1 / 14
第1章 契約の内容
《前》
しおりを挟む
「あっ、あっ、あっ……そこは嫌……」
「嫌?嫌がっているところか、喜んでいるじゃないか。」
「ダメ……あっ……ああん……」
この前、出会ったばかりの男に抱かれるなんて。
なんでこんな事になってしまったのだろう。
ううん。
これが、私が受けた愛人契約。
愛人と言うには、主人が抱きたい時に抱かれるのが、仕事なのだ。
「ああ……いい体だ。すぐイってしまいそうだ。」
「本田さん……」
「合格だ。」
こんな時に合格か不合格か言うなんて、やはりこの人には、愛がないのだ。
そうでなければ、こんな契約を提示する訳がない。
「君は?」
「えっ?」
「君は、俺に抱かれたいか?」
「ああ……」
そんな事聞かれても、こんなに激しく動かれたら、誰だってこの人に抱かれたくなる。
「はい……抱かれたい……です……」
「なに?はっきり言ってくれ。」
「本田さんに……抱かれたい……です。」
するとまた快感の波が、押し寄せてきた。
「俺も、合格と言う訳か……」
「ああ……本田さん……」
情事が終わった後、本田さんは私に自分のシャツを、掛けてくれた。
「大丈夫か?」
「はい……」
「君を抱くのは初めてなのに、優しくできなかった。すまなかった。」
「いいえ。」
スーツのズボンを履き、上は引き締まった上半身をさらしたまま、本田さんはお財布から、お札の束を3つ出した。
「今月はこれで、生活費は足りるか?」
「は、はい。」
そのお金を受け取った私は、めくるめく世界の中で、愛のないセックスが、この世にあるのだと知った。
それは、弟の一言から始まった。
「えっ?頭が痛い?」
「うん。吐き気がするくらい痛いんだ。」
朝、まだ学生の弟・泰介がそんな事を言い始めた。
「どうしよう。病院に行く?」
「うーん。でも今の時期、学校を休む訳には、いかないから。」
弟の泰介は、大学受験をする為に、今まで以上に勉強に励んでいる時だった。
「勉強のやりすぎじゃない?」
「全然。これでも足りないくらいだよ。」
「念の為、お姉ちゃんの薬、飲んでおく?」
「うん。」
私は、痛み止めを泰介に渡した。
「ありがとう、姉ちゃん。」
「ううん。今日も勉強、頑張って。」
そう言って、泰介を送り出した。
それが、間違いだった。
私が会社で働いている時、それは起こった。
「春日さん。弟さんの高校から、電話よ。」
「はい?」
入学して以来、一度も問題を起こした事がない弟が、何をしたのだろうと思いながら、電話を取った。
「はい。春日です。」
『泰介君のお姉様ですか?』
「そうです。弟が何かしましたか?」
『実は、授業中に具合が悪いと言って、早退させたのですが、その後、連絡はございましたか?』
「連絡ですか?」
『こう言ったら失礼かもしれないんですが、ご兄弟二人暮らしと伺っているものですから、少し心配をしてまして。』
先生の言葉に、嫌な予感が走った。
- 吐き気がするくらい、頭が痛いんだ -
私は慌ててスマートフォンを、バッグから取り出した。
何件もの弟からの着信。
「先生、ご連絡有難うございました。私から電話してみます。」
『ええ。お願いします。』
私は急いでオフィスを出て、泰介に電話をした。
けれど、何度電話しても、泰介は出ない。
このまま放っておけない。
私の中で、何かがそう伝えた。
私はオフィスに戻ると、部長に一度帰宅させてくれるよう、頼んだ。
部長は、私と弟二人暮らしって言う事を知っているから、あっさり許可を出してくれた。
こうして会社を出た私は、タクシーで家に帰った。
「泰介!泰介、いる?」
家の玄関を開け、リビングを覗いて驚いた。
泰介がうつ伏せで、倒れていたのだ。
「泰介!泰介!!」
呼びかけてみると、少しだけ意識があった。
「姉ちゃん……頭が痛い……」
その掠れた唸り声が、私にサイレンを鳴らせた。
「泰介、今救急車を呼ぶから!」
バッグからスマートフォンを出し、急いで救急車を呼んだ。
それがやって来たのは、呼んでから15分後の事だった。
「泰介、しっかりして!」
泰介と一緒に病院に行き、精密検査をして貰った。
大した事、ありませんように。
私が祈ると、頭が痛いと言った朝の泰介の姿が思い浮かんだ。
どうして、あの時。
病院に連れていかなかったのだろう。
私は、自分の浅はかさを責めた。
そして、出された診断は、言葉を失うモノだった。
「弟さんの脳には、脳腫瘍があります。直ぐに手術をしないと、命にもかかわります。」
「脳腫瘍?」
見せられたレントゲンには、頭に大きな白いモノが映っていた。
「どうして……何で……」
昨日まで何もなかったのに。
「今までも、頭が痛いと仰っていた事は、ありませんでしたか?」
「いいえ。あの子、何も言わなくて。」
もしそうだとしたら、何で言ってくれなかったのだろう。
私が頼りない姉だから?
