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2章 二人の逃走と追跡
レインの書~追跡・1~
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アタシを覆っていた竜巻の威力が落ちて来た。
これなら普通に出れそうね。
「……っ」
竜巻の先を抜けるとデュラハン、ラティアちゃん、黒髪の使い魔の姿は一切ない。
デュラハンだから愛馬の首無し馬に乗って、この場から去ったと考えるのが自然か。
いくらアタシの脚でも今から馬を追いかけるのは無理があるわ。
まぁさっきの騒動でいくつかわかった事があるし、ここはジョシュアが来るのを待って……。
「おーい! レインー!」
お、噂をすればジョシュアがアタシに向かって走ってきた。
タイミングよく来てくれたのは良いんだけど……どうせなら最初からこの場に居てほしかった。
そうすればデュラハンを討伐する事が出来たかもしれないのに。
「はぁーはぁー丘から、大きな竜巻が見えて……大急ぎで来たんだけど、何があったの?」
そう……数刻前、あのジョシュアのわがままさえ無ければ――。
◇◆◇◆
今日は6月11日。
「はあ~」
手帳に書かれているカレンダーの日付を見てため息が出てしまう。
本来ならリリクスにつくまで2日程度なんだけど、なんと5日もかかってしまった。
それもこれも……。
「いやだ! いやだったらいやだ!」
ベッドの布団に潜り込んでダンゴムシの様に丸まっているジョシュアのせいだ。
「はああ~」
その姿を見てまたため息が出てしまう。
アタシ的にため息をすると気分が落ち込むから、出来る限りしないようにはしているんだけど……このジョシュアの姿を見れば嫌でも出てしまう。
組合から引きずり出した後は諦めて歩いていたのにな……それがどんどんと歩く速度が遅くなって、予定よりも2日遅れでリリクスに到着。
そして宿に一泊して、今日の朝ジョシュアの部屋へ迎えに行ったらこの有り様である。
こんな事になるのなら直接現場に行くべきだったわ。
「ジャイアントスネークが討伐されるまで絶対に動かないからね!」
いや、アタシ達が動かないとジャイアントスネークが討伐されないじゃない。
狩人で索敵能力の高いジョシュアが居た方がいいんだけど……仕方ない、このままだと無駄に時間が過ぎていくだけだしアタシ一人で討伐に行くしかないか。
「わかったわ。じゃあアタシが一人で行って来る」
「うう……」
にしても、ジョシュアがここまでヘビ嫌いだとは思いもしなかったわ。
過去に何かあったのかしら?
※
リリクスの周辺を見回った後、この辺りを一望出来そうな丘まで来たものの……。
「ん~……」
周辺を見わたしても、ジャイアントスネークの姿や這いずった跡も無し。
あるのはお金持ちが住んでいそうな館1軒と、この丘の上に聳え立つ大きな樹が1本のみ。
「ん~……ん~? ここはどうかな……」
大きな樹の下へ行き見上げてみる。
こんな大きな樹の上にいる場合もあるんだけど……。
「……いないな~」
影も形も無し。
これだけ探してもジャイアントスネークの姿は疎か痕跡まで見つからないのはおかしすぎるわ。
「ガセの依頼だったのかしら?」
それはそれで良かったとは思うけど、ちゃんと確認してから依頼は出してほしいわ。
オーウェンにもちゃんと言っておかないとね。
さて、それじゃあリリクスの街に帰ろっと。
「……?」
なんかガシャガシャと音がするなと思ったら、プレートアーマーを着た人がこっちに向かって走って来ているじゃない! え? アタシ何かしでかした?
何も身に覚えがないんだけど……。
「――シャアアアアアアアア!」
「えっ?」
アタシの死角になっていた樹の影から、ジャイアントスネークが飛び出して来た。
しかも、そのジャイントスネークはまだまだ子供で体長が約2~3mほど。
確かに依頼書にはジャイアントスネークのサイズが書かれていなかった、それをアタシが勝手に大物サイズと勘違いし大雑把な捜索をしてしまった。
これは完全に身から出た錆だ……。
――ガキーンッ
「ハガッ!?」
「きゃっ!」
いたた……プレートアーマーの人に弾き飛ばされた。
ジャイアントスネークには噛まれなくて済んだけど、お尻を思いっきり打っちゃった。
って、お尻の痛みなんてどうでもいい! プレートアーマーの人は!?
「っ!」
ジャイントスネークがプレートアーマーの人の右腕に噛みついている。
アタシを庇ったばかりに!
「ガアアアアアアアアアアアアア!」
大変だ、ジャイントスネークがプレートアーマーの人の体に巻き付き始めた。
噛みつきが失敗したから全身を締めあげるつもりなんだわ。
そんな事をさせない! 今すぐ助け――。
「へっ?」
手助けをしようとメイスを握りしめた瞬間ガチャンと言う音して、そっちを振り向くとアーメットが転がっていた。
多分ジャイアントスネークがプレートアーマーの人の首を絞めようと巻き付いて、その勢いでアーメットが外れて飛んでしまったんだろう。
普通ならアーメットが外れたくらいで動揺なんてしない……けど今のアタシはその事に動揺して体が全く動かなくなってしまった。
何故なら外れたアーメットの下には何も無い。
そう、あるべきはずの 頭部が無かったからだ。
にもかかわらず、プレートアーマーの方は必死に体を動かしてジャイアントスネークに抵抗している……。
これは一体全体どういう事なのよ!?
