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第1章 契約の内容
《中》
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知っている先輩に話しかけられ、なんだかほっとした。
「……相当深い悩みがありそうね。」
「はい。」
気心知れた先輩に、私は思わず悩みを聞いて貰おうと思った。
「あの、先輩。相談に乗ってもらっていいですか?」
「いいわよ。」
三宅先輩は、身軽に私の隣の椅子に座ってくれた。
「実は、弟が脳腫瘍になってしまって……」
「泰介君が!?」
一度泰介に会った事がある三宅先輩は、心配そうな顔をしてくれた。
「それが、費用を気にして、手術を受けないと言いだして……」
「泰介君、優しいからね。それで?費用はなんとかなるの?」
「それが、泰介の学資保険を解約したんですけど、まだ費用が足りなくて。私もそんなに貯金もないし。この会社、ボーナスも出るか分からないし。」
「大変ね。」
先輩は、私の背中を摩ってくれた。
「お金借りるって言っても、私達の給料じゃあ、たかが知れてるものね。」
「そうなんです。その他にも入院費や治療費もあるし……私、どうにかして、手術費を稼ぎたいんです。」
「その言い方だと、私がお金を貸すって言っても、受け入れて貰えなさそうね。」
私は、思いっきり頭を横に振った。
「いいえ。先輩には迷惑、かけられないです。」
「言うと思った。」
そして私は、先輩にある頼みごとをした。
「先輩、何か……割のいいバイト、知りませんか?」
「バイト?これ以上働くの?泰介君の看病もあるのに。」
「でも、それしか治療費と手術費を用意する方法はなくて……」
何でもするつもりだった。
キャバクラでも、風俗でも。
でも、三宅先輩から言われたバイトは、意外なモノだった。
「……愛人契約って言うのは、どう?」
「愛人!?」
「しー。」
あまりの突拍子のない事に、私は驚いた。
「こんな事言うのもなんだけど、時間の割には貰える金額が、破格なのよ。」
「そう……なんですか?」
「知り合いの社長が、そういう女の子を探していて……なかなかのイケメンよ。変な性癖もないし。日満理も美人だから相手にも気に入って貰えると思う。」
「そんな……」
そんな世界があるなんて、初めて知った。
「今のご時世、そんなに珍しくないわよ。一度、会ってみない?」
私は、迷った。
第一、私にそんな魅力があるなんて、思っていないし。
「ね。私も誰かいい人がいないかって、言われてたところなのよ。私の顔を立てると思ってさ。」
「……はい。」
この時、どうして私は、”はい”って言ってしまったんだろう。
お世話になっている先輩の為?
ううん。
運が良ければ、お金が入ると思っていたからだ。
愛人契約。
それが、私の人生を大きく変えていく事になろうとは、思ってもみなかった。
そして私は三宅先輩から、面接の場所を教えられた。
そこは、都内の有名なホテルだった。
見上げると、綺麗な白壁が壮大なお城を思わせる。
「こんな場違いなところ、来てよかったのかな。」
でも、待ち合わせ場所は、1階のロビー。
いくらなんでも、初回からベッドで言う事はないか。
私は少し緊張しながら、ホテルの入り口を通った。
ロビーは、右側に広がっていて、紙には中央の大きな木の下と書いてあった。
ゆっくり向かうと、まだ木の下のソファには、誰も座っていなかった。
左側にしている腕時計を見ると、時間までにはまだ5分あった。
ここに座っていれば、来るよね。
私は、右端のソファに座った。
すると、私の横に誰かが座った。
「春日日満理さん?」
「は、はい。」
その人を見ると、三宅先輩が言う通り、鼻筋の通ったイケメンだった。
「僕は、本田勇介。よろしく。」
「は、はぁ……」
あまりにもあっさりとした自己紹介。
「さて、ここじゃなんだから、部屋に行こうか。」
「へ、部屋に?」
ドキンとして、背筋が伸びた。
面接ってそういう事?
最初から、体の相性とか見るの?