どうして、どうして……
「お姉さん。そんなにご自分を責めないで。手術の同意、してくれますね。」
「はい。」
どんなにお金がかかってもいい。
たった一人の弟を助けて。
私は、神様に祈った。
病室の泰介は、静かに眠っていた。
薬が効いているのだろうか。
思えば、私が高校を卒業と同時に、母は若い男と出て行った。
父は荒れ果て、私が社会人になってからは、ほとんど家にいなくなって。
しばらくして、全く家に帰らなくなった。
それでも私が一生懸命生きてこられたのは、弟の泰介がいたからだと言うのに。
泰介まで失ったら、私はどうしたらいいのだろう。
「うんん……姉ちゃん?」
「泰介……」
私は目を覚ました泰介の手を取った。
「ごめん、姉ちゃん。心配かけて。」
「ううん、いいのよ。」
私はそんな泰介にほっとしたのか、涙がポロッと零れた。
「俺、そんなに悪いの?」
私は、首を横に振った。
「大した事ないって。手術すれば治るって、お医者様も言ってたわ。」
「手術?」
その途端、泰介の顔色が変わった。
「俺、手術受けないよ。」
「えっ?」
「大した事ないんだろ?気合で直すって。」
そう言って泰介は、ガッツポーズを見せた。
「何言ってるの。お金だったら、心配しなくていいのよ。」
「だって……」
「いいから。ちゃんと手術を受けて、ちゃんと治しなさい。」
私は泰介の肩を掴んだ。
泰介は優しい子。
いつもいつも、家の事を心配してくれる。
だから絶対、死なせる訳にはいかないんだ。
その決心とは裏腹に、泰介の容態は、日に日に悪くなっていった。
もう、待っていられなくて、泰介の学資保険を解約した。
そうは言っても、泰介が高校に入ってからかけた保険だから、そんなにお金も貯まっておらず、それでも手術費には足りない。
高額の医療費がかかった場合は、後で戻ってくるとは言っているけれど、その前に一旦は治療費を払わなきゃいけないし。
もうどうしたらいいか、分からない。
「はぁ……どうにかお金を用意できれば、泰介に強く言えるのに。」
そんな事を、会社の休憩室で呟いていた時だ。
「なあに?そのため息は。」
肩を叩かれ、振り返るとそこには、三宅先輩が立っていた。
「先輩……」
「嫌?嫌がっているところか、喜んでいるじゃないか。」
「ダメ……あっ……ああん……」
この前、出会ったばかりの男に抱かれるなんて。
なんでこんな事になってしまったのだろう。
ううん。
これが、私が受けた愛人契約。
愛人と言うには、主人が抱きたい時に抱かれるのが、仕事なのだ。
「ああ……いい体だ。すぐイってしまいそうだ。」
「本田さん……」
「合格だ。」
こんな時に合格か不合格か言うなんて、やはりこの人には、愛がないのだ。
そうでなければ、こんな契約を提示する訳がない。
「君は?」
「えっ?」
「君は、俺に抱かれたいか?」
「ああ……」
そんな事聞かれても、こんなに激しく動かれたら、誰だってこの人に抱かれたくなる。
「はい……抱かれたい……です……」
「なに?はっきり言ってくれ。」
「本田さんに……抱かれたい……です。」
するとまた快感の波が、押し寄せてきた。
「俺も、合格と言う訳か……」
「ああ……本田さん……」
情事が終わった後、本田さんは私に自分のシャツを、掛けてくれた。
「大丈夫か?」
「はい……」
「君を抱くのは初めてなのに、優しくできなかった。すまなかった。」
「いいえ。」
スーツのズボンを履き、上は引き締まった上半身をさらしたまま、本田さんはお財布から、お札の束を3つ出した。
