんか……すみません、フェリシア殿……」
「え!? 何故ベルトラ様が謝るのです!?」
あ~そうか、2人が身内だという話はしておらんだな。
しかし……意外だ、爺さんがそんな事を気にしていたとは、少し見直したぞ、ほんの少しだが。
※
「うおおおおおお!!」
う~む……バルフライの方は変わらず見えないから爺さんがただただ叫んで踊っているだけが続いているこの状況はあまりにもシュールすぎるぞ、かといって我輩達は手が出せないからな~……ん? 気のせいか、爺さんの踊りがさっきより鈍くなってきているような。
「なぁ、我輩には爺さんの動きが鈍く見えてきたのだが……気のせいか?」
「いえ、私もそれを思いました。先ほどより踊りのキレがなくなってきています」
おいおい……今踊りって言い張ったぞ、こいつ。
「確かに私の目でも踊りのキレが……もしかして、ダリル様の薬の効き目が切れ始めているかもしれないです」
あ~やはり気のせいではなかったか。というか踊りと言ってやるなよ、あれでも真剣勝負なのだぞ……あれでも。
「ダリ爺!! もっと腰にキレを!! こうだよこう!」
お前が腰振ってどうする、もはや何の応援だそれ。
「ちっ! もう効き目が切れるとは――くっ!」
ああ……爺さんがどんどん傷が付いていっておる、このままだと――。
「……おいおい、あれだけ啖呵を切っといてもう我輩たちの出番か?」
「っ!? こらぁ! 勇者殿! 心の声が漏れておる――っとあぶな!」
おっと、変な事言って爺さんの邪魔をしてしまった。というか今ボソッと言ったと思うのだが聞こえてしまったか。
「我を、無視し、仲間と会話、とは、余裕、だな!」
あ、今一瞬バルフライの姿が見えたが、少しキレてたぞ……あいつは怒ると目が赤くなるからな。
「お前をっ無視する余裕なんぞ、ないわ! くそっ集中が乱れた! 恨むぞ、勇者殿――っ!」
と文句を言いつつ避け続けているではないか。
「あ~すまんすまん」
「本気で! そう思っておるっのか!? わっと! くそ!!」
何とか持ち直した……か?
しかし、最近つい思った事を口に出してしまうクセが付いてしまった気がする、これは治さないといつかポロっと我輩が魔王関係である事を言ってしまいそう――いやいや! ちょっと待て! そもそも魔王関係ではなく我輩は魔王ではないか! ……最近その自覚も薄れてきておる気がするぞ。
とりあえずそれは置いといて――。
「フェリシア、あの薬の効果時間は短いのか? 戦い始めて時間はほとんどかかっておらぬと思うのだが」
「えと……何時飲んだのか分からないので正確には……ただ半日は効果が続くはずなのですが……」
ふむ、それはおかしいな話だな。
「半日だと部屋にこもっていた時に飲んだ事になるが……そんな訳あるまい、あの薬を渡しておったのは日が落ちてからだしな」
「はい……そうなんです」
「ん? あの薬ならデール達来るちょっと前に飲んでえったぁあ!! なんでまた頭を叩くの!?」
「さっさと言わない貴様が悪いわ!」
まったく、こいつときたら先に言えっての!
「とにかく、そうだとするとかなり効果時間が短いぞ。一体どういう事だ?」
「恐らくですが豪魔の篭手のせいだと思うです」
あの豪魔の篭手が原因?
「わかるように説明してくれぬか」
「えと、豪魔の篭手は魔力消費と体への負担が相当と言っていましたですよね、恐らくですが薬の許容範囲を超えてしまってそれで効き目が早く切れたのだと思いますです」
「許容範囲を超えた……か、なるほどな」
「それはありえない話ではないと思います。ダリル様の若い頃も極力使わないようにしていたらしいですし」
極力とはいえ、あれを普通に使っていた若い頃の爺さんってどんな化け物だったのだ。
「……薬の効き目が切れるとなると爺さんはどうする気なのだ?」
やはり我輩達の出番に――。
「出番なぞないわ!!」
今のは口にしてないのに心を読まれた!?
「ええい! 効果が切れたのなら……こうするまでじゃああああああ!! んぐんぐんぐんぐ!!」
「ちょ!」
爺さんの奴!! ビンに入っていた薬を全部飲みやがった!!
「――っ!! ダリル様、それな事をなさってはだめです!!」
「おいおい! あんな事して大丈夫なのか!?」
「大丈夫なわけないです! あんな事をすればもう薬ではなく毒です!」
そうだよな、素人が見ても問題ありとしか思えん。
「今でさえ体の負担がかなり大きいのに切れると更に、か……それは毒どころかもはや劇薬だな」
「かは~~~力がみなぎってきたぞぉおおおおおおおお!! ウリイイイイイイイイイ!!」
何か爺さんの口から煙が出てきておるし目が充血しておるし! 台詞もなんかハイテンションな悪役っぽいし!!
「いくぞおおおおお!! おりゃぁ!!」
っ!! 爺さんの姿が消えたぞ!?
「ダ~ッハハハハ! やっと貴様の動きについてこれるようになった!」
「っ! なん、だと!?」
バルフライの動きについて行ってとうとう爺さんの姿も見えなくなってしまった……本当に人間なのかあの爺さん……。
すごい……確かにすごいが、そのせいで誰もいない場所を見るだけになってしまったのだが。
「いけ! そこだ! ああ! 危ない! ダリ爺がんばれぇ!!」
……こいつがうらやましく思えてきた。
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