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おこぼれ話139 2人だけの大会

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5年生の終わりの2月~3月頃のある日の日曜日、札幌都心のとある小売店で行われたペンギンの問題ビーダマンの大会に参加した。
僕は2~1週間ほど前に公式サイトで情報をキャッチし、大会への参加を意気込んでいた。
B-太1号(当時玩具店に設置されていたビーダマン本体と連動させて遊ぶゲーム筐体)と日ごろの練習(ただターゲットに向かってひたすら撃ってるだけだけど)で鍛えた腕をみせてやろう!

そして当日。さっそく受付でエントリーを済ませて、後はB-太でウォーミングアップしたり、会場となるおもちゃ売り場を物色したりして大会開始時間まで時間をつぶそう。ついでに参加者らしき人が何人ぐらいいるか探してみよう。とおもちゃ売り場探検タイムがスタート。
まずはビーダマン売り場に向かうと、僕より1~2歳ぐらい年下の子がB-太で遊んでいる。というかその子のプレイ画面は初めてプレイしたときの名前入力画面(名前とかゲームデータは一部商品についてくるカードに保存される)になってる。おそらく初心者と思われるが今日この日にビーダマンを持ってきたということは、彼は参加者で間違いない。
だがそれから10数分ほど売り場を行ったり来たりしていたが、他にビーダマンを持っている子は見当たらなかった。自分がそれと気づいてないだけで他にも参加者にすれ違っている、今は他のフロアで時間をつぶしてるだけで、大会の時間になったら売り場に集まってくると信じていた。

そしてやってまいりました大会の時間。ではその参加者をご紹介しましょう。
エントリーナンバー1 一刀星リョーマ!
エントリーナンバー2 先ほどB-太で遊んでいた年下の少年!
…以上。
え!?以上!?日曜なのに、都心の店なのに2人だけ!?何かの冗談だろ!?…皆さんそうお思いでしょう。事実、この時自分も信じられなかった。日曜だから8人ぐらいは来ると思ってたからだ。B-太をプレイするのに行列に並んだことなんて数多くあるからペン問ビーダマンは一定の人気はあると信じていた。だからこの結果は予想外であった。
参加者が少なかったのはたまたまだと信じたい。他の会場は盛況だったと信じたい…
で、肝心の大会の内容は、ビー玉をひとり3発発射し、倒したターゲットに書かれたスコアの合計を競うというもの。
僕は当時の最新機種(というかペン問ビーダマン最終機種)であったパワータイプの「ペンビーホワイト」で挑む。新しいヤツが一番強いという幻想にとりつかれていた時期だったのだ。
しかしビー玉を発射するときに押すトリガーのバネの不具合によりコントロールが定まらず、思ったような結果が出せず…確か20点。(ちなみにバネの不具合は大会終了後にスタッフさんが気付き、直してくれた。)
一方例の少年は初期機種のバランスタイプペンビーレッドで挑んだが、見事な成績を残して優勝の栄冠をつかんだ。
一刀星リョーマ、無念の2位。というか二人しかいないんだから事実上のビリだ。
上位入賞者には限定のビー玉とステッカーが贈られ、2位の僕には銀色のステッカーと銀のロゴが描かれたビー玉が贈られた。もし人数多かったら確実にゲットできなかったわけだから人数が少なくてラッキーだったと思おう…
皮肉にも、大会終了直後に大会の存在を知らなかったであろう子供たちが大量に集まってきた。本当に皮肉だ。
ちなみにあの年下の少年は大会の存在を2~3日前に知ったらしい。もし少年が大会を知らなかったら、参加者が僕一人だったらどうなってたのだろう…
というか僕も気づかなかったら0人だったわけだし…
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