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記録ノ35 6年生をいじめてるヤツと呼ばれて

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※今回はいじめの描写があります。つらくなったら閲覧を控えることをおすすめします

これまでもちょくちょく話題に上げてきたが、僕は1年の時から3つ上の先輩たち複数人からいじめられてた。
いじめといってもからかい程度だったが、自分的には不愉快だった。
最初は「住所は?電話番号は?」と不審者のマネで話しかけられることから始まり、この時点では僕もいじめではなくからかいと認識してさらっと流していたが、次第に絡みがエスカレートしていって、不愉快なものと感じてきた。
まわりの友達からも次第にこれはいじめと認識されてきた。
僕はしつこい先輩たちを次第に無視していくようになっていった。

そんな中、3年生になった直後僕は一人の1年生男子に声をかけられた。
「あーっ!お前6年生をいじめているヤツじゃねーか!」
前述の無視の行動から、僕は1年生から「6年生をいじめている」と誤解された。
この時はめんどくさいことになる前にとその場を後にした。絡まずおさらばすれば彼も僕のことなんぞ次第に忘れて自体は丸く収まると思っていたからだ。

しかしその考えは甘かった。「6年生をいじめているヤツ」のレッテルは彼の口から他の1年生男子にも広まっていった。
僕を見つけてはとりかこむなど徐々に彼らのやり口もエスカレートしていった。
何とか彼らの誤解を解こう。友達やS藤先生も協力してくれて、まずは彼らの誤解を解くことができた。

1年生の誤解を解いたその日の5時間目。自習時間であったが僕はS藤先生につられて校長室へ。先ほど協力してくれた友達も同行してくれた。
S藤先生は校長室に飾られていた6年生のクラス写真を指さして僕に聞いてきた。
「リョーマくん、いじめられていたのはこの6年生?」
先生は僕が6年生からいじめられていることは知っていても、誰が僕をいじめていたのかまでは認識していなかった。

その翌日、6年生たちはS藤先生に連れられ、僕に直接謝罪してきた。
「リョーマくん、いままでごめんなさい。」
こうして事態は収まり、以降僕は彼らと友好な関係を気づけ、普通に話したりできるようになった。

しかし今思うと僕にも非はあったと思う。
彼らは本当はからかい程度で接していたのだ。それをこちらがうまくやり通せなかったからこのような事態におちいってしまったのだとおもう。
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