「もしかして、愛人契約は初めて?」
「はい……」
「そうか。なら、一杯呑んでからにしようか。」
その慣れた感じが、私の中では怖かった。
何をされるんだろう。
最初から無茶な事は、しないよね。
「このホテルの6階に、いい店があるんだ。行こう。」
本田さんは立ち上がると、私の目の前に、手を差し出した。
「ありがとうございます。」
そっと手を握って、軽やかに立たせてくれた本田さんは、ジェントルマンのようだった。
エレベーターは、一番奥にあって、私はそんな本田さんの後ろをついて行った。
手は外され、本田さんはズボンのポケットに、両手を入れた。
時々立ち止まっては、私が付いてきているか確認する本田さん。
ここで私が、逃げると思っているのかな。
それは、ないと思った。
きっかけは、愛人契約であっても、こんなにカッコいい人。
私の周りにはいない。
私、この人に抱かれるんだ……
そう思ったら、途端に恥ずかしくなってきた。
「ん?」
「あっ、いえ。」
そんな事を考えていたら、いつの間にかエレベーターホールに着いていた。
私の目の前で、本田さんが上のボタンを押す。
「このホテルは、初めて?」
「はい。」
「僕は、2回目なんだ。前に、会社の商談でここを使ってね。ロビーが素敵だろ?」
「……はい。」
まだ少ししか話していないけれど、きっとこの人は、素敵な人なのだ。
こんな出会いじゃなければ、真剣にお付き合いしたかったかも。
なーんてね。
その時、エレベーターの扉が、私達の目の前で止まった。
中にいる人達が、せわしなく降りてくる。
「危ない。」
本田さんは私の腰に手を当てて、引き寄せてくれた。
偶然に、本田さんの胸板が、私の胸に当たる。
ドキッとした。
本田さんの胸板、見た目では分からないけれど、程よく筋肉がついていて、心地いい。
「さあ、いいよ。」
背中を押され、エレベーターの中に乗った。
本田さんはエレベーターの中でも、隣に立って、他のお客さんから私を守ってくれた。
ああ、どうしよう。
好きになってしまったら……
私は静かに、本田さんの顔を見つめた。
流れるような前髪。
長い睫毛。
切れ長の目。
鼻筋の通った、高い鼻。
柔らかそうな唇。
どれをとっても、私の目を奪うモノだった。
「着いたよ。」
エレベーターの扉が開かれ、私達は6階に降りた。
「店は、そこの角だよ。」
「はい。」
すると本田さんは、腕を差し出してくれた。
「あの……」
「ただのエスコートだよ。」
「は、はい。」
私は、本田さんの腕に、そっと手を置いた。
ただの……エスコート。
そんな事を知らない私に、この人の相手なんて、勤まるのかしら。
「ほら、ここだ。」
「うわぁ……」
カフェテリアのような、開放感のあるお店。
まるで、ほんのお茶を飲むくらいの。
「もう少し歩くと、バーもあるんだが、君はこっちの方がいいだろ?」
「はい。」
本田さんは、返事をした私を見て、クスッと微笑んだ。
「……相当深い悩みがありそうね。」
「はい。」
気心知れた先輩に、私は思わず悩みを聞いて貰おうと思った。
「あの、先輩。相談に乗ってもらっていいですか?」
「いいわよ。」
三宅先輩は、身軽に私の隣の椅子に座ってくれた。
「実は、弟が脳腫瘍になってしまって……」
「泰介君が!?」
一度泰介に会った事がある三宅先輩は、心配そうな顔をしてくれた。
「それが、費用を気にして、手術を受けないと言いだして……」
「泰介君、優しいからね。それで?費用はなんとかなるの?」
「それが、泰介の学資保険を解約したんですけど、まだ費用が足りなくて。私もそんなに貯金もないし。この会社、ボーナスも出るか分からないし。」
「大変ね。」
先輩は、私の背中を摩ってくれた。
「お金借りるって言っても、私達の給料じゃあ、たかが知れてるものね。」
「そうなんです。その他にも入院費や治療費もあるし……私、どうにかして、手術費を稼ぎたいんです。」
「その言い方だと、私がお金を貸すって言っても、受け入れて貰えなさそうね。」
私は、思いっきり頭を横に振った。
「いいえ。先輩には迷惑、かけられないです。」
「言うと思った。」
そして私は、先輩にある頼みごとをした。
「先輩、何か……割のいいバイト、知りませんか?」
「バイト?これ以上働くの?泰介君の看病もあるのに。」
「でも、それしか治療費と手術費を用意する方法はなくて……」
何でもするつもりだった。
キャバクラでも、風俗でも。
でも、三宅先輩から言われたバイトは、意外なモノだった。
「……愛人契約って言うのは、どう?」
「愛人!?」
「しー。」
あまりの突拍子のない事に、私は驚いた。
「こんな事言うのもなんだけど、時間の割には貰える金額が、破格なのよ。」
「そう……なんですか?」
「知り合いの社長が、そういう女の子を探していて……なかなかのイケメンよ。変な性癖もないし。日満理も美人だから相手にも気に入って貰えると思う。」
「そんな……」
そんな世界があるなんて、初めて知った。
「今のご時世、そんなに珍しくないわよ。一度、会ってみない?」
私は、迷った。
第一、私にそんな魅力があるなんて、思っていないし。
「ね。私も誰かいい人がいないかって、言われてたところなのよ。私の顔を立てると思ってさ。」
「……はい。」
この時、どうして私は、”はい”って言ってしまったんだろう。
お世話になっている先輩の為?
ううん。
運が良ければ、お金が入ると思っていたからだ。
愛人契約。
それが、私の人生を大きく変えていく事になろうとは、思ってもみなかった。
そして私は三宅先輩から、面接の場所を教えられた。
そこは、都内の有名なホテルだった。
見上げると、綺麗な白壁が壮大なお城を思わせる。
「こんな場違いなところ、来てよかったのかな。」
でも、待ち合わせ場所は、1階のロビー。
いくらなんでも、初回からベッドで言う事はないか。
私は少し緊張しながら、ホテルの入り口を通った。
ロビーは、右側に広がっていて、紙には中央の大きな木の下と書いてあった。
ゆっくり向かうと、まだ木の下のソファには、誰も座っていなかった。
左側にしている腕時計を見ると、時間までにはまだ5分あった。
ここに座っていれば、来るよね。
私は、右端のソファに座った。
すると、私の横に誰かが座った。
「春日日満理さん?」
「は、はい。」
その人を見ると、三宅先輩が言う通り、鼻筋の通ったイケメンだった。
「僕は、本田勇介。よろしく。」
「は、はぁ……」
あまりにもあっさりとした自己紹介。
「さて、ここじゃなんだから、部屋に行こうか。」
「へ、部屋に?」
ドキンとして、背筋が伸びた。
面接ってそういう事?
最初から、体の相性とか見るの?
「もしかして、愛人契約は初めて?」
「はい……」
「そうか。なら、一杯呑んでからにしようか。」
その慣れた感じが、私の中では怖かった。
何をされるんだろう。
最初から無茶な事は、しないよね。
「このホテルの6階に、いい店があるんだ。行こう。」
本田さんは立ち上がると、私の目の前に、手を差し出した。
「ありがとうございます。」
そっと手を握って、軽やかに立たせてくれた本田さんは、ジェントルマンのようだった。
エレベーターは、一番奥にあって、私はそんな本田さんの後ろをついて行った。
手は外され、本田さんはズボンのポケットに、両手を入れた。
時々立ち止まっては、私が付いてきているか確認する本田さん。
ここで私が、逃げると思っているのかな。
それは、ないと思った。
きっかけは、愛人契約であっても、こんなにカッコいい人。
私の周りにはいない。
私、この人に抱かれるんだ……
そう思ったら、途端に恥ずかしくなってきた。
「ん?」
「あっ、いえ。」
そんな事を考えていたら、いつの間にかエレベーターホールに着いていた。
私の目の前で、本田さんが上のボタンを押す。
「このホテルは、初めて?」
「はい。」
「僕は、2回目なんだ。前に、会社の商談でここを使ってね。ロビーが素敵だろ?」
「……はい。」
まだ少ししか話していないけれど、きっとこの人は、素敵な人なのだ。
こんな出会いじゃなければ、真剣にお付き合いしたかったかも。
なーんてね。
その時、エレベーターの扉が、私達の目の前で止まった。
中にいる人達が、せわしなく降りてくる。
「危ない。」
本田さんは私の腰に手を当てて、引き寄せてくれた。
偶然に、本田さんの胸板が、私の胸に当たる。
ドキッとした。
本田さんの胸板、見た目では分からないけれど、程よく筋肉がついていて、心地いい。
「さあ、いいよ。」
背中を押され、エレベーターの中に乗った。
本田さんはエレベーターの中でも、隣に立って、他のお客さんから私を守ってくれた。
ああ、どうしよう。
好きになってしまったら……
私は静かに、本田さんの顔を見つめた。
流れるような前髪。
長い睫毛。
切れ長の目。
鼻筋の通った、高い鼻。
柔らかそうな唇。
どれをとっても、私の目を奪うモノだった。
「着いたよ。」
エレベーターの扉が開かれ、私達は6階に降りた。
「店は、そこの角だよ。」
「はい。」
すると本田さんは、腕を差し出してくれた。
「あの……」
「ただのエスコートだよ。」
「は、はい。」
私は、本田さんの腕に、そっと手を置いた。
ただの……エスコート。
そんな事を知らない私に、この人の相手なんて、勤まるのかしら。
「ほら、ここだ。」
「うわぁ……」
カフェテリアのような、開放感のあるお店。
まるで、ほんのお茶を飲むくらいの。
「もう少し歩くと、バーもあるんだが、君はこっちの方がいいだろ?」
「はい。」
本田さんは、返事をした私を見て、クスッと微笑んだ。
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