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7章 二人の炭鉱探索
アースの書~炭鉱探索・1~
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◇◆アース歴9年 7月6日◇◆
『大丈夫か?』
「はイ……何とカ……」
俺の中に入っているラティアが力なく答える。
砂漠を渡るのに約9日、ヴァルガがあるこの山脈に入ってから約5日。
ヴァルガは山頂付近にある為、当然登山をするしかない。
しかし、砂漠と登山という過酷な旅路にラティアはダウンしてしまった。
まぁ俺も肉体があった場合、同じ状況になればラティアの様に倒れてしまっていただろう。
とはいえ、山の天気は変わりやすいし危険な動物やモンスターもいる。
ゆっくりと登山をしてはいられない為、ラティアを俺の中に入れ山を登る事になった。
「ラティ、がんばれがんばれ!」
宙に浮いているエイラが応援をしている。
頑張っているのは俺なんだけどな……にしても、空中に浮けるのは羨ましい。
この体に疲れがないとはいえ、落ちない様に慎重に登る事になるからやはり手間がかかる。
空中に浮ければ、山頂まで簡単に行けるだろう。
俺も浮けたら良いんだけどな。
『エイラ、この方向で合っているか確認を頼む』
「りょうか~い」
エイラは真上に飛び上がり、俺の進んでいる方角を見つめてから降りてきた。
「ただいま~。方向は外れていないから、このまま進んでいけば大丈夫」
『そうか』
こうして、高いところからヴァルガの位置を確認しつつ進めるのも大きい。
本来なら方位磁石や地図で確認して進まないといけないしな。
それでも迷ってしまう時はあるから、エイラのおかげで大助かりだ。
「あともう少しだから、がんばろう!」
あと少しねぇ……その言葉を聞いて、もう半日は歩き続けているんだよな。
これはエイラの励ましとして言っているか、ただ単にあと少しの感覚がずれているのか……うーん、わからん。
『とはいえ今日はもう日も傾きかけて来たし、暗くならないうちに野宿の準備をしよう』
だから、あと少しの言葉を信用できない。
この感じだと、早くてもあと1日はかかりそうだ。
となると、夜の登山は特に危ないから今日はここまでにした方がいいだろう。
「え~? 後もう少しなんだから進もうよ!」
俺はエイラの言葉を無視し、俺の中からラティアを出して野宿の準備をし始めるのだった。
◇◆アース歴9年 7月7日◇◆
翌朝、朝ご飯を食べ、ラティアを俺の中に入れたのち登山を開始した。
『……』
だが、少し登ったところで、俺は立ち止まり言葉を失ってしまった。
目の前の光景が信じられなかったからだ。
「アース様……あの町って……ヴォルガですよネ……?」
そう……町が見えたからだ。
位置的に考えてもヴァルガで間違いない。
あの距離だと到着するまで数刻もかからないだろう。
つまり、昨日は日が落ちる前にはヴァルガに着いていたわけだ。
『……嘘だろ……』
ヴァルガが目の前にあったのに野宿って……気付かなかったとはいえ、マヌケすぎるにもほどがあるぞ。
「もう~だからあと少しだって言ったぢゃん!」
いや、そうだけど!
なんか納得がいかない!
『けどな! ……はあ~もういいか。さっさと行こう……』
言い争っていても仕方ない。
一応エイラの合っていた事に間違いはないんだし、さっさとヴァルガの中に入ろう。
※
ヴァルガの傍まで近づくと、どういう訳か高い壁に囲まれていた。
賊やモンスターに襲われないようにする為だろうか。
町の中に入る為には、正面と思わしき門を通るしかないようだな。
屈強な肉体の門番が2人いるし、念の為エイラには姿を消してもらおう。
『エイラは不可視魔法を使って、俺の後について来てくれ』
「え~……しょうがないな~」
ぶつくさ言いつつも、エイラは不可視魔法をかけて姿を消した。
さて、後は怪しまれない様に堂々と行くだけだな。
目立たない様にコソコするとか、目線をそらしつつだと逆に怪しまれるだけだ。
『じゃあ行こうか』
「はイ」
俺達は胸を張り堂々と門を通ろうとした。
「……ん? ちょっと、そこの鎧の奴止まりなさい!」
が、即座に門番に止められてしまった。
え? なんで?
