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5章 二人の巡り合い
アースの書~巡り合い・2~
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宿屋に戻ると、エイラは買って来た大き目のローブをさっそく羽織った。
「どう? 似合う? 似合うかな?」
エイラが上機嫌に俺の前で小躍りをしている。
羽根、尻尾共にローブの中に収まっているし、鱗が生えている手足もローブが大きいからちゃんと隠れているな。
これなら大人のローブを羽織った子供として問題は無いだろう。
大きな動きをして羽根、尻尾、鱗が見えない限りは……。
「うん、似合っているヨ、エイラ。え~ト……これはこっちニ……」
鍛冶屋を出た後、馬車の出る時間帯を確認。
まだ準備等で時間がかかるというので、俺とラティアは雑貨屋で旅に使う物を購入し、今その物をラティアがミノタウロスの皮袋に入れている。
俺はというとベッドの上に頭が置かれ、体はラティアが着けている。
動きにくいだろうから全部外した方がいいと言ったんだが、なぜかラティアはそれを拒否。
しかし、視界が狭いのは流石にやりにくいという事でこの状態になってしまっている。
「わ~い! この格好ならあ~しが姿を現していてもいいよね!」
『いいけど、絶対に手足を裾から出すなよ。無論、羽根と尻尾なんてもっての他だからな』
「わかってるって~」
本当に大丈夫かな。
その軽さがちょっと引っかかるんだよ。
『それと今は試しで羽織っているけど、姿を現していいのはアカニ村からだからな』
宿にはラティアが1人で泊まっている事になっている。
なのに、部屋からエイラが出てきたら色々と聞かれるのは目に見えている。
そうなった場合、誤魔化すのが大変だ。
「わかってるって~」
本当の本当に大丈夫かな。
俺も出来る限りフォローはしてやらないといけないが、限度というものがあるからな。
で、それはそれとしてあとの問題は……。
『ラティア、お金は少し出しておいて残りはミノタウロスの皮袋の底に隠す感じで入れておくんだ』
現在の多い所持金だ。
ミノタウロスの皮袋の底に隠すといっても、今入っているのはさっき買って来たローブの下になるんだが……まぁ身に付けているよりかは遥かに安全だと思う。
雑貨屋で買い物をしていた時は気が気じゃなかった。
「はイ。わかりましタ」
それにしてもエイラが路銀として持って帰って来た袋の中身が、そんなにも入っていたとは思いもしなかった。
硬貨と違い、紙幣だから袋のふくらみやラティアが重そうに持っていなかったから全然気が付かなかった……。
まぁ長時間家を離れるのだから持っていた方がいいとも考えられるけど……それにしても多すぎだろ。
そもそも、どうしてそんな大金がラティアの家にあったんだ?
言っちゃ悪いがストレイト家は貴族じゃないし、裕福な家でもない、ごく普通の一般な家庭だ。
死霊魔術師という特殊な魔術を使えるが、お金を稼げる職業? でもない。
貯蓄していたとも考えられるが……流石に100万ゴールドを貯めるとなると相当な節約をしないと駄目だ。
しかし、ラティアを見ている限りそんな極端な節約をしているという感じもしなかった。
んー……俺一人考えていても答えが出るわけもないか。
『なぁラティア、ちょっと聞いてもいいか?』
なら、これは直接本人に聞いた方が早い。
「……? 何でしょうカ」
『そのお金なんだが……どうしてそんなに持っているんだ?』
答えられないのなら答えられないで、これ以上追及するのは止めよう。
じゃないと、この先旅を続けられなくなるかもしれんしな。
「えと、旅をするのですからお金は少しでも多い方がいいかと思いましテ」
間違っていない、間違ってはいないのだが俺の聞きたいのはそこじゃない。
『そうじゃなくて……100万ゴールドという大金がどうして家にあったのかって事なんだ。疑いたくはないが金額が金額だけに気になってしまって……』
「あ~そういう事でしたカ。このお金は、お父様が残していったお金なんでス」
フランクさんが残していった?
……そういえば俺が目を覚ましたラティアの家って、以前お邪魔させてもらった家とは違ったな。
よくよく考えたら場所も全然違うじゃないか。
しかも、その家ではラティアが一人で住んでいた……まさか。
『……フランクさんは、どうなったんだ?』
「お父様ですカ?」
ラティアから悲しい事実を聞かされるだろう。
しかし、ちゃんと事実を受け止めなければいけない。
「今は西の大陸で元気にしていると思いますヨ」
『……そうか……フランクさんは西の大陸で元気に……へっ? 西の大陸?』
あれ? 俺の思っていた事と全然違うぞ。
いや、元気にしているのはそれはそれでいいんだが……何だろう、この複雑な気持ちは。
「はイ。ファルベインの戦いで功績を立てまして、今は帝国専属の特殊部隊で隊長をしていまス」
帝国専属の特殊部隊だって!?
しかも、あのフランクさんが隊長って……元は勇士の集まりだったのに出世したもんだな。
「お兄様も、その特殊部隊で副隊長として所属しているんですヨ」
親子で部隊を率いているのか。
なるほど、それでお金もあるわけね。
「で、お父様とお兄様は西の大陸へ派遣となりましてお母様もその付き添いニ。私は戦力外なので、足手まといになりたくないからこちらの大陸に残りましタ」
そんな事情があったのか。
あれ、でもそれだとおかしい事があるな。
『大体の事情は分かったけど、ラティアは何であの家に住んでいたんだ? 昔住んでいた場所だと駄目だったのか』
「それはですネ……私がここに残る事をお父様が最後まで反対していたのでス。ラティアと離れたくないし、こんな危険な所に娘一人を置いて行けるか! っテ」
フランクさん、ラティアを溺愛していたものな。
話を聞いただけでどんな風に駄々をこねていたのか想像がつく。
「それで、その話を聞いたお婆様がお父様と話し合いをしまして、治安が良くてお婆様が近くに住んでいるあの所に別荘を建てて住んでいたわけでス」
なるほどな。
どんなに権力を持とうが母親には頭が上がらなかったらしい。
『……ちょっと待て、そのお婆様に何も話さず旅に出るっていうのはまずくないか!?』
しかも、状況的に俺がラティアを連れ出しているじゃないか。
やばいやばいやばい、これは非常やばい。
今からでも遅くはない、ラティアを家に帰して……って、それだと俺が動けなくなってしまうじゃないか! 一体どうすればいいんだ!
「あ~それは大丈夫でス。お婆様は放任主義ですから、今旅に出ていますって手紙を送れば「そうか、気を付けてな」って返って来るだけですヨ」
ええ……本当にそれでいいのかよ。
いくら何でもそれは楽観的しすぎではないか。
『いや、でも……』
《まもなくアカニ村方面の馬車が出ます! お乗りの方は――》
宿屋の外から男性の声が聞こえて来た。
あれこれと話している内に馬車の出る準備が出来たらしい。
「あっもうじき馬車が出そうですヨ! 急ぎましょウ! ほら、エイラ! 早くローブを脱いで姿を消して!」
「わかってるって! だからそんなに焦らさないでよ!」
その声を聴いたラティアは、大慌てでエイラのローブを剥ぎ取り皮袋の中に詰め込んだ。
エイラは不満そうな顔をしつつ姿を消した。
「え~と、忘れ物は……無シ! じゃあ行きましょウ!」
ラティアが部屋から飛び出して行った。
『……ちょっと待って! ある! あるよ! 忘れ物がここにあるから!!』
ベッドの上に置かれた、俺の頭という忘れ物が!
「どう? 似合う? 似合うかな?」
エイラが上機嫌に俺の前で小躍りをしている。
羽根、尻尾共にローブの中に収まっているし、鱗が生えている手足もローブが大きいからちゃんと隠れているな。
これなら大人のローブを羽織った子供として問題は無いだろう。
大きな動きをして羽根、尻尾、鱗が見えない限りは……。
「うん、似合っているヨ、エイラ。え~ト……これはこっちニ……」
鍛冶屋を出た後、馬車の出る時間帯を確認。
まだ準備等で時間がかかるというので、俺とラティアは雑貨屋で旅に使う物を購入し、今その物をラティアがミノタウロスの皮袋に入れている。
俺はというとベッドの上に頭が置かれ、体はラティアが着けている。
動きにくいだろうから全部外した方がいいと言ったんだが、なぜかラティアはそれを拒否。
しかし、視界が狭いのは流石にやりにくいという事でこの状態になってしまっている。
「わ~い! この格好ならあ~しが姿を現していてもいいよね!」
『いいけど、絶対に手足を裾から出すなよ。無論、羽根と尻尾なんてもっての他だからな』
「わかってるって~」
本当に大丈夫かな。
その軽さがちょっと引っかかるんだよ。
『それと今は試しで羽織っているけど、姿を現していいのはアカニ村からだからな』
宿にはラティアが1人で泊まっている事になっている。
なのに、部屋からエイラが出てきたら色々と聞かれるのは目に見えている。
そうなった場合、誤魔化すのが大変だ。
「わかってるって~」
本当の本当に大丈夫かな。
俺も出来る限りフォローはしてやらないといけないが、限度というものがあるからな。
で、それはそれとしてあとの問題は……。
『ラティア、お金は少し出しておいて残りはミノタウロスの皮袋の底に隠す感じで入れておくんだ』
現在の多い所持金だ。
ミノタウロスの皮袋の底に隠すといっても、今入っているのはさっき買って来たローブの下になるんだが……まぁ身に付けているよりかは遥かに安全だと思う。
雑貨屋で買い物をしていた時は気が気じゃなかった。
「はイ。わかりましタ」
それにしてもエイラが路銀として持って帰って来た袋の中身が、そんなにも入っていたとは思いもしなかった。
硬貨と違い、紙幣だから袋のふくらみやラティアが重そうに持っていなかったから全然気が付かなかった……。
まぁ長時間家を離れるのだから持っていた方がいいとも考えられるけど……それにしても多すぎだろ。
そもそも、どうしてそんな大金がラティアの家にあったんだ?
言っちゃ悪いがストレイト家は貴族じゃないし、裕福な家でもない、ごく普通の一般な家庭だ。
死霊魔術師という特殊な魔術を使えるが、お金を稼げる職業? でもない。
貯蓄していたとも考えられるが……流石に100万ゴールドを貯めるとなると相当な節約をしないと駄目だ。
しかし、ラティアを見ている限りそんな極端な節約をしているという感じもしなかった。
んー……俺一人考えていても答えが出るわけもないか。
『なぁラティア、ちょっと聞いてもいいか?』
なら、これは直接本人に聞いた方が早い。
「……? 何でしょうカ」
『そのお金なんだが……どうしてそんなに持っているんだ?』
答えられないのなら答えられないで、これ以上追及するのは止めよう。
じゃないと、この先旅を続けられなくなるかもしれんしな。
「えと、旅をするのですからお金は少しでも多い方がいいかと思いましテ」
間違っていない、間違ってはいないのだが俺の聞きたいのはそこじゃない。
『そうじゃなくて……100万ゴールドという大金がどうして家にあったのかって事なんだ。疑いたくはないが金額が金額だけに気になってしまって……』
「あ~そういう事でしたカ。このお金は、お父様が残していったお金なんでス」
フランクさんが残していった?
……そういえば俺が目を覚ましたラティアの家って、以前お邪魔させてもらった家とは違ったな。
よくよく考えたら場所も全然違うじゃないか。
しかも、その家ではラティアが一人で住んでいた……まさか。
『……フランクさんは、どうなったんだ?』
「お父様ですカ?」
ラティアから悲しい事実を聞かされるだろう。
しかし、ちゃんと事実を受け止めなければいけない。
「今は西の大陸で元気にしていると思いますヨ」
『……そうか……フランクさんは西の大陸で元気に……へっ? 西の大陸?』
あれ? 俺の思っていた事と全然違うぞ。
いや、元気にしているのはそれはそれでいいんだが……何だろう、この複雑な気持ちは。
「はイ。ファルベインの戦いで功績を立てまして、今は帝国専属の特殊部隊で隊長をしていまス」
帝国専属の特殊部隊だって!?
しかも、あのフランクさんが隊長って……元は勇士の集まりだったのに出世したもんだな。
「お兄様も、その特殊部隊で副隊長として所属しているんですヨ」
親子で部隊を率いているのか。
なるほど、それでお金もあるわけね。
「で、お父様とお兄様は西の大陸へ派遣となりましてお母様もその付き添いニ。私は戦力外なので、足手まといになりたくないからこちらの大陸に残りましタ」
そんな事情があったのか。
あれ、でもそれだとおかしい事があるな。
『大体の事情は分かったけど、ラティアは何であの家に住んでいたんだ? 昔住んでいた場所だと駄目だったのか』
「それはですネ……私がここに残る事をお父様が最後まで反対していたのでス。ラティアと離れたくないし、こんな危険な所に娘一人を置いて行けるか! っテ」
フランクさん、ラティアを溺愛していたものな。
話を聞いただけでどんな風に駄々をこねていたのか想像がつく。
「それで、その話を聞いたお婆様がお父様と話し合いをしまして、治安が良くてお婆様が近くに住んでいるあの所に別荘を建てて住んでいたわけでス」
なるほどな。
どんなに権力を持とうが母親には頭が上がらなかったらしい。
『……ちょっと待て、そのお婆様に何も話さず旅に出るっていうのはまずくないか!?』
しかも、状況的に俺がラティアを連れ出しているじゃないか。
やばいやばいやばい、これは非常やばい。
今からでも遅くはない、ラティアを家に帰して……って、それだと俺が動けなくなってしまうじゃないか! 一体どうすればいいんだ!
「あ~それは大丈夫でス。お婆様は放任主義ですから、今旅に出ていますって手紙を送れば「そうか、気を付けてな」って返って来るだけですヨ」
ええ……本当にそれでいいのかよ。
いくら何でもそれは楽観的しすぎではないか。
『いや、でも……』
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あれこれと話している内に馬車の出る準備が出来たらしい。
「あっもうじき馬車が出そうですヨ! 急ぎましょウ! ほら、エイラ! 早くローブを脱いで姿を消して!」
「わかってるって! だからそんなに焦らさないでよ!」
その声を聴いたラティアは、大慌てでエイラのローブを剥ぎ取り皮袋の中に詰め込んだ。
エイラは不満そうな顔をしつつ姿を消した。
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