これなら普通に出れそうね。
「……っ」
竜巻の先を抜けるとデュラハン、ラティアちゃん、黒髪の使い魔の姿は一切ない。
デュラハンだから愛馬の首無し馬に乗って、この場から去ったと考えるのが自然か。
いくらアタシの脚でも今から馬を追いかけるのは無理があるわ。
まぁさっきの騒動でいくつかわかった事があるし、ここはジョシュアが来るのを待って……。
「おーい! レインー!」
お、噂をすればジョシュアがアタシに向かって走ってきた。
タイミングよく来てくれたのは良いんだけど……どうせなら最初からこの場に居てほしかった。
そうすればデュラハンを討伐する事が出来たかもしれないのに。
「はぁーはぁー丘から、大きな竜巻が見えて……大急ぎで来たんだけど、何があったの?」
そう……数刻前、あのジョシュアのわがままさえ無ければ――。
◇◆◇◆
今日は6月11日。
「はあ~」
手帳に書かれているカレンダーの日付を見てため息が出てしまう。
本来ならリリクスにつくまで2日程度なんだけど、なんと5日もかかってしまった。
それもこれも……。
「いやだ! いやだったらいやだ!」
ベッドの布団に潜り込んでダンゴムシの様に丸まっているジョシュアのせいだ。
「はああ~」
その姿を見てまたため息が出てしまう。
アタシ的にため息をすると気分が落ち込むから、出来る限りしないようにはしているんだけど……このジョシュアの姿を見れば嫌でも出てしまう。
組合から引きずり出した後は諦めて歩いていたのにな……それがどんどんと歩く速度が遅くなって、予定よりも2日遅れでリリクスに到着。
そして宿に一泊して、今日の朝ジョシュアの部屋へ迎えに行ったらこの有り様である。
こんな事になるのなら直接現場に行くべきだったわ。
「ジャイアントスネークが討伐されるまで絶対に動かないからね!」
いや、アタシ達が動かないとジャイアントスネークが討伐されないじゃない。
狩人で索敵能力の高いジョシュアが居た方がいいんだけど……仕方ない、このままだと無駄に時間が過ぎていくだけだしアタシ一人で討伐に行くしかないか。
「わかったわ。じゃあアタシが一人で行って来る」
「うう……」
にしても、ジョシュアがここまでヘビ嫌いだとは思いもしなかったわ。
過去に何かあったのかしら?
※
リリクスの周辺を見回った後、この辺りを一望出来そうな丘まで来たものの……。
「ん~……」
周辺を見わたしても、ジャイアントスネークの姿や這いずった跡も無し。
あるのはお金持ちが住んでいそうな館1軒と、この丘の上に聳え立つ大きな樹が1本のみ。
「ん~……ん~? ここはどうかな……」
大きな樹の下へ行き見上げてみる。
こんな大きな樹の上にいる場合もあるんだけど……。
「……いないな~」
影も形も無し。
これだけ探してもジャイアントスネークの姿は疎か痕跡まで見つからないのはおかしすぎるわ。
「ガセの依頼だったのかしら?」
それはそれで良かったとは思うけど、ちゃんと確認してから依頼は出してほしいわ。
オーウェンにもちゃんと言っておかないとね。
さて、それじゃあリリクスの街に帰ろっと。
「……?」
なんかガシャガシャと音がするなと思ったら、プレートアーマーを着た人がこっちに向かって走って来ているじゃない! え? アタシ何かしでかした?
何も身に覚えがないんだけど……。
「――シャアアアアアアアア!」
「えっ?」
アタシの死角になっていた樹の影から、ジャイアントスネークが飛び出して来た。
しかも、そのジャイントスネークはまだまだ子供で体長が約2~3mほど。
確かに依頼書にはジャイアントスネークのサイズが書かれていなかった、それをアタシが勝手に大物サイズと勘違いし大雑把な捜索をしてしまった。
これは完全に身から出た錆だ……。
――ガキーンッ
「ハガッ!?」
「きゃっ!」
いたた……プレートアーマーの人に弾き飛ばされた。
ジャイアントスネークには噛まれなくて済んだけど、お尻を思いっきり打っちゃった。
って、お尻の痛みなんてどうでもいい! プレートアーマーの人は!?
「っ!」
ジャイントスネークがプレートアーマーの人の右腕に噛みついている。
アタシを庇ったばかりに!
「ガアアアアアアアアアアアアア!」
大変だ、ジャイントスネークがプレートアーマーの人の体に巻き付き始めた。
噛みつきが失敗したから全身を締めあげるつもりなんだわ。
そんな事をさせない! 今すぐ助け――。
「へっ?」
手助けをしようとメイスを握りしめた瞬間ガチャンと言う音して、そっちを振り向くとアーメットが転がっていた。
多分ジャイアントスネークがプレートアーマーの人の首を絞めようと巻き付いて、その勢いでアーメットが外れて飛んでしまったんだろう。
普通ならアーメットが外れたくらいで動揺なんてしない……けど今のアタシはその事に動揺して体が全く動かなくなってしまった。
何故なら外れたアーメットの下には何も無い。
そう、あるべきはずの 頭部が無かったからだ。
にもかかわらず、プレートアーマーの方は必死に体を動かしてジャイアントスネークに抵抗している……。
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