「今月はこれで、生活費は足りるか?」
「は、はい。」
そのお金を受け取った私は、めくるめく世界の中で、愛のないセックスが、この世にあるのだと知った。
それは、弟の一言から始まった。
「えっ?頭が痛い?」
「うん。吐き気がするくらい痛いんだ。」
朝、まだ学生の弟・泰介がそんな事を言い始めた。
「どうしよう。病院に行く?」
「うーん。でも今の時期、学校を休む訳には、いかないから。」
弟の泰介は、大学受験をする為に、今まで以上に勉強に励んでいる時だった。
「勉強のやりすぎじゃない?」
「全然。これでも足りないくらいだよ。」
「念の為、お姉ちゃんの薬、飲んでおく?」
「うん。」
私は、痛み止めを泰介に渡した。
「ありがとう、姉ちゃん。」
「ううん。今日も勉強、頑張って。」
そう言って、泰介を送り出した。
それが、間違いだった。
私が会社で働いている時、それは起こった。
「春日さん。弟さんの高校から、電話よ。」
「はい?」
入学して以来、一度も問題を起こした事がない弟が、何をしたのだろうと思いながら、電話を取った。
「はい。春日です。」
『泰介君のお姉様ですか?』
「そうです。弟が何かしましたか?」
『実は、授業中に具合が悪いと言って、早退させたのですが、その後、連絡はございましたか?』
「連絡ですか?」
『こう言ったら失礼かもしれないんですが、ご兄弟二人暮らしと伺っているものですから、少し心配をしてまして。』
先生の言葉に、嫌な予感が走った。
- 吐き気がするくらい、頭が痛いんだ -
私は慌ててスマートフォンを、バッグから取り出した。
何件もの弟からの着信。
「先生、ご連絡有難うございました。私から電話してみます。」
『ええ。お願いします。』
私は急いでオフィスを出て、泰介に電話をした。
けれど、何度電話しても、泰介は出ない。
このまま放っておけない。
私の中で、何かがそう伝えた。
私はオフィスに戻ると、部長に一度帰宅させてくれるよう、頼んだ。
部長は、私と弟二人暮らしって言う事を知っているから、あっさり許可を出してくれた。
こうして会社を出た私は、タクシーで家に帰った。
「泰介!泰介、いる?」
家の玄関を開け、リビングを覗いて驚いた。
泰介がうつ伏せで、倒れていたのだ。
「泰介!泰介!!」
呼びかけてみると、少しだけ意識があった。
「姉ちゃん……頭が痛い……」
その掠れた唸り声が、私にサイレンを鳴らせた。
「泰介、今救急車を呼ぶから!」
バッグからスマートフォンを出し、急いで救急車を呼んだ。
それがやって来たのは、呼んでから15分後の事だった。
「泰介、しっかりして!」
泰介と一緒に病院に行き、精密検査をして貰った。
大した事、ありませんように。
私が祈ると、頭が痛いと言った朝の泰介の姿が思い浮かんだ。
どうして、あの時。
病院に連れていかなかったのだろう。
私は、自分の浅はかさを責めた。
そして、出された診断は、言葉を失うモノだった。
「弟さんの脳には、脳腫瘍があります。直ぐに手術をしないと、命にもかかわります。」
「脳腫瘍?」
見せられたレントゲンには、頭に大きな白いモノが映っていた。
「どうして……何で……」
昨日まで何もなかったのに。
「今までも、頭が痛いと仰っていた事は、ありませんでしたか?」
「いいえ。あの子、何も言わなくて。」
もしそうだとしたら、何で言ってくれなかったのだろう。
私が頼りない姉だから?