「え~ト……私ですカ?」
「……以外に誰がいる?」
いませんね、はい。
辺りを見ても鎧を着た人なんていない。
そもそも、町の中に入ろうとしているのは俺達しかいないし。
『ここで拒否をすれば、余計に怪しまれるだけだ。ここは彼らの言う事を聞こう』
「わかりましタ」
立ち止まった俺達に門番2人が傍に寄って来た。
「……どうも怪しいな……アーメットを外して顔を見せろ。あとその袋の中もチェックさせてもらおうか」
そんなに怪しいかな。
堂々と行ったのが逆に悪かったのだろうか。
「はイ……これでよろしいでしょうカ?」
ラティアは俺の頭を外し、背負っていた袋を門番に渡した。
受け取った門番は袋の中身を見始め、もう1人は俺達を凝視している。
エイラの姿を消していて良かった。
ローブ姿だと、フード部分を下ろして顔を見せろとか言われて厄介な事になっていたかもしれん。
「……その前髪では、顔がよくわからないんだが……」
そういえば今のラティアは前髪を下ろしていたな。
確かにこの状態だと顔は見えんな。
「あ、ちょっと待って下さイ」
ラティアは慌てて前髪をセンターに分け、ささっと髪を三つ編みにまとめた。
別に三つ編みにしなくてもいいと思うんだが、ラティアにとって顔を出す条件の一つになっているのかもしれんな。
「……ランプに……携帯食料……服……」
門番が袋の中を手荒に漁っている。
おいおい、もうちょっと丁寧に扱えよな。
旅の道具しか入っていないとはいえ、そんなに乱暴に……って、やばい! 大金が入った財布があの中に入れてあったんだ!
見つかっていたら、この金は何だと詰め寄られるぞ。
どうか、見つかりませんように!
「ふむ、旅の女剣士か……おい、ここに来た目的は何だ?」
どうしてこんなに警戒しているのだろう。
まぁそれは置いといて、ここに来た理由か。
オリバーを探しているって言っても何か信用されない感じだし……そうだ。
『ラティア、この剣を鍛えに来たというんだ』
「えト、この剣を鍛えに来たんでス」
ラティアがショートソードを取り出して門番に渡した。
「なるほど。そういう事か……確かにこんななまくらは鍛えたいわな」
確かに適当に選んだが、そう言われるとカチンとくるな。
「……袋の中は特に問題は無しだ」
良かった。
雑な仕事のおかげでサイフは見つからなかったようだ。
「そうか……よし、入っていいぞ」
袋を返され、門番たちが道を開けてくれた。
あーやれやれ、やっと中に入れるな。
『にしても、どうしてそんなに俺達を警戒していたのか気になるな……』
「ですネ……あの、すみませン。お聞きして良いですカ?」
ちょっ! 俺のボヤキが聞こえていたのか!?
というか、それを直接門番に聞くんじゃないよ!
「ああん、なんだ?」
「どうして、私が怪しい人物だと思ったんでしょうカ?」
「はあ? それを俺達に聞くか? ……あのな、そんな格好で馬車を使わず山を登って来たなんて怪しいと思うだろ」
馬車……? 馬車だと……?
え……? いや、そんな、まさか……。
「え……あノ……馬車って……もしかしテ……」
ラティアも嫌な予感がしたのか声が震えている。
「あ? あんた知らなかったのか? 麓の村からここまで馬車が通って……」
「『――っ!?』」
その言葉を聞いた瞬間、俺とラティアは同時に糸が切れた人形の様に膝から崩れ落ちてしまった。
「……あー……その、なんだ…………怪しんで悪かったな……」
俺達の姿を見た門番が優しく声を掛けてくれたが、その声はエイラしか聞こえなかった。
『大丈夫か?』
「はイ……何とカ……」
俺の中に入っているラティアが力なく答える。
砂漠を渡るのに約9日、ヴァルガがあるこの山脈に入ってから約5日。
ヴァルガは山頂付近にある為、当然登山をするしかない。
しかし、砂漠と登山という過酷な旅路にラティアはダウンしてしまった。
まぁ俺も肉体があった場合、同じ状況になればラティアの様に倒れてしまっていただろう。
とはいえ、山の天気は変わりやすいし危険な動物やモンスターもいる。
ゆっくりと登山をしてはいられない為、ラティアを俺の中に入れ山を登る事になった。
「ラティ、がんばれがんばれ!」
宙に浮いているエイラが応援をしている。
頑張っているのは俺なんだけどな……にしても、空中に浮けるのは羨ましい。
この体に疲れがないとはいえ、落ちない様に慎重に登る事になるからやはり手間がかかる。
空中に浮ければ、山頂まで簡単に行けるだろう。
俺も浮けたら良いんだけどな。
『エイラ、この方向で合っているか確認を頼む』
「りょうか~い」
エイラは真上に飛び上がり、俺の進んでいる方角を見つめてから降りてきた。
「ただいま~。方向は外れていないから、このまま進んでいけば大丈夫」
『そうか』
こうして、高いところからヴァルガの位置を確認しつつ進めるのも大きい。
本来なら方位磁石や地図で確認して進まないといけないしな。
それでも迷ってしまう時はあるから、エイラのおかげで大助かりだ。
「あともう少しだから、がんばろう!」
あと少しねぇ……その言葉を聞いて、もう半日は歩き続けているんだよな。
これはエイラの励ましとして言っているか、ただ単にあと少しの感覚がずれているのか……うーん、わからん。
『とはいえ今日はもう日も傾きかけて来たし、暗くならないうちに野宿の準備をしよう』
だから、あと少しの言葉を信用できない。
この感じだと、早くてもあと1日はかかりそうだ。
となると、夜の登山は特に危ないから今日はここまでにした方がいいだろう。
「え~? 後もう少しなんだから進もうよ!」
俺はエイラの言葉を無視し、俺の中からラティアを出して野宿の準備をし始めるのだった。
◇◆アース歴9年 7月7日◇◆
翌朝、朝ご飯を食べ、ラティアを俺の中に入れたのち登山を開始した。
『……』
だが、少し登ったところで、俺は立ち止まり言葉を失ってしまった。
目の前の光景が信じられなかったからだ。
「アース様……あの町って……ヴォルガですよネ……?」
そう……町が見えたからだ。
位置的に考えてもヴァルガで間違いない。
あの距離だと到着するまで数刻もかからないだろう。
つまり、昨日は日が落ちる前にはヴァルガに着いていたわけだ。
『……嘘だろ……』
ヴァルガが目の前にあったのに野宿って……気付かなかったとはいえ、マヌケすぎるにもほどがあるぞ。
「もう~だからあと少しだって言ったぢゃん!」
いや、そうだけど!
なんか納得がいかない!
『けどな! ……はあ~もういいか。さっさと行こう……』
言い争っていても仕方ない。
一応エイラの合っていた事に間違いはないんだし、さっさとヴァルガの中に入ろう。
※
ヴァルガの傍まで近づくと、どういう訳か高い壁に囲まれていた。
賊やモンスターに襲われないようにする為だろうか。
町の中に入る為には、正面と思わしき門を通るしかないようだな。
屈強な肉体の門番が2人いるし、念の為エイラには姿を消してもらおう。
『エイラは不可視魔法を使って、俺の後について来てくれ』
「え~……しょうがないな~」
ぶつくさ言いつつも、エイラは不可視魔法をかけて姿を消した。
さて、後は怪しまれない様に堂々と行くだけだな。
目立たない様にコソコするとか、目線をそらしつつだと逆に怪しまれるだけだ。
『じゃあ行こうか』
「はイ」
俺達は胸を張り堂々と門を通ろうとした。
「……ん? ちょっと、そこの鎧の奴止まりなさい!」
が、即座に門番に止められてしまった。
え? なんで?
「え~ト……私ですカ?」
「……以外に誰がいる?」
いませんね、はい。
辺りを見ても鎧を着た人なんていない。
そもそも、町の中に入ろうとしているのは俺達しかいないし。
『ここで拒否をすれば、余計に怪しまれるだけだ。ここは彼らの言う事を聞こう』
「わかりましタ」
立ち止まった俺達に門番2人が傍に寄って来た。
「……どうも怪しいな……アーメットを外して顔を見せろ。あとその袋の中もチェックさせてもらおうか」
そんなに怪しいかな。
堂々と行ったのが逆に悪かったのだろうか。
「はイ……これでよろしいでしょうカ?」
ラティアは俺の頭を外し、背負っていた袋を門番に渡した。
受け取った門番は袋の中身を見始め、もう1人は俺達を凝視している。
エイラの姿を消していて良かった。
ローブ姿だと、フード部分を下ろして顔を見せろとか言われて厄介な事になっていたかもしれん。
「……その前髪では、顔がよくわからないんだが……」
そういえば今のラティアは前髪を下ろしていたな。
確かにこの状態だと顔は見えんな。
「あ、ちょっと待って下さイ」
ラティアは慌てて前髪をセンターに分け、ささっと髪を三つ編みにまとめた。
別に三つ編みにしなくてもいいと思うんだが、ラティアにとって顔を出す条件の一つになっているのかもしれんな。
「……ランプに……携帯食料……服……」
門番が袋の中を手荒に漁っている。
おいおい、もうちょっと丁寧に扱えよな。
旅の道具しか入っていないとはいえ、そんなに乱暴に……って、やばい! 大金が入った財布があの中に入れてあったんだ!
見つかっていたら、この金は何だと詰め寄られるぞ。
どうか、見つかりませんように!
「ふむ、旅の女剣士か……おい、ここに来た目的は何だ?」
どうしてこんなに警戒しているのだろう。
まぁそれは置いといて、ここに来た理由か。
オリバーを探しているって言っても何か信用されない感じだし……そうだ。
『ラティア、この剣を鍛えに来たというんだ』
「えト、この剣を鍛えに来たんでス」
ラティアがショートソードを取り出して門番に渡した。
「なるほど。そういう事か……確かにこんななまくらは鍛えたいわな」
確かに適当に選んだが、そう言われるとカチンとくるな。
「……袋の中は特に問題は無しだ」
良かった。
雑な仕事のおかげでサイフは見つからなかったようだ。
「そうか……よし、入っていいぞ」
袋を返され、門番たちが道を開けてくれた。
あーやれやれ、やっと中に入れるな。
『にしても、どうしてそんなに俺達を警戒していたのか気になるな……』
「ですネ……あの、すみませン。お聞きして良いですカ?」
ちょっ! 俺のボヤキが聞こえていたのか!?
というか、それを直接門番に聞くんじゃないよ!
「ああん、なんだ?」
「どうして、私が怪しい人物だと思ったんでしょうカ?」
「はあ? それを俺達に聞くか? ……あのな、そんな格好で馬車を使わず山を登って来たなんて怪しいと思うだろ」
馬車……? 馬車だと……?
え……? いや、そんな、まさか……。
「え……あノ……馬車って……もしかしテ……」
ラティアも嫌な予感がしたのか声が震えている。
「あ? あんた知らなかったのか? 麓の村からここまで馬車が通って……」
「『――っ!?』」
その言葉を聞いた瞬間、俺とラティアは同時に糸が切れた人形の様に膝から崩れ落ちてしまった。
「……あー……その、なんだ…………怪しんで悪かったな……」
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