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おこぼれ話25 これは交換日記ですか?~即席交換日記の巻~
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2年生の秋、リュウくんの提案で僕たちは男子数人で交換日記をやることとなった。
といっても専用ノートは使わず、自由帳の余ったページを使って行った即席な感じのものであった。
その日の中休みにさっそくスタート。最初は提案者のリュウくんから始まった。
彼が簡潔に一言書いた後、ノートが僕の手に渡る。次は僕が書く番だ。
念のため言っておくがこれは翌日の話ではない。リュウくんが書いた後にすぐノートが渡され、彼から「今すぐ書いて」と言われたのだ。本来の交換日記のルールとは大きくかけ離れた即席交換日記だ。
だが僕は交換日記の経験がないので「1日につき書くのは1人」というルールは知らず。「本来こーゆーモン」と思い込んでいた。
そんなこともあって、何のためらいもなく僕はノートの余白部分に筆をすすめた。
僕が書いたのは「昨日(ポケモンのゲームで育てていた)ビリリダマがマルマインに進化した」というもの。
書いたらすぐさま次の人へ。僕から渡された彼はその日学校でおこった「2階の男子トイレに貼ってあった”男子トイレ”と書かれた札が取れていた」という事件であった。
彼が書いた後はまた次の人へ、その人が終わったらまた次へ…といった具合に休み時間終了の放送が流れるまでノートはたらいまわしにされ、一人一人のメッセージが刻まれていった。
しかしその翌日から交換日記に関してリュウくんの口から言及されることはなく、誰もがそのことについて忘れ始めてから数日後。ぼくはリュウくんに「そういや交換日記ってどうなった?」と聞くと、彼は「ある人物がグループから抜けたため自然消滅」と言及した。
即席交換日記…すたれていくのも即席であった…
といっても専用ノートは使わず、自由帳の余ったページを使って行った即席な感じのものであった。
その日の中休みにさっそくスタート。最初は提案者のリュウくんから始まった。
彼が簡潔に一言書いた後、ノートが僕の手に渡る。次は僕が書く番だ。
念のため言っておくがこれは翌日の話ではない。リュウくんが書いた後にすぐノートが渡され、彼から「今すぐ書いて」と言われたのだ。本来の交換日記のルールとは大きくかけ離れた即席交換日記だ。
だが僕は交換日記の経験がないので「1日につき書くのは1人」というルールは知らず。「本来こーゆーモン」と思い込んでいた。
そんなこともあって、何のためらいもなく僕はノートの余白部分に筆をすすめた。
僕が書いたのは「昨日(ポケモンのゲームで育てていた)ビリリダマがマルマインに進化した」というもの。
書いたらすぐさま次の人へ。僕から渡された彼はその日学校でおこった「2階の男子トイレに貼ってあった”男子トイレ”と書かれた札が取れていた」という事件であった。
彼が書いた後はまた次の人へ、その人が終わったらまた次へ…といった具合に休み時間終了の放送が流れるまでノートはたらいまわしにされ、一人一人のメッセージが刻まれていった。
しかしその翌日から交換日記に関してリュウくんの口から言及されることはなく、誰もがそのことについて忘れ始めてから数日後。ぼくはリュウくんに「そういや交換日記ってどうなった?」と聞くと、彼は「ある人物がグループから抜けたため自然消滅」と言及した。
即席交換日記…すたれていくのも即席であった…
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