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第7部 本気の夜、ふたりの距離
⑨
ダメなのに、感じてしまう。
「紗英、俺を感じて。」
そう言って一条さんは、ズボンを脱ぐと私の中に入ってきた。
「ああ……」
「紗英、好きだ。愛してる。」
一条さんは、甘く囁きながら何度も腰を動かした。
「ああ、紗英を抱いている。」
彼の熱が、私を支配する。
「好きな女、抱いてる。俺のモノにしてる。」
一条さんは、熱いキスをすると私の中で果てた。
私は何が起こったのか分からず、その場に崩れ落ちた。
「紗英……」
優しく、でも逃げられないように抱きしめられる。
彼の体温が、直接肌に触れてくるたびに、私は自分を見失っていった。
「いいね……もう俺のモノだからね。」
耳元で囁かれた声に、背筋がゾクリとした。
体が熱いのに、心が冷たい。
「桐生部長と、会わないで。」
その一言が胸を刺した。
パタン、とファイルの山を崩してしまいそうになりながら、
体を縮めて息を殺す。
バレたくない。
今の私を、隼人さんに見られたくない。
一条さんに愛された直後の、この体を――。
「一条。お前、何を考えているんだ!」
声が鋭くなる。
一条さんの声は、逆に静かだった。
「桐生部長こそ、何しに来たんですか?」
「篠原を探してるんだよ。」
「あなたの“女”が、他の男といるかもしれないって思ったから?」
「……!」
「心当たりがあるんですね。」
しんと静まり返る倉庫に、男同士の感情がぶつかる音が響く。
「――まさかお前、本当に篠原に手を出したのか?」
一条さんは微かに笑った。
「俺の気持ちは、前から知ってたくせに。それでも手を出したのは、そっちじゃないですか。」
「……っ」
「愛してる、だの、子供が欲しい、だの。そう言えば女はみんな信じるとでも?」
私は口を覆った。
聞きたくない。だけど、聞こえてしまう。
「俺は、紗英を――」
「――なら、どうして彼女を不安にさせる?」
隼人さんが黙る。私は、その沈黙に胸が締め付けられた。
一条さんは、はっきりと言った。
「もう遅いですよ。俺は、紗英さんを抱きました。もうあなたのモノじゃありません。」
「……!」
棚の奥で、私は震えていた。
一瞬の沈黙のあと、鈍い音が鳴り響いた。
「……ッ!」
隼人さんの拳が、一条さんの頬を思いきり打ち抜いたのだ。
バタン、と棚にぶつかりながら、一条さんが床に倒れ込む。
「無理やり犯したのか!」
隼人さんの声が、倉庫中に響いた。
「紗英、俺を感じて。」
そう言って一条さんは、ズボンを脱ぐと私の中に入ってきた。
「ああ……」
「紗英、好きだ。愛してる。」
一条さんは、甘く囁きながら何度も腰を動かした。
「ああ、紗英を抱いている。」
彼の熱が、私を支配する。
「好きな女、抱いてる。俺のモノにしてる。」
一条さんは、熱いキスをすると私の中で果てた。
私は何が起こったのか分からず、その場に崩れ落ちた。
「紗英……」
優しく、でも逃げられないように抱きしめられる。
彼の体温が、直接肌に触れてくるたびに、私は自分を見失っていった。
「いいね……もう俺のモノだからね。」
耳元で囁かれた声に、背筋がゾクリとした。
体が熱いのに、心が冷たい。
「桐生部長と、会わないで。」
その一言が胸を刺した。
パタン、とファイルの山を崩してしまいそうになりながら、
体を縮めて息を殺す。
バレたくない。
今の私を、隼人さんに見られたくない。
一条さんに愛された直後の、この体を――。
「一条。お前、何を考えているんだ!」
声が鋭くなる。
一条さんの声は、逆に静かだった。
「桐生部長こそ、何しに来たんですか?」
「篠原を探してるんだよ。」
「あなたの“女”が、他の男といるかもしれないって思ったから?」
「……!」
「心当たりがあるんですね。」
しんと静まり返る倉庫に、男同士の感情がぶつかる音が響く。
「――まさかお前、本当に篠原に手を出したのか?」
一条さんは微かに笑った。
「俺の気持ちは、前から知ってたくせに。それでも手を出したのは、そっちじゃないですか。」
「……っ」
「愛してる、だの、子供が欲しい、だの。そう言えば女はみんな信じるとでも?」
私は口を覆った。
聞きたくない。だけど、聞こえてしまう。
「俺は、紗英を――」
「――なら、どうして彼女を不安にさせる?」
隼人さんが黙る。私は、その沈黙に胸が締め付けられた。
一条さんは、はっきりと言った。
「もう遅いですよ。俺は、紗英さんを抱きました。もうあなたのモノじゃありません。」
「……!」
棚の奥で、私は震えていた。
一瞬の沈黙のあと、鈍い音が鳴り響いた。
「……ッ!」
隼人さんの拳が、一条さんの頬を思いきり打ち抜いたのだ。
バタン、と棚にぶつかりながら、一条さんが床に倒れ込む。
「無理やり犯したのか!」
隼人さんの声が、倉庫中に響いた。
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