どうして、どうして……
「お姉さん。そんなにご自分を責めないで。手術の同意、してくれますね。」
「はい。」
どんなにお金がかかってもいい。
たった一人の弟を助けて。
私は、神様に祈った。
病室の泰介は、静かに眠っていた。
薬が効いているのだろうか。
思えば、私が高校を卒業と同時に、母は若い男と出て行った。
父は荒れ果て、私が社会人になってからは、ほとんど家にいなくなって。
しばらくして、全く家に帰らなくなった。
それでも私が一生懸命生きてこられたのは、弟の泰介がいたからだと言うのに。
泰介まで失ったら、私はどうしたらいいのだろう。
「うんん……姉ちゃん?」
「泰介……」
私は目を覚ました泰介の手を取った。
「ごめん、姉ちゃん。心配かけて。」
「ううん、いいのよ。」
私はそんな泰介にほっとしたのか、涙がポロッと零れた。
「俺、そんなに悪いの?」
私は、首を横に振った。
「大した事ないって。手術すれば治るって、お医者様も言ってたわ。」
「手術?」
その途端、泰介の顔色が変わった。
「俺、手術受けないよ。」
「えっ?」
「大した事ないんだろ?気合で直すって。」
そう言って泰介は、ガッツポーズを見せた。
「何言ってるの。お金だったら、心配しなくていいのよ。」
「だって……」
「いいから。ちゃんと手術を受けて、ちゃんと治しなさい。」
私は泰介の肩を掴んだ。
泰介は優しい子。
いつもいつも、家の事を心配してくれる。
だから絶対、死なせる訳にはいかないんだ。
その決心とは裏腹に、泰介の容態は、日に日に悪くなっていった。
もう、待っていられなくて、泰介の学資保険を解約した。
そうは言っても、泰介が高校に入ってからかけた保険だから、そんなにお金も貯まっておらず、それでも手術費には足りない。
高額の医療費がかかった場合は、後で戻ってくるとは言っているけれど、その前に一旦は治療費を払わなきゃいけないし。
もうどうしたらいいか、分からない。
「はぁ……どうにかお金を用意できれば、泰介に強く言えるのに。」
そんな事を、会社の休憩室で呟いていた時だ。
「なあに?そのため息は。」
肩を叩かれ、振り返るとそこには、三宅先輩が立っていた。
「先輩……」
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
黒瀬部長は部下を溺愛したい
桐生桜
恋愛
イケメン上司の黒瀬部長は営業部のエース。
人にも自分にも厳しくちょっぴり怖い……けど!
好きな人にはとことん尽くして甘やかしたい、愛でたい……の溺愛体質。
部下である白石莉央はその溺愛を一心に受け、とことん愛される。
スパダリ鬼上司×新人OLのイチャラブストーリーを一話ショートに。
病弱な彼女は、外科医の先生に静かに愛されています 〜穏やかな執着に、逃げ場はない〜
来栖れいな
恋愛
――穏やかな微笑みの裏に、逃げられない愛があった。
望んでいたわけじゃない。
けれど、逃げられなかった。
生まれつき弱い心臓を抱える彼女に、政略結婚の話が持ち上がった。
親が決めた未来なんて、受け入れられるはずがない。
無表情な彼の穏やかさが、余計に腹立たしかった。
それでも――彼だけは違った。
優しさの奥に、私の知らない熱を隠していた。
形式だけのはずだった関係は、少しずつ形を変えていく。
これは束縛? それとも、本当の愛?
穏やかな外科医に包まれていく、静かで深い恋の物語。
※この物語はフィクションです。
登場する人物・団体・名称・出来事などはすべて架空であり、実在のものとは一切関係ありません。
娼館で元夫と再会しました
無味無臭(不定期更新)
恋愛
公爵家に嫁いですぐ、寡黙な夫と厳格な義父母との関係に悩みホームシックにもなった私は、ついに耐えきれず離縁状を机に置いて嫁ぎ先から逃げ出した。
しかし実家に帰っても、そこに私の居場所はない。
連れ戻されてしまうと危惧した私は、自らの体を売って生計を立てることにした。
「シーク様…」
どうして貴方がここに?
元夫と娼館で再会してしまうなんて、なんという不運なの!
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
あるフィギュアスケーターの性事情
蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。
しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。
何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。
この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。
そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。
この物語はフィクションです。
実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。
極上イケメン先生が秘密の溺愛教育に熱心です
朝陽七彩
恋愛
私は。
「夕鶴、こっちにおいで」
現役の高校生だけど。
「ずっと夕鶴とこうしていたい」
担任の先生と。
「夕鶴を誰にも渡したくない」
付き合っています。
♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡
神城夕鶴(かみしろ ゆづる)
軽音楽部の絶対的エース
飛鷹隼理(ひだか しゅんり)
アイドル的存在の超イケメン先生
♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡
彼の名前は飛鷹隼理くん。
隼理くんは。
「夕鶴にこうしていいのは俺だけ」
そう言って……。
「そんなにも可愛い声を出されたら……俺、止められないよ」
そして隼理くんは……。
……‼
しゅっ……隼理くん……っ。
そんなことをされたら……。
隼理くんと過ごす日々はドキドキとわくわくの連続。
……だけど……。
え……。
誰……?
誰なの……?
その人はいったい誰なの、隼理くん。
ドキドキとわくわくの連続だった私に突如現れた隼理くんへの疑惑。
その疑惑は次第に大きくなり、私の心の中を不安でいっぱいにさせる。
でも。
でも訊けない。
隼理くんに直接訊くことなんて。
私にはできない。
私は。
私は、これから先、一体どうすればいいの